目次
麦ごはんの特徴
お米に大麦を入れて一緒に炊く麦ごはんは、白米のみで炊いたご飯と比較すると麦の風味を感じることができて素朴なイメージとやさしい味わいから人気があります。
麦ごはんのデメリットとして、粘り気がない、独特な香りがする、という方がいらっしゃいますが、お米と麦の割合で、少量の麦を加えた程度でしたら食感に少し変化があるくらいでクセはありません。
麦ごはんは、粘り気がないのがデメリットとする方も多いですが、噛みごたえがあり食べる時の咀嚼の回数が増加するのでダイエットにも取り入れられています。
また、麦には多くの栄養素が含まれているので、お米に混ぜて炊くことで普段の食事に手軽に栄養素を加えることができる人気の食材となっています。
健康に良いというイメージのある麦ごはんですが、食べすぎてしまうことで健康に対してデメリットもあるということを理解しておきましょう。
《 ポイント 》
- 麦ごはんは、お米に大麦を入れて炊いて食べるもので、麦は白米のみの場合と比較すると粘り気がないのがデメリット。
- 麦ごはんもデメリットは独特な香りだという人もいるが、少量ならクセはない。
- 麦には多くの栄養素が含まれているので、麦ごはんは手軽に栄養をとることができる。
麦ごはんのメリット
麦ごはんのデメリットの前に、まずは麦ごはんのメリットから確認しておきましょう。
メリット1:コレステロール値の安定
麦ごはんの大麦に含まれているβグルガンという成分は、腸内で短鎖脂肪酸を作る材料のひとつになります。短鎖脂肪酸は、体内に取り込まれると過剰になるコレステロールの生成を抑える働きがあります。
コレステロール値が正常な方の場合にβグルガンを摂取してもコレステロール値が下がることが無いのでコレステロール値の安定に役立ちます。
メリット2:高血糖、高血圧の改善
麦ごはんの大麦に含まれているβグルガンという成分が、糖質の吸収を抑える働きがあります。糖質の吸収を抑えることで血糖値が急上昇してしまうことを防いでくれます。麦ごはんには塩分の吸収を抑える働きもあるので高血圧の改善にも役立ちます。
メリット3:便秘解消
麦ごはんの大麦には食物繊維が豊富に含まれています。腸内環境を整えるために重要な水に溶けやすい水溶性食物繊維と溶けにくい不溶性食物繊維がバランス良く含まれています。
特に不溶性食物繊維は、体内の水分を吸着し便をかさ増しし、排便を促す働きをするため、便秘の解消に役立ちます。
メリット4:ダイエット効果
麦ごはんの大麦に含まれているβグルガンという成分の効果で、食物をゆっくりと消化させるので腹持ちが良くなります。腹持ちが良くなることで間食が減ることに繋がるのでダイエット効果があると言えます。
また、麦ごはんは白米のみのときと比較すると食感に変化が出て咀嚼回数も必然的に増えるので食事をゆっくりとするようになるのでダイエットに良いとされています。
《 ポイント 》
- 麦ごはんは体に対してメリットとなることが多く、腸内環境も整えてくれたり高血糖や高血圧に対しても良い効果がありダイエットにも役立つ。
麦ごはんのデメリット
次は、麦ごはんを食べるデメリットを確認しておきましょう。
デメリット1:お腹が張っておならが出やすくなってしまう
麦ごはんには豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維の摂取量が増えることで腸内細菌が一時的に変化し、その変化に腸内に慣れるまでは時間が掛かるのでお腹が張っておならが出やすい状態になってしまいます。
デメリット2:便秘や下痢になってしまう
食物繊維を多く摂取してしまうと便秘を引き起こしてしまうこともあります。腸内環境が整って便秘を解消してくれるというメリットを感じる方がいる一方で、食物繊維は過剰摂取してしまうことで便秘を起こす原因にもなってしまいます。腸内環境を改善してくれる効果が出過ぎてしまうと下痢になってしまう方もいらしゃいます。
デメリット3:胸やけを起こしてしまう
麦ごはんは白米のみの場合と比較しても腹持ちが良くなります。腹持ちが良いということはそれだけ消化するために時間が掛かってしまうことになります。消化に時間が掛かるということは胃に多くの負担が掛かります。そうなると元々胃腸が弱い方の場合には胸やけを起こしてしまう原因になります。
《 ポイント 》
- 麦ごはんを食べることのデメリットは豊富な食物繊維に由来するものばかりなので、胃腸に対して負担を掛けてしまうことが原因になっている。
麦ごはんのデメリット対策
麦ごはんのデメリット対策をして麦ごはんのメリットをしっかり受けることができる食事の方法をしましょう。
麦の割合を減らす
お腹が張っておならが出やすくなってしまうという場合や下痢が続いてしまう場合には麦の割合を減らしてみましょう。
食物繊維の1日の摂取目安は成人で24g以上となっているので、お茶碗1杯を食べても全然不足しているのですが、体質によって腸内環境を改善する効果が大きく出てしまうことがあります。このような場合は白米に対して加える麦の量を減らして炊くようにしましょう。
適度に水分を摂る
麦ごはんを食べて便秘になってしまうという方は、食事の際の水分が不足していることが原因となっています。食事の際には味噌汁やお茶を意識して摂取することで改善できます。
よく噛んで食べる
麦ごはんは白米と比較するとお腹の中で膨張し腹持ちが良くなります。腹持ちが良いということは消化するまでに時間がかかるということになります。胃腸に掛かる負担を軽減させるためによく噛んでゆっくり時間をかけて食べるようにしましょう。
《 ポイント 》
- 麦ごはんを食べることで起こるデメリットは、食べ方を工夫することで改善や調整をすることができる。
- 麦ごはんを自分に合った食べ方ができるようになれば体に良い効果を得ることができる。
麦ごはんの効果的な食べ方
麦ごはんのデメリットは食べ方によってメリットに変わります。麦ごはんの持っている良い効果をよりうまく引き出すための効果的な食べ方について学びましょう。
麦ごはんは夜は避ける
麦ごはんには食物繊維が豊富です。夜に食べたものは朝やヒルに食べたものよりも消化が遅く時間も掛かります。そのためお腹や腸が張ってしまうので苦しく感じてしまうことになります。消化に負担がかかる夜には食べるのを避けることをおすすめします。
乳酸菌と一緒に食べる
発酵食品で乳酸菌を含んでいる納豆や漬物と一緒に食べることで腸内の善玉菌を増殖させることができます。腸内環境が良くなるおすすめの食べ方になります。
冷めた麦ごはんを食べる
ダイエットを目的として麦ごはんを取り入れている方は麦ごはんを冷まして食べることをおすすめします。
冷めた麦ごはんは難消化性でんぷんであるレジスタントスターチが増加します。レジスタントスターチはカロリーを抑えてくれる効果がある上に、冷めたご飯を摂取することで体温を上げて平常に戻そうとするのでエネルギーが燃焼されます。
《 ポイント 》
- 麦ごはんは食べ方を工夫することでより効果的に健康に対するメリットを受けることができる。
- 麦ごはんの効果的な食べ方を実践して体に良い効果を引き出しましょう。
最後に
麦ごはんのメリットは、体に良い栄養素や効果がたくさんあることですが、反対にデメリットもあります。但し、麦ごはんのデメリットは、食べ方を工夫することで補うことが可能です。
麦ごはんが体に良いことは間違いないので、一度にたくさん食べることはせず自分の体調で判断しながら上手に食べるようにしましょう。