のし餅の切り方の手順とコツ!あると便利なアイテムとは

もちを切るシーン

平たく伸ばした「のし餅」を切るベストなタイミングはいつだと思いますか?個別包装されている市販の餅とはひと味違った美味しさを味わえるのし餅ですが、包丁にふっついてきれいに切れないのが悩みのタネ。そこで今回は、のし餅の切り方の手順とコツ、切るときにあると便利なアイテム、そしてのし餅の保存方法などをまとめてご紹介します!

のし餅の切り方の手順

のし餅を切る

つきたてのお餅は、切り分けてビニールパックで個別包装されている餅とは一味違ったおいしさがあります。ついた餅を厚さ1.5㎝くらいに平たく伸ばした「のし餅」ですが、くっつかずにきれいに切り分けるのにけっこうてこずりますよね。そんなのし餅の切り方について、わかりやすく解説してみましょう。

のし餅を切るおすすめのタイミングは翌日

つきたてののし餅はとても柔らかく切りにくいので、いつ切るのかそのタイミングが大きなポイントです。のし餅を指で押してみて、数ミリへこむくらいの固さが切るのにちょうど良く、それは一日経過したあたりでしょうか。押した指が深く沈むようでしたら、まだ切るのは早すぎます。

反対に、時間が経ち過ぎると固くなって切るのに一苦労なので、ついた翌日がベストなタイミングでしょう。また、のし餅をそのままにしておくと乾燥して風味が落ち、カビまでが生えてくるので翌日には切り分けて適切な場所で保存しておきましょう。

袋に入っているものは袋から出さずに切る

市販されているビニールパック入りののし餅は、厚みやサイズが均一で安定しています。そのため、袋から出さずにそのまま切ると切り分けやすいのでおすすめです。

升目に線が引かれているパックもあるので、その線に沿って切っていくだけできれいに切ることができるでしょう。柄の長いハサミがあれば、包丁を使わなくてもサクサクと簡単に切ることができますよ。

包丁は垂直にまっすぐ下におろす

のし餅の切り方のコツで最も重要なのは、「まっすぐ下に押して切る」ことです。のし餅の上に菜っきり包丁のような平らな包丁を当てます。体重をかけてまっすぐ下にひと思いにグッと一気に切っていきます。

切りながら包丁を手前にひく「引き切り」や、包丁を前に押しながら切る「押し切り」のように包丁を前後に動かしながら切ろうとすると、包丁に餅がくっついて切れないことがあります。そうなると時間がかかる上に、のし餅の形や切り口が乱雑になってしまうので気を付けてくださいね。

《 ポイント 》

  • 指で押してみて、数ミリへこむくらいの固さが切るタイミング。
  • 時間が経ち過ぎると固くなるためついた翌日がおすすめ。
  • ビニールパックから出さずにそのまま切ると切り分けやすい。

のし餅の切り方のコツ

カットされたのし餅

包丁を温める

のし餅の切り方で包丁にくっつかないように、包丁を温めてから切るやり方が一般的に知られています。包丁を数十秒熱湯につけて、その後しっかりと水分を拭きとることがポイントです。濡れたままの状態で切ってしまうと、カビが発生する可能性が高まるので注意してくださいね。

もちとり粉を使う

のし餅を切るとどうしても包丁に餅がくっついてしまいますよね。そうなるのを防ぐために、「もちとり粉」を使ってみましょう。もちとり粉とは、「片栗粉」「コーンスターチ」「上新粉」のことです。

のし餅にもちとり粉を振りかけながら切ると、包丁につきにくくなり餅が扱いやすくなります。ちなみに、同じ粉でも「小麦粉」をもちとり粉として使うと、水分を含んで逆に粘り気が出てしまいますので避けてくださいね。

大根を使った切り方

大根を使って包丁に餅がつかないようにする方法もあります。大根?と不思議に思うかもしれませんが、一回一回大根を切ってからのし餅を切ると切りやすくなります。

なぜ切りやすくなるかというと、大根の水分と大根に含まれるアミラーゼという成分でのし餅が柔らかくなるというのが理由です。ちなみに大根の水分がつくことによって、カビの発生を遅らせることができるので不思議ですよね。

