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加湿器を夜つけっぱなしにするのは危険!
加湿器を夜につけると、朝までつけっぱなしになってしまいがちです。寝る前に消そうと思うのですが、忘れていたり、眠ってしまうからです。
実はものすごく危険な行為だってこと知ってましたか?
病気になってしまったり、火事を起こしてしまったり、思わぬ事態に巻きこまれてしまうことがあるんです。
加湿器を夜つけっぱなしするリスクについては後ほど詳しく解説します。
快適に眠れる温度と湿度
加湿器を夜つけっぱなしにすると、眠りの質も低下してしまいます。
朝すっきり起きられない、たっぷり寝ても疲れが取れない、それって加湿器が原因ではありませんか?
快適に眠れる湿度は40%~60%くらいです。40%以下であると乾燥しすぎてしまいますが、60%以上になるとジメジメとして不快なんです。
加湿器をつけっぱなしにすると部屋の湿度が60%以上になり、快適な眠りを妨げてしまいます。
危険と言えるほどのレベルではありませんが、眠りの質が悪いことで心や体に不調を抱えてしまうのであれば、加湿器を使う意味がなくなってしまいます。
これからご紹介する加湿器を夜つけっぱなしするリスクと合わせて考えてみましょう。
加湿器を夜つけっぱなしするリスク
加湿器を夜つけっぱなしするリスクは危険なものばかりです。健康や命まで奪ってしまう可能性があります。
リスクについてとチェック項目をご紹介しますので、これまで加湿器を夜つけっぱなしにしていたという方はぜひ、部屋や寝室の環境状態、加湿器の状態、ご自身の体調などチェックしてみてください。
水なしで火事を引き起こすリスク
加熱式加湿器から出火したことが原因で火事が起きています。水を十分に入れておくのを忘れてしまい、夜つけっぱなしにしていたところ、出火してしまったようです。
加熱式加湿器は、水をヒーターで加熱して沸騰させ、その蒸気を送風する仕組みです。スチーム式加湿器とも呼ばれています。水が足りなくなれば給水を知らせるランプがつきます。ヒーターが自動ストップする加湿器もあります。
しかし、長く使っていたりお手入れが不十分であると故障の原因になり、安全装置が正常に作動しなくなってしまうことがあります。
それこそが出火や火事の原因です。
ほとんどの加湿器には安全装置がついており、異常があれば自動ストップします。だからと言って、加湿器を夜つけっぱなしするリスクがあることには変わりありません。
- 何年くらい使っていますか?安全に使用できる期限を過ぎていませんか?
- 定期的にお手入れをしていますか?ホコリがたまっていませんか?
- 以前と比べて蒸気の出る量が減っていませんか?
- 作動時に変な音はしませんか?
ひとつでも当てはまる時は、加湿器を夜つけっぱなしするのは大変危険です。安全に使用することができる状態であるかどうか、よく確認する必要があります。
カビが原因で病気になるリスク
あまり聞き慣れないかもしれませんが、「加湿器病」になる人が増えています。
正式名称は「過敏性肺臓炎」と言いますが、文字だけでも恐ろしく感じます。加湿器を不衛生な状態のままで夜つけっぱなしにし続けたことが原因で起こる病気です。
定期的な加湿器のお手入れをせずにいると雑菌やカビが繁殖し、蒸気と一緒に部屋中に放出されます。それを吸い込みながら過ごすことになります。
すぐに症状は出ません。長期間にわたり細菌やカビの混じった蒸気を吸い込み続けた結果、体はアレルギー反応を引き起こします。
ここでやっと症状が出ますが、かるい咳などであるためちょっとした風邪と勘違いしてしまいます。
加湿器に発生するカビはレジオネラ菌が主なのですが、レジオネラ菌が繁殖した加湿器の蒸気を吸い込み続け、亡くなってしまった高齢男性がいます。
咳の症状から始まり、発熱や倦怠感などの症状が出ます。
- 加湿器の蒸気からカビの臭いはしませんか?
- 水を入れるタンクにぬめりはありませんか?
- ピンクカビや黒カビは発生していませんか?
- かるい咳や倦怠感は続いていませんか?
