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保険証のコピーが必要になる場面
保険証のコピーが必要になる場面には、医療機関を受診する時、給付金を受け取る時、子供の修学旅行などがあります。
他にも日常の様々な場面で必要になり、なぜ必要なのか、どのような使い方をされるのか、保険証のコピーを提出することを拒否することはできるのかなどについての解説と注意点です。
病院や医療機関で保険証のコピーが必要になる場合
病院・医療機関・薬局などで保険証のコピーを求められることがあります。
初診の時に保険証そのものを提出しているにも関わらず、なぜコピーまで取られるのかと疑問に思いますよね。
もちろん本人確認書類として必要なのですが、カルテや診療録に保険証のコピーを貼り付けることによって本人確認がスムーズに行えるからです。
他の人と間違える心配もなくなります。つまり、医療機関側が便利になるということなのです。
しかし、地方厚生局（厚生労働省）は「保険証をコピーして診療録に貼付等することは不適当である」としています。個人情報を保護するためです。
医療機関等で保険証のコピーを求められても拒否することができますので、「コピーは取らないでください」と申し出て構いません。
注意点ですが、医療機関で診察を受ける時、初診の受付で提出する保険証は原本でなければなりません。コピーでは保険証としての効果がありません。
子供の修学旅行で保険証のコピーが必要になる場合
原則、保険証は原本を提出しなければ効果はありません。
しかし、子供の修学旅行で「保険証のコピーを持って来てください」と言われることがあります。
これは、学校側が生徒本人の身分を証明するために必要な書類だからです。もしも子供に保険証の原本を持たせたとしたら紛失してしまう恐れがあります。
先生が生徒全員分を保管し持ち歩くのにも“紛失してしまったら…”という不安がありますし、負担になるでしょう。
修学旅行中にケガや病気をし、医療機関を受診しなければならない時、医療機関によっては保険証のコピーでも有効になる場合があります。
無効であった場合にも、一時的に医療費の全額を負担し、後で保険証の原本を提出することで3割負担が適用され、余分に支払った分が返金されます。
注意点としては、やはり保険証のコピーでは公的な書類として認められないということです。
給付金の受け取りで保険証のコピーが必要になる場合
給付金を受け取る時の本人確認書類として保険証のコピーが有効です。
注意点ですが、給付金によっては、保険証のみで申請することができる場合もありますが、保険証と住民票の2つの書類が必要になる場合があります。
この場合、保険証のコピーだけでは申請することができません。なぜこのような場合があるかと言いますと、住所・氏名・顔写真が判別できる書類でなければならないからです。
たとえば、運転免許証・個人番号カード・写真付きの住民基本台帳カードなどを有効としています。保険証には顔写真がないため、さらに住民票のコピーが求められるのです。
住民票の写し（コピー）は、住民登録をしている市区町村、または住民登録をしている市区町村以外でも交付してもらうことができます。
この時にも本人確認書類が必要となり、運転免許証や保険証の提出が求められます。
suicaの発行で保険証のコピーが必要になる場合
駅の自動発券機での発行が可能なsuicaですが、子供用のsuicaの発行には年齢確認が必要なため、保険証などの書類を持ってみどりの窓口へ行かなければなりません。
子供の名前と生年月日を確認することができる書類であれば何でも構いません。その場で原本をお持ちなのであれば、原本を提出しましょう。
年齢を確認するために必要なだけですので、保険証のコピーを取られることはありません。
保険証のコピーは裏表どちらも必要なのか
基本的には、保険証の表のコピーのみで有効です。しかし、裏表の両面のコピーを求められる場合があります。
たとえば、表に記載されている住所と現住所が異なる場合です。
引っ越し等で住所が変更になった場合には、保険証の裏面にある「住所」の欄に現住所を書いてコピーし、提出しなければなりません。
保険証の表に記載されている住所と現住所が異なる場合、本人確認書類として無効になりますのでご注意ください。
