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無洗米とは
玄米から胚芽とヌカを取り除いたお米を精白米といい、普通のお米がこの精白米です。表面には、粘着性のある強いヌカ(=肌ヌカ)が残っていて、この肌ヌカが水に溶けると米のとぎ汁になります。一方、無洗米とは、その粘着性のある肌ヌカをあらかじめ工場で取り除いて出荷されているお米です。
無洗米は洗うべき?
基本は洗わない
無洗米の肌ヌカの取り方にもいろいろあるようで、無洗米となっていても、中には肌ヌカがきれいに取れ除かれていないものあるようです。そのような無洗米には「さっと一度洗ってから炊いて下さい」など、袋に記載があるものが多いようです。
しかし、一般的に無洗米は、工場で肌ヌカが取れているため、洗う必要はありません。洗わずに炊けるよう、衛生的に作られているので、洗わなくても心配はありません。
洗う場合はサッと1度だけ洗う
無洗米とはいえ、洗わずに炊くのが気になるという場合は、サッと洗ってください。その場合、肌ヌカはすでに出荷される前に工場で取り除かれていますので、とぎ洗いではなく、1度だけ軽く洗う程度にしましょう。
水を入れると白く濁るけど大丈夫?
無洗米をお釜に入れて水を注ぐと、お水が白く濁りますが、この濁りはお米のでんぷん質と気泡が原因です。この濁り具合は、水の温度や量によって変わります。しばらく時間が経つと、濁りはとれ澄んだ水の色になりますので、そのまま炊いても問題はありません。
無洗米の正しい炊き方とコツ
水加減は白米より多め
炊きあがった無洗米が硬くなる一番の原因は、水の量が足りないことが考えられるため、無洗米を美味しく炊くには、水加減に注意しましょう。白米と比較して、少し多く水を入れます。お米1カップにつき、大さじ1~2杯程度を加えましょう。
炊飯器の目盛りより、1ミリから2ミリくらい多めになる量で、好みで微調整します。あとは、無洗米専用の計量カップも売っています。それを用意すれば、簡単に水加減がわかるのでおすすめです。
浸し時間はしっかりと取る
無洗米に限ったことではありませんが、美味しく炊くには洗ったお米をしばらく浸け置きします。水分をたっぷり吸収した状態で炊く方が美味しくなり、季節によっても浸し時間は変わってきます。
目安として、夏場は30分程度、冬場は1~2時間程度です。そして1度も洗わずに浸す場合は、お米に水がしっかりと浸透するように、浸すときにサッと全体を混ぜ合わせて、水分を行きわたらせて下さい。
蒸らし時間は10分程度
炊飯器で炊き終わったら、白米と同様、ふたをすぐに開けずに10分ほどそのまま蒸しましょう。炊き終わった直後には、遊離水という水分でベタベタになってしまいますので蒸らし時間を取りましょう。しかし、蒸らしすぎも水分を吸ってベトっとしたご飯になってしまいます。10分程度蒸らしたら、米粒をつぶさないよう、ご飯を下からすくい上げるように優しくふわっと混ぜ合わせます。
保温時の黄ばみを防ぐには一度サッと洗う
ご飯は無洗米限らず、長く保温すると黄ばみやすく味も落ちてしまいます。黄ばみが気になる場合は、無洗米を一度サッと洗って炊くと、お米の表面のでんぷんが流れて、黄ばみにくくなります。また、細菌の繁殖でも黄ばみは起こりやすいため、炊飯器内はいつも清潔にしておきましょう。
炊き込みご飯を美味しく作るポイント
お米はしょうゆやみりんなどの調味液をうまく吸収できないため、無洗米で炊き込みご飯を作るときは、前もって水に浸けこんでおきましょう。そうすると、芯の残ったご飯にならずに炊けます。
炊く前に調味液を加えて無洗米とよく混ぜておくこと、具をいれて炊く場合は、具と無洗米をよく混ぜて平らにならしておくと、無洗米でも炊き込みご飯を美味しく炊けるはずです。
お好みの無洗米を探してみては如何でしょうか。
まとめ
無洗米は水加減がとても重要なのですね。好みもありますが、硬くて美味しく炊けなかったという方は、ぜひ、お水の量を多めにしてみてください。また、お水を入れた時に白く濁るのは、お米のでんぷん質と気泡が原因とのことで、気にしないでも大丈夫なのですね。無洗米は時短で便利なものですので、正しい方法で美味しく食べましょう!洗う際はサッと1、2度というのも守ってくださいね。