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節分の意味を知ると、より楽しめる!
「節分って、豆をまいて恵方巻きを食べる日でしょ?」——そんなイメージを持っている人も多いかもしれません。もちろんそれも間違いではありませんが、実は節分は昔から「邪気を払い、福を招く」大切な行事として行われてきました。
本来、「節分」という言葉には「季節を分ける」という意味があり、昔の日本では立春・立夏・立秋・立冬の前日を指していました。特に立春は新しい年の始まりともされていたため、前日の節分は今でいう「大晦日」のような役割を果たしていたのです。
そんな節分には、運気を上げるためのさまざまな習慣がありますが、逆にやってはいけないことも存在します。知らずにタブーを犯してしまうと、邪気を追い払うどころか運気を下げてしまうこともあるので要注意です。
節分にやってはいけない7つのNG行為
節分には昔から伝わる「やってはいけないこと」があります。豆まきや恵方巻きを楽しむのはもちろんですが、間違った方法で行ってしまうと逆効果になることも。ここでは、特に気をつけたいNG行動を紹介します。
1. 生の豆をまく
豆まきに使うのは、必ず「炒った豆」。なぜかというと、生の豆をまくと、拾い損ねた豆が発芽し、「家が荒れる」と言われているからです。これは、「芽が出る=災厄が根を張る」という縁起の考え方からきています。
また、生の豆は湿気を吸いやすく、カビが生えやすいというデメリットもあります。家の隅に落ちたまま放置されると、知らない間にカビが繁殖してしまうことも。衛生面でも問題があるため、節分の豆まきには必ず「炒った豆(福豆)」を使いましょう。
2. まいた豆を放置する
豆まきをした後、そのままにしてしまうのはNGです。なぜなら、まかれた豆には「厄」が乗っていると考えられているから。つまり、豆を放置することは、家の中に厄を残してしまうことになります。
豆まきを終えたら、きちんと片付けるのが大切です。そして、豆を無駄にせず「年齢+1粒」を食べるのも忘れずに。これは「自分の年齢の数だけ福を取り込む」という意味があり、無病息災を願う大切な習慣です。
3. 日中に豆まきをする
「節分の豆まきは夜にやるのが基本」——これは意外と知られていないルールかもしれません。なぜ夜なのかというと、「鬼は夜にやってくる」と考えられているからです。
昔の日本では、日が暮れると妖怪や鬼が出ると信じられていました。そのため、鬼を追い払う豆まきも夜に行うのが正しい作法なのです。もし日中に豆まきをしてしまうと、鬼が来る前に豆をまいてしまい、本来の厄除けの意味が薄れてしまうと言われています。
とはいえ、仕事や予定があってどうしても夜にできない場合もありますよね。その場合は、できるだけ日が暮れた後、暗くなってから豆まきをするのが望ましいでしょう。
4. 恵方巻きを途中で切る
恵方巻きを食べるとき、食べやすいようにカットしてしまう人もいるかもしれません。しかし、これは「縁を切る」「運を断ち切る」とされ、縁起が悪いとされています。
恵方巻きは、その年の恵方を向き、無言で一本丸ごと食べることで「福を丸かじりする」という意味があります。途中で切ってしまうと、「せっかくの福を途中で途切れさせてしまう」と考えられているのです。
ただし、恵方巻きは長くて食べにくいのも事実。食べきれない人や子どもには、あらかじめ小さめのものを用意すると良いでしょう。食べやすくするために最初からハーフサイズのものを選ぶのもおすすめです。
5. 恵方巻きを食べながら話す
「恵方巻きを食べるときは無言で」——これは、節分のルールの中でも特に大切なポイントのひとつです。なぜなら、食べている途中で話してしまうと、願い事が口からこぼれてしまい、叶わなくなると言われているからです。
とはいえ、ただ黙って食べるだけでは味気ないですよね。そこで、食べる前に「どんな願いを込めるか」を考えておくのもおすすめです。「今年は健康に過ごせますように」「仕事がうまくいきますように」など、具体的な願いを決めておくと、無言で食べている時間も特別なものになります。
6. 鬼役に本気で豆をぶつける
豆まきといえば「鬼は外!」の掛け声とともに豆を投げるのが定番ですが、鬼役の人に本気で豆をぶつけるのは避けたほうがいいでしょう。特に子どもがいる家庭では、大人が力いっぱい投げてしまうとケガの原因にもなりかねません。
