そら豆の旬はいつ?選び方のコツや美味しいレシピ5選を紹介

そら豆

豆の栽培で、世界で最も古い歴史を持つのがそら豆です。そら豆は料理の見た目をおしゃれにしてくれるだけでなく、栄養もたっぷり。今回は世界でも親しまれているそら豆の旬の時期、選び方、旬のそら豆を使ったおいしいレシピを紹介します。

そら豆の旬と特徴

そら豆

そら豆は初夏を代表する野菜の一つです。そら豆はさやが空の方を向いているために「空豆」や「天豆」と言われています。

また、形が蚕(かいこ)の繭に似ていると、「蚕豆」とも呼ばれています。そして、旬の時期を指す「四月豆」「五月豆」という呼び名も存在しています。

今回はそら豆の旬や産地、歴史、味、効能、選び方、保存方法など、幅広く紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そら豆の旬

そら豆は4~6月ごろが旬で、5月が旬のピークです。

季節で言うと初夏がそら豆の一番の美味しい時期です。4月ごろに出回るそら豆は、豆が若くみずみずしいのが特徴で、塩ゆでなどのシンプルな調理がおすすめです。

旬のそら豆は粒が揃っており、美味しく食べるには非常におすすめです。ぜひ旬のそら豆を味わってみてください。

そら豆の特徴

そら豆はマメ科ソラマメ属に分類される植物です。3月から4月にかけて開花します。

そら豆の花弁は薄紫色で、花は黒のまだらがかかった白色です。黒と白の色のつき方が、パンダの目の縁に似てるとも言われてきます。実の色にもバリエーションがありますが、日本で流通しているのは緑色のものです。

そら豆の歴史

そら豆は豆の中でもっとも栽培の歴史が古い豆であり、古くからエジプトやギリシャ、ローマなど世界中で食べられています。そら豆の原産地は北アフリカ周辺と考えられていて、古代ギリシャ、ローマ、中国の順に伝えられてきました。

長い歴史を持つそら豆ですが、かつてのギリシャでは、そら豆は「死の象徴」と考えられてい時期がありました。有名な数学者ピタゴラスをはじめ、そら豆を決して口にしなかった人たちもいたそうです。

奈良時代には日本にも伝わってましたが、本格的な栽培が始まったのは明治時代になってからです。

そら豆の産地

明治時代にそら豆の本格的な栽培が始まり、今では、鹿児島、千葉、茨城、愛媛、宮城で主に栽培されています。

そら豆の旬は初夏ですが、温暖な気候の鹿児島では年末にそら豆を収穫しているところもあります。鹿児島はそら豆の一大産地で、国内のそら豆の生産量の50%を占めています。

そら豆を購入する際に産地を見てみるのも良いでしょう。

代表的なそら豆の品種

日本では「大粒種」と呼ばれる品種がもっともポピュラーです。

大粒種は粒の大きさがおよそ3cmで、一寸(3.03cm)に近いことから「一寸そら豆」とも呼ばれています。その他、豆が6粒から7粒入っている長莢種という品種もあり、日本では主に四国地方で栽培されています。

ちなみにこのタイプのそら豆はヨーロッパでもよく栽培されていて、サラダとして生で食べられています。

そら豆の味

そら豆は塩ゆでにするとほっこりした食感で、豆の旨みを強く感じられます。また茹で加減次第で硬くも柔らかくもできるので、その人の好みに合わせられるのもそら豆の魅力です。

食べ方としてはそのままビールのおつまみとして食べるのもよいでしょうし、様々な料理に使ってもおいしく食べられます。料理の主役でも脇役としても、どちらでも活躍してくれる扱いやすい食材です。

そら豆の栄養・効能

そら豆はタンパク質、糖質、ビタミン類やミネラル類が多く含まれており、栄養素が非常に豊かです。しかし、収穫後の食味が落ちやすい特徴があるので、できるだけ早く食べることが大事です。また鉄分も豊富なので、貧血気味の人は積極的に取り入れるといいでしょう。

