上手な揚げ物のやり方!揚げる前の下準備や美味しくなるポイント

揚げ物 やり方

わたしたち日本人の大好きな「揚げ物」。体脂肪が気になったり、胃もたれを起こしたりしまうかもしれないので、さすがに毎日食べるほどではないですが、たまに無性に「揚げ物が食べたい!」と思うときがありますよね。多くの場合、「お店」で揚げ物を食べる人が大半かもしれません。家で作るのはちょっと面倒くさいし、なにより「油」を扱うので調理や処理が大変ですからね。でも、自宅で揚げ物をするのも捨てておけません。好きなものを好きなだけ揚げられるし、我が家でまったり「天ぷら」や「トンカツ」を楽しめるのはお店で食べるときとは違った良さがあります。そんななかで、「そうは言っても、自宅で揚げ物をしたことがないからやり方がわからない」という方もいることでしょう。そこで今回は、自宅で「揚げ物」をするやり方や、美味しく揚げるためのポイントをご紹介していきたいと思います。

記事の監修
管理栄養士、野菜ソムリエプロ

管理栄養士取得後、病院で1000人以上の食事サポート、栄養・給食管理を経験。現在は「食の力で、心身ともに”健幸”になり、彩り豊かな人生を自己実現できる社会を作りたい!」思いから独立しセミナーや個別サポートを行っている。その他、事業立ち上げ、商品開発、記事監修、特定保健指導、講師活動などを行っている。

揚げ物初心者の方は、油ハネの心配などから油を少量にして調理する方が多いですが、ムラなく美味しい揚げ物を作るためにも、たっぷりの油で揚げることをおすすめします。その際に、油ハネが気になる方は、オイルスクリーンという揚げている時に使う鍋のフタがあるので活用してみて下さい。オイルスクリーンを使用することで、コンロ周りの油の飛び散り防止にもなるので、揚げ物後の後片付けもかんたんになりますよ。揚げ物は様々な調理法の中でも難しそうに思えますが、一度一連の流れを知ると出来立てサクサクの揚げ物を家庭で楽しめるようになるので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

上手な揚げ物のやり方

揚げ方には2種類ある

揚げ物 やり方

みなさんは、揚げ物には概して2種類の分類があるということをご存じでしたか? 揚げ物の初心者さんの多くは、その区別があったこと自体を知らない人が大半かと思われます。以下では、「素揚げ」と「衣揚げ」それぞれの調理方法について説明していきます。

①「素揚げ」

さつまいもの素揚げ

「素揚げ」とは、素材に衣(ころも)をつけず、そのまま油に入れて揚げる方法を指す言葉です。みなさんも、間違いなく「素揚げ」の料理をいちどは食べたことがあるはずです。

代表的な素揚げ料理でいえば、

  • さつまいも
  • かぼちゃ
  • なす
  • レンコン
  • ピーマン

などです。あるいは、薄切にしたスライス状の「じゃがいも」を素揚げして「自家製ポテトチップス」を作ることもできます。

基本的に「素揚げ」は、もとからある素材の形や色を活かす方法です。当たり前ですが、衣をつけてしまうと見た目はすべて天ぷらになってしまいますよね。だから素揚げは、衣をつけないようにすることで、天ぷら料理との差別化を図るのです。

素揚げの方法はいたってシンプル。150度~170度の油で1~2分揚げるだけです。簡単なので揚げ物初心者はまず素揚げから挑戦してみてください。

②衣揚げ

えびの天ぷら

「衣揚げ」は、一般的に言うと、みなさんの大好きな「天ぷら」のことです。片栗粉、パン粉、てんぷら粉、小麦粉などを素材につけて、それを油に入れて「衣」をつける調理を「衣揚げ」と呼びます。

「衣揚げ」をする場合は、「衣」をあまりつけすぎず、適量をまぶすことがポイントです。「衣」をつけたら、素材に適した油の温度で1~2分揚げましょう。

揚げ物を作るときの手順

揚げ物

揚げ物をするための「鍋」を用意する

まずは、安全かつ美味しく「揚げ物」を調理するために必要な道具を揃えましょう。「揚げ物」に適した鍋の条件として、「鍋の厚みが十分ある」・「底が深くて平ら」・「大きめのサイズ」の3つがあります。

揚げ物に使用する油を選ぶ

揚げ物に使う油って、いったい何を使えばいいのでしょうか? 「油」といっても、いろいろとありますよね。悩ましいところです。じつは「揚げ物」には、「揚げ方」に適した油がそれぞれあります。

  • 天ぷら⇒植物油(天ぷら油、サラダ油、ごま油など)
  • フライもの(串カツやトンカツなど)⇒植物油+動物油(ラードなど)

