目次
法事のネクタイの色
光沢のない黒色にする
法事に出席する場合のネクタイの色は基本的に光沢のない黒色となります。法事には基本喪服を着用し参列するのでネクタイも黒色をするのがマナーとなります。
黒色のネクタイでも光沢のあるものや柄の入っているネクタイはマナー違反となってしまうので注意しましょう。
「平服でお越しください」と指定がある場合
法事の案内状に「平服でお越しください」と指定がある場合は黒以外のネクタイを着用しても大丈夫なのですが、派手さのある明るい色は避けてシンプルで濃い色のネクタイを選びましょう。
平服ということでネクタイをしないという選択をしてはいけません。法事は故人の冥福をお祈りし供養する場となるので必ずネクタイは着用しましょう。
《 ポイント 》
- 法事で着用するネクタイは黒で光沢の無いものを着用する。
- 法事の案内状に平服でお越しくださいと指定がある場合は黒以外のネクタイを着用しても大丈夫ですが、柄や明るい色のネクタイを着用するのは避ける。
法事で黒いネクタイはいつまで
法事で黒いネクタイをするのは、いつまでになるのか気になっている方もいらっしゃるかと思います。
一回忌や三回忌の法事は喪服に黒いネクタイがマナー
故人が亡くなってから間もない一回忌、三回忌の法要では参列する場合は、亡くなった方に対する供養の思いが強く残っていることもあるので、法事は喪服で黒いネクタイをすることがマナーとなっていますが、それ以降の年忌法要では出席者が身内のみの限定された人たちになることも多く、案内状にも「平服でお越しください」と書かれていることもあります。
この場合は法事で喪服を来て出席しなくてもマナー違反にはなりません。しかし、年忌法要は故人を供養する場ですので、黒のスーツに黒ネクタイという喪服で出席することが無難です。
案内状に平服でお越しくださいと書かれていた場合には、法事で装飾が控えめな黒以外のネクタイをして出席してもマナー違反にはなりません。あまりにも明るい色は避けて、柄も派手さがなければ着用しても問題ありません。
《 ポイント 》
- 法事で黒いネクタイを着用するのは、案内状に平服でお越しくださいと書かれているまでが判断の基準となる。
- 法事は故人を供養する場となるので黒のスーツに黒ネクタイという喪服で出席することが最も無難となる。
法事でネクタイを着用するときのマナー
基本的な結び方はプレーンノット
続いて、法事でネクタイを着用するときのマナーも確認しておきましょう。まずは結び方ですがスーツでネクタイをする時の基本的な結び方はプレーンノットが良いとされています。
ネクタイを普段着用しないお仕事の方でネクタイを結ぶことが苦手という方もいらっしゃるかと思いますが、プレーンノットという基本形だけはしっかり確認しておぼえておくといざという時に役立ちます。
プレーンノットの巻き方
プレーンノットは、ネクタイを首に回して幅の広い方を上にして交差させて、幅の狭い方を裏側にして巻きつけ、内側からくぐらせて顎に向けて出して巻きつけた輪になっている部分の中に通し、最後に結び目の大きさを調整するためにネクタイの幅広い方と狭い方を引いて形を整えます。
ネクタイを結んだ際に結び目の下にディンプルというくぼみができることがありますが、ディンプルができてしまう結び方はNGなので、法事の法要が始まる前に化粧室の鏡で確認して直しましょう。
ネクタイピンは外す
ネクタイピンは、ネクタイがシャツに密着させるために使用しますが、ネクタイピンはアクセサリーと同様に金属類になるので着用しないようにしましょう。
これは法事が行われている間は着用しないということなので、法事に向かうときや帰宅中は着用していても問題ありません。参列時には外しておくということがマナーとなっています。
ネクタイはストライプ柄やシルバーは避ける
法事ではネクタイの柄に関しては派手に見えてしまうストライプ柄は避けて落ち着いた色合いでシンプルなものを着用するようにしましょう。
グレーに見えるということでシルバーのネクタイでも良いのでは?とお考えの方もいらっしゃるかも知れませんが、シルバーに近い色は慶事のおめでたいときに着用することが多いので法事の場にはふさわしくありません。濃いめのグレーを意識してネクタイを選択しましょう。
