里芋が緑色になる理由!食べてもOK?変色を防ぐ保存方法とは

里芋の断面

里芋が緑に変色するのは太陽の日光に強く当たって葉や茎に葉緑体が生成されたことが原因ですので、食べても何も問題はありませんが緑色の度合いによってはアクが強くえぐ味があって美味しくないことがあります。今回は里芋が緑色に変色しないための保存方法や正しい食べ方をご紹介します。

里芋が緑に変色してしまう原因

里芋畑

里芋が緑に変色してしまうのは、土に覆われていない部分に日光が強く当たることにより葉や茎に葉緑体が生成されることが原因です。

また、里芋を購入してから室内の明るい場所などで保管している場合も葉緑体が生成されてしまい緑色に変色することがあります。

里芋の緑色の部分に含まれるシュウ酸カルシウムは葉や茎に多く含まれていて、里芋が成長する際に量が増えていきます。このシュウ酸カルシウムは人体には無害なので食べることができるのです。

里芋が緑に変色するデメリット

変色した里芋

里芋の緑色の部分に含まれるシュウ酸カルシウムは、とてもアクが強く調理してもえぐ味が残ってしまいます。えぐ味が苦手な人や、里芋をより美味しく食べたい人は緑色の部分は取り除いて食べることをおすすめします。

里芋が緑に変色しない保存方法

フリーザーバッグに入れた里芋

里芋の保存方法

常温保存

常温の場合、10~25℃位の温度で保存するのが良いとされています。直射日光が当たらなく風通しが良い冷暗所で保存してください。里芋に土がついている場合は、土を落とさずにそのままの状態で保存するとより長持ちします。

冷蔵保存

里芋を冷蔵庫で保存する場合、新聞紙やキッチンペーパーなどで包んで保存してください。包むことで湿気を防ぐことができます。

冷凍保存

暑い時期やすぐに食べないときなど、長期保存したい場合には冷凍保存がおすすめです。冷凍保存の場合、生の状態でも加熱調理後でも保存は可能ですが、キッチンペーパーなどで水気をしっかり取ってからフリーザーバッグなどに入れてできるだけ空気を抜いてから冷凍保存しましょう。

里芋を保存したときの賞味期限

常温保存

里芋を10~25℃までの風通しの良い場所で常温保存した場合、賞味期限は1か月程度です。

冷蔵保存

里芋を新聞紙やキッチンペーパーなどに包んで冷蔵保存した場合、賞味期限は2週間程度です。

冷凍保存

里芋の水気をしっかり取って保存袋などで冷凍保存した場合、賞味期限は1か月程度です。

里芋の緑以外の変色について

里芋の断面

赤やピンクに変色

里芋の皮を剥いたときに赤やピンク色に変色したり斑点ができることがあります。これはポリフェノールの一種であるアントシアニンが酸化することにより変色したものと考えられています。

食べても問題はありませんが、酸化が進んでいるため硬くなったり味が落ちてしまうことがあります。

茶色に変色

里芋の皮を剥いたときに茶色に変色していることがあります。茶色の変色は鮮度が落ちて里芋の栄養素が壊れてしまうことによって起こります。食べても問題ありませんが、里芋を加熱しても
硬くえぐみも強いため美味しくありません。

あまり長期保存せず、里芋が劣化する前に食べることをおすすめします。

透明に変色

里芋の皮を剥いたときに透明な部分ができることを水晶現象といいます。またはガリ芋とも呼ばれています。

これは畑の状態が良くなかったり、水はけが悪い、低温が続くなどの環境が悪く、十分な栄養が取れなかったことが原因と言われています。

食べても問題ありませんが、固くごりごりしているため美味しくありません。透明な部分は切り落として食べることをおすすめします。

灰色や紫色に変色

里芋を煮ているときに灰色や紫色に変色することがあります。里芋に含まれるポリフェノールの一種であるタンニンが加熱することで化学反応をおこして灰色や紫色に変色することが原因です。

またアルミや鉄製の鍋で里芋を茹でた場合は黒く変色します。これは里芋に含まれるシュウ酸の影響で変色が起こると言われています。

鍋で煮込料理をしてるとき、紫色や灰色に変色しているときにおこる現象は、里芋に含まれているシュウ酸が鍋に使われている成分に反応しておこるのが原因です。

食べても問題ありませんが、変色を防ぐにはお米の研ぎ汁を使って茹でるとアク抜きが出来て変色を防ぐことができます。

里芋の正しい下処理方法

里芋の下処理

里芋が緑色に変色しない下処理方法

用意するもの

  • お鍋
  • ボウル
  • お酢 大さじ1杯

下処理方法

  1. ボウルに里芋が浸るくらいの水と大さじ1杯の酢を入れます。
  2. 里芋の皮を剥いて酢水に浸けます。
  3. そのままの状態で1時間ほど放置します。
  4. 鍋に里芋が浸るくらいの水を入れて沸騰したら酢水から取り出した里芋を入れて2分くらい茹でます。
  5. 里芋をザルにあげたら水にさらし、水気しっかり切れば完成です。

下処理後の里芋はタッパーなどに酢水を入れてつけておくことで長持ちします。

里芋の皮の剥き方

  1. 里芋を丁寧に水洗いします。
  2. 鍋に里芋が浸るくらいの水を入れて沸騰したら里芋を入れて10分くらい茹でます。
  3. ざるに里芋を取り出したら熱いうちに親指と人差し指で軽くつまんで皮をむきます。
    火傷には注意してください。

里芋からでるシュウ酸カルシウムで手がかゆくなる方もいますので、皮を剥くときはゴム手袋を使用することをおすすめします。

里芋のアクを抜く方法

  1. 里芋の皮を剥きます。
  2. ボウルに里芋を入れ塩を適量まぶします。
  3. 里芋全体を軽く手でもみこみます。
  4. 里芋についた塩をよく水洗いします。
  5. 水洗いした里芋は軽く下茹でします。

アクを抜くと、里芋のぬめりが減少します。ぬめりには体に良い成分が含まれているので、栄養を考慮する場合は、アク抜きせずに調理することも一つの方法です。

最後に

里芋

里芋が変色する理由や対処方法をご紹介しました。変色した里芋は食べても問題ありませんが、美味しく食べるためには正しく処理することをおすすめします。

また、下茹でした里芋をサラダ油で軽く炒めると、油で皮膜を作ることにより、煮崩れせず、旨味も逃さずに煮物ができます。ちょっとした工夫で美味しくなりますので試してみてはいかがでしょうか。

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