以上が揚げ物で一般的に使われる油です。

素材それぞれの適した油温度を知る

どんな素材でも、それぞれに「美味しく揚げるための油の適温」があります。これから自分が揚げようと思っている素材の適温を事前に調べておくことをおすすめします。

揚げ物から出る「泡」と「音」で揚げ具合を確認する

油に入れた素材は、どんなタイミングで揚げ上がるのでしょうか? 油に入れた当初は、大きめの気泡が出てきます。それが次第に小さくなり、やがて量が減り始め、「ジュージュー」という音が静かになると、素材の中まで火が通ったサインです。それを見極めてサッと油から素材を引き上げましょう。

揚げ物のやり方のコツ

揚げ物 やり方

揚げる素材の水分は事前にしっかりと抜いておく

みなさんもよくご存じのように、「水」と「油」は反発し合う性質をもっています。そのため、揚げている最中に食材に「水分」があると、「油はね」を起こしてしまう危険性があります。非常に危ないので、揚げる素材の「水分」は、布巾やペーパータオルで十分に拭きとっておきましょう。

ちなみに、事前にフライパンで軽く素材を炒めておくと、水分をかなり抜くことができるのでおすすめです。素材の水分をできるだけ抜くように、工夫しておきましょう。

「衣」はつけすぎないようにする

「揚げ物」初心者にありがちなのですが、「天ぷら」を作ろうと息巻いて、ついつい「衣」(片栗粉、パン粉、てんぷら粉、小麦粉など)をつけすぎてしまうことがよくあります。しかしそれは、油の「質」を下げてしまったり、落ちた衣が鍋底にこびりついてしまう原因になります。素材に「衣」をつけるときは、できるだけ控えめにしておくのがコツです。

素材を揚げるときは順番を考えて少しずつ

揚げ物を美味しく揚げるさいの注意点は、一気に素材を鍋に入れないということです。とくに「衣」をつけた「天ぷら」の場合はくれぐれも気をつけましょう。たくさんの素材を鍋に入れると、油の温度が安定しなくなり、揚げ上がりにバラツキが出てしまいます。安定した温度で揚げたほうが時間もかからず上手にいきます。

また、「素材を一気に鍋に入れない」ことで、「油はね」を防ぐメリットもあります。水分が抜け切れていなかった場合、それらの素材を一気に油へ入れると、大変なことになるのは、みなさんも想像がつきますよね。腕や顔に油がはねるだけでなく、一歩間違えれば火事の原因になってしまいます。

安全かつ美味しく「揚げ物」を調理するには、くれぐれも「素材を一気に鍋に入れない」ことを心に留めておきましょう。

揚げ物のやり方の注意点

揚げ物 やり方

水分を抜く

さきほども触れましたが、素材を揚げるときには、油はねを防ぐ意味でも水分はしっかりと抜いておかなければなりません。事前にフライパンで炒めたり、ペーパータオル(キッチンタオル)でふき取るなどして水分をしっかり抜いておきましょう。

油が冷めないうちに「揚げカス」を処理しておく

出来立てホヤホヤの揚げ物をさっそく味わいたい気持ちは山々なのですが、そのまえに処理してほしい作業があります。

それは、鍋に残った「衣のカス」つまり「揚げカス」のことです。これを放置して油が冷え切ってしまうと、鍋のふちや底に付着してしまい、とれにくくなってしまいます。

また、油の質も悪くなってしまい、次回に油を使いまわすのが難しくなる場合もあります。揚げ物が終わり次第、早々に「揚げカス」は処理しておきましょう。

揚げ物をやる前にすること

揚げ物 やり方

揚げ物が終わったあとの処理方法を把握しておく

無事に揚げ物が終わったあとも、ホッとしてはいけません。調理に使った油をどのように処理するのかを意識しておきましょう。古い油だからということで「捨てる」つもりなのであれば、市販の「油凝固剤」を利用して燃えるゴミとして捨てるのがおすすめです。

もしも「次回もこの油を使う」というのであれば、油の入った鍋のフタをしっかりと閉めて、酸化しないようにして冷やしましょう。冷やし終わったら、ボトルなどの容器に油を移して暗所に保管します。

揚げ物する素材の「揚げ方」を事前に調べておく

「揚げ物」とは言っても、素材によって揚げ方や揚げる温度が異なります。美味しく調理するには、素材の特性を事前に調べておくことをおすすめします。

最後に

揚げ物 やり方

さて、いかがでしょうか。今回は、「揚げ物」の基本的な知識を紹介させていただきました。これから揚げ物に挑戦したいという方は、この記事を役立ててください。「揚げ物」はとても奥が深いので、慣れてきたら、レシピの幅を広げて楽しんでみるのもいいですね。

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