「そら豆」と「えんどう豆」の違い

同じくさやに入っている豆という見た目から、「そら豆」と「えんどう豆」の区別がついていないない人もいるのではないでしょうか。

えんどう豆は7センチメートルから8センチメートルのさやの中に丸型の豆が入っているのに対して、そら豆は10センチメートルから30センチメートルのさやの中に平らな豆が入っています。豆の形や粒の大きさで見分けのポイントです。

新鮮なそら豆の選び方

そら豆

そら豆は鮮度が命の食材です。購入するときは、できるだけ新鮮なものを選ぶようにしましょう。

ここらは新鮮なそら豆を選ぶポイントを3つ紹介します。

ツヤがあって緑色のもの

そら豆はさやにツヤがあって、鮮やかな緑色のものを選びましょう。

さやが茶色くなっていたり、くすんだりしている色のものは鮮度が落ちているので、選ばないようにしましょう。青々しいそら豆や、真緑のそら豆は鮮度が良い証拠ですので、見つけたときはぜひ購入しましょう。

粒がそろっているもの

粒がそろっているものも、新鮮で美味しいそら豆を選ぶうえで重要なポイントです。

なぜ粒のそろい方が関係するかと言うと、不ぞろいのそら豆は育つ過程で栄養バランスが偏っている傾向があるからです。

さやを触ってみて、粒がそろっているかどうかをしっかり確認しましょう。粒がそろってさえいれば、大きさはそれほど味に影響しないので気にしなくて良いでしょう。

ふっくらとして弾力のあるもの

そら豆を選ぶときは触った時にふっくらとした弾力があり、持った時に重みを感じるものを選ぶようにしましょう。

極端に硬かったり、逆にやわらかかったりするものは避けたほうがいいでしょう。ちょうどいい弾力がおすすめです。

さやから出して売られているものもありますが、このような豆は劣化が早くなってしまいます。新鮮なそら豆がほしいなら、できるだけさやつきのものを選びましょう。

そら豆の保存方法

そら豆は収穫されてから栄養素がどんどん落ちてしまいます。これはそら豆に限らず生鮮食品すべてにいえることですので、なるべく早く調理することが大事です。

保存するときは空気に触れて乾燥しないように、ビニール袋やポリ袋に入れて冷蔵庫で保管しましょう。長時間保存したいときは1分程度固ゆでし、冷凍庫で保蔵しましょう。

保存期間の目安

そら豆にまつわる言葉に「空豆三日」というものがあります。これは、そら豆の本当の食べごろは収穫してから3日間だけ、という意味です。このような言葉があるくらい、そら豆は旬と鮮度が命の食材のため、購入後はできるだけ早く調理しましょう。

そら豆はスーパーで購入したらその日のうちに食べた方がいい食材です。どうしても食べきれない場合は、茹でてから冷凍保存しましょう。この場合の保存期間は1か月程度ですが、早めに消費した方が望ましいことに変わりはありません。

そら豆を使ったおすすめレシピ5選

手作りそら豆のキッシュとアイスコーヒー

そら豆は茹でるだけでも美味しいですし、サラダなどにあえるだけでも手軽においしく食べられますが、今回は少し手の込んだそら豆を使った料理を紹介します。

紹介するレシピはどれも美味しいものばかりです。そら豆を使ってなにか料理をしようと考えている人には、ぜひ参考にしてください。

厚揚げとそら豆のお吸い物

材料(2人分)

  • 厚揚げ:60g
  • そら豆(さやを取ったもの):12個
  • 春菊:10g
  • かつおだし:1と1/2カップ
  • 酒:小さじ2
  • しょうゆ:小さじ2

作り方

そら豆はさやから取り出し、塩をひとつまみ加えた熱湯でゆでてから皮をむきます。厚揚げは熱湯にかけて油抜きを行い、太めの細切りにします。春菊は2センチメートルの長さに切りましょう。

