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ステンレス鍋に焦げがつく原因は?
一度こびりついた焦げはなかなか取れなくて、綺麗にするまで時間がかかりますよね?原因がどこにあるのかを知れば防ぎ方わかります。早速その原因を見ていきましょう。
鍋の底が薄いため
変形や傷に強いステンレスは、錆びにくく保温性が高いという特徴も持っています。しかし、アルミ製の鍋と違って熱伝導率の悪いステンレスは、火のあたる箇所に熱が集中します。特に鍋自体が薄いと焦げ付きやすくなります。カレーやシチューなどを作っていると、気づかぬ間に底に焦げ付きができてしまうのもこのためです。
火力を上げ過ぎている
上でも触れましたが、ステンレスの鍋は保温性に優れている反面、熱伝導率が悪いです。それに対してアルミの鍋は約10倍の伝導率を誇ります。そのため、ステンレス鍋を使っている際に、どうしても特に鍋全体に火が通っていないと感じてしまいがち。この時に火力を上げると、火が当たっている部分が特に高温になり、焦げ付きが酷くなるので注意しましょう。
火にかけっぱなしにしている
火加減を中温ほどに設定していても焦げ付いた!なんてこともあります。煮物やシチューなどは放置したくなりがちですが、ステンレス鍋を使っている場合は、ある程度は様子を見てかき混ぜた方がいいでしょう。またかき混ぜる際は底からすくうように混ぜないと、同じ部分だけが熱を持ってしまいます。
ステンレス鍋の焦げ付きを落とす方法
1.重曹を使う
ステンレス鍋の焦げ付きの掃除方法として最もポピュラーとなっているのが「重曹」ですよね。
3cm程水を入れたステンレス鍋に重曹をスプーン1杯分入れて強火で沸騰させます。沸騰し始めると大量の泡が発生しますが、吹きこぼれに注意しながらそのまま加熱を続けます。
10分~15分程度加熱を続けると泡がなくなるので、火を止めて数時間放置し、水で濯いだ後にスポンジやタワシで焦げ付きを擦り取ります。重曹によって焦げ付きが浮いているので力を入れる事なく数分で綺麗に焦げを取り除く事が出来ます。
2.セスキを使う
「セスキ」は、重曹と同じく体に害がない事や食器だけではなく様々な場所の掃除に使用する事が出来るといったメリットがあります。汚れを簡単に取れる事や便利さからメディアで紹介された事もあるのでセスキを知っているという方も多いですよね。
ステンレス鍋の底にセスキを溶かした水を張り10分程度煮沸させて数時間放置するだけです。重曹と同じ方法ですが、セスキの場合は大量の泡が発生しないといった違いがあります。
煮沸後に浮いた汚れを取り除くだけなので手間がかかりません。泡が発生しない分、汚れ落ちは重曹に軍配が上がりますが吹きこぼれの心配がありません。また、スポンジで取れない場合でも、汚れ自体は浮いているので割り箸等で擦り落とせます。
3.クエン酸を使う
クエン酸もステンレス鍋の焦げ付きを簡単に取り除く事が出来ます。煮沸で汚れを浮かして取り除く事も出来ますが、クエン酸は浸け置きで綺麗にする事も可能です。
水200mlに対してクエン酸を小さじ1杯入れて溶かし、キッチンペーパーに染み込ませて焦げ付き部分に30分程貼り付けて放置します。放置後は水洗いを行い、残った汚れを傷付きにくい割り箸や木ベラで擦るだけでピカピカの状態にする事が出来ます。
クエン酸には消臭や抗菌効果もあるので安全に焦げ付きだけを取り除く事が出来ます。
4.お酢を使う
自宅に上記で紹介した焦げ付きを簡単に落とせる物がない場合は「お酢」で代用する事も可能です。
焦げ付きの掃除方法はクエン酸と同じく煮沸と浸け置きの両方が可能です。お酢にはステンレス鍋の焦げ付きを取り除くために買い物に行く必要がなく、思い立ったらすぐに掃除が出来るといったメリットがあります。
ステンレス鍋を焦がさない予防方法
予熱で予防する
ステンレス鍋の焦げ付き予防で最も効果的となるのが「予熱」です。予熱を行うだけで炒めた食材がくっつき剥がれなくなり焦げ付く事を防げます。
予熱の適温は素材によって異なりますが、ステンレス鍋の場合は水滴が玉状になってコロコロと転がるくらいとなります。ステンレスは熱伝導率が低いので予熱に1~2分かかる事に注意が必要です。
ステンレスの特性を把握した調理方法を行う
熱伝導率が低いステンレスは予熱だけではなく「特性を把握した調理方法」を行う事も大切です。予熱は強火で加熱しても問題はありませんが、油は馴染んだ後は弱火で調理する必要があります。ステンレスには「保温性が高い」という特性があるので弱火での調理でも食材に火を通す事は可能です。
また、料理をする際に出る「玉ねぎの皮」を使った焦げ付き予防もステンレスに最適です。玉ねぎ2個分の皮と水を一緒に煮沸して冷めたら鍋を洗うだけで焦げ付きを防げます。
定期的なメンテナンスをする
調理前や調理中だけではなく、メンテナンスもステンレス鍋の焦げ付き予防に繋がります。
調理が終わった後の冷めたステンレス鍋に残った油をキッチンペーパーでしっかりと拭き取り、中性洗剤をつけたスポンジで洗います。ステンレス鍋を洗う際には、傷が付かないように柔らかめのスポンジを使用したり、しっかりと乾燥させて湿気による錆や塩分が原因の傷みが発生しないように心掛けると良いでしょう。
ステンレス鍋の外側の焦げはどう落とす?
