目次
漂白剤の変色事例と変色する原因
まずは、漂白剤が変色してしまう事例と原因について解説していきます。原因は主に2つです。是非参考にしてみてください。
Yシャツの袖口が黄色くなった
まずはワイシャツの袖口が黄色くなってしまった事例です。
Yシャツにシミが付いてしまったため、塩素系漂白剤のハイターで浸け置きを決行。その後様子を見てみると、Yシャツの袖・襟が黄色くなってしまったという事例です。
メラミン系樹脂が原因
Yシャツが黄色く変色してしまうのは、袖口・襟に使用されているメラミン系樹脂が原因とされています。メラミン系樹脂は塩素系の漂白剤と反応すると黄色く変色してしまうことも。
適切な濃度と浸け置き時間で漂白しなければ、黄色く変色してしまうのです。
《 ポイント 》
- 塩素系の漂白剤と反応すると黄色く変色する
- 適切な濃度・浸け置き時間で漂白することが大切
Tシャツがピンク(赤色)に変色した
Tシャツがピンク色に変色する事例も出ています。
食べこぼしなどのシミを落とそうと思って、塩素系漂白剤を使用。浸け置きが終わる時間に様子を見てみると襟や袖周りがピンク色に変色してしまっているという事例です。
日焼け止めクリームが原因
Tシャツの襟・袖周りがピンク色になってしまう原因は素材ではありません。これは普段使用している日焼け止めが原因。
一部の日焼け止めに含まれている成分が、塩素系漂白剤と化学反応を起こして、ピンク色に変色させてしまうのです。直し方は簡単。記事後半で詳しく解説します。
《 ポイント 》
- 化学反応を起こしてピンク色に変色する
漂白剤で変色した衣類を直す方法
変色してしまった衣類はどうにかして直したいですよね。ここからは、原因別に変色してしまった衣類を直すやり方を紹介します。
黄色い変色には「ハイドロハイター」を使う
黄色い変色には、ハイドロハイターを使用しましょう。ハイドロハイターとは、還元型漂白剤のことです。黄色い変色の復活の他、鉄分による変色や鉄サビが洋服に付いてしまったときにも活用できます。白い服にしか使用できないので注意しましょう。
《 ポイント 》
- 還元系漂白剤のこと
- 鉄サビにも使える
- 白い服にしか使用できない
変色を直す方法
黄色い変色は以下のようにして直してみましょう。
- 40℃のお湯にハイドロハイターを溶かす
溶かす目安は1Lにキャップ半量くらいで大丈夫です。 - 黄色く変色した衣類を浸け込む
浸け込む時間は30分〜1時間でOKです。様子を見ながら時間調整をしましょう。 - 蓋をする
浸け込んでいる間に温度が下がってしまうのを防ぐためです。 - 変色が取れたら水で洗いで完了
よく水で洗い流すようにしてください。
色が治らないときは濃度を上げて浸ける時間を長くしてみましょう。ハイドロハイターは手が荒れやすいので、使うときには手袋を使用してください。
《 ポイント 》
- 浸け込んでいる間は温度が下がるのを防ぐため蓋をする
お酢でも代用可能
お酢でも代用することが可能。お酢を使うことによって、洋服の色を落とさずに黄色い変色を直すことができます。
- 水にお酢を溶かす
1Lの水に2cc溶かすのが目安です。 - 30分放置する
様子を見て、時間が短そうであれば長く浸けてみてください。 - 水洗いする
手で水洗いしてもいいですが、気になる方は洗濯してもいいでしょう。
お酢は軽い変色であれば、落とすことができます。しかし、ガンコな変色は綺麗にできません。お酢でうまく落ちない場合には、ハイドロハイターを使いましょう。
《 ポイント 》
- 洋服の色を気にせずに落とせる
- 軽い変色は落とせる
ピンク色(赤色)の変色には「液体洗剤」を使う
ピンク色に変色してしまった部分は、特別な洗剤を使う必要はありません。日焼け止めと塩素系漂白剤が反応しているだけなので、液体洗剤を使ってもとに戻すことができます。
《 ポイント 》
- 日焼け止めによる変色は液体洗剤で直せる
変色を直す方法
実際にピンクになってしまった衣類を直してみましょう。手順は簡単です。
- 変色した部分に液体洗剤をかける
たっぷりと、変色した部分を覆うようにかけます。 - しばらく放置する
5〜15分くらいでOKです。 - 水でよく洗う
もみ洗いしましょう。落ちていなかったらもう1度同じステップで洗ってみてください。
肌が弱い場合には、洗剤で手が荒れてしまうこともあります。肌が弱い方は手袋をして作業するのがおすすめです。
《 ポイント 》
- 液体洗剤をたっぷりかける
- 5〜15分待つ
漂白剤の変色を予防する方法
漂白剤による洋服の洗い直しはできるだけ避けたいものです。以下で紹介するいくつかのコツを覚えれば、変色を予防することもできます。是非参考にしてみてください。
洗濯表記を確認する
まずは、衣類の洗濯表記を見てみましょう。変色してしまうものには「塩素系漂白剤が使用できない」とマークで表記してあるはずです。塩素系漂白剤が使えるものだとそれ相応のマークが付いています。
シミが付いても慌てずに、まずは洗濯表記を見てから対処するようにしましょう。
《 ポイント 》
- 「塩素系漂白剤が使用できない」とマークで表記してあるものは変色してしまう
酸素系漂白剤を使う
酸素系漂白剤を使うことで変色を予防することができます。特に日焼け止めによる変色は塩素系の漂白剤でピンク色になります。酸素系漂白剤を使えば、変色すること無く日焼け止めによる汚れを落とすことが可能です。
《 ポイント 》
- 酸素系漂白剤であれば、変色することはない
色・柄物の衣類には塩素系の漂白剤を使わない
色・柄物には塩素系漂白剤を使わないようにしましょう。なぜなら、黄色く変色してしまった場合、ハイドロハイターを使って落とせなくなってしまうからです。また、色・柄物を漂白剤で洗ってしまうと、色・柄自体が洗濯で落ちてしまいます。
《 ポイント 》
- 変色したときに、ハイドロハイターを使って落とせなくなってしまう
- 色・柄物自体の色が落ちてしまう
漂白剤の変色は原因を突き止めてから正しい手順で落とそう!
今回は、漂白剤によって洋服が変色してしまったときの対処法について解説しました。変色の原因は主に2つあります。原因を深く知ってから正しく対処するようにしましょう。
また、予防方法も紹介しました。洗濯表記を確認したり、酸素系漂白剤を使ったりと、少しの工夫で衣類の変色を防ぐことができます。
是非参考にして、洋服をキレイな状態に保ちましょう。