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ニットを縮ませる方法5つ!
ニットを洗濯して「縮んじゃった!もとに戻す方法教えて!」という話はよく聞きますが、逆に、ニットを縮ませる方法を知りたいというケースもあります。
ニットを縮ませる方法を知りたい理由はたいがい次の2つです。
- ニットのサイズが大きいので少し縮ませたい。
- ニットが伸びてしまったので縮ませたい。
など。今回はニットを縮ませたい人のために、ニットを上手に縮ませる方法を紹介します。
洗濯と乾燥機でニットを縮ませる
温水で洗濯し、長めに乾燥機にかける方法です。ニット全体を縮ませるのに向いていますが、タンブラー乾燥機の場合、ウールなどはNGです。
- 温水コースで洗濯する
ニットを裏返し、洗濯ネットにいれ、温水コースの熱めのお湯で10分洗濯します。
数分おきに、ニットの縮み具合を確認しましょう。縮んだと思った時点で洗濯機を止めてもOKです。 - 低温で乾燥させる
乾燥機の温度設定を低温にし、6分おきくらいにニットの状態を確認しながら約25分~30分間乾燥させます。熱によってニットの繊維が収縮されるので全体が縮みます。
お湯とドライヤーでニットを縮ませる
袖、肩、裾、襟、肘など伸びた部分を縮ませるのに向いています。お湯を扱う際はうっかりミスによる火傷に注意してください。
- お湯に浸ける
50℃以上のお湯を洗面器に入れ、縮ませる部分をお湯に浸します。 - 形を整える
お湯の中で指を使ってゆっくり形を整えます。 - お湯を切る
ニットのお湯をタオルで押さえながら吸い取ります。ニットから水滴が落ちなくなるまで、タオルを変えるかタオルを絞って吸い取りを繰り返しましょう。 - ドライヤーをかける
乾くまでドライヤーをかけ続けます。
お湯とアイロンでニットを縮ませる
お湯とアイロンの熱でニットの繊維を縮ませる方法です。この方法は綿100%のニット全体を縮ませるのに適しています。お湯とアイロンを使用する際は、うっかりミスによる火傷に注意してください。
- 大き目の鍋にお湯を沸騰させる
ニットを入れても余裕がある深さの鍋に水を入れて沸騰させ、火を止めます。
※ホワイトビネガーがあれば約240mLお湯に加えます。ビネガーを入れると、色あせを防ぐことができますが、無ければ入れなくても大丈夫です。 - ニットを熱湯に浸ける
沸騰させたお湯の中にニットを5分ほど浸します。
※火傷をしないよう、トングなどを使ってそっと入れましょう。 - 鍋から出す
ニットが熱い場合は、おけなどにニットを移します。 - お湯を切る
ニットのお湯をタオルで押さえながら吸い取ります。ニットから水滴が落ちなくなるまで、タオルを変えるかタオルを絞って吸い取りを繰り返しましょう。 - タオルを被せる
ニットを平らにしてアイロン台に置き、タオルを被せます。 - アイロンをかける
アイロンを高温に設定し、5分間ほどアイロンをかけましょう。
手洗いでニットを縮ませる
全体が伸びてしまったニットを縮ませたい時に向いています。
手洗いは洗濯機よりもニットを傷める可能性が高いです、洗う際は無理に引っ張ったり揉んだりしないよう意識し、より丁寧に取り扱いましょう。
- 冷水に洗剤を混ぜる
シンクに冷水を入れ、ウール洗い専用洗剤または漂白剤が含まれていない洗濯用洗剤を大さじ1杯ほど加えてかき混ぜます。 - 洗剤水に浸す
ニットを裏返し、洗濯水に10分ほど浸します。途中、2~3分ごとに洗濯水をかき混ぜましょう。浸けるだけですのでニットを強く引っ張ったりしないでください。 - タオルで水分を吸い取る
ニットにタオルを押し付けて水分を吸い取ります。手で強く絞ると生地が伸びる可能性がありますので注意しましょう。 - 縮ませる部分を手で押さえる
