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革の手入れはワセリンで代用できる!
冒頭でも紹介したように、皮製品の手入れをワセリンで代用することもできます。ただし、よく知っておかなければならないことも。
以下で紹介することをしっかり頭に入れて、代用していきましょう。
代用する際は自己責任で!
代用するときには自己責任で行いましょう。あくまでワセリンは代用品なので、革専用のクリームやワックスと比べると機能は格段に落ちます。革にワセリンを使うと、自分の理想の仕上がりと違ってしまうことも。
必ず自己責任で行い、失敗したくない場合には革専用のクリームやワックスを購入して手入れしてください。
《 ポイント 》
- ワセリンはあくまでも代用品
- 失敗したくない場合には革専用のクリームやワックスで手入れする
目立たない箇所で試してから使用しましょう
ワセリンで代用する場合には、いきなり全体に使用することはやめましょう。
なぜなら革製品によっては、ワセリンの影響で色落ちしてしまうこともあるからです。全体に塗ってしまって、色落ちが発覚したら取り返しが付きません。
必ず目立たないところで試して、大丈夫そうであれば全体に塗っていきましょう。
《 ポイント 》
- 革製品によっては、ワセリンの影響で色落ちしてしまうこともある
- 必ず目立たないところで試す
革の種類によっては使えない
レザーや本革など革製品にも種類がたくさんあります。ワセリンはすべての革製品に使えるわけではありません。
特にワセリンを使うのに向いていないのは、ヌメ革。とてもデリケートで油や水分を吸い込みやすい素材なので、ワセリンを使うとすぐにシミになってしまいます。
革の種類を確認しながら、汚れを吸収しやすいものにはワセリンは使わないようにするのがおすすめです。
《 ポイント 》
- ヌメ革はワセリンの使用に向いていない
- 汚れを吸収しやすいものにはワセリンは使わないようにする
ワセリンの革製品への効果
ワセリンを使うことで、革製品が得られる効果もあります。メリットもしっかり把握してから、ワセリンを使うか検討してみましょう。
そもそもワセリンとは?
ワセリンとは、人の肌から水分が飛んでいくのを防ぐために作られました。人の肌は何らかの病気でバリア機能が失われて水分が飛んでいくと、肌荒れを起こしてしまいます。上からワセリンで蓋をすると、水分が飛んでいくのを防止するため、潤った肌を保てます。
ワセリンは原油を高純度で生成して作られたクリーム。そのため、肌への栄養を与える機能はありません。
《 ポイント 》
- 人の肌から水分が飛んでいくのを防ぐために作られたもの
- 肌への栄養を与える機能はない
乾燥を防ぐ効果
ワセリンは乾燥を防ぎます。それは人の肌だけではなく、革製品にも同じことがいえます。革製品に塗ることで、革に含まれる水分が飛んでいかないようにしてくれます。
ただし、これは革製品に水分があってはじめて得られます。すでに乾燥している場合には、まずは適度な水分と油分を与えてからワセリンを塗るようにしましょう。ちなみに、ワセリンを使っていくうちに革もしなやかになってきます。
《 ポイント 》
- 革に含まれる水分が飛んでいかないようにしてくれる
- すでに乾燥している場合には、適度な水分と油分を与えてからワセリンを塗る
撥水効果
ワセリンには撥水効果もあります。ワセリンの原料は石油。油分が豊富に含まれています。そのため、水に濡れたときに油分の効果で水を弾くことが可能です。水分に弱い革製品を使っている場合にはかなりおすすめ。
また、雨の日にワセリンを使って革靴を防水する方もいます。濡らしたくない革製品にぜひ使ってみてください。
《 ポイント 》
- 水に濡れたときに油分の効果で水を弾くことが可能
- 雨の日にワセリンを使って革靴を防水する人もいる
ワセリンを使った革製品のお手入れ方法
ここからはワセリンを使った革製品のお手入れ方法について解説します。ワセリンで代用する方はぜひ参考にしてみてください。
用意するもの
まずは、ワセリンで革製品をお手入れするときに必要なものを準備しましょう。
- 柔らかい布:2枚
- ワセリン:適量
- 手入れする革製品
それぞれ準備が整ったら、早速お手入れしていきましょう。
お手入れ手順
ここからはステップごとにお手入れ方法を解説していきます。注意点なども伝えるので、読んでみてください。
①表面の汚れを取る
まずは表面の汚れを取っていきましょう。表面に汚れが付いたままお手入れしてしまうと、汚れがこびりついてしまいます。財布やバッグなどの革製品を優しく撫でるように表面についた汚れを落としてあげましょう。
《 ポイント 》
- 表面に汚れが付いたままお手入れしてしまうと、汚れがこびりつく
- 優しく撫でるように表面についた汚れを落とす
②見えにくいところで試してみる
汚れを落としたら、鞄の底やボタンの脇など見えにくいところでワセリンを使っても問題ないか試してみます。塗っているときに色が落ちてきてしまった場合には、使用を中止するようにしましょう。
③ワセリンを布に取って薄く塗る
ワセリンを使っても色落ちしてこない場合には、次のステップに移ります。ワセリンを全体に塗っていきましょう。塗るときは必ず少量で、布になじませてから薄く伸ばします。厚塗りしてしまうと、風合いを損ねてしまうことがあるので、注意しましょう。
《 ポイント 》
- 塗るときは必ず少量で、布になじませてから薄く伸ばす
- 厚塗りしてしまうと、風合いを損ねる
④乾いた布で拭く
余分なワセリンを取っていきます。使っていた布とは別の布を使って全体を拭きましょう。この作業をすることで、ワセリンの塗りすぎを防ぐことができます。強く擦るとキズになってしまうので、優しく撫でるように作業してください。
《 ポイント 》
- ワセリンの塗りすぎを防ぐことができる
- 優しく撫でるように作業する
⑤陰干しする
最後に陰干しします。ワセリンが乾くまで日陰で干しておきましょう。乾燥しないまま革製品を使ってしまうと、表面の保護が十分にされていない状態になってしまいます。十分に乾かしてから使用しましょう。
まとめ:ワセリンで大切な革製品をお手入れしてみよう!
今回はワセリンで革製品をお手入れする方法について解説しました。革製品をワセリンでお手入れするときは自己責任で行ってください。目立たないところで試してから使用しましょう。
ワセリンを使うことで得られるメリットもたくさんあります。気になる方は、手入れの手順を見ながら試してみてください。ワセリンは専門的なクリームよりは機能が劣るので、一次的な代用品として考えましょう。