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ガス代の平均額
ガス代は季節や環境によって変動する
ガス代はお湯や暖房をたくさん使う冬は夏に比べて当然高くなります。また自炊での食事が中心の家庭は外食やお惣菜中心の家庭に比べてガス代は高くなります。
このように季節によっても使用量は変動して、自炊を多くする家庭とそうでない家庭でも使う量が異なることを覚えておきましょう。またガス料金は電気代と違いガス会社によって料金が違うため、ガスの料金だけでなくトータルの使用量がどの位かも注目するとよいでしょう。
ガス料金の計算方法は「基本料金+従量料金」です。都市ガスもプロパンガスもの基本料金は契約プランごとに異なり月々のガス利用量によって変動します。どちらもその基本料金にガス1㎥あたりの単位料金にガス使用量をかけた金額が加えられたものとなります。
ガス代の世帯別平均額
政府統計の総合窓口より2017年度の1カ月当たりのガス代の平均です。春・夏は4月~9月、秋・冬は10月~3月です。
世帯数 | 春・夏(4月~9月) | 秋・冬(10月~3月) |
1人 | 2,675円 | 3,189円 |
2人 | 3,915円 | 4,655円 |
3人 | 4,610円 | 5,656円 |
4人 | 4,313円 | 5,508円 |
5人 | 4,581円 | 5,736円 |
プロパンガスの世帯別平均額
プロパンガスはLPガスとも呼ばれ、都市ガスに比べて熱量が高く住んでいる地域でガス会社を自由に選べます。契約したガス会社がガスの入ったボンベを自宅まで運んでくれるような仕組みになっています。
プロパンガスを使っている家庭の割合は全国の家庭で約35%程度と言われています。プロパンガスの平均額は基本料金1,827円とした場合にひと月あたりのガス使用量で計算してみます。
世帯数 | 1ヶ月あたりのガス使用量 | 1ヶ月あたりの使用料 |
1~2人 | 6.5㎥ | 5,770円 |
3人 | 8.9㎥ | 7,206円 |
4人 | 11.3㎥ | 8,613円 |
ガス代の平均は都市ガスとプロパンガスで違う
都市ガスとプロパンガスの違い
都市ガスは都市ガスを供給する導管が住んでいる地域に届いていなければ利用はできません。熱量はプロパンガスより低いですが、一般家庭で使う場合は大きな違いはありません。
都市ガスの料金は「総括原価方式」という全てのコストに利益を加える方式で料金が決められていて、2017年の都市ガスの自由化までは政府の許可が必要な規制料金でした。2017年の都市ガスの自由化後も、参入企業が多くはないため規制料金が残っているケースが多くみられます。
一方、プロパンガスは、契約した業者がLPガスの入ったボンベを自宅まで持ってきて、料金設定もガス会社が自由に料金を設定できるようになっています。それぞれのガス会社が独自の料金プランを設定しているため、同じ地域でも料金はまちまちというケースが見られます。
都市ガスとプロパンガスの見分け方は、家にガスボンベがあるかないかで分かります。料金についてはプロパンガスは都市ガスよりも価格が高いと言われています。
基本料金の平均は都市ガスが1,000円に対しプロパンガスは1,890円、従量料金は都市ガスが300円に対しプロパンガスは523円程度と4人家族の場合の使用量20㎥で計算すると1か月あたり5,000円程度の差が出ることもあるようです。
プロパンガスのほうがガス代が高い理由
プロパンガスが都市ガスに比べて料金が高い理由とは、火力も大きく価格設定が自由化でありますが、全国で価格競争があまり行われていない実態があることも指摘されています。価格競争にならないことで、低価格にしなくても顧客が増え、自然と価格設定の上昇が続いているようです。
また、プロパンガスの料金ははっきりと表示していない場合もあり使ってみないと料金がどの位になるか分からないというケースもあるようです。
そして料金は住んでいる地域によっても大きく変わり、例えば北海道などは雪が多くガスボンベの配送にコストがかかるため料金が高くなりやすくなっています。
さらにLPガスは利用する際に供給設備を設置するのに数万円から数十万円程度の費用が発生してその費用はLPガス会社が負担するのが一般的となっています。その費用分が毎月のガス代に上乗せされているためガス代が高くなるとも言われています。
プロパンガスから都市ガスへ乗り換える方法
まず住んでいる地域が都市ガスを利用できるか確認します。調べる方法は「日本ガス協会」のホームページなどでも調べることができます。都市ガスの通っている地域であれば、現在使っているガス機器や配管ルートを相談して、見積もりを出してもらいましょう。
もし申し込みをするのであれば、申し込む前に利用しているプロパンガス会社へ解約の手続きを行います。申し込みをすると工事が始まります。
都市ガスを利用するに当たり道路部分のガス工事が必要となりますが、自宅の前の道路にガス本支管が敷設されていない場合は、こちらの工事も必要となり費用は10万以上かかることもあります。
初期費用がかかるため都市ガスへの切り替えをせずに少しでもガス代を安くしたいのであれば、別のプロパンガス会社へ切り替えるという選択もあります。
ガス代が高くなる理由
他の家庭と比べてガス代が高くなっている理由は、ガス漏れを疑ってみましょう。ガス漏れしているか確認する方法は、毎月ポストに入っているガス検針票をみて、実際に利用している量に比べて使用量が多くなっていないか見てください。
また、ガス栓のキャップが外れていたりガス栓が開いたままになっていないかもチェックします。さらにガス栓のホースが破れていることや亀裂があることもガス漏れの原因となります。
他にはそもそものガス会社との契約料金の設定が高いというケースもあります。ガス会社は自由に価格を設定できるため料金が高いと感じるときは、契約会社やプランの見直しも検討しましょう。
ガス代の節約方法
お風呂でできるガス節約法
お風呂は保温のためフタをすることが節約には効果的です。冷えたお風呂を追い追い炊きするとガス代はかかるため、温度が下がらないうちに続けて入るほうがガス使用量は減らせます。
特に冬はフタをしていてもどんどんお湯が冷めてしまいます。またガス代の節約にはシャワーを多く使うことも控えるようにしましょう。
キッチンでできるガス節約法
キッチンではガスコンロを使う際、ガスの炎が鍋からはみ出すと無駄になるためはみ出さないように使いましょう。
鍋やフライパンを洗ってすぐに使う場合は底の水分を拭き取ることも無駄な使用を避けることが出来ます。なお落し蓋は効率よく料理ができるため、落し蓋を利用したりこまめにフタを閉めたりするとガスの節約になります。
そしてシンクで使うお湯の温度は低めに設定して、食器を洗う前には水に浸けておいたり、油汚れはふき取ってから洗うようにすると無駄にお湯を使わずに済みます。ガス代の節約と水道代の節約にもなりますのでぜひ実践してみてください。
最後に
現在のガス代が高いと思ったら、プロパンガスを使っている家庭では都市ガスに切り替えるほか、オール電化にするという選択もあります。ただしどちらも導入するにあたって工事費用がかかってしまうデメリットもありますので、見積もりを依頼してから検討してみるとよいでしょう。