ニットを手でしっかりと持ち、縮ませる部分を手で内側に押し付けます。首の部分だけ縮めたい場合は、平らな場所にニットを置き、首回りを指で押し付けます。 - 自然乾燥させる
4で形を整えた場所においたまま自然乾燥させます。直射日光で乾燥させると縮み過ぎる可能性がありますので注意しましょう。
乾燥機でニットを縮ませる
全体が伸びてしまったニットを縮ませたい時に向いています。ニットに含ませた水分と乾燥機の熱の作用で繊維を縮ませる方法ですが、タンブラー乾燥機の場合、ウールなどはNGです。
- ニットを湿らせる
霧吹きなどでニット全体に水をたっぷり吹きかけて湿らせます。 - 乾燥機にかける
ニットを洗濯用ネットに入れ、25分~30分乾燥機にかけます。途中、6分おきくらいにニットの縮み具合を確認しましょう。そろそろいかな?と思った時は、2分おきくらいに小まめに確認して縮み過ぎに注意してください。
《 ニットを縮ませる方法 》
- 洗濯と乾燥機でニットを縮ませる。
- お湯とドライヤーでニットを縮ませる。
- お湯とアイロンでニットを縮ませる。
- 手洗いでニットを縮ませる。
- 乾燥機でニットを縮ませる。
ニットを縮ませるときの注意点
ニットを縮ませたいとき、意識しておくべき注意点も存在します。正しく知らないと思わぬケガを負ったり、大事なニットを台無しにしてしまったりするかもしれません。
火傷に注意
お湯、熱湯、アイロン、ドライヤーなどを使ってニットを縮ませる場合、くれぐれも火傷しないよう注意しましょう。作業中に、うっかり手が熱源にぶつかって倒してしまった、手元が狂ってしまったというミスは起こりがちです。
万が一、火傷を負ってしまった場合は患部をすぐに冷やすなどの応急処置を施し、早い段階で医療機関を受診してください。
タンブラー洗濯機がNGなもの
ウール、カシミヤ、アルパカなどはタンブラー洗濯機にかけると繊維が絡まって元に戻せなくなる可能性がありますので注意しましょう。
必ずニットのタグを確認し、どのような洗濯・乾燥が可能なのかを確認しておきましょう。
素材や素材の配合によって縮み具合が異なる
一言でニットといっても、用いられている素材によって保温性や肌触り、デリケート具合が異なります。ニットに使われる素材として有名なものを挙げると、カシミアやシルク、ウールなどの天然素材、アクリルやレーヨンなど化学繊維がありあmす。
ニットの素材や、素材の配合によって縮まない場合や縮み過ぎる場合があります。また、熱湯やアイロンで色合いや風合が損なわれる可能性がありますので自己責任でお願いします。
洗濯タグなどを確認し、縮ませたいニットが何で作られているかを確認しましょう。
《 ポイント 》
- お湯、熱湯、アイロン、ドライヤーなどを使ってニットを縮ませる場合、火傷に注意する。
- タンブラー洗濯機がNGなものはウール、カシミヤ、アルパカなど。
- 素材や素材の配合によって縮み具合が異なる。
ニットを伸ばさない洗濯方法
伸びてしまったニットを縮ませる方法を説明しましたが、ここではニットが伸びない洗濯方法をご紹介します。
使用する洗剤
ニットの洗濯はおしゃれ着用の洗剤を使いましょう。
おしゃれ着洗剤とは、ニットのように取り扱いがデリケートな衣類に対して相性がいい中性洗剤です。通常の衣類用洗剤よりもニットやウールなどを傷めにくく、柔軟化剤も配合されているため型崩れも防げます。
おしゃれ着用洗剤によってはニットの色あせや静電気による毛玉発生を防ぐ効果も期待できます。優秀な効果が揃っている一方で、通常洗剤と比較すると若干洗浄力が劣る傾向があります。
洗い方
洗濯機の場合、手洗いコースやおしゃれ着用コースなどで洗いましょう。※洗濯機の種類によってコースは異なります。このとき、他洗濯物との接触摩擦によるダメージを防ぐためニットを洗濯ネットに仕舞うことも大切です。
脱水時間は1分程度にしておくと、余計な負担をニットにかけずに済みます。