今すぐに加湿器のお手入れ、または買い替えが必要かもしれません。夜つけっぱなしにすることはもちろん、今の状態の加湿器を使用することは危険です。
寝る時に加湿器を使う場合の注意点
加湿器をつけっぱなしにして眠った翌朝、窓ガラスがビチャビチャに濡れていたことありませんか?いわゆる「結露」ですよね。
エアコン(暖房)をつけている間は温度が上がっていますが、エアコンを消し、加湿器はつけっぱなしという状態にしていると、湿度だけがあがって温度は下がるため、結露が起きやすくなるのです。
部屋中のカビの発生に注意!
加湿器のつけっぱなしによる結露は部屋中にカビが発生する原因になるのですが、湿気を含みやすい布団・ソファー・クローゼットの中の衣類など、カビの臭いはしませんか?
とくに窓際の位置にベッドやソファーがある場合、カビが発生しやすいです。
カビの生えた布団で眠り、カビの生えたソファーでくつろぎ、細菌やカビが繁殖した加湿器の蒸気を吸っていると考えると恐ろしいですよね。
加湿器はタイマーを使ってつけっぱなし防止を!
加湿器にタイマーがあるのであればぜひ使ってください。
セットした時間でOFFになる加湿器もありますし、2時間以上つけっぱなしにすると自動OFFになる加湿器もあります。買い替えの時の加湿器を選ぶポイントにもなりますね。
暖房を消すなら加湿器も消す!
暖房をつけていると温度は上がりますが湿度は下がってしまい、乾燥しがちですよね。そこで加湿器を使うわけですが、寝る時に暖房を消すのであれば加湿器も消すべきです。
暖房を消せば自然と湿度はあがります。それなのに加湿器をつけっぱなしにしていると、部屋の湿度はほぼ100%に近い状態になります。
ジメジメとして寝苦しいですし、続けていると部屋中がカビだらけになってしまいます。
加湿器を夜つけっぱなしにした場合の電気代はいくら?
加湿器を夜つけっぱなしにする時、電気代も気になるところです。加湿器の特徴によって異なりますが、それぞれの目安をご紹介しますのでご参考ください。
気化式タイプの加湿器の電気代
6畳に対応した気化式タイプの加湿器を1時間つけっぱなしにした場合の電気代は0.1円~0.5円ほどです。0.5円で6時間つけっぱなしにした場合でも3円と安いです。
フィルターに水を含ませた後、風を当てることで気化する仕組みであるため、加熱する必要がありません。その分、電気代も安いです。
しかし、急速な加湿には向きません。部屋が十分に加湿されていないこともあります。
スチーム式タイプの加湿器の電気代
6畳に対応したスチーム式タイプの加湿器を1時間つけっぱなしにした場合の電気代は3.5円~7.0円ほどです。
7円で6時間つけっぱなしにした場合には42円です。30日間で計算すると42円×30日で加湿器の電気代は1260円です。
水をヒーターで加熱し、その蒸気を風で送る仕組みであるため、電気代が高くなることがあります。水を加熱して沸騰させているため、衛生面では安全のように感じられます。
高温の蒸気が出るため、幼い子供やペットがいる家庭での使用には十分にご注意ください。
超音波式タイプの加湿器の電気代
6畳に対応した超音波式タイプの加湿器を1時間つけっぱなしにした場合の電気代は0.7円~1.1円ほどです。1.1円で6時間つけっぱなしにした場合の電気代は6.6円です。
水を超音波の振動によって微粒子の状態にし、噴出するという仕組みです。水がそのまま飛び散るため、不快に感じることがあります。
加熱しないため、タンクの水を清潔に保つことはできません。ピンクカビやぬめりが発生しやすいため、毎日のお手入れをおすすめします。
最後に
加湿器を夜つけっぱなしにするのは危険です。やめましょう。
消し忘れて眠ってしまいがちな人には、タイマー付きの加湿器、1時間~2時間程度で自動ストップする加湿器を選ぶことをおすすめします。つけっぱなしの防止になり、火事・加湿器病・カビなどの防止にもなります。
肌の乾燥や風邪を予防するために買ったはずの加湿器で危険な目に遭ってしまってはいけません。今日から正しく使用しましょう。