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コロナ渦で利用者が増えた『置き配』サービス
コロナウイルスの感染拡大に伴い、買い物などをネット通販で済ます人が急増しました。その際、ウイルス感染を防ぐため、対面せずに荷物を受け取れる『置き配』サービスの需要も高まっています。
大手ECサイトなどで買い物をした際、置き配サービスを利用したことがあるという方も、ここ1年で増えたのではないでしょうか。
便利な反面デメリットも多く隠れている
家にいなくてもドアの前に荷物を置いておいてくれるサービスは、再配達を依頼せずに済むというメリットがある一方で、デメリットも多く隠れていることにお気づきでしょうか。
個人情報保護の観点や犯罪防止の観点から見ても、配達してもらった荷物をドアの前にポンとそのまま置かれるサービスには、便利さを感じる一方で、不安を感じている人も多いです。
便利な『置き配』に隠されている危険なこと5選
では、便利な新しいサービス『置き配』には、具体的にどのような危険性が隠されているのでしょうか。今一度、置き配で考えられる危険性を確認しておきましょう。
1.配達された荷物が盗難に遭う可能性
まず、最も考えられる不安として、配達された荷物が盗難に遭う可能性が考えられます。特に、マンションの場合は、オートロック式がエントランスに採用されているところも多く、ドア前ではなくエントランスに置かれていることも多いからです。
その場に人がいない状況で、配達された荷物がそのまま置かれていると、犯罪者によって盗難されてしまう可能性は非常に高いです。また、集合住宅の場合は、別の人の荷物を誤って持ち帰ってしまい、トラブルに発展するケースも考えられるでしょう。
2.配達の段ボールに貼られた送り状から個人情報が漏れる
忘れてはいけない点が配達された段ボールに貼られている送り状です。送り状には、依頼人の名前と住所、電話番号、そして配達される側の名前、住所、さらに中身の内容について記載されています。
送り状を見るだけで、その場所に誰が住んでいるのかが明確にわかってしまうため、犯罪者によって悪用されてしまう危険性があります。
個人情報が漏れることで、様々な悪徳営業が増えたり、ストーカー被害に遭うなどの危険性が広がるので、非常に危険だと言えるでしょう。
3.雨風にさらされて荷物が汚れたり壊れたりする可能性
雨風が強い日には、置き配を利用することで、荷物が雨風にさらされてしまう可能性も否めません。宅配ボックスとは違い、単にドアの前に置いているだけなので、外から雨が吹き込んでくれば、濡れてしまうデメリットが生じます。
また、強風に煽られて荷物が転がり、中身が割れてしまうなどの破損事故に遭う可能性も考えられます。こうした理由で破損した場合、弁償してもらえるケースもありますが、多くはすでに配達済みであるため、弁償されないケースが多いです。
こうした商品破損によるデメリットも理解した上で利用しなければいけません。
4.留守中であることを知られてしまう
防犯面でもデメリットが生じます。置き配を利用している人の多くは、基本的に留守中です。それは他の人も見てわかることなので、窃盗犯にとっては格好のターゲットとなりやすいです。
置き配サービスにより、まだ荷物が受け取られていない状況を確認することで、「今は家に人がいないからチャンス」と思われ、空き巣被害にあってしまう可能性が考えられます。
また、置き配が利用されている時間帯を数日にわたって観察され、その情報をもとに空き巣を決行されるケースも否めません。非常に危険なので、防犯面ではデメリットが大きいと言えるでしょう。
5.配達物にいたずらされる可能性
配達物がそのままドア前に置かれている状況は、多くの人の目に触れ、簡単に触ることができてしまうことを意味しています。近所に住む子どもにいたずらされてしまったり、あるいは犯罪者によって危険物を入れ込まれてしまう可能性もあります。
子どものいたずらも許せるものではありませんが、配達された飲食物に異物が混入されるなどのトラブルは非常に怖いです。健康被害に遭う可能性もあるため、こうしたトラブルもあらかじめ対処法を考えておくべきでしょう。
『置き配』は在宅時に対面接触を避ける目的のみに利用が推奨
以上の危険性から、基本的に置き配サービスは、在宅時に対面接触を避ける目的のみに利用するのが望ましいと言えます。
多くのサービスは、配達した際に「配達完了」の連絡をくれることが多いです。この連絡を受けたら、すぐにドアへと荷物を取りに行くことで、今回紹介したようなリスクを下げることができます。
簡易宅配ボックスを設置すると便利!
また、置き配サービスが不安という人からは、ここ1年で簡易的な宅配ボックスの設置依頼が急増しています。簡易的であっても宅配ボックスを設置することで、雨風をしのぐことができますし、盗難被害や個人情報漏れなどのリスクを下げることができます。
宅配ボックスを設置する際は、盗難などのリスクを避けるために、なるべくロックのかかる宅配ボックスを利用することをおすすめします。
『置き配』はデメリットを理解して利用シーンに注意しよう
いかがでしたでしょうか。『置き配』はとても便利なサービスですが、同時に多くの危険性も孕んでいます。サービスのデメリットを理解した上で、安全性の高い利用法や宅配ボックスの設置を検討しましょう。