お風呂掃除の頻度はどのくらい?効果的な掃除方法から予防対策まで

お風呂掃除中の主婦

毎日使うお風呂場は汚れやすい箇所の1つです。しかし共働き家庭などでは家事にあまり時間を割けず、毎日お風呂掃除をするのは難しい場合もあるでしょう。掃除の頻度を週一程度に減らす方法はあるのでしょうか?そこでこの記事では便利な道具などを使った、効果的なお風呂掃除の方法や汚れがたまる予防対策などを紹介します。

記事の監修
家事アドバイザー

家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。

体をきれいにする場所であるのがお風呂。しかし湿度も温度も高い浴室は、カビが繁殖しやすい条件がそろっている場所です。だからこそきれいな状態にしておきたいものです。

とは言え浴室全体の掃除を考えると、浴槽、洗面器などの用具、壁、排水口など掃除をしなければならない場所が多岐にわたります。お風呂掃除に使える時間と汚れ具合に応じて、各場所の掃除をするタイミングを決めておくのも良いでしょう。

気軽に掃除をするためにも、お風呂掃除の道具は手が届く位置においておくのも大切。掃除同道具をすぐ手にとることができれば、体を洗ったついでにここも掃除しておこうと気軽に掃除することも可能になります。

お風呂掃除の適切な頻度とは?

風呂掃除の道具

常に汚れのないきれいなお風呂場を目指すなら、お風呂掃除は毎日行うのが適切です。というのも、お風呂の汚れは1回お風呂場を使っただけでも付着するからです。

お風呂の汚れの原因は、水アカ・石鹸カス・シャンプーカス・皮脂汚れなどですが、これらは頑固なカビやヌメリにつながります。

ただし、実際各家庭がどのような頻度でお風呂掃除をしているかはまちまちです。毎日お風呂掃除をしている家庭は決して多くはありません。週一や月数回などの頻度も珍しくはないようです。

実際夫婦で共働きをしているなど忙しい家庭は、家事に割ける時間を考えると、毎日お風呂掃除をするのは厳しいものがあるでしょう。できるだけ少ない頻度の掃除で、お風呂場をきれいな状態に保つことができれば理想的ということでしょう。

なぜお風呂掃除を頻繁にする必要があるの?

汚れた風呂

お風呂場は温度が高くて湿気も多く、細菌が非常に繁殖しやすい環境です。そしてお風呂を使うごとに付着する汚れは、細菌たちのエサにぴったりなのです。

お風呂掃除の頻度が低いと汚れがたまるため、細菌もどんどん増えます。体の汚れを落とすためのお風呂場が、細菌の温床になっている状態は衛生的とは言えません。

特に赤ちゃんがいる家庭では、大人が使う以上に清潔なお風呂が必要です。また、汚れをエサに繁殖した黒カビなどは、掃除をしないと頑固にこびりつき、普通にこすっただけでは落とせなくなってしまいます。

お風呂場を清潔に保つため、また、簡単な掃除で汚れが落ちる状態を保つために、お風呂の掃除は頻繁に行う必要があるのです。

効果的なお風呂の掃除方法

風呂掃除に勤しむ女性

ポイントに分けて掃除方法をご紹介します。ご自宅でぜひ実践してみてください。

浴槽

まずシャワーで浴槽全体にざっと水をかけます。浴室用洗剤を吹きかけ、スポンジなどでこすります。細かい部分はブラシなども使うと良いでしょう。こすり終わったらシャワーで水をかけ、汚れと洗剤を洗い流します。

専門家による補足

湯に入る場所でもある浴槽は綺麗にしておきたいもの。乾燥して汚れがこびりついてしまうと落とすのが大変になるので、できればお風呂に入った直後に水を抜いたタイミングで掃除するのがおすすめです。

掃除道具としては手に持って使うスポンジよりも、長い柄の先にスポンジがついているものがおすすめです。浴槽の中に入ったり体をかがめたりせずに楽な体勢で浴槽の掃除をすることが可能です。

最近では水だけで汚れを落とすことができるお風呂用の柄の長いスポンジも市販されているので、それらを利用するのもおすすめです。

家事アドバイザー:矢野きくの

排水口

まず、排水口にたまった髪の毛などのゴミを取り除きます。手に使い捨てのビニール手袋などを装着してゴミを集めてつかみ、そのまま手袋を外して裏返しくるむと楽です。

フタや封水筒などのパーツを外し、カビ用洗剤をまんべんなく吹きかけて時間をおきます。汚れがひどい部分はブラシなどでこすりましょう。最後にシャワーで汚れや洗剤をしっかり洗い流します。

なお、洗剤の代わりに体にやさしい重曹やクエン酸を使って汚れを落とすこともできます。パーツを外したら、重曹100gとクエン酸50gを排水口にふりかけ、コップ1杯分のお湯を注ぎます。