《 ポイント 》
- 法事でネクタイを着用する際は、結び方はプレーンノットでディンプルが出ないように注意する。
- ネクタイピンは外し派手な柄はさけて、装飾のシンプル濃い色の落ち着いた色のものを選び着用する。
法事の服装の選び方
法事の服装はお葬式の喪服を着る
法事の服装の選び方は一般的にお葬式に出席するときと同じ喪服を着用します。スーツはブラックフォーマルで生地は黒で光沢のある素材ではないもの。
上着はシングルとダブルのどちらでも構いません、パンツの裾はシングルタイプのものを着用します。
シャツはレギュラーカラーの襟のものを着る
シャツは無地の白シャツでカジュアルな雰囲気になってしまうボタンダウンのシャツを避け、レギュラーカラーの襟のものを着用します。
ネクタイは、無地の黒ネクタイを着用しディンプル(結び目のしたのくぼみ)は作ってはいけません。ベルトも無地の黒を選択します。
靴は革靴の黒で紐付きのタイプにする
靴は革靴の黒で原則として紐付きのタイプとなります。つま先に横線が入るストレートチップのものが定番とされています。金具や装飾のある革靴は避けましょう。また、スエードやエナメルと言ったカジュアルな印象を持たれてしまうものは避けましょう。
本来革製品は殺生を連想させるため葬儀では身につけてはいけないとなっていますが例外です。
靴下は無地の黒にする
靴下は無地の黒で、柄があるものや白い靴下は避けてください。ネクタイピンやカフスボタンは装飾品となるので付けてはいけません。男性は結婚指輪以外の装着品は付けないのがマナーとなります。バッグは男性の場合は持たずに小物はポケットに入れて手には何も持たずに出席します。
「平服でお越しください」と案内状に書かれている場合
三回忌を過ぎて案内状に「平服でお越しください」と書かれている場合もあります。この時の平服とは普段着ではなく喪服でもないがマナーを守った服装と考えてください。
喪服と同じ様に白いシャツを着用する以外、黒で統一させることが無難と言えますが、準備が難しい場合は、グレーや紺といった色の濃い無地の服装を選択しましょう。
仕事の途中法事に出席する場合、ストライプの柄のあるスーツでも問題ないのか?と疑問に思ってしまうこともあるかも知れませんが、無地に近いものや光沢のないシャドーストライプのような薄っすらと柄がわかる程度のものの場合は問題ありません。
案内状に平服でお越しくださいとの記載がない場合はストライプの柄は着用不可と考えて喪服にて出席しましょう。
喪服とブラックスーツの違い
喪服とブラックスーツは同じ様に見えるかも知れませんが、実際には細かい部分で大きく違う物です。間違って着て出席した場合には色の違いから目立ってしまうこともあります。
喪服は墨黒、漆黒と呼ばれる濃い黒で光沢の無い素材で作られていますが、ブラックスーツの場合は少しグレーが含まれた黒であったり、光沢のある素材で作られていることもあります。
また、形もブラックスーツはビジネスのシーンで頻繁に着用する機会があるので体型に合わせてスマートなデザインになっていることが多いのですが、喪服は冠婚葬祭という特別な機会にのみ着用するため体型が変化してしまっても着れるようサイズにゆとりがあるデザインになっています。
《 ポイント 》
- 法事に出席する際の服装は葬式へ出席した時の喪服でブラックフォーマルに白無地のシャツ、光沢のない黒いネクタイ、黒い靴下で黒の革靴でアクセサリーは付けてはいけない。
- 法事はマナーを守って恥ずかしい思いをしないようにしっかりとした身なりで出席する。
最後に
今回は法事に着用するネクタイの色の話から何回忌まで黒いネクタイを着用するのが良いのかという法事に出席する時の服装のマナーについて詳しく紹介しました。
法事という場は故人を供養する場となるので基本的には黒いネクタイで出席し続けても問題ありませんが、案内状で平服でお越しくださいなどの指定が合った場合には、柄や明るい色のネクタイを着用するのは避けて落ち着いた色のシンプルな黒以外のネクタイを着用しても大丈夫です。
状況に合わせて恥ずかしい思いをしないようにマナーを守るようにしましょう。