なぜ『暖冬』になるの?例年と比べて冬の気温が暖かくなる理由と意外なデメリット

2023年〜2024年の冬は暖冬が続くことが予想されています。本来、寒さが厳しいはずの冬に暖かく過ごせることは喜ばしいと思いがちですが、実はさまざまなデメリットがあるのです。この記事では、暖冬の理由や意外なデメリットを解説します。

2023〜2024年の冬は『暖冬』が指摘されている

2023年から2024年の冬にかけて、ニュースなどで『暖冬』が指摘されてきました。皆さんも見たり聞いたりした記憶があるのではないでしょうか。

実際、今年の冬は寒さは感じるものの、例年と比べると暖かい気候の日が多く、過ごしやすいと感じている方も多いと思います。

本来、寒いはずの冬を暖かく過ごせるということは、私たちから見るとメリットのように感じます。しかし、一方で暖冬によってさまざまなデメリットやリスクが生じることも忘れてはなりません。

例年と比べて冬の気温が暖かくなる理由は『エルニーニョ現象』

温度計 20度

例年と比べて冬の気温が暖かくなる理由は、主に『エルニーニョ現象』が関係していると指摘されています。

エルニーニョ現象とは、赤道付近の東風が例年よりも弱くなることにより、日本への大気変動が見られる現象です。これにより、熱帯太平洋の海面温度も平年より高くなり、日本の冬は暖冬となりやすい傾向が見られます。

反対に、ラニーニャ現象はエルニーニョ現象とは真逆の影響を与えます。そのため、日本の冬に厳しい寒さをもたらす影響が確認されています。

暖冬は嬉しい!しかし意外なデメリットが発生することも

気温の高い暖冬は、私たちが生活しやすいという点でメリットと思いがちです。しかし、実は意外なデメリットやリスクが発生します。

雪が降るときは大雪になる恐れ

基本的に暖かい冬が続きますが、一度寒波が訪れると一気に大雪や天候が荒れる傾向が見られます。普段は雪が降らない地域でも積雪となったり、寒い地域では身の危険を感じるほどの大雪となるところも見られます。

急な天候の変化が見られるため、普段雪が降らない地域ほど、雪への対策が不十分なことが指摘されています。暖冬だからこそ、普段以上に雪への対策(車のチェーンやスノーシューズなど)は念入りに行いましょう。

農作物の収穫量が減る

冬に作られる農作物は、寒さによって品質が向上したり、生育状態が良くなったりします。しかし、暖冬ではそれらの生育が上手くいかず、収穫量が減ってしまう原因になるのです。

茎や枝、実が必要以上に生育したり、反対に生育せずに途中で止まってしまったり、病気にかかってしまうなどの被害も確認されています。

農作物の品質が悪くなる

前述したように、農作物には寒さによって甘みが強くなる果物や野菜も多くあります。しかし、暖冬によって十分な寒さを受けることができない農作物たちは、品質が悪化してしまう恐れが懸念されています。

甘みが少なく感じたり、生育状態が悪く小さいまま収穫されてしまったりと品質が悪くなることで、農家の経営にも大きな悪影響を及ぼすでしょう。

農家の利益が見込めず生活苦や資金繰りが難しくなる

ここまでお話ししてきたように、暖冬によって大きな影響を受けるのは農家の方々です。農作物の収穫量が減ったり、品質が悪化したりすることで、利益が見込めないという苦しい状況に追い込まれる恐れがあります。

これにより、農家の方々が生活苦に陥ったり、資金繰りが難しくなるケースも少なくありません。

エルニーニョ現象は数年にわたって続くこともあるため、冬がやってくる度にこのような状況に陥ってしまうと、農家を続けていくことを諦めるというご家庭も出てくる恐れがあるでしょう。

生育不良の農作物の急激な値上がり

生育不良に陥った農作物は、基本的に出荷できません。すると、市場に出回る特定の野菜や果物の量が少ないため、それらの金額が急激に値上がりを起こします。

暖冬によって大ダメージを受けるのは農家の方々だけでなく、農作物の享受を受けている私たちの家計にも大きな影響があるのです。

急激な天候に対応できるよう事前対策を整えておこう

いかがでしたか。暖冬は過ごしやすさを感じるものの、その裏でデメリットやリスクが生じています。一般家庭では、急激な天候に対応できるよう、特に雪への事前対策を整えておくことが大事です。

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