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お守りを落としたのは役目を終えたから?
そもそもお守りは、身につけることで災難を防いでくれるものとして古代から伝わってきました。日本では、縄文時代の人々が魔除けに勾玉を持ち歩いていたことが始まりと言われています。
ところが最近は、お守りに対して「持っているだけで願いが叶う」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
お守りは手にしていればそれだけで目的が果たされる「便利グッズ」ではなく、言葉通り願いを叶える持ち主を守ることが役目です。
つまり、お守りが持ち主の手元からなくなってしまったということは、もう守る必要がなくなったということなのです。
お守りを落としても悪い意味にはならない
お守りを落としたことに、慌てたり不安になったりする必要はありません。「もう守られる必要がなくなったんだな」と受け止めてください。
それまでは御加護が必要だった人でも、時間が経てば運勢は変わります。運気やパワーが安定し、人生の流れが変わったことで、お守りの役目が終わったのだと理解すればよいのです。
お守りを落としたときの対処法7つ
とはいえ、落としてしまったことで気持ちが落ち着かない方もいるのではないでしょうか。そんなときは何をすればいいのか、心の安心を得るための7つの対処法を見ていきましょう。
お守りに感謝する
まずは、今まで見守ってくれたことに感謝しましょう。
お守りは、ときにあなたの身代わりになってくれることがあります。願いを叶えようとするあなたが災難に見舞われそうになったとき、いろいろな悪いものを引き受けてくれていたかもしれません。
今日まで一緒に過ごしてくれたことへの、感謝とお別れの言葉を心の中で唱えましょう。そうすることで、お守りをずっと身につけていた「意味」というものも実感できるはずです。
神社に参拝する
落としたことの報告とこれまでの感謝の気持ちを伝えに、できれば授かった神社へ直接参拝するのがベストです。
参拝の仕方にこれといった決まりはありませんが、実際に足を運ぶことで気持ちが伝わりやすくなるのではないでしょうか。おそらく、ご自身の気分もスッキリするはずです。
行けない場合は神社の方角を向いて感謝する
人からもらったり旅先で購入するなど、お守りを授かった神社に直接参拝できない場合は、神社のある方角に向かって深く感謝の念を送ってください。とにかく、感謝の気持ちを伝えることが一番です。
お守りが手を離れるということは、「あなたはもう大丈夫ですよ」というメッセージを受けた証でもあります。そのメッセージをありがたく受け止めましたと報告すれば、運気も良い方へと運んでいくでしょう。
すぐに買い直してもよいのか
お守りを落としたことで漠然とした不安にかられますが、縁起の悪いことや祟りが起こることはありません。慌てて同じものをすぐに買おうとしなくても大丈夫です。
思い出深かったお守りを落としたことで心細くなってしまったならば、新しいお守りを手にしましょう。不安な気持ちは、何かしらをご自身が感じている証拠です。気持ちを立て直すためにも、遠慮せず買い直すのが賢明です。
お守りを授かり直す場合
お守りが手元からなくなる理由として、災厄が大きすぎて一つのお守りだけでは受け止めきれなかったという考え方もあるようです。
ネガティブな気持ちが充満していると、運気も上がらないように感じますよね。気になるときは進んで新しいお守りを授かりましょう。
厄払いなどで御祈祷いただいたものでも、落としたことを正直に伝えれば神社の方は気持ちよく対応してくれるはずです。
落としたお守りが見つかったときは神社に返納する
落としたお守りが見つかったとき、気持ちが前向きに切り替わっているようであれば授かった神社に返納してください。
一度手元を放れ、役目を終えているわけですから、どうしても手放したくない理由がない限りできるだけお返ししましょう。
本来はお守りを授かった神社に返納するのが基本ですが、他のところで受け付けてくれる場合もあります。郵送で受け入れてくれる神社もあるので、どのような手順で返納したらいいのか電話などで事前に確認することをオススメします。
再び落とさないように対策する
そもそもお守りのように大切なものをなくしてしまうということは、注意力が散漫になっている証拠です。
ぞんざいな気持ちでものを扱うことが全てに影響し、後々大事な書類や他の品物をなくしたり、周りの人の信頼をも失ってしまいかねません。
