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舞茸が酸っぱい臭いは腐っている?
舞茸の香りは独特で、その香りが苦手だと言う人もいれば、美味しい香りだと言う人もいます。
舞茸を臭いと感じている人にとって、腐ったから臭いのか、それとも舞茸本来の臭いなのか見分けがつかないこともあると思います。
例えば、舞茸から酸っぱい臭いがしたらどうでしょうか?
舞茸が酸っぱくなったら腐敗のサイン
舞茸から酸っぱい臭いがしたら、すでに腐っているか腐り始めていますので食べずに捨てましょう。
舞茸などのきのこ類は水分を多く含んでいますので細菌や微生物が繁殖しやすくなっています。少しくらい酸っぱくても大丈夫だと思って食べてしまうと、腹痛、下痢、嘔吐、発熱などを起こす恐れがありますので注意しましょう。
舞茸が腐ると臭いが酸っぱくなるだけでなく、他にもさまざまな症状が出てきます。
腐った舞茸の特徴
舞茸が腐ったときの臭い
- 酸っぱい臭いがする
- アンモニア臭がする
- 異臭がする
もともと舞茸は独特の臭いがしますが、舞茸の臭いと明らかに違う異臭がした場合は腐っていると思ってください。
舞茸が腐ったときの感触
- ヌルヌルする
- 触るとボロボロ崩れる
- 軽く押しただけで潰れる
舞茸やきのこ類はかさの部分が崩れやすいものですが、腐ると少し触っただけでもボロボロになりますので腐っているのがすぐ分かります。
舞茸が腐ったときの見た目
- 黒く変色している
- 水分が出て濡れている
- ぬめりのある水滴がついている
- 軸の部分が茶色に変色している
- カビが生えている
舞茸に白いふわふわしたカビのようなものがついていることがありますが、それは「気中菌糸(きちゅうきんし)」というものです。
気中菌糸は舞茸が収穫後も大きくなろうとして舞茸自身が出しているものですので、特に食べても害はありません。白いふわふわが気になったら洗い流すかキッチンペーパーで拭き取りましょう。
ただし、気中菌糸は舞茸が腐り始めるサインでもあります。また、白いふわふわしたものがカビの可能性もありますので注意する必要があります。
気中菌糸とカビの見分け方があるのですが、はっきり見分けが付かない、不安な場合は食べずに捨てましょう。
カビの見分け方
- 白いふわふわが一部ではなく全体についているものはカビ
- キッチンペーパーでなかなか拭き取れないものはカビ
- 異臭やぬめりがあるものはカビ
少しくらいならカビを取れば食べられると思っていたらそれは間違いです。
一度カビが生えると、カビの根っこが舞茸の内部にまで伸びてはっていますので危険です。少しでもカビが生えた舞茸は腐っていると判定しましょう。
また、水分が出て濡れている舞茸や黒く変色している舞茸は確実に腐っていますので口にしないでください。
《 ポイント 》
- 臭い:酸っぱい臭い、アンモニア臭、異臭。
- 感触:ヌルヌルする、触るとボロボロ崩れる、軽く押しただけで潰れる。
- 見た目:黒く変色、水分が出ている、ぬめりのある水滴がついている、軸の部分が茶色に変色している、カビが生えている。
腐った舞茸を食べると起こる症状
腐っていることに気づかずに舞茸を食べてしまうと、以下のような食中毒の症状を引き起こす可能性があります。
- 腹痛
- 下痢
- 嘔吐
- 発熱
舞茸だけでなく、きのこ類は腐ってしまうと体へのダメージは強いと言われているため、少しでも異変を感じたら、食べずに捨てましょう。
《 ポイント 》
- 腐った舞茸を食べると「腹痛」「下痢」「嘔吐」「発熱」など食中毒の症状が出る。