市販されているのし餅袋を使う

のし餅を切るときに便利な「のし餅袋」という商品が市販されています。のし餅を手作りする際にあれば便利なアイテムの一つで、マス目にひかれている線に沿ってまっすぐ切りましょう。

のし餅袋は、サイズごとにラインナップされているのでのし餅のサイズに合わせて選ぶことができます。耐冷性も兼ね備えているものが多いので、冷凍庫にそのままいれても大丈夫ですよ。

糸などの「ガイド」を使う

のし餅が入っているビニールパックにマス目の線がひかれていないのであれば、糸などをガイドラインにして使ってみましょう。まっすぐ切ることができるガイドラインが入っている袋もありますが、ないときはきれいに切るのはなかなか難しいものです。

油性ペンのマジックなどで、餅の袋に自分で線を引くこともできますが、面倒に感じる方は糸をテープで固定してガイドラインとして使いましょう。
その線に合わせてまっすぐきれいに切れますよ。

クッキングペーパーを使う

ちょっとした裏技として、クッキングペーパーを使う方法もおすすめです。2つ折にしたクッキングペーパーで包丁を包み、そのままのし餅を切ります。

クッキングペーパーは切れてしまいますが、包丁の側面がカバーできているのでひっつかずに切れるのです。包丁ではなく、のし餅の切断面にクッキングペーパーをかぶせるだけでもかまいません。

ピザカッターを使う

つきたてののし餅を包丁で切るのは面倒…という方は、ピザカッターを使うといいでしょう。包丁よりも手早くカットできます。カッターをスルスル滑らせるだけで切れるので、包丁を使うのが苦手な方でも簡単にできます。ピザカッターは、100均などで手軽に入手できますよ。

《 ポイント 》

  • 熱湯につけてしっかりと水分を拭き取った包丁を使う。
  • のし餅にもちとり粉を振りかけながら切る。
  • 1回1回大根を切ってからのし餅を切る。
  • 線でマス目がひかれているのし餅袋を使う。
  • 糸などをガイドラインとして使う。
  • クッキングペーパーをはさむ。
  • ピザカッターで手軽に切る。

柔らかいのし餅や冷凍の餅の切り方

のし餅

柔らかいのし餅はハサミを使って切る

まだ柔らかさが残っているのし餅であれば、ハサミを使って簡単に切ることができます。ハサミを使うその前にアルコールスプレーなどでしっかり消毒しておきましょう。柄の短いバサミよりは、柄の長い大きめのハサミを使った方が上手にできますよ。

包丁を濡らしてから切る

包丁で柔らかいのし餅を切りたい場合は、包丁を濡らしてから切ると綺麗に切れます。のし餅にもちとり粉をふりかけておけば、包丁にのし餅がひっつきにくくなるでしょう。

硬くなったのし餅は常温に戻してから切る

硬くなったのし餅や冷凍したものは、常温に戻してから切ってみてください。完全に解凍する必要はなく、のし餅が切れる程度の硬さになるくらいで十分です。

濡れタオルでふやかしてから切る

あまり時間をかけずに硬いのし餅を切りたいときは、温めた濡れタオルでふやかすといいでしょう。お湯で温めたタオルでのし餅を包むと、1時間程度で柔らかくなります。タオルは絞り過ぎず、ややゆるめに絞るのがポイントです。

包丁で切れ目を入れてから手で折る

時間が経って硬くなったのし餅や、冷凍保存していたのし餅をパッキっと折ってしまうのもひとつの手です。

切りたい部分に包丁で切れ目を入れると意外と簡単に折れますよ。硬いのし餅を包丁で無理やり切るよりは手早くできますが、折った断面はボサボサになってしまうので、見栄えが気にならないという人向けかもしれませんね。

乾燥させてハンマーでたたき割る

柔らかくしてから切るのではなく、あえて乾燥させるという方法もあります。のし餅を屋外に出して、ヒビが入る程度に乾かします。できたヒビを狙ってハンマーや木槌で叩き割ると、硬いのし餅を切ることができるでしょう。断面はきれいにはならないので、こちらも見た目が気にならない人向けの方法です。

《 ポイント 》

  • 柔らかさが残っていたら柄の長い大きめのハサミを使って切る。
  • 濡らした包丁を使えば綺麗に切れる。
  • 硬いのし餅は柔らかくするか乾燥させてから切る。
  • うまく切れない場合は手で折ってしまうのもひとつの手。