エネルギーが下がっていたり、上の空になっていたり、お守りを落としたことはそういった自分に気づかせてくれたのだと捉えましょう。今一度気を引き締める機会を、神様がくださったのです。
お守りの正しい持ち方
本来お守りは、神様のご利益を授かるために、常に身につけておくべきものです。自分の身の近くに携えておくという意味では、鞄や財布、ポーチなどいつも持ち歩くものにそっと忍ばせておくのが良いでしょう。
自宅に置いておく場合は神棚か、目線より高い場所に白い布か紙を敷いて納めます。持ち歩く場合も自宅に置く場合も、神様が気持ちよく過ごせるよう清浄で神聖な場所を作ることがポイントです。
【種類別】お守りを落としたときの意味7つ
ここからは種類によって変わってくる「お守りを落とした意味」について、もう少し掘り下げて紹介していきます。ご自身の状況と合わせて参考にしてください。
安全に関係するお守り
安全に関係するお守りは、主に3種類あります。家族全員の幸福を祈願する「家内安全」、新車・中古車のお祓いと安全運転を祈願する「交通安全」、旅行中の安全・無事帰宅を祈願する「旅行安全」です。
お守りを落としたことで身代わりになってくれたと考えると、家庭内でのいざこざや事故などから守ってくれた可能性が考えられます。今を無事に過ごせていることに、感謝しましょう。
健康に関係するお守り
健康に関するお守りも主に3種類あります。病気をせずに元気な毎日が送れることを願う「健康祈願」、現在の病気の退散除去や治癒を願う「病気平癒」、健康で長生きしたいと願う「長寿祈願」です。
こちらも悪いものを取り去ってくれた、身代わりになってくれたと考えるのが自然ですが、お守りの寿命だったという見方もあります。まだ不安が残るようなら、躊躇なく新しいものを授かりましょう。
安産・子宝に関係するお守り
安産・子宝に関係するお守りは、母子ともに安産で無事に出産できることを祈願する「安産祈願」と、子宝にめぐりあえることを願う「子授け」です。
こちらは悪いものの身代わりになってくれるだけでなく、不安を取り除いてくれる意味も含まれているようです。自分たちの命を守ってくれたのだと、心から感謝しましょう。
縁結びに関係するお守り
縁結びに関係するお守りは、恋愛がうまくいくように願う「恋愛成就」と、良縁を得て幸せな生涯のパートナーが見つかるよう願う「縁結び」の2種類があります。
縁結びに関してお役目が終わったとなると「成就が近いのでは?」と思いたくなりますが、実際には災難を回避した、悪縁を絶つことができた、良縁ではない縁を遠ざけたと捉えた方が良いようです。
合格祈願・学業に関係するお守り
学業のお守りには、受験や資格取得に対して合格することを願う「合格祈願」と、勉学がはかどり目標が達成できることを願う「学業祈願」があります。
特に合格祈願はなくすこと以上に、お守りを床に落としただけでドキッとしてしまいますが、不安になる必要はありません。落ちること(不合格)を代わりにしてくれたと捉えましょう。
商売繁盛・金運に関係するお守り
商売繁盛・金運に関係するお守りは、細かく種類分けされています。
金運が高まることを願う「金運上昇」、財産の価値が高まることを願う「財産上昇」、商売の繁栄・繁盛を祈願する「商売繁盛」、多くのお客さんが入れ替わり立ち替わり来ることを願う「千客万来」、出世がスムーズにいくことを願う「出世成功」、昇格や昇進ができることを願う「昇格昇進」などです。
こちらも、何かしらのトラブルに巻き込まれるのを防いでくれたのかもしれません。気落ちせず、ありがたく受け止めましょう。
厄除けに関係するお守り
厄除関係のお守りは、主に3種類です。
厄年の年明けに厄払いの祈願をした「厄除」、凶方位かからの難に巻き込まれないよう祈願する「方位除け」、運勢の弱い年に一年の無事を祈願する「開運除災」です。
厄年ともなると余計に不安になりますが、素直に「お守りが身代わりになって厄災を受けてくれた」「厄難から逃れてよかった」と受け止めましょう。
お守りを落としたときの意味と対処法を知ろう
何かものを落としたりなくしたりすることは、運気が変わる前兆とも言われています。
特にお守りは神聖なものですから「バチが当たる」という言葉に振り回されがちですが、まずは冷静に受け止めることが大切です。
「お守り」という言葉の意味をよく考え、基本は自分の足で歩んでいるのだということを忘れずに、現実を見る良い機会だと考えるといいでしょう。