ステンレス鍋の外側に付いた面倒な焦げも簡単に落とす方法があります。
ステンレス鍋より大きな鍋にセスキ等を溶かす
ステンレス鍋よりも大きい鍋にセスキやクエン酸を溶かした水を張りましょう。その中に、外側の焦げ付きがあるステンレス鍋を入れます。そして、セスキを溶かした水を煮沸をさせましょう。
煮沸で焦げ付きを落とす場合は、吹きこぼれてコンロの火が消えたりコンロ周りが汚れる可能性がある重曹は使用しない方が無難です。
内側と同様に15分程煮沸をした後は水洗いをして残った汚れを取ります。鍋の内側よりも汚れが大きい・酷いという場合には長めに煮沸をして汚れをしっかりと浮かせる事が綺麗に掃除をするコツとなります。
鍋の内側よりも外側の焦げ付きに悩んでいるご家庭が多いのではないでしょうか。外側の焦げ付きをそのままにしていると徐々に焦げ付きの範囲が広くなり、焦げ自体も頑固になってしまいます。
底面に焦げがついていると熱伝導が悪くなり、光熱費の無駄遣いにも繋がってしまいます。
焦げ付いた鍋よりも大きなサイズの鍋があれば水と重曹を入れて、その中に焦げ付いたステンレス鍋を入れて10分ほど加熱します。冷めてからスポンジで拭うように洗えば完成です。
焦げた鍋よりも大きな鍋がない場合は、ステンレス鍋専用のクリーナーを購入して磨くことをおすすめします。
浸け置きも効果的
一方、綺麗にしたいステンレス鍋より大きい鍋が自宅にない場合には、クエン酸やお酢での焦げ付きを取る方法と同じ「浸け置き」での掃除が効果的となっています。
天日干しで落とす方法も
また、替えのステンレス鍋がある方や時間に余裕がある方は、7日間天日干しをした後に擦り洗いで焦げ付きを落とすといったエコな方法も存在します。
ステンレス鍋の焦げ付きは簡単に防げる!
内側と同様に外側の焦げ付きも防げます。手軽な方法なので参考にしてみてください。
ステンレス鍋の焦げ付きは、特別な方法や高い商品を買う事なく誰でも簡単に落とせます。また、ステンレスの特性をしっかりと把握して「十分な予熱」や「素材に合わせた調理方法」を実践する事で予防する事も出来ます。丈夫で使い勝手の良いステンレス鍋は一生モノの調理器具でもあるので日々のメンテナンスも忘れないように心掛けましょう。
ステンレス専用洗剤も市販されていますので最後にご紹介します。
どんなに気を付けて使っていても、ふとしたことで焦げがついてしまうのが鍋です。そのままにしてしまうと焦げはどんどん増える一方。できる限り焦げ付いたその日に対処するようにしましょう。
粗いクレンザーを使えば焦げは簡単に落ちますが、その分ステンレス鍋にも細かな傷がついてしまい、そこに汚れが溜まって雑菌のもととなることも。そのため粗いクレンザーを使うのはおすすめできません。
焦げが頑固な場合は無理せずステンレス製品専用のクリーナーを買って優しく綺麗に落としてあげましょう。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。
ステンレス製の鍋を焦がしてしまった場合、焦げの度合いにもよりますが、まずは天日干しをしてみましょう。天日に干すことで焦げが乾燥し、パラパラと簡単に落とすことが可能です。あとは食器洗い用洗剤をつけたスポンジで軽くこするだけで簡単に焦げが落ちます。
天日干しでダメだったら重曹やクエン酸を使った処理をしてみましょう。