切ったのし餅の保存方法と賞味期限

のし餅

常温で保存する

つきたての餅は1~2日はそのままの状態で保存できます。餅が硬くなるまでの間はどんどん水分が蒸発してカピカピになるので、もちとり粉をしっかり振って、ラップで包むかジップロックなどの保存用袋に入れておきましょう。一日経過して、少し硬くなったら包丁でお好みのサイズに切り分けます。

「水餅」にして保存する昔ながらの方法

常温での保存のひとつに「水餅」という昔ながらの保存方法があります。常温とはいえ室内が寒いことが前提ですが、水の入った容器にお餅を沈めておくだけという単純なやり方です。

餅が空気に触れないように水にすっぽり入れて雑菌の繁殖を抑えるというものなのですが、定期的に水を入れ替える必要があるので、若干手間がかかりますが、冷凍するほど餅が残っていないという場合には水餅がおススメです。

賞味期限は長くて1か月は保存できるとも言われていますが、毎日清潔な水に交換することが必須条件です。

冷蔵で保存する

空気に触れたところから雑菌が入るので、一個一個ていねいにラップに包んでジップロックに入れて保存します。カットした餅を冷蔵庫で保存した場合の賞味期限は一週間程度でしょうか。

  • 柔らかい状態の餅は、少し固くなるまで翌日まで「常温で保存」する。
  • 一日経過して少し固くなったら、食べやすい大きさにカットして「冷蔵保存」する。
  • 一週間以上保存する場合は「冷凍保存」にする。

この流れで保存方法を決めましょう。

冷凍保存する

「常温」「冷蔵」「冷凍」のどれがおすすめかと言えば、2日以内に食べないのでしたら冷凍庫で保存するのが最適でしょう。水分を多く含んでいる餅はカビが生えやすい食べものなので、すぐに食べないのでしたら即、冷凍保存にしておきましょう。

冷凍庫での保存は、常温や冷蔵より劣化のスピードが遅くなります。冷凍庫に入れると1ヶ月以上保存でき、解凍するといつでも食べる事ができます。ただし、冷凍保存しているとはいえ、一ヶ月を超えると徐々に風味は落ちていきます。

また、水分がついたままのお餅を冷凍してしまうと霜による冷凍焼けを起こしてしまうので注意してくださいね。冷凍保存の場合も冷蔵保存と同じように空気に触れないようにラップとジップロックを活用しましょう。

手作りのお餅でも一年間冷凍保存できる?

可能ではあるのですが、あまりおすすめできません。作った段階で雑菌がついてしまうこともあるので、冷凍保存だからと言って決して万能ではありません。

また、長い間に霜がついて風味が落ち劣化することもあります。もし長期保存した後に食べるのでしたら、その前に変色やカビはないかを確認してみましょう。

保存中にカビが生えてしまったら?

保存中、いつのまにかカビが生えてしまったことはありませんか?カビの部分だけ取れば普通に食べられると思われがちですが、それは間違いです。カビの菌糸が奥のほうにも届いている可能性があるので、カビが生えたお餅は潔く処分しましょう。

《 ポイント 》

  • つきたての餅は1~2日は常温保存できる。
  • 清潔な水を入れた容器にお餅を沈めておく水餅。
  • ラップに包んでジップロックに入れて冷蔵保存した賞味期限は一週間程度。
  • 冷凍庫に入れると1ヶ月以上保存できるが冷凍焼けに注意。

最後に

切り餅

のし餅の切り方の手順とコツ、そしてあると便利なアイテムについていかがでしたでしょうか?

のし餅は確かに美味しいのですが、切るのが面倒ですよね。餅をついた当日は柔らかすぎて包丁にくっついて切りにくいですし、反対に時間が経つと固くて切りにくくなってしまいます。
また、切り方のコツとして

  • 包丁にのし餅がつかないように、「もちとり粉」や「大根」を使う。
  • 真っ直ぐきれいに切るために、「のし餅袋」や糸などの「ガイド」を使う

など、便利なアイテムを大いに活用しましょう。ぜひ、みなさんも最初から切り分けられてパックになっている餅とは一味違った美味しさを楽しんでみてくださいね!

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