目次
灯油が服についた時の洗濯方法
灯油がついてしまった服の洗濯方法をご紹介します。
臭いがなくなるまで陰干しする
少量の灯油をかけてしまった時は、陰干しだけで灯油の臭いを落とすことができます。
灯油は揮発性で、水よりも低い温度で蒸発するので、灯油で汚れた服を陰干しすることで、灯油の臭いも揮発させることができます。夏場だと気温も高いので、3日くらい陰干しすれば十分ですが、冬場は気温が低くなかなか乾きにくいので、3日から1週間ほど干します。
また、一度の陰干しで灯油の臭いが消えない場合もあるので、2~3回陰干しを行ってください。
服から灯油の臭いが消えたのを確認してから洗濯機にいれましょう。ただし多量の灯油が付いている場合や、シミになって時間がたっている場合は、陰干しでは臭いを落とす事ができません。
何度陰干ししても臭いが落ちない場合は、次のステップで紹介する「食器用洗剤」を試してみてください。
食器用洗剤で予洗いする
洗濯機に入れる前に、油汚れに強い食器用洗剤で、灯油で汚れた服を予洗いしましょう。やり方は簡単です!ぬるま湯の入ったバケツを用意し、食器用洗剤を付けた部分をもみ洗いしてください。その後、いつも通り洗濯機で洗えば、灯油の臭いやシミが完全に消えるはずです。
ちょうど食器用洗剤を切らしている場合は、「化粧落とし用オイル」を代用で使うことができます。
洗濯機で単品洗いをする
灯油で汚れた服を、他の洗濯物と一緒に洗ってはいけません!必ず単品洗いしてください。他の洗濯物にまで臭いが移ってしまうので注意してください。灯油の付いた洗濯物から、灯油の染みも臭いも消えてなくなったら、他の洗濯物と一緒に洗っても大丈夫です。
クリーニングに出す
日頃から家で洗濯せず、クリーニングに出している服やシャツに灯油がかかってしまった場合は、業者に任せた方がよいでしょう。プロなので適切な対応をしてくれます。クリーニングに出す時は、必ず灯油で汚れた箇所をスタッフに伝えてから渡してください。
また、「自分で洗濯して、キレイに灯油を落とせるか心配」という人も、クリーニングに出すことをおススメします。
灯油が服についた時の臭い消しの方法
上で説明した、灯油がついた時の洗濯法を実践しても、なぜか灯油の臭いだけは消せないというケースもあります。灯油といえば、シンナーのような臭いがして、嗅いでいるとだんだん頭が痛くなってきませんか?実際に灯油はシンナーと同じ「有機溶剤」に分類されます。長時間、大量の灯油をかぎ続けない限り、人体への影響はありません。
しかし、灯油の臭いがずっと残っていると本当に苦痛ですよね。なにより、そのお洋服を着ることができません。
そんな時は洗濯物についた灯油の臭いを消す方法を試してみてください。
風通しの良い場所に移動する
先にも説明しましたが、灯油は揮発性なので、風通しの良い場所に干しておけば、灯油の臭いは揮発しやすくなります。
しかし、灯油は油でできているので、服に浸透しやすく、長時間放置すると、揮発しにくくなってきます。灯油が付いた服は、ただちに乾燥させてください。早い段階で乾燥させれば、灯油の臭いを消すのも早くなります。なかなか臭いが取れないときは、洗って、乾燥させてを繰り返し行ってみましょう。
ちなみに、「乾燥機」を使うのはNGです。「速く乾かせるなら乾燥機がいいじゃないか!」と思いますよね?しかし、乾燥機の熱風が原因で発火する可能性があります。なので、灯油の付いた服を乾燥機に入れるのは大変危険な行為です。 灯油の付いた服を乾燥させる時は、自然乾燥で、必ず火の気のない場所で風乾することを心がけましょう。
コーヒーの残りかすを振りかけて放置する
コーヒーのカスには、活性炭よりも優れた消臭効果と除湿効果があります。使い方は簡単です。使い終わったコーヒーのカスを、灯油で汚れた箇所に直接かけるだけ!これだけで灯油の嫌な臭いを消してくれます。コーヒーがしみ込むんじゃないか?と心配な人は、乾燥させたコーヒーのカスを使用しましょう。
お茶がらをふりかけてしばらく放置する
お茶がらに含まれる「カテキン」には、抗菌作用と消臭作用が含まれています。お茶がらをティーパックに包み、灯油の染み込んだ箇所の上にティーパックを付けて、しばらく放置するだけで、灯油の臭いを取ることができます。
重曹をふりかけてしばらく放置する
重曹にも消臭効果が含まれています。灯油で汚れた服を袋に包み、灯油で汚れた箇所にたっぷりと重曹をふりかけてください。2~3日放置すれば消臭完了です。
みかんの皮を煮だしてスプレーを作り吹きかける
