目次
ホワイトチョコが分離しやすい理由
カカオをふんだんに使った普通のチョコに比べて、ホワイトチョコが特に分離しやすい理由について調べてみました。
溶かす温度が高すぎた
材料の固形状のチョコを溶かす時の湯煎のお湯の温度や、合わせる他の材料の温度が高すぎると、ホワイトチョコだけでなく、普通のチョコでも分離してしまうことがあります。
湯煎で溶かす際、ホワイトチョコの場合はお湯の温度は45℃位を目安に、合わせて使う他の材料(生クリームや牛乳など)は、40~45℃の温度のものを使用してください。
グラグラと沸騰したての熱湯を使って湯煎にかけたり、熱すぎる他の材料と合わせることは、ホワイトチョコの分離の原因になります。
〈チョコを溶かす適正な温度〉
- ホワイトチョコ:40〜45℃
- ミルクチョコ :45〜50℃
- スイートチョコ:50〜55℃
外部から水分が入ってしまった
湯煎のお湯がうっかりホワイトチョコが入っているボウルの中に入ってしまったり、使用している調理器具に水滴が残っていたことが原因となりホワイトチョコが分離してしまうことがあります。
水分がしっかりとふき取られ、十分に乾燥した調理器具を使う事で分離は解消できます。
混ぜる生クリーム量が適正でなかった
ホワイトチョコに生クリームを混ぜる際、混ぜる生クリーム量が適正でないと分離しやすくなります。
ホワイトチョコは、一般のカカオのチョコに比べると油脂を多く含んでいます。その理由は、ホワイトチョコには、普通のチョコと違い、カカオマスは使われておらず、カカオバターが使用されているためです。
元々凝固力が弱めのホワイトチョコに、適量を超えた生クリームをホワイトチョコに加えすぎてしますと、油分が多すぎて分離しやすくなります。
レシピなど指定の分量を正しく守ることで分離は解消できます。
チョコが温まる前にかき混ぜてしまったから
ホワイトチョコがまだ温まっていない状態でかき混ぜてしまうと、うまくホワイトチョコを溶かすことができず分離してしまいます。
ホワイトチョコだけでなく、その他のチョコも溶かす時は、焦らずにじっくりと時間をかけて、全体にまんべんなく熱が伝わってからかき混ぜれば分離しません。
ホワイトチョコが分離したときの復活方法
ここでは、分離したチョコレートを復活する方法をご紹介いたします。
いくつかの複合的なことが原因でホワイトチョコが分離してしまった場合は、復活が難しいケースもありますので、絶対的な方法ではありませんが、まずは以下の方法を試してみてください。
分離したホワイトチョコを復活させる方法【1】
- 失敗したホワイトチョコの水気をふき取り、別の乾いたボウルに移し替え、再度湯煎にかけます。この際、湯煎で使うお湯の温度は、必ず適温を守ってください。40℃~45℃のお湯を使用します。
- 適温の湯煎にかけたら、チョコ全体が温まるまで待ち、まんべんなく温まってからかき混ぜます。
- 「①」「②」を複数回繰り返していくと、チョコに艶が出てきて乳化が上手く進み、ホワイトチョコを分離から復活させることが可能なケースがあります。
分離したホワイトチョコを復活させる方法【2】
- 失敗したホワイトチョコの水気をふき取り、別の乾いたボウルに移し替え、再度湯煎にかけます。この際、湯煎で使うお湯の温度は、必ず適温を守ってください。40℃~45℃のお湯を使用します。全体が温まったら湯煎から外す
- 50℃程度の温度に温めた生クリームを「①」のボウルに少量ずつ加えて、よく混ぜます。生クリームは入れすぎると固まりませんし、また分離の原因になりますので、加える生クリームの量は、ホワイトチョコの分量の半分以下になるようにしてください。
分離したホワイトチョコトの使い道
分離してしまったホワイトチョコを復活させるための方法をトライしてみるのも良いのですが、ホワイトチョコには様々な用途が見込めます。
他の使い道で美味しくいただくことも選択肢にいれてみてはいかがでしょうか。
