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日本は世界の中でも特に災害が多い『災害大国』
日本は世界から見ても特に災害が多い『災害大国』と言われています。地震や台風による洪水、高潮や火山噴火など、様々な災害リスクの高い国です。
中でも、最近になって東京都内は災害リスクの高い場所が多く、インフラが一点集中していることから、大地震などの災害が起こった場合、日本全体で様々なインフラが停止してしまうとも指摘されています。
東京都内は地震や洪水、高潮のリスクがある
多くのインフラが集まっている東京都内ですが、東京都内は地震や洪水、高潮のリスクが考えられます。また、富士山が噴火した場合、その影響が大きく出る可能性があると考えられています。
2013年には、スイスの保険会社『スイス・リー』によって発表された「自然災害で最も危険な都市ランキング」では、世界の616都市の中でも東京・横浜がワースト1位となってしまいました。
特に津波や暴風雨、高潮や洪水といった水害に弱いと考えられており、30年以内には大地震が起こる可能性が70%以上とも予測されています。
【東京23区】災害に弱い地域ランキングワースト5
では、東京23区の中でも特に災害に弱いと言われている地域はどこなのでしょうか。災害には、地震や洪水などの水害を含めたリスクを総合的に考え、ワースト5を発表していきます。
1.荒川区
1つ目は荒川区です。荒川区は、元々洪水などによって運ばれてきた土や砂などが積もったことでできた『氾濫原』と言われており、地盤が弱いという特徴があります。
そのため、地震では他の地区よりも揺れやすく、また建物倒壊危険度がレベル4を超えているエリアが多いため、大地震が起きた時に大きな揺れや建物倒壊、さらに危険度4のエリアが3割を超える火災の危険も考えられます。
もちろん、荒川が近くにあることから、水害リスクも比較的高いと考えられています。したがって、東京23区の中でも総合的に見ると、危険度が最も高いエリアと指摘されています。
2.墨田区
墨田区も荒川区同様、地盤が弱く地震が起きた時に揺れやすい場所として知られています。また、昔からの木造建築物が多く残っているため、地震による建物倒壊や火災といったリスクも高いです。
さらに、墨田区は大半が川の水面よりも低い位置にあるため、豪雨などの大雨被害に遭った際、川が氾濫し、大きな浸水被害が出ると予測されています。
実際、墨田区は今までもさまざまな災害に見舞われてきました。それは今でもリスクは変わらず、むしろ災害が多く見られるようになっている近年では、東京23区の中でも特に危険なエリアとして注意喚起されています。
3.足立区
足立区も下町として知られており、地盤の弱さから地震による揺れが強くなりやすいこと、さらに水害により液状化しやすい点などが指摘されています。
過去にも千葉などの別の地域で地震が発生した際、その場所以上に足立区が大きな震度を観測した事例も多く記録されています。
また、足立区の周辺には、荒川と江戸川があるため、豪雨などの大雨被害に遭った際、足立区の浸水被害が大きくなると想定されています。荒川と江戸川が同時に氾濫することで、足立区が沈むとまで言われているほどです。
4.台東区
下町である台東区は、全体的に地盤が弱く標高が低いため、墨田区と同じように地震の際は揺れが大きく観測され、大雨の際は浸水被害が大きくなると想定される地域です。また、荒川や隅田川が氾濫した場合、台東区にも大きな影響が出るエリアが広くあります。
ただし、台東区には標高の高い台地もあります。台地部分は強度も比較的高いと考えられているため、台東区に住む場合は台地エリアを選ぶべきでしょう。
5.葛飾区
沿岸部に位置する葛飾区は、埋立地であることから地盤が弱いエリアとされています。そのため、液状化や地震による強い揺れなどが想定されます。
特に葛飾区は川に挟まれるように立地しているエリアです。そのため、豪雨などの大雨被害に遭った際、河川の氾濫による浸水被害などの水害リスクが高いエリアとして注意喚起されています。
都内では稲城市や多摩市が危険度が低いと評価されている
ここまで23区でも特に危険度の高いワースト5を紹介してきましたが、23区は全体的に災害に弱いエリアが多いとされています。
しかし、一方で稲城市や多摩市などの市町は山に囲まれていたり地盤が強かったりと、23区に比べると比較的安定して災害リスクに備えることができるエリアとされています。
また、23区の中でも渋谷区や練馬区、豊島区などは、比較的災害リスクが低いと考えられています。しかし、周囲の市町に比べると災害リスクが高くなるので、災害リスクを考えるなら、多摩市や稲城市、国分寺市などを選ぶべきでしょう。
都内に住む際はなるべく災害リスクの低い場所を選んで
いかがでしたか。都内にこれから住むという方は、ハザードマップなどを確認し、なるべく災害リスクの低い場所を選ぶようにしましょう。すでに都内に住んでいる方は、いざという時の避難場所や対策、災害時の非常用バッグを用意しておきましょう。