舞茸の生や生焼けの状態で食べると危険
舞茸は、汁物や炊き込みご飯、天ぷらなどさまざまな料理にも合い、舞茸から出る汁には、うまみや栄養がたっぷり入っていていますが、生のままや、生焼けのまま食べてしまうと以下のような症状が起こる可能性があります。
腹痛、吐き気など食中毒の症状
舞茸を含むきのこ類は、湿気の多い環境化で栽培されているため、細菌や食中毒菌などが付着しやすいため、きのこ類は基本的に加熱調理が必要な食材と言われています。
さらに、舞茸は有害物質であるシアン化合物を含んでいるため、生や生焼けの状態で食べてしまうと、腹痛や吐き気などの食中毒の症状を引き起こしてしまう可能性があります。
口の中がイガイガしたように感じる
舞茸には、プロテアーゼという「たんぱく質分解酵素」が含まれており、生や生焼けの状態で食べた場合、口の中の粘膜が荒れてしまいイガイガしたように感じることがありますが、加熱することで酵素の影響はなくなります。
舞茸の加熱時間は、茹でる場合は1分程度、電子レンジの場合は2分程度(600wの場合)、炒める場合は舞茸から水分が出る程度が目安です。
また、冷凍保存した舞茸の場合は、生の舞茸よりも1~2分ほど長めに加熱しましょう。
《 ポイント 》
- 舞茸を生で食べると腹痛や吐き気など食中毒の症状を引き起こしてしまう。
- 舞茸を生で食べると酵素の影響で口の中がイガイガしたように感じることがある。
腐った舞茸や生の舞茸を食べて、ひどい下痢や腹痛の症状が長引いてしまう場合、水分も摂れずに脱水症状を起こす可能性があり大変危険なので、自己判断せずにすぐに病院を受診しましょう。
とくに小さいお子さんや高齢者、妊婦や免疫力が低下している場合は、重症化する前に早めに病院を受診することをおすすめします。
舞茸の臭いの抑える調理方法
<舞茸の臭いの正体はベンゾチアゾール>
舞茸は香りが強く臭いが独特ですが、その臭いの正体は舞茸に含まれるベンゾチアゾールと呼ばれる臭い成分です。
舞茸は料理のバリエーションが豊富で、炒め物、揚げ物、蒸し物、汁もの、炊き込みご飯、パスタなど、さまざまな料理で使われています。
ここでは、舞茸の臭いを抑える方法をご紹介しますので、舞茸の臭いが苦手な方は参考にしてくださいね。
にんにくやショウガを使う
にんにくやショウガなど香りの強い食材と一緒に調理することで、舞茸の臭いが気にならなくなります。にんにくやショウガを使う場合、炒め物がおすすめです。
ごま油を使う
ごま油は香りの強い調味料です。舞茸は油を吸い取りますのでごま油の香りが舞茸の臭いを包んでくれます。ごま油を使う場合、炒め物や揚げ物がおすすめです。
バターを使う
バターは舞茸と相性がいい食材です。舞茸は油をしっかり吸い取る食材ですので、バターが舞茸にしっかり染み込むとバターの香りで舞茸の臭いが気にならなくなります。バターを使う場合、炒め物やパスタ料理がおすすめです。
ワインやお酒を入れる
ワインやお酒は臭いを消す作用がありますので、舞茸にふりかけて調理すると舞茸の臭いを消すことができます。蒸し物や炒め物、煮物でワインやお酒を入れてみましょう。
私がよくする舞茸料理は電子レンジでチンするだけ。チンした舞茸を焼肉のタレや餃子のタレやポン酢につけながら食べています。
結局、香りの強いタレで舞茸の臭いをかき消しているということですね。超簡単ですがしっかり一品料理になりますので試してみてください。
《 ポイント 》
- 舞茸の臭いを抑える方法は、にんにく、ショウガ、ごま油、バターなど香りの強いものと一緒に調理する。