分離してしまったホワイトチョコのブラウニー
〈材料〉
- ☆分離したホワイトチョコ:90~100gを使用
- ホットケーキミックス :75g
- 砂糖 :30g
- 卵 :1個
- 無塩バター:60g
- お好みのドライフルーツまたはナッツ:適量
〈作り方〉
- ホワイトチョコを、バターと合わせる。
- 「①」を湯煎にかけて溶かし、砂糖を加える。その際に分離しても気にしなくてOK。
- 割りほぐし混ぜた卵を「②」加えて、よく混ぜ合わせていく。
- 「③」にホットケーキミックスを加え、ドライフルーツやナッツもここで合わせて加える。
- バットの型に「④」を流し込み、表面を平らに整え、バットをトントンと調理台などに軽く落とすようにしてタネの中の空気を軽く抜く。
- 180℃に余熱しておいたオーブンに「⑤」を入れて20~25分程度焼く。
- 「⑦」「⑥」が焼きあがったら、粗熱を取り、そのままでも、お好みで生クリームや粉砂糖、アイスクリームなどでデコレーションしてもOK。出来上がり。
分離しにくいホワイトチョコの湯煎方法
チョコレートは、55℃より低い温度で溶ける性質を持っています。ホワイトチョコはカカオマスの入っている茶色のチョコよりも脂肪分が多いため、溶ける温度(融点)が違ってきます。
一般的なミルクチョコの融点が45~50℃なのに対して、ホワイトチョコの融点は40~45℃でしたよね。そのため、ホワイトチョコを上手に溶かすには、温度を45℃以上にしないように注意して湯煎にかけるようにするのがポイントです。
ホワイトチョコで生チョコを作る場合には、生クリームを使いますが生クリームも油分がかなり多く分離しやすい食材です。
よって、分離しやすい食材同士のホワイトチョコと生クリーム、この2つを使った生チョコを失敗せずに作るための湯煎方法を紹介しましょう。
ホワイトチョコの湯煎方法
ホワイトチョコを湯せんするときのポイントは、お湯の温度を45℃以上に上げすぎないことです。そして、刻んだホワイトチョコを入れるボウルは、水分や油分がついていないきれいなボウルを使いましょう。
〈準備するもの〉
- ホワイトチョコ:1枚(約50g)
- ボウル
- 小鍋(ボウルにすっぽりと入る小さめのもの)
- ゴムべら
- 調理用温度計
〈手順〉
- まな板にクッキングシートを敷いた上で、ホワイトチョコを細かく刻みます。
- シートを持ち上げてホワイトチョコを一度に鍋に入れます。
- 水を入れた鍋を火にかけ、60℃になったら火からおろして冷まします。
- 調理用温度計で温度を測り45℃まで冷めたら湯せんに使いましょう。
※調理用温度計がない場合は、熱湯と水を同量ずつボウルに入れて混ぜると、およそ50℃のお湯になります。 - ホワイトチョコにまんべんなく熱が通るように大きくかき混ぜます。
※このときにボウルに湯煎用のお湯が入らないように注意しましょう。 - 長い時間、湯煎にかけて熱を通しすぎないように気を付けながら、ホワイトチョコが完全に溶けて滑らかになったら湯煎のボウルをはずします。
- 最後の仕上げとして、ゴムべらを持ち上げるようにして、溶けたホワイトチョコをたらしてみます。こうしてダマが残っていなければ完成です!
最後に
ホワイトチョコが分離する原因と、湯煎に失敗したチョコの復活方法について、いかがでしたでしょうか。ホワイトチョコを湯煎する工程は、おいしいチョコレートスイーツを作るためには欠かせない作業です。
湯煎がうまくいったチョコは、ツヤがあって滑らかな質感になります。調理道具を準備したり、お湯の温度を正確に測ったりするのは面倒に思いますが、ていねいに湯煎するとホワイトチョコが分離することなく極上のスイーツに仕上がります。
この記事を参考に正しく湯煎する方法をマスターして、バレンタインや親しい方へのプレゼントに美味しいチョコレートスイーツを作ってみてはいかがでしょうか。
ていねいに湯煎して作ったチョコレートスイーツは、食べる人を笑顔にしてくれますよ。