目次
リップクリームが臭い原因
ラベルやパッケージを見ても使用期限が書いて無いことが多いので、気にすることなく使ってしまいがちなリップクリーム。
そのリップクリームが臭い原因には「雑菌の繁殖」と「酸化」の2つがあります。
原因①:雑菌の繁殖
リップクリームは直接唇に塗るものなので、唇に付いている汚れや唾液、口の中にある雑菌が付着して繁殖しやすくなります。
通常、唾液に含まれている「常在菌」でも、リップクリームと混ざることで、それが「雑菌」になってしまいます。
リップクリームは例えリップブラシを使ったとしても、何回も塗りなおしたり使用後のお手入れが不衛生だったりすると容器内に臭いや雑菌が侵入して繁殖します。
こうなると嫌な臭いを発するようになるので、いつもと違う臭いを感じたら雑菌にまみれていると思って間違いないでしょう。
原因②:酸化が進んだ
「酸化」は、リップクリームの封を切り、キャップを外して空気に触れた瞬間からはじまります。
皮を剥いたりんごをしばらく放置すると色が変わるのも「酸化」によるものですが、それと同じです。
リップクリームには唇を保護し保湿するために、多くの油脂成分が含まれていますが、空気と触れて酸化することで「活性酵素」が発生します。
シワやシミなど皮膚トラブルの原因にもなると言われているこの「活性酵素」が発生する過程において、リップクリームから嫌な臭いが出てしまうのです。
《 ポイント 》
- リップクリームは臭いや雑菌が付着して繁殖する。
- リップクリームは空気に触れた瞬間から酸化し活性酵素が発生する。
リップクリームが臭くならない正しい使い方
リップクリームを唇に直接つけない
唇に直接リップクリームが触れないようにすると、汚れや唾液などの臭いや細菌が付着するのを防ぐことができます。
長持ちさせたければ、唇に直接塗らずに使用後のお手入れが十分に行き届いたリップブラシや、清潔な指を使って塗るのがおすすめです。使い捨てタイプのリップブラシも販売されています。
雑菌を繁殖させないために唇を拭いて使う
汚れや唾液が付いている唇の上にリップクリームをそのまま塗ってしまうと、臭いや雑菌が繁殖してしまうのは当然ですよね。
なので、リップクリームを塗る前に、ティッシュなどで唇を拭いて清潔な状態にしてから使用するようにしましょう。
唇を舐めて唾液で濡らしてから塗る人も稀にいるようですが、これはNGです。
ティッシュで拭くことによって、唇の汚れが取れ渇いた状態にしてから塗ることでリップクリームを満遍なく行き渡らせることができるからです。
それが唇を保湿し保護することに繋がりますので、唇周りや口角まで丁寧に拭くようにしましょう。
使用後はティッシュで表面をふき取る
リップクリームはできれば唇に直接塗らない方がよいのですが、ついつい手軽に塗ってしまうリップクリーム。
そんなときは、唇に塗った後にリップクリームの使用面をティッシュでふき取ることで、臭いや雑菌の繁殖を抑えることができます。
このように清潔さを保つためのひと手間を惜しまないようにしてくださいね。
ジャータイプやチューブタイプの商品を使う
スティックタイプのリップクリームを直接塗るのが一番簡単で一般的なのですが、ジャータイプやチューブタイプで、指やブラシを使って塗る商品も販売されています。
ジェル状のジャーやチューブタイプは、直接唇に塗らずに済むので臭いや雑菌が繁殖しにくいだけでなく、保湿と美容の成分が豊富に含まれているメリットもあります。
リップの使い回しやリップクリームを貸し借りはしない
リップクリームや他のコスメ用品を友達と貸し借りして使い回していませんか?臭い原因のひとつに「雑菌」があったように、見えない細菌、ウィルスが潜んでいます。
リップの使い回しいよってヘルペスに感染した報告もあがっていますので、貸す借りすることは良くないことがお分かりいただけるでしょう。
《 ポイント 》
- リップクリームは直接ではなくブラシや清潔な指を使って塗る。
- リップクリームは唇を拭いてから使い、使用後はティッシュで表面をふき取る。
- リップクリームの臭いや雑菌が繁殖しにくい方法はスティックタイプを直接塗るよりジャータイプやチューブタイプを指を使って塗った方がよい。
- リップクリームの貸し借りで臭いや細菌やウィルスが移ってしまう。
臭くなったリップクリームを使い続けるのはダメ
品質が劣化して唇荒れや痒みがでることもある
「リップクリームから臭いにおいがする」「黄色く変色している」と気づいたら、そのリップクリームは、唾液や口内の臭いや雑菌が付着して繁殖している可能性が高いことはおわかりですね。
例え使用期限内であったとしても、リップクリームは皮膚がうすい唇に使うアイテムなので、臭いや雑菌が付いていると、すぐに唇荒れや痒みをおこしてしまいます。
あくまでもリップクリームの使用期限はひとつの目安にすぎません。リップクリームは使い方や保管条件によって、品質が劣化していることも大いに考えられます。
臭いや雑菌が繁殖しているリップクリームは衛生的にもよくないので、おかしいなと感じたときは、使用しないようにしましょう。
酸化したリップはシミやシワ、唇の老化を加速させる?