- ワインやお酒で臭いを消すことができる。
舞茸の保存方法と賞味期限
舞茸の保存でやってはいけないことは「水洗い」です。舞茸は水分に弱く、水で洗うと旨味や栄養が流れ出るだけでなく、傷みやすくなります。
また、舞茸は収穫後も呼吸しながら成長し続けます。その呼吸によって水滴がついてしまいますので、キッチンペーパーなどで舞茸についている水滴をしっかり拭き取りましょう。
舞茸の保存方法として、冷蔵保存、冷凍保存、乾燥保存をご説明しますが、全ての方法で水洗いはNGです。
冷蔵保存の方法
舞茸は生ものですので、購入後はすぐ冷蔵庫に入れましょう。パッケージのまま入れると舞茸の臭いが強くなる上、傷みやすく酸っぱい臭いがしてきます。
- 舞茸の水分をキッチンペーパーで拭き取る。
- 舞茸をキッチンペーパーで包む。
- ジッパー付きの保存バッグに入れる。
- 空気をしっかり抜いてジッパーを閉じる。
- 冷蔵庫の野菜室に入れる。
冷凍保存の方法
- 舞茸の水分をキッチンペーパーで拭き取る。
- 石づきをカットし、食べやすい大きさにほぐす。
- ジッパー付きの保存バッグに平らになるよう入れる。
- 保存バッグの空気をしっかり抜いてジッパーを閉じる。
- 冷凍庫に入れる。金属トレイに乗せて冷凍庫に入れると急速冷凍するのでおすすめ。
舞茸は冷凍すると旨味が増しますので、冷凍保存がおすすめです。冷蔵した舞茸を使用する際は、解凍せずに凍ったまま調理しましょう。
乾燥保存の方法
- 舞茸の水分をキッチンペーパーで拭き取る。
- 石づきをカットし、食べやすい大きさにほぐす。
- 乾燥用ネットやザルに舞茸が重ならないよう平らに並べる。
- 日当たりが良く風通しの良い場所に置く。
- 3日~5日程度天日干しする。
- 舞茸がしっかり乾燥したのを確認後、ジッパー付き保存バッグに入れる。※乾燥剤がある場合は一緒に入れる。
- 保存バッグの空気をしっかり抜いてジッパーを閉じる。
- 冷蔵庫で保存する。
舞茸がしっかり乾燥していないと傷む原因となりますので注意しましょう。
天日干しで乾燥させた舞茸はアクが強くなりますので、使用する前に水で洗ってからぬるま湯に約10分浸し、約5分下茹でしてから使いましょう。
舞茸は生ものですので、常温保存はNGです。購入後、新鮮なうちにできるだけ早く食べましょう。
最後に
舞茸の臭いの原因や、腐ったときの見分け方などについてご紹介しました。
腐った舞茸の臭いは
酸っぱい臭いやアンモニア臭など異臭がする
腐った舞茸の感触は
ヌルヌルする、触るとボロボロ崩れる、軽く押しただけで潰れる
腐った舞茸の見た目は
黒く変色している、水分が出て濡れている、ぬめりのある水滴がついている、軸の部分が茶色に変色している、カビが生えている
腐った舞茸や生のまま食べてしまうと
腹痛、下痢、嘔吐などの食中毒を引き起こしてしまう可能性がある
舞茸の保存は
冷蔵保存で3~4日、冷凍保存で約1ヶ月、乾燥して冷蔵保存で約1ヶ月
舞茸などのきのこ類は、購入して新鮮なうちにいただくのが一番美味しく食べる方法ですが、余ってしまった場合は、上手に保存して最後まで美味しく食べられるようにしましょう。
ちなみに、舞茸の臭いは生だけでなく舞茸茶も臭いと言われています。舞茸の臭いを抑える方法としてにんにくやしょうがを使いますが、舞茸茶の臭いを抑えるには、ほうじ茶が効果的です。
急須に舞茸茶のパック1つと熱湯を入れ、1分たったらほうじ茶を大さじ2杯~3杯程度入れると舞茸茶の臭いが薄くなって飲みやすくなります。舞茸茶を飲んでいる方は1度試してみてください。