本来の豆まきは、「鬼を追い払う儀式」という意味を持っていますが、家族や友人同士で楽しみながら行うのが大切。強くぶつけるのではなく、「厄を払う」という気持ちを込めて、やさしく豆をまきましょう。
また、最近では掃除のしやすさを考えて、小袋に入った豆をまく家庭も増えています。これは片付けが楽になるだけでなく、豆が直接床に落ちずに食べやすくなるというメリットも。鬼役の人も痛くないので、小さな子どもと一緒に豆まきを楽しむ際におすすめの方法です。
7. まく豆の種類を間違える
「節分の豆まきといえば、大豆!」——そう思っている人も多いかもしれませんが、地域によっては違う種類の豆を使うところもあります。
例えば、北海道や東北地方では落花生をまく習慣があるのをご存知でしょうか?これは、寒い地域では大豆をまくと雪の中に埋もれて拾いにくいため、殻つきの落花生が採用されたと言われています。また、落花生は殻をむいて食べるため、衛生的であるというメリットもあります。
ただし、全国的には「福豆=炒った大豆」が一般的なので、落花生を使う場合は、家族や周囲の人に「この地域では落花生を使うんだよ」と説明しておくと良いでしょう。間違えて大豆を用意してしまうと、「なんで落花生じゃないの?」と家族からツッコまれるかもしれません。
節分の日に開運のために意識すべきこと
節分は、ただ豆をまいて恵方巻きを食べるだけの日ではありません。せっかくなら、開運につながる行動を意識して、より良い一年のスタートを切りたいですよね。ここでは、節分の日に意識すると良いポイントを紹介します。
恵方巻きを正しい方法で食べる
恵方巻きは、「その年の恵方を向いて、無言で一本丸ごと食べる」というルールがあります。この習慣は関西発祥で、今では全国に広まりました。
2025年の恵方は「西南西」。正しい方向を向いて、心の中で願いごとをしながら、最後まで一気に食べるのが開運のポイントです。もし食べきるのが難しい場合は、小さめの恵方巻きを用意すると良いでしょう。
豆まきの前に豆を神棚や高い場所に供える
実は、豆まきの前に豆を神棚や清潔な場所に供えるのが正式な作法。これは「福豆」として神様にお供えし、その力を宿した豆で厄を払うという意味があります。もし神棚がない場合は、目線より高い場所にお供えするのが良いでしょう。
「鬼は外、福は内」の掛け声をしっかり言う
豆をまくときは、「鬼は外! 福は内!」と声に出して言うことが大切。これは、邪気を追い払い、幸運を呼び込むための言霊の力を利用するものです。
ただし、一部の地域やお寺では「鬼は内」と言うこともあります。例えば、奈良県の元興寺では「鬼も仏の世界に生きている」とされており、「福は内、鬼も内」と唱えられています。住んでいる地域や信仰によって違いがあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
豆まきの後はしっかり福をいただく
豆まきをした後は、「年齢+1粒」の豆を食べるのが習わしです。これは、「福を体に取り込む」という意味があり、無病息災を願うもの。
ただし、年齢を重ねるごとに食べる豆の量が増えるため、高齢の方には少し大変なことも。そんなときは、福豆を入れた「福茶」にして飲むのもおすすめです。これは、お湯やお茶の中に福豆を浮かべ、縁起を担ぎながらいただく飲み方。のどに詰まりにくく、消化もしやすいため、年配の方や小さな子どもにもぴったりです。
開運アイテムを取り入れる
節分の日に玄関に「柊鰯(ひいらぎいわし)」を飾ると、鬼が寄りつかないとされています。これは、柊の葉のトゲが鬼を寄せつけず、イワシの臭いが鬼を遠ざけると信じられているためです。
また、金運アップを願うなら「いなり寿司」を食べるのも良いでしょう。油揚げの黄金色は金運を象徴し、商売繁盛や財運向上を祈願する意味があります。恵方巻きと一緒にいなり寿司を食べることで、より縁起の良い食卓になりますよ。
節分を正しく楽しんで、幸運を呼び込もう
節分は、1年の運気を左右する重要な行事。正しい作法を守り、開運につながる行動を意識することで、より良い1年を迎えることができます。
やってはいけないことを避けるのはもちろんのこと、恵方巻きや豆まきをしっかり行うことで、福を呼び込むことができます。今年の節分は、家族や友人と一緒に楽しみながら、運気アップを目指してみてはいかがでしょうか?