泡が発生している間に、パーツに重曹をかけて汚れをこすります。パーツの汚れと重曹を洗い流し、元の場所に戻して終わりです。

壁・床

壁は浴室用洗剤を吹きかけて、スポンジやブラシでこすりましょう。こすり終えたら水でよく洗い流します。床は浴室用洗剤をかけた後、ブラシでごしごしこすり、水で洗い流します。

鏡に水をかけた後、重曹とお湯を混ぜた重曹スプレーを鏡全体にまんべんなくふりかけます。上からキッチンペーパーをかぶせます。

さらにその上からラップをかぶせれば、より汚れが落ちやすくなります。数時間ほど時間をおいたらラップやキッチンペーパーを外し、スポンジなどでこすります。水でよく洗い流せば終わりです。

換気扇

換気扇のカバーを外し、フィルターも外します。フィルターについたホコリなどのゴミを掃除機で丁寧に吸い取ります。カバーもきれいに拭きます。フィルターとカバーを元通りにセットします。

浴槽のふた

全体に水をかけた後、浴室用洗剤を吹きかけ、スポンジなどでこすります。細かいみぞの部分もブラシなどを使って丁寧にこすりましょう。こすり終わったら汚れと洗剤をよく洗い流します。

お風呂グッズなど

浴槽に300g弱の重曹を入れ、お湯をためます。入浴剤が入っていなければ、残り湯を使うと良いでしょう。

重曹がしっかり溶けたら、洗面器や手桶、イスなどお風呂グッズを入れ、全体がお湯につかるよう沈めます。半日以上時間をおいたらお風呂グッズを取り出して、汚れをこすりながら水で洗い流します。

お風呂掃除の頻度を少なくする対策

ポイントを紹介する主婦

お風呂掃除の頻度を減らすポイントは、カビを生えさせないことです。カビやカビになりやすい環境を放置していると掃除の頻度が上がるだけでなく、時間もかかります。カビを生えさせないために日ごろから出来る工夫を、いくつか紹介します。

できるだけ物を置かない

浴室内の物を減らすことで、掃除の頻度を減らせます。なぜなら、物が多いほど乾燥するのに時間がかかるからです。カビを生えさせないためには、お風呂全体を乾燥させることが大切なのです。

シャンプーやボディーソープをいくつも置いている人は、1種類に絞りましょう。また髭剃りや歯ブラシなども、なるべく浴室内に置かないようにします。これらのアメニティをお風呂で使いたい場合は、使うごとにお風呂場に持ち込むなどの対策をとりましょう。

できるだけ床に直に物を置かない

浴室内のシャンプーやボディーソープ、風呂椅子などを、床にそのまま置いたりしていないでしょうか?床に置くと細菌やカビの繁殖のもとになります。というのも、カビは浴室内の低いところに最も発生するからです。

ゴムパッキンやコーナー部分には、カビがよく生えますよね。カビが発生しやすい場所に物をたくさん置いていては、カビの増殖を促すばかりです。ボトルの下が気付いたら黒ずんでいた…ということにもなりかねません。

どうしても物をたくさん置きたければ、小物を置くためのラックをしたり、吊るし収納を取り入れるなどして、「床置きしない」ことを心掛けましょう。

浴槽はお湯を抜いたらすぐ洗う

浴槽はお風呂場の中でも面積が広い部分なので、汚れをごしごしこすりながら掃除をするのは一苦労です。そこで、お風呂を使ってお湯を抜いた後にすぐ掃除してしまいましょう。

お湯を抜いた直後であれば、まだ汚れは浴槽に軽く付着しているだけなので、シャワーで洗い流したり、少しこするだけで楽に落とせます。お風呂から出るついでにひと手間かけるだけで、汚れのこびにつきが減り、掃除の頻度を少なくすることができます。

入浴後は熱湯をお風呂全体にかける

お風呂の掃除頻度を減らしたいなら、入浴後にお風呂全体に熱湯をかける習慣を身に付けましょう。熱湯は、垢や石鹸汚れを落とす効果があります。これを毎日続ければ汚れがたまるペースが長引き、掃除頻度を減らせるというわけです。

お風呂の垢汚れはカビの餌になるので、垢汚れを落とすことはカビ予防にもつながります。時間がなくてもさっとできる対処法なので、忙しい方こそ取り入れてみてください。

熱湯をかけたあと冷水をかける

熱湯で簡単掃除した後は、最後に冷水を浴室全体にかけるようにしましょう。カビは暖かい環境を好みます。入浴後の暖かい浴室は、カビにとって理想的な住処となります。そのため、最後に冷水で浴室の温度を下げることで、カビが繁殖しにくい環境を作ることができます。

