乾電池の保存方法を間違うと危険!正しい保存方法3つと便利グッズ

Alkaline battery size AAA

使いかけの乾電池がおかしくなったとか、いつの間にかリモコンの中で変な液がでていた、といった経験はないでしょうか。これらは乾電池の使い方や保存方法が間違っていたために起こるトラブルです。乾電池の異変の中には危険なものが多いため、適切な保存方法を知りましょう。

乾電池の正しい保存方法3つ

乾電池

懐中電灯やリモコンなどでお馴染みの乾電池ですが、正しい保存方法をご存じでしょうか?今回は乾電池をどう保存したらよいのか、正しい保存方法についてまとめてみました。

乾電池をうっかりと適当に保存してしまうと、いざ使おうとした時に「膨張」や「液漏れ」、「熱をもつ」といった状態になるなど、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。

正しい保存方法1:電池の種類別に分けておく

乾電池にもマンガン乾電池やアルカリ乾電池、形状の違いでボタン電池や単三乾電池などさまざまな種類があります。これらの乾電池をまとめて保管してしまうと、放電や発熱で火災の原因となることがあります。

できるだけ種類別に分けて保存しておきましょう。たくさんの乾電池を保管するなら、乾電池同士の向きを合わせて保管することも重要です。同じ乾電池でも向きが違うと、電池がショートを起こしてしまう可能性があるためです。

正しい保存方法2:使用済みの電池と混同しない

一度使用した乾電池を適切に保存するには、未使用の乾電池とは完全に分けておくようにします。

これは、未使用の乾電池と使用済みの乾電池の見分けがつきにくく、間違って混同して使ってしまうことを防ぐために必要な保存方法です。

使用済みの乾電池と未使用の乾電池を一緒に使用してしまうと本来の性能が出ないだけでなく、液漏れが発生するリスクがあります。

正しい保存方法3:金属製品と一緒に保管しない

乾電池は金属製品と一緒に保管したりしないこと、金属製の入れ物で保存したりしないことが正しい保存方法です。

実は、乾電池は使っていなくてもそのままの状態で「自己放電」をしています。そんな乾電池と金属製品を一緒にしておく保存方法では、電池がショートして発熱・発火する可能性があります。

乾電池の周りに金属製品がないか、しっかりチェックしておきましょう。

乾電池の保存に便利なグッズ4選

ビニール袋

ここからは、正しく乾電池を保存するために便利なグッズを紹介します。乾電池は保存方法が重要であると解説してきました。

正しく保存するためにおすすめの便利なグッズがあるので、ぜひ利用してみましょう。

便利なグッズ1:透明なビニール袋

使い終わった乾電池、または新品だけど包装から出してしまった乾電池は、透明なビニール袋に小分けにする保存方法がおすすめです。ビニール袋なら電気を絶縁できるため、ショートのリスクを下げられます。

この時の注意点として、ビニール袋にまとめて乾電池を入れてしまってはいけません。袋の中でショートしてしまう可能性があります。透明なビニール袋に入れる保存方法では、乾電池を1つずつ個別に分けるのが基本です。

便利なグッズ2:タッパー

乾電池を保存するための入れ物としては、タッパーを使うのが便利でしょう。

正しい保存方法で金属製品と一緒にしてはいけないと紹介したように、金属製の入れ物に乾電池を入れることもおすすめできません。その点、タッパーならショートの可能性がなく使えます。安く購入できることも魅力でしょう。

便利なグッズ3:サランラップ

食品を包む「サランラップ」は、乾電池を1つずつ個別に包装して保管しておくのに便利なグッズと言えるでしょう。同じような使い方をするものとしては、最初に紹介したビニール袋があります。

しかしビニール袋を使って乾電池を1つずつ保存する場合、小さな袋でなければ無駄になってしまいます。その点、サランラップなら自分で好きな大きさに切って使えるため、小さな乾電池でも無駄なく包んで保存できます。