注意点としてニットの種類によって、対応している洗濯方法が異なる場合があります。全宅前に必ず洗濯タグをチェックしましょう。
干し方
ニットを干すときは基本的に平干しが推奨されています。平干しとは、その名の通り衣類を専用ネットで平らにして干す方法。
ニットは通常の衣類のようにハンガーで干すと、重力や洗濯時に吸水した水の重みで伸びてしまい型崩れしてしまいます。折角、洗ったのに大事なニットを台無しにしてしまわないよう、平干しを選択しましょう。
平干しネットにニットを広げ、風通しの良い場所で干しましょう。
平干しネットが無い場合は、テーブルなど平らな場所にタオルを敷き、ニットを平らに置きます。風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。
テーブルなど平らになるものが見当たらない場合は、ハンガーを2本使って干すことができます。
ハンガーで肩が伸びないよう、1本のハンガーにタオルを巻き付けてクッションを作ります。そのハンガーにニットを吊るし、もう1本のハンガーでニットの身ごろの中間あたりを支えるよう通して干します。
ニットが伸びる原因
一般的な衣類に比べてニットは非常にデリケートです。他の衣類と同じように扱っていると気が付いたら伸びて型崩れしてしまい台無しになったということも珍しくありません。ニットが伸びてしまったので縮ませる場合、どうしてニットが伸びてしまったのか原因を確認し、縮まないよう注意しましょう。
無理に引っ張った
ニットを着る時や脱ぐ時に無理に伸ばして着ると、首回りや腕や裾などが伸びてしまうことがあります。1度や2度では大きく伸びなかったとしても、繰り返しひっぱり続けることで気付いたら伸びきってしまっていた、ということも考えられます。
ニットに限った話ではありませんが、基本的に衣類を長持ちさせたいのであれば無理に引っ張るといったことがないよう注意しましょう。
ハンガーにかけっぱなし
ニットをハンガーにかけたままにしておくと、肩の部分や袖が重みで伸びてしまいます。ここでいう重みには2種類あります。まずひとつは重力です。重力だけでそんな伸びることはないだろうと思われがちですが、長時間ハンガーで管理することで部分的に伸びてしまいます。
2つ目は洗濯時に吸収した水の重みです。次第に乾燥しなくなっていきますが、それまでの間、水を吸った部分が重くなりニットが伸びてしまいます。
伸ばして型崩れさせたくないニットはハンガーではなく平干しで乾燥後、丁寧に畳んで保管しましょう。
脱水時間を長くし過ぎる
洗濯したニットを長時間脱水にかけてしまうのもニットが伸びてしまう原因のひとつです。洗濯機で洗う場合、ニットの脱水時間は長くても1分程度までにしておくのが理想的。
それ以上、脱水にかけてしまうと洗濯機内でニットがあちこちに引っ張られてしまい型崩れに繋がる可能性が考えられます。
また手での脱水は、引っ張ったりすることでニットを伸ばしてしまう恐れもあります。もしも、洗濯機を使わず脱水したいのであれば、バスタオルなどで包んで型崩れしないよう注意を払いましょう。
ニット自体が重い
また、ニット自体の重みが原因で伸びることもあります。ニットには伸縮性がありますので、お気に入りでよく着るニットが伸びてしまったということはあります。
このパターンでも、対策としては他のニット製品と同様です。無理に引っ張る、ハンガーで干さないことを徹底しましょう。より丁寧に扱うことがニットを長持ちさせる上で大切となります。
最後に
ニットを縮ませる方法をご紹介しましたが、どの方法もニットの素材や素地の配合によって縮み過ぎたり品質が落ちてしまう可能性もありますので、必ず素材の種類を確認してから行いましょう。
また、熱湯やアイロン、ドライヤーなど火傷をする恐れがある方法をする場合、くれぐれもやけどには注意しましょう。事前に氷と水を入れたボウルを用意しておくことをおすすめします。