目次
お風呂に毎日入るメリット10!
お風呂に毎日入ると体の汚れが落ちやすくなる
お風呂の湯船に毎日浸かって体が温まると、毛穴が開き毛穴に詰まっている皮脂汚れや老廃角質が柔らかくなるので、汚れを落としやすくなります。ですので、毎日お風呂に入ることで体温調節や発汗がスムーズに行われ、皮膚の機能が十分に働くようになり、新陳代謝が活発化します。
体の中にたまっている老廃物を気持ちよく洗い流せるので、入浴後はサッパリして爽快感を得られることでしょう。10分ほど湯船に浸かるだけで80パーセントの汚れを落とすことができるので、十分な効果を得ることができます。
お風呂に毎日入ると体の疲れがとれる
お風呂に毎日入浴することで血行が促進され、体内の廃棄物や乳酸などの疲労物質がスムーズに体外へ排出できるので、その結果、疲労回復が早まります。また、血行が良くなるということは、筋肉の痛みや緊張感を和らげ、肩凝りや腰痛が緩和されます。
お風呂に毎日入ると基礎代謝が促進される
温かいお風呂に毎日10分程度浸かるだけで、ランニング20分に相当する80キロカロリーを消費できるといわれています。
基礎代謝の量は年齢とともに減少し始め、その結果太りやすくなるのですが、血行促進や発汗効果により、細胞が活発化し代謝が上がり、カロリーを燃焼させることができます。
お風呂に毎日入るとむくみがとれやすくなる
ご家庭のお風呂の湯船でも、水圧でウエストが数センチ細くなるという嬉しい結果が報告されています。この水の水圧のことを「静水圧」と言いい、マッサージと同じ効果が得られ、むくみがとれやすくなります。
また、静水圧のかかった血流はスムーズに流れ、豊富な酸素や栄養が体の隅々までしっかり届くようになるので、健康や美容に大きなメリットが期待できます。
お風呂に毎日入ると風邪の症状を緩和する
温かいお風呂から立ち昇った蒸気が、ひどい咳や鼻づまりに効果を発揮することは、皆さん経験済みですよね?
鼻腔の炎症によって起こる鼻づまりは、お風呂の蒸気によって顔や鼻の血管が動くようになることで、つまった粘液をゆるくしてくれるのです。
お風呂に毎日入ると肌がきれいになる
皮膚の外側にある表皮細胞は、約30日周期で新しい細胞に生まれ変わりますが、その下にある真皮層の血行が悪いと、このサイクルに支障をきたしてしまいます。
サイクルをきちんと機能させ、老廃物をしっかり排出できれば吹き出物や肌荒れなどのトラブルを防ぎ、肌の透明感をアップさせることができます。
また、お風呂の湯船の熱めのお湯(40~42℃)に浸かると、たんぱく質が増えてコラーゲンの減少を止めてくれるので、美肌効果も大いに期待できます。
お風呂に毎日入ると体臭を軽減する
体臭の原因は、乳酸が体内で増加することで、汗の中にアンモニアが増えることで起こるのですが、お風呂に入ることで血行がよくなり、この乳酸を減少させることができます。
朝の入浴は、その後すぐに活動を開始するので乳酸が減少しにくいので、夜にお風呂に入って乳酸が減少したまま睡眠を取るというのが理想的です。
お風呂に毎日入るとリラックス効果で心を健康にする
心地よい温度のお風呂の湯船に浸かると、βエンドルフィンなどのリラックス効果のあるホルモンが分泌され、ホッとした気分になり心身ともに癒されるでしょう。
また、水の中では体重が約1/9になり体が軽くなるので、自分の体重を支えている関節や筋肉への負担が軽減され、緊張がほぐれてリラックスできるようです。
日本人がお風呂好きなのは、それで得られる「幸福感」こそが、最大の理由なのかもしれませんね。
お風呂に毎日入ると心臓の症状を防ぐ効果が期待できる
習慣的にお風呂に毎日入ることで、血圧を下げる効果が期待できるといくつかの研究からわかってきているようです。血流や血液循環がよくなると血圧が下がり、心臓発作や心臓麻痺のような心臓の症状を防ぐのに役に立ちます。
お風呂に毎日入ると寝つきがよくなる
質の高い睡眠をとるためには、いくつかの方法がありますが、中でも体幹の温度が低いと寝つきが良くなることから、睡眠前に温かいお風呂に入るとよいでしょう。夜になると人間の体温は自然に低くなり、睡眠ホルモンであるメラトニンが生成されます。
ということは、温かいお風呂に浸かると一旦、体温は上がりますが、お風呂から出ると急速に下がるので、メラトニンの生成を促進し、より睡眠に入りやすくなります。その結果、ぐっすりと熟睡できれば、翌朝には朝気持ちよく目覚められるでしょう。
《 ポイント 》
- 体の汚れや疲れを取り除く。
- カロリーを燃焼する。
- マッサージ効果でむくみがとれる。
- お風呂の蒸気が咳や鼻づまりに効果を発揮する。
- コラーゲンの減少を止めて美肌に効果あり。
- 乳酸を減少させ体臭を軽減する。
- 緊張がほぐれてリラックスできる。
- 血圧を下げる効果が期待できる。
- メラトニンの生成を促進し、睡眠に入りやすくする。
お風呂には毎日入らないほうがいい?