便利なグッズ4:仕切りのあるクリアケース

いくつもの種類がある乾電池を綺麗に収納したいなら、「仕切りのあるクリアケース」を使って種類別に保存するのがおすすめです。

実際に、乾電池メーカーがクリアケースに入った状態の乾電池セットや乾電池BOXを販売しています。金属の入れ物ではなくプラスチックのクリアケースには絶縁性があるため、ショートが起こるリスクが下がるでしょう。

乾電池ケース

サンワサプライ 電池ケース単3形・単4形対応・クリア DG-BT5C

危険な状態の乾電池とは

乾電池

正しくない方法で保存していた乾電池は、時に危険な状態に陥っている場合があります。保存しておいた乾電池を使う時は、乾電池に異変が起こっていないかよく見てみましょう。

よくある乾電池の危険な状態とは、液漏れや膨張、外装の破損や高温などです。このような状態になっている乾電池は危険なので、使わないようにしましょう。

液漏れしている

乾電池を触ってベタベタしていたら、液漏れしている可能性があります。そして乾電池の液漏れは非常に危険です。触ったしまたらすぐに手をしっかり洗ってください。アルカリ乾電池の液漏れで出ているのは、強アルカリ性水溶液です。たいしたことないだろうと軽く考えて放置してしまうと皮膚や目のトラブルにつながる危険性があります。マンガン乾電池でも弱酸性の水溶液が漏れているため、しっかりと手を洗いましょう。

電池の液が目や皮膚についた場合|Panasonic
https://jpn.faq.panasonic.com/euf/assets/images/panasonic/answer_images/energy/battery/drycell/18407-3.pdf

膨張している

長く放置した乾電池や、使用中の乾電池が知らないうちに膨張していることがあります。この膨張は、内部にガスが溜まっている状態であり、破裂するリスクがあります。

うっかりと乾電池を逆の向きで入れてしまって放置したり、たくさんの乾電池をまとめて保存したりしていると起こりやすいようです。危険なので使わず、適切に処分しましょう。

外装がめくれている

乾電池の外装がちょっとめくれている程度では、危険なように見えないかもしれません。

乾電池は通常プラスとマイナスの面しかないように見えますが、外装で守られている側面もまた端子になっていますので注意が必要です。外装がめくれた乾電池を使用してしまうと、ショートや液漏れ、発熱など起こってしまう可能性があります。

高温になっている

乾電池が触ると分かるくらい高温になっていた場合も大変危険な状態です。これは、乾電池がショートして大量の電力が流れたために熱をもったと考えられます。

高温になっている乾電池に触ること自体、肌を傷つける可能性があるとも言われています。そこまでの高温にはなっていなくてもショートしていますので、この後乾電池から液漏れが発生する可能性があります。

乾電池が危険な状態になる原因とは

乾電池

乾電池が危険な状態とはどんな状態なのか紹介してきました。では、どうしてこんな危険な状態になってしまうのでしょうか?

乾電池が危険になってしまう原因には、使用方法や保存方法が間違っていることが考えられます。

液漏れの原因

乾電池が液漏れしてしまう原因はいくつかあります。未使用だった場合は長い間放置してしまったとか、乾電池を落としてしまった、高温の場所に置いてしまったことなどが原因でしょう。

使用済みの乾電池の場合は、ずっと入れっぱなしにしてしまったとか、プラスとマイナスを逆に入れて使ってしまった、ショートしてしまった場合に起こるでしょう。

高温になる原因

乾電池が高温になるのは、保存していた時にショートして電流が流れてしまったこと、乾電池を高い場所から落としたり踏んだりして大きな衝撃が加わったことが原因でしょう。

他には、乾電池をセットする際にプラスから装着した際、マイナス端子側に問題が起こってショートが発生し高温になってしまうというケースもあります。

破裂する原因

乾電池が破裂する原因は主にショートです。乾電池がショートすることによって、乾電池内部にガスが溜まり、やがて破裂することがあります。乾電池をまとめて保存していたり、金属製品と一緒に保存したりしているとショートが発生し、破裂する原因となってしまうでしょう。

