目次
蜜蝋クリームについて
蜜蝋とは
蜜蝋は、ミツバチが作り出す天然のロウのことで、ミツバチの巣の材料にもなっているものです。巣を作るときに分泌するロウのため、ビーズワックスとも呼ばれています。食用として使うこともできますが、ハチミツのような甘みはなく美味しくないので、日本では化粧品の原料や、皮革製品などのワックスに使われています。
蜜蝋でつくる保湿クリーム
蜜蝋は保湿力にとても優れていて、蜜蝋を溶かして作るクリームは肌、髪、唇など全身に使える万能保湿クリームです。クリームのかたさは蜜蝋の分量で変わり、蜜蝋の量を多めにするとかためのクリームとなり、少なめだとやわらかいクリームになります。
蜜蝋クリームの作り方
準備するもの
- 蜜蝋:3g
- キャリアオイル:15ml
- お好みで精油:2~3滴
- 耐熱容器
- 保存用のクリーム容器
- 割りばしや竹串など
手順
- 水を張った鍋に、耐熱容器をそのまま入れて火にかけ、蜜蝋とキャリアオイルを入れます。湯煎しながら混ぜて、蜜蝋を溶かします。蜜蝋は65度から70度で溶け始めるので、焦らずじっくりと溶かします。蜜蝋とキャリアオイルを丁寧に混ぜ合わせることがポイントです。
湯せんが面倒な場合、電子レンジに入れ、500~600Wで10~20秒ごとに様子を見てかき混ぜながら温めます。温めすぎると蜜蝋が焦げつくので注意するのがポイントです。
- 蜜蝋とキャリアオイルが完全に混ざり合ったら、保存容器に移し替えます。精油は高温に弱いため、割りばしなどで蜜蝋を混ぜ、粗熱が取れたら精油を加えます。さらに割りばしなどでよく混ぜ合わせます。粗熱を取りすぎるとクリームが固まってしまうので、粗熱がとれたらすぐ精油を入れてください。
- 15分ほどで熱が下がり、蜜蝋が固まり、蜜蝋クリームの出来上がりです。高温多湿、直射日光を避け、1か月程度で使い切りましょう。
プラスチック容器に入れる場合は、熱いまま注ぐと容器が変形する場合があります。 必ず冷ましてから入れましょう。
蜜蝋クリームの効果効能
蜜蝋は保湿力だけでなく、抗菌性や防水性にも優れています。そのため、肌の炎症や切り傷、やけどにも使うことができ、ダメージを受けた肌の修復をサポートしてくれます。加えて、抗炎症作用も持っているため、肌を守る役割もあると言われていて、ハンドクリームとして利用すると、手荒れ予防と改善に役立ち、うるおいのある手肌へ導いてくれます。
蜜蝋クリームの使い方
フェイスケア
フェイスケアとして使う時は、ほんの少量で保湿は十分できるので、指先にチョンとクリームを付ける程度にします。化粧水で肌を整えた後に、乳液代わりに蜜蝋クリームを塗ります。しっとりとしたお肌になりますよ。
リップケア
蜜蝋クリームは溶けにくいため、リップクリームにも適しています。キャリアオイルをココナッツオイルで作ったり、バニラオイルを配合したりすれば、甘い香りのリップクリームができます。
ハンド、ボディケア
ハンドクリームやボディクリームとして使う場合は、体温でクリームを溶かしながら、揉みこむようにお肌になじませます。特に乾燥が気になるところには、重ねながらなじませていくと、しっとりとした肌に仕上がります。かかとのひび割れ防止にも役立ちますし、水仕事の前にぬれば、蜜蝋クリームが手を保護してくれます。
マッサージクリーム
蜜蝋の量を調整して、少しやわらかめに作れば、マッサージクリームとしても使えます。肩こりなど体のコリが気になるときは、筋肉を緩めて体内の疲労物質などの排出を促してくれると言われている、ラベンダーやレモングラス、ユーカリなどの精油を入れた蜜蝋クリームがおすすめです。
ヘアケア
市販のワックスにも蜜蝋が原料として使われていることもあり、蜜蝋クリームはヘアケアとしても使用できます。髪の毛に浸ける時は、手のひらで蜜蝋を柔らかくして、溶かしてから、揉みこむように髪の毛になじませます。またヘアワックスのような使い方もできます。つけすぎるとべた付いてしまうので、最初は少量を毛先からつけ始めてみて下さい。
ペットの肉球ケアにも
蜜蝋クリームは天然素材で浸透性もよいため、犬や猫の肉球の保湿にも使えます。肉球が少しカサカサ気味の時は、少量の蜜蝋クリームを肉球に塗り優しく伸ばしてあげてください。
蜜蝋やキャリアオイルなどいくつかご紹介します。
蜜蝋に関してのQ&A
A.精製ミツロウ(ホワイト)は、ミツバチの巣から採取した天然蜜蝋を精製し、不純物や色素、香りを取り除いたものです。クリームに色をつけたり、精油の香りを活かしたいときに適しています。 未精製ミツロウ(イエロー)は、天然蜜蝋から不純物(ゴミ)だけをろ過したものです。
蜜蝋特有の色や香りが残されているため、自然の風合いを活かしたいときに適しています。
まとめ
蜜蝋は、蜜蜂が作る天然のロウなので、安心して使えて、簡単に手作りクリームができるのは嬉しいですよね。精油を加えたり、用途によってクリームのかたさを調整したりして作れば、自分の好みで様々なケアに使えます。
敏感肌でも使える蜜蝋クリームですが、肌の弱い人は事前にパッチテストをするなどしてくださいね。また、1ヶ月を目安に使い切ることも忘れないように使いましょう!