お風呂に毎日入るメリットがいくつもある一方で、あまりにも頻繁にお風呂に毎日入るのも、よくないとの報告もあります。
皮膚に自然に生育する微生物である常在菌のバランスを乱してしまうというのが、一番の理由です。体を洗い過ぎると、皮膚の表面に皮脂膜と一緒に棲んでいる正常な常在菌、特に表皮ブドウ球菌をも洗い流してしまうからなのです。
常在菌は、シャワーを浴びるだけで約80%が、お風呂に浸かるだけで約90%、さらに洗うことで約95%が洗い流されてしまうと言われています。また、石鹸と水を使って皮脂を洗い流すことで、肌がバクテリアやウイルスに感染しやすくなり、乾燥肌になってしてしまいます。
そのうえ、肌を守っている皮脂膜を取り過ぎると、体が過剰に油を分泌し、オイリースキンになってしまうという悪循環に陥ってしまい、「清潔」とは逆の事態になる可能性もあるので気をつけなければいけません。
《 ポイント 》
- 正常な常在菌のバランスを乱してしまう。
- 皮脂を洗い過ぎると乾燥肌になる。
- 皮脂膜を取り過ぎると体が過剰に油を分泌し、オイリースキンになる。
お風呂に毎日入る人の割合と最適な頻度
毎日お風呂に入る人の割合
環境の変化により、現代人はそれほど汚れることがなくなり、また、空調の整ったところにいることが多いので汗をかかなくなりました。
年代や地域によって違いはありますが、毎日お風呂に入る人の割合を調べたデーターによると、「ほぼ毎日」が全体の約90%を占め、「週に4~5回」が約4%、「週に2~3回」が約3.%、「週1回」が約1%、それ以外は「わからない」との回答でした。
最適な頻度
ある皮膚科医の話によると、運動して汗をかいたり汚れたりするのでなければ、毎日お風呂に入ってごしごしと体を洗うと、過剰に皮膚の脂や常在菌が取りのぞかれてしまい、かえってよくないということです。それをふまえたうえで、お風呂に入る頻度として最適なのは、2日~3日に1回のペースで十分でしょう。
もちろん、汗の量や活動の環境、水質や気候などにもよりますが、肌の「マイクロバイオーム」を保つためには、夏場は毎日シャワーでもよく、湯船に浸かるのは週に2~3回程度くらいが健康的にはちょうど良いようです。
《 ポイント 》
- 毎日お風呂に入る人は全体の90%
- 湯船に浸かるのは週に2~3回程度くらいが良い。
お風呂に入るときの注意点
ヒートショック
暖房の効いた暖かい部屋から、寒い廊下や浴室など温度変化の大きい場所へ移動した時に、血圧が急変し、ゾクッっとしたことってありますよね。それを「ヒートショック」といい、最悪の場合には、急性心筋梗塞や脳梗塞などの疾患に繋がる、体が発する危険サインなのです。
ヒートショックは高齢者だけに限らず、誰にでも起こり得ることなので、「湯船に入るまでのほんの一瞬のことだから」と油断してはいけません。
浴室熱中症
お風呂の熱い湯船に毎日浸かると血圧が一瞬にして上昇し、その数分後には急降下します。日本人の多くは、42℃以上の熱いお湯に肩まで浸かる習慣があるため、血圧の急激な変化により、失神したり意識障害を起こす危険性も否めません。
その他にも長風呂することで、「浴室熱中症」などの症状が現れる場合もありますので、熱過ぎるお風呂がではなく、ほんのちょっとぬるめくらいが無難でしょう。
入浴後のビールはNG
お風呂上がりに飲む冷えたビールが何よりの楽しみ、という方も注意が必要です。お風呂で血行がよくなったところにアルコールを摂取するというのは、飲酒直後に入浴したり、湯船に浸かりながらお酒を飲むのと全く同じ状態です。
また、ビールには利尿作用があるため、飲んだ量以上に尿となって排出され、脱水症状を起こしやすくなります。お風呂上りにどうしてもビールが飲みたいという方は、30分ほど我慢して、血行を落ち着かせてからにしましょう。
《 ポイント 》
- ヒートショックは、急性心筋梗塞や脳梗塞に繋がる危険性がある。
- 長風呂すると浴室熱中症になる。
- お風呂上りのビールは、30分我慢してから。
最後に
お風呂に毎日入るメリットや、毎日入る必要がない理由を説明しましたが、いかがでしたでしょうか?
その日の汗や汚れを落とし、リラックス効果もあるお風呂には、毎日入った方がいいと思い込んでいるかたも大勢いらっしゃる中で、環境や状況に左右されるものの、2日~3日に1回のペースで十分だとは驚いてしまいますね。
そもそも、私たち日本人が毎日お風呂に入ることが習慣になったのは、100年くらい前からといわれています。それ以前の家庭にお風呂がなかった時代には、銭湯のお風呂代を浮かすためか毎日はお風呂に入っていませんでした。
お風呂好きの方も、そうでない方も、この記事を参考にして、自身の康状態を把握したうえで、調整しながら自分に合った入浴を楽しんでいただければと思います。