危険な状態の乾電池を見つけたら

乾電池

もしもお使いの乾電池が破損や液漏れ、膨張・高温なのを発見したら、放置せず適切に対処しましょう。ここではそれぞれのケースに対応する対処方法を紹介します。

「乾電池がちょっと変だな」と思っても、直接触るのは危険な場合があります。慎重に直接手で触らないように機器から取り出し、安全な場所に置く必要があるでしょう。

液漏れしている場合

乾電池が液漏れしているのを発見した場合は、素手で触らずに手袋をしてから乾電池を取ります。ビニール袋に入れたりサランラップで包んだりしてから、自治体の指示に従う方法で捨てましょう。

乾電池使用中に液漏れしていた場合は、水に濡らした布やティッシュで丁寧に拭き取りましょう。漏れている液は水溶性なので、綺麗に拭き取れます。

発熱した場合

乾電池が入っている機器を触って熱くなっていたら、素手で触らずに手袋や物を使って高温になった乾電池を取り出しましょう。

消費者庁の資料によると、アルカリ乾電池の表面温度が160℃まで上がった事例があったようです。直接触るのは危険です。取り出した高温の乾電池は火事にならないような安全な場所に置いて、熱が冷めるのを待ってから捨ててください。

アルカリ乾電池の事故に関するテスト|消費者庁
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/naga_simin/kurashi/shohiseikatu/documents/consumer_safety_release_denchihatunetu.pdf

破裂した場合

破裂はボタン電池で起きやすいと言われています。もしも乾電池が破裂してしまった場合は、セロテープや絶縁テープを使って1つずつ包み、捨てましょう。破裂していなくても、使用済みのボタン電池にはこうした処理をしておくのがおすすめです。

破裂した際に液が漏れていた場合は、水溶性の液体なので水で濡らした布やティッシュで拭き取れます。

使用済み乾電池の正しい処理方法

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使用済みの乾電池を安全に、正しく処理するための方法を紹介します。

使用済みの乾電池はすでに常に放電している、自己放電の状態にあります。適切に処理しておかないと、液漏れや高温、破裂の原因になってしまうことがあるでしょう。

市町村の廃棄方法を確認する

実は乾電池の廃棄方法については各市町村によって定められた方法が違います。お住まいの地域では乾電池をどう扱えばよいのか、確認してみてください。

廃棄方法として絶縁してから廃棄するとしている市町村もあれば、透明な袋に入れて捨てるとなっている市町村もあります。ただ、万が一の事故を起こさないためにも絶縁してから捨てるようにしておいた方がよいでしょう。

テープで絶縁する

乾電池を絶縁し、安全な状態にするもっともお手軽な方法は、セロテープやビニールテープでプラス面とマイナス面を覆い、絶縁することです。

ビニール袋に入れたりサランラップで包んだりしても絶縁できます。しかし捨てる時に乾電池以外の物が混ざってしまって困る場合は、テープで絶縁するとよいでしょう。ボタン電池もしっかりテープで巻いてから処理しましょう。

透明のビニール袋で保管する

乾電池がショートしてしまわないように、透明のビニール袋に入れたりサランラップで巻いたりして保管するようにしましょう。

この場合は、小さなビニール袋に1つずつ保管することが大切です。ビニール袋に入れたとしても、大量の乾電池をまとめて入れてしまえばショートして火災の原因になってしまうことがあります。

乾電池は保存方法に注意しよう

Yellow mignon battery

リモコンや災害時の懐中電灯など、乾電池は私たちの身近にあります。しかし、正しい方法で保管している人ばかりではないことも事実です。冷蔵庫で保管するという、誤った情報が流れていたこともありました。

乾電池は高温にならない場所にショートしないよう適切な保存方法で保存し、早めに使い切るようにして自治体のルールに沿って処分しましょう。

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