また、住所に変更がない場合でも、表の両面のコピーを求められる場合があります。
保険証のコピーを悪用されないよう注意！
保険証の原本はもちろん、コピーの紛失には十分にご注意ください。保険証のコピーでも本人確認書類として有効になる場合、悪用されてしまう恐れがあります。
他人の保険証のコピーを持って医療機関を受診
他人の保険証のコピーを持って医療機関を受診することは違法であり犯罪です。
しかし、基本的には、医療機関を受診する場合、保険証のコピーでは公的な書類として認められません。顔写真がなく、本人であるかどうかの判別ができないためです。
病院のご厚意で保険証のコピーが有効になった場合はどうでしょう。
医療費の3割負担で治療を受けることができることを良いことに、他人があなたの保険証のコピーを悪用し続けることになります。
他人の保険証のコピーを利用して闇金で借金
闇金融の場合、保険証のコピーでも借金が可能な場合があります。あなたが紛失した保険証のコピーを利用し、他人が闇金で借金をすることができてしまうのです。
闇金にとっては返済の催促をするための道具でしかないため、借金をした本人であっても他人であっても構わないでしょう。
他人の保険証のコピーを利用したのだと分かったとしても、保険証のコピーに記載されている氏名や住所をもとに、あなたに返済の連絡が来ます。
住所が記載されているため、家にやって来るなんてこともしかねません。
知らぬうちに保険証のコピーを取られる
財布を落とし、拾った他人が保険証のコピーを取り、悪用する可能性があります。
現金を抜き取られることもなく、保険証の原本が入っていることも確認し、無事に財布が戻って来たと安心してはなりません。
保険証のコピーを取り、原本を財布に戻せば本人にバレることはないのです。悪用されて初めて知るのです。
保険証をコピーする方法
- コンビニのコピー機を利用する
- 自宅のプリンターを利用する
主にこの2つの方法で保険証のコピーが可能です。
コンビニで保険証をコピーする方法
保険証の両面のコピーが必要な場合、コピー用紙1枚に両面をコピーすることができます。表と裏をそれぞれコピーしてしまうとコピー用紙2枚分の料金がかかってしまいます。
コンビニやコピー機によって異なりますが、ローソンにあるコピー機を参考に例をご紹介します。
方法と手順
- 「いろいろなコピー」を選択
- 「免許証をコピーする」を選択
（“表と裏を1枚に並べてコピーする”と表示されています） - カラーモードを選択（フルカラー、白黒、単色カラーがあります）
- 用紙のサイズを選択（B5、A3、A4、B4があります）
- 保険証の表をセットする
- 保険証の裏をセットする
（出来上がりを確認することができます） - 出来上がりを確認し、コピーします
コピー機の使い方や方法はコンビニの店員さんに尋ねるとより詳しく教えてもらうことができます。
自宅のプリンターで保険証をコピーする方法
スキャン対応のプリンターであれば、保険証をセットしてコピーすることができます。
Wi-Fi対応のプリンターであれば、スマホで保険証の写真を撮り、“写真を印刷する”でコピーが取れます。
詳しくはプリンターの取り扱い説明書でご確認ください。
保険証のコピーに関するQ&A
ちょっとした疑問にお答えします。
A.特別な記載がなければ表だけで良いです。裏も必要な場合には「表と裏の両面のコピーが必要です」などと記載されているはずです。迷った時は、両面をコピーして提出して構いません。
A.特別な記載がなければカラーでも白黒でも構いません。保険証の色は、各健康保険組合ごとに決められているものです。
所属する健康保険組合、職場をイメージすることが可能ですが、本人確認書類として保険証のカラーは不要、白黒でも問題ありません。
最後に：保険証のコピーが必要なのは本人確認書類として有効なため
氏名・住所・年齢を確認する必要がある場合、本人確認書類として保険証のコピーが有効です。
運転免許証または保険証という場合があるのですが、顔写真付きである必要がない場合、“免許証の顔写真を見られるのが嫌だから保険証を提出しよう”という考えの人もいます。
保険証の原本ではなくコピーでも有効である場合、悪用されてしまう可能性があります。取り扱いには十分に注意しましょう。