みかんを食べた後に、皮を捨てるのは実にもったいないですよ!みかんの皮に含まれるクエン酸は抜群の消臭効果を誇ります。これを利用して消臭スプレーを作ることができます。みかん1個分の皮に対して、水100mlを、15分程度煮込むだけでみかんの消臭スプレーの完成です。灯油で汚れた服や絨毯などに吹きかければ、灯油の嫌な臭いを消してくれます。
ファブリーズなどのアルコール消臭スプレーは灯油の臭いにはあまり効かない
ファブリーズなどの消臭スプレーは、優秀な消臭アイテムですが、灯油で汚れた服にかけても効果は期待できません。ファブリーズやアルコールは、吹きかけた箇所の表面を消臭する効果があります。しかし、灯油は服の繊維深くまで浸透するので、表面だけを消臭しても意味がないのです。ファブリーズやアルコールを使う場合は、まず浸透した灯油を吸い上げる必要があります。
灯油が手に付いた時の臭いの消し方
灯油が素肌に付いたままそのままにしておくと、嫌な臭いが付くだけでなく、肌が赤くはれて、ヒリヒリとした痛みが走ります。万が一、灯油が素手に付いたときは、放っておかず、すぐに対処しましょう。
対処に必要な物と手順をご説明します。
用意するもの
- 食用油
- ハンドソープ
食用油は、料理で使うサラダ油でOK。食用油は、灯油と同じ「油」です。性質が似通った食用油と灯油をなじませることで、手に付いた灯油を洗い流すことができます。
ハンドソープは特に指定はありませんが、できれば泡立ちしやすいタイプが良いでしょう。最後の油を落とす工程で有効です。
手順
- 食用油を手に少量つける
- 油を手全体によくなじませる
- 洗い流さずにそのままハンドソープをつけてなじませる
- 水で綺麗に洗い流す
以上の工程で、手に付いた灯油を落とします。
まずは灯油の付いた手に、食用油を少量だけ付けます。手全体にまんべんなく油をなじませて、灯油と食用油を乳化させます。
この時点ではまだ水で流してはいけません。油と灯油が乳化した状態の手に、そのままハンドソープを加えてください。シュワシュワと、泡立てるように洗います。指の付け根も念入りに洗いましょう。
最後に水で手をキレイに洗い流せば完了です!
この工程でキレイさっぱり、灯油を落とすことができます。
灯油を絨毯にこぼした時の対処方法
簡単には洗えない絨毯に灯油をこぼしてしまった時はどうしたらいいでしょうか?続いては灯油を絨毯にこぼしてしまった時の対処法をご紹介します。
キッチンペーパーで、できる限り灯油を吸い上げる
灯油をこぼしてしまった箇所に、キッチンペーパーなど水気を吸いやすい紙をあてます。灯油が絨毯に馴染む前に、できるだけ早く吸い取りましょう。
新聞紙に灯油を吸わせる
キッチンペーパーで、絨毯表面についた灯油を吸い上げたら、次に染み込んだ灯油を新聞紙で吸い上げましょう。新聞紙は吸湿力に優れている素材です。灯油の染みついた箇所に新聞紙を乗せて、重りを乗せておけば中に染みついた灯油を吸い上げてくれます。
ぬるま湯と中性洗剤を混ぜる
ぬるま湯と中性洗剤を混ぜた液体を作ります。ぬるま湯の温度は大体、40℃~50℃のお湯で結構です。時間がたつと段々冷めていくので、70℃くらいのお湯をあらかじめ用意しておけば、作業中に40℃~50℃をキープできるでしょう。ぬるま湯と中性洗剤を少量だけ混ぜて、薄い洗剤を作ってください。
薄くした洗剤を布にしみ込ませる
ぬるま湯でのばした中性洗剤を布に付けて、灯油で汚れた箇所をポンポンと叩いてください。そうすることで、絨毯に中性洗剤がなじんでいきます。
別の布を用意して、灯油を拭き取る
新しい布を用意し、ぬるま湯につけます。中性洗剤をなじませた箇所を、新しい布で軽くたたき汚れを拭き取ります。中性洗剤をしみ込ませる作業と布で拭きとる作業を2~3回繰り返すと、絨毯にしみ込んだ灯油を取り除くことができるでしょう。
拭きあげて、アルコール消毒
最後に、乾いた布やキッチンペーパーを使って、灯油のこぼれた箇所の水気を、キレイに拭きあげます。仕上げにアルコールを散布し、消毒してください。アルコールは灯油の嫌な臭いをかき消す効果があります。
灯油専用ニオイ消しなど市販の商品もをご紹介します。
まとめ
以上が、灯油で汚れた服や手の洗い方、強烈な灯油の臭いの落とし方、灯油のついた絨毯の洗い方でした。灯油は普通の油汚れと違って、洗うのも、臭いを落とすのも、拭きあげるのも一苦労ですね。扱いが難しいので、時間がない時や対処のしようがない時は、クリーニング店に出すことをおすすめします。