鍋にかつおだしを煮立て、酒、茹でたそら豆、厚揚げを入れてもう一度煮立てます。最後にしょうゆで味付けし、春菊を加えて火を止めます。


そら豆と小エビのかき揚げ

材料(2人分)

  • むきえび:100g
  • そら豆(さやから出したもの)100g
  • 小麦粉:適量
  • 揚げ油:適量
ころも
  • 小麦粉:1/4カップ
  • 卵:1/2個
  • 冷水:大さじ3
天つゆ
  • かつおだし:1/2カップ
  • しょうゆ:大さじ1と1/2
  • みりん:大さじ1

作り方

えびは背わたを取ります。そら豆は切り目を入れ、色が変わるまで茹でてから皮をむきましょう。次は、小麦粉、卵、冷水を使ってころもをつくります。卵を研ぎほぐし、冷水を加えて混ぜます。小麦粉を加えて混ぜたら、冷蔵庫で冷やしておきましょう。

天つゆの材料を鍋に入れ火をかけ、天つゆを作ります。えびとそら豆を適量手に取り、ころもを入れて混ぜてから中温の油で揚げていきます。残りの材料も同様です。最後に、揚げたかき揚げを器に盛り付け、天つゆを添えれば完成です。


そら豆ご飯

材料(3人分)

  • 米:1と1/2合
  • そら豆:500g
  • かつおだし:1と1/4カップ
  • しょうゆ:小さじ2
  • 酒:大さじ1
  • 塩:小さじ2/5

作り方

米を研いで水加減をします。15分ほどおいてからかつおだし、しょうゆ、酒、塩を加えて炊きます。炊いている間に、そら豆はさやと薄皮をむいておきましょう。

炊いている米から蒸気が出たら、そら豆を加えて炊き上げます。しばらく蒸らしてからさっくり混ぜ、器によせれば完成です。


ポテトとそら豆のアンチョビ炒め

材料(2人分)

  • じゃがいも:1個
  • そら豆:80g
  • オリーブオイル:大さじ1
  • にんにく:1片
  • ベーコン:1枚
  • アンチョビフィレ:2~3枚
  • 塩:少々
  • 粗挽き黒こしょう:少々

作り方

下準備

ベーコンは5mmの幅に切ります。そら豆は下茹でして薄皮をむきます。じゃがいもは皮つきのままラップで包み、600Wの電子レンジで2分加熱した後、一口大にカットします。にんにくは輪切りにして芽を除きます。アンチョビは細かく刻んでおきましょう。

調理

フライパンにオリーブオイル、にんにく、ベーコンを入れ弱めの中火で炒めます。にんにくの周りに小さな泡ができたら、じゃがいもを加えます。じゃがいも全体に色がつくまで5~6分炒めます。アンチョビを加えてさっと炒めて、そら豆を加えて混ぜます。最後に塩コショウで味を整えましょう。


そら豆とエビのクリーム和え

材料(2人分)

  • そら豆:20個
  • 茹でエビ:4尾
  • クリームチーズ:大さじ2
  • マヨネーズ:大さじ2
  • 生クリーム:大さじ1

作り方

下準備

そら豆は塩ゆでして、皮を剥き冷まします。茹でエビは皮をむいて、そら豆と同じくらいひと口大に切っておきましょう。

調理

ボウルにクリームチーズを入れヘラなどでつぶし、マヨネーズを加えよく混ぜます。生クリームを少しずつ加え硬さを調整しながらとろみがでるまで混ぜればできあがりです。

旬のそら豆を美味しく食べよう!

そら豆

そら豆の旬や、美味しくいただくレシピを紹介してきました。そらまめは栄養も豊富で、価格も高いものでありません。ぜひ、今年は旬のそら豆を美味しく召し上がってください。

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