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みかん風呂の嬉しい5つの効果
日本人は昔から、菖蒲やゆずなどをお湯に入れて風呂の時間を楽しんできました。今回ご紹介するのは、5つの効果を持つとされる「みかん風呂」です。
みかんをお風呂に入れることで得られる5つの効果とは、
- 保温効果
- 美肌効果
- 消臭・洗浄効果
- リラックス効果
- 塩素除去効果
です。それぞれの効果について、詳しく見ていきましょう。
みかん風呂の効果1:保温効果
みかん風呂の効果1つ目は、みかんをお風呂に入れることでただのお湯よりも保温効果を持たせられる、ということです。
みかんの皮の部分には、「リモネン」という成分が含まれており、リモネンには保温効果があるとされています。リモネンが含まれている部分はどこかというと、具体的にはみかんの皮のデコボコした油脂部分です。
みかんを食べる時でも口に入れる部分ではありませんので、捨てるくらいならお風呂に入れてみましょう。
みかん風呂の効果2:美肌効果
みかん風呂は肌を健やかに保つと考えられています。みかんは豊富な栄養を含む果物です。
交換式のシャワーヘッドにはビタミンが添加されているものもありますが、みかん風呂でも同様の効果を得られるかもしれませんね。
みかん風呂の効果3:消臭・洗浄効果
みかん風呂の効果3つ目、消臭・洗浄効果はみかんに含まれている「クエン酸」で得られる効果です。クエン酸というのは、みかんやレモンといった柑橘類に含まれている、いわゆる酸っぱい成分です。
みかんの皮を使ったお掃除術がありますが、あれはこのクエン酸の効果によるものでしょう。みかん風呂に入ることでクエン酸が作用し、消臭・洗浄効果をもたらしてくれると考えられています。
みかん風呂の効果4:リラックス効果
みかん風呂には保温効果があると言われていると紹介しましたが、その効果の原因と考えられている「リモネン」は、柑橘系の爽やかな香りによるリラックス効果もあると言われています。
みかんやオレンジ、レモンといった柑橘系の果物は爽やかにすっきりした匂いをしています。それはリモネンによるものであり、爽やかな匂いがお風呂でのリラックス効果を高めてくれることでしょう。
みかん風呂の効果5:塩素除去効果
塩素とは水道水の消毒のために含まれている成分であり、「カルキ」と呼ばれることもあります。
水道水を清潔に