浴室に水気を残さない

浴室に水気があると、カビが繁殖する原因になります。これを防ぐためには、できるだけお風呂場に水気を残さないことがポイントです。

お風呂場に浴室乾燥機が付いている場合は、お風呂場を使った後で数時間稼働し、水気をとばして乾燥させましょう。換気扇のみの場合は、お風呂場を使い終わった後もすぐオフにせず、お風呂場が乾くまで稼働させておきましょう。

扉はできるだけ開けたままにし、窓が付いている場合は適度に開けるなど、積極的に空気の入れ替えを意識してみてください。また、タオルや柄付きスポンジなどでお風呂場の中の水気をぬぐうのもおすすめです。

時短・簡単な掃除グッズを使う

掃除の頻度を減らすなら、便利な掃除グッズに頼るのもいいでしょう。最近は、お風呂掃除を簡単にするための便利なグッズがたくさん出ています。汚れがたまらなければ掃除の頻度も減らせるので、定期的に使うのがおすすめです。

例えば、お風呂のカビを取るための「燻煙剤」というものがあります。煙の力でお風呂のカビを落とせるので、朝出かける前にセットすれば帰宅時にはキレイになっているでしょう。手が届きにくい天井にも効果があるので、掃除の手間をぐっと減らせます。

また、こすらなくても皮脂汚れや水垢を落とせる泡スプレーも便利です。これらでさっと掃除するのを習慣にすることで、大がかりな掃除の頻度を減らせるでしょう。

排水溝にカバーを付ける

お風呂の掃除の中でも大変なのが、排水溝ではないでしょうか。頻度を減らすためには、受け皿にネットやカバーを付けるのがおすすめです。気が付いたときにさっと捨てるようにすれば、髪の毛やゴミがたまるのを防げます。

またお風呂に入らないときは、排水溝カバーを開けておくといいです。湿気がたまるのを防ぎ、カビの発生を抑制することができます。

換気扇にカバーを付ける

お風呂掃除の盲点のひとつが、天井に付いている換気扇です。換気扇が汚れていると全体に汚れが回り、掃除を大変にしてしまいます。

そこで換気扇には、常時カバーを付けておきましょう。汚れたらカバーを取り換えるだけなので、掃除の手間がぐっと減ります。換気扇がキレイだと浴室内も効率よく乾燥させられるので、カビ対策にも有効です。

脱衣場にゴミ箱を置く

脱衣場にゴミ箱を置くと、浴室にゴミをためることがなくなるでしょう。お風呂の隅にゴミをためていたら、床にカビが生えたという経験はありませんか?ゴミが増えれば増えるだけカビの原因になりますし、汚れが増殖して掃除の頻度も上がります。些細なことですが、ゴミをためないことは非常に大切なのです。

脱衣場に小さなゴミ箱を設置し、お風呂に入りながらでも捨てやすくします。シャンプーやボディーソープの詰め替え袋、排水溝の髪の毛、剥がれた絆創膏など、お風呂で出たゴミはすぐに捨てるようにしましょう。

まとめ

清潔なお風呂

お風呂は掃除が面倒な場所ですが、浴室用洗剤や、重曹など家庭にある消耗品、スポンジ、ブラシなどのグッズを使えば、簡単にピカピカにすることができます。

また、日頃からお風呂を使うついでに、汚れが付着しないよう対策しておけば、掃除をするときも大きな手間をかけずにすみます。いつもきれいなお風呂場を保ち、気持ちよくバスタイムを楽しみましょう。

専門家による補足

前述のとおり、高温多湿でカビが生えやすい浴室はこまめに掃除しておきたい場所です。汚れを見て見ぬふりをしているとやがてそれがカビとなり、余計に掃除をするのが大変になってしまいます。

毎日のお風呂の最後に浴室全体にシャワーをかけて石鹸かすや皮脂汚れは流しておくこと。そして最低でも1時間は換気扇を回して浴室の湿度を下げておくことだけでも随分ときれいな状態を保つことができます。

これだけでもカビや汚れがつきにくい浴室になるので普段の掃除も楽になりますよ。是非お試しください。

家事アドバイザー:矢野きくの
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よくある質問

  • お風呂掃除のやり方は?

    まずシャワーで浴槽全体にざっと水をかけます。浴室用洗剤を吹きかけ、スポンジなどでこすります。細かい部分はブラシなども使うと良いでしょう。こすり終わったらシャワーで水をかけ、汚れと洗剤を洗い流します。

    >> 詳しくはこちら

  • お風呂掃除は重曹とクエン酸どっちを使う?

    どちらも使います。用途にごとに使い分けましょう。
    ・重曹・・・皮脂やシャンプー汚れなど
    ・クエン酸・・・水垢やせっけんかす汚れなど

    >> 詳しくはこちら

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