リップクリームが酸化するとシミやシワなど、皮膚トラブルの原因である活性酵素を発生させることは知られていますよね。
活性酸素はメラニン色素を誘発させ、真皮層にあるコラーゲンやエラスチンを破壊し、シミ、シワ、たるみなど、肌の老化を促進します。
若い頃には目立たなかった唇のシミやシワは、年齢を重ねるにつれて口紅を塗っても隠しきれなくなるので、唇の老化を加速させないためにも、臭いリップクリームは使わないようにしましょう。
《 ポイント 》
- 劣化した臭いリップクリームは唇荒れや痒みを起こす可能性がある。
- 酸化した臭いリップクリームは唇の老化を加速させる。
リップクリームを長持ちさせる保管方法
高温多湿な場所は避けて保管する
リップクリームを長持ちさせるためには、保管方法に気を配るようにしましょう。
リップクリームの臭いや雑菌は高温多湿な場所で繁殖しやすいので、高温を避けて温度と湿度の変化が少ない冷暗所に保管してください。
製品によっても異なりますが、殆どのリップクリームは気温25℃以下であれば品質が劣化することはないでしょう。
ですが、浴室に続いている洗面所は湿度が高いので、リップクリームを置きっぱなしにすると、すぐ雑菌が繁殖して臭い原因になってしまいます。
一方、冷蔵庫に保管するとクリーム自体が固くなったり、冷たくなったりで唇への刺激が強すぎるので、これも注意が必要です。
リップクリームは素材によっては低温で品質が変わってしまうものもあるようなので、冷蔵庫での保管は避けた方が無難でしょう。
また、湿度の高い梅雨や気温が高い夏の時期は、使用期限内であってもリップクリームが腐りやすいということを頭に入れておくといいでしょう。
直射日光が当たる場所を避ける
リップクリームを直射日光が当たる場所に長時間置いてしまうと、未開封であってもリップクリームが変質、変色してしまいます。
直射日光で温められるとドロドロになってキャップにへばりつき、臭いや雑菌がすごい勢いで繁殖するので直射日光は絶対に避けるようにしましょう!
持ち歩く時の注意点
リップクリームは湿度が高いと臭いや雑菌も繁殖しやすくなるので、外出時に持ち運ぶときも気をつけなければいけません。
バッグの外側は陽が当たると温度が上がってしまうので、内側のポケットの中に入れておくなどして、温度変化を避けるように心がけてください。
きちんとキャップを閉める
リップクリームを使い終わったら、できるだけ空気に触れないように、きっちりとキャップ閉めて酸化を防ぐようにしましょう。
きちんとキャップを閉めていない状態でバッグの中に入れたり、リップクリーム本体がケースに戻りきっていないままキャップで潰すように閉めたりしていたら要注意です。
リップクリームのキャップが中途半端だと、ホコリや汚れが付きやすくなるうえに、外気の影響を受けて酸化するのを早めてしまいます。
《 ポイント 》
- リップクリームの保管は直射日光が当たる高温多湿な場所を避ける。
- リップクリームを外出時に持ち運ぶときは内側のポケットの中に入れる。
- リップクリームは、きっちりとキャップ閉めて酸化を防ぐ。
リップクリームの消費期限
唇を保護して乾燥から防いでくれるリップクリームですが、ラベルやパッケージを見ても記載されていないものが多く、正確な使用期限があるのか気になります。
未開封のものは製造日から3年以内
肌につける一般的な化粧品の使用期限は、「未開封の状態であれば製造から3年」と言われています。よって、未開封のリップクリームは製造日から3年以内であれば問題なく使うことができます。
医薬品医療機器等法には、「適切な保存条件のもとで三年を超えても品質が変化しなければ使用期限を明記しなくてよい」と定められていますので、多くの化粧品には期限が明記されていません。
リップクリームは他の化粧品と同じように、何年前に購入したのか不明で、製造年月日を知りたい場合には、パッケージに印字されている製造番号をもとにメーカーに問い合わせると教えてもらえるそうです。
開封後は半年~一年以内
では、リップクリームを開封してしまった場合はどうなのでしょうか?
調べてみたところ、一般的には開封したら一年、できれば半年以内で使い切るのが理想だそうです。開封するとリップクリームが空気に触れるので酸化がはじまります。
1度でも使うと唇の唾液や汚れがリップクリームに付着すると臭いや雑菌の繁殖がはじまりますので、目安としては開封してからリップクリームから臭いがする前の半年~一年以内には使い切るようにしましょう。
気づいたらリップクリームの使用期限をとうに過ぎていたということのないように、手元にあるリップクリームはしっかりと把握しておきたいものですね。
《 ポイント 》
- リップクリームの使用期限は、未開封のものは製造日から3年以内。
- 開封したリップクリームの使用期限は、半年~一年以内。
最後に
リップクリームが臭い原因は、「雑菌」の繁殖と「酸化」によるものでした。
少しでも長持ちさせるためには、高温多湿を避け冷暗所で保管するなど保管方法、そして直接唇にリップクリームをつけないなどの使い方に気をつけることなど、ちょっとした気配りが必要です。
乾燥するシーズンはケチらずに使って唇をケアし、リップクリームから嫌な臭いがしてくる前に早めに使い切るようにしましょう。
今回の記事を参考に、リップクリームの衛生面に気を配り、保管方法や清潔さを保つためのひと手間を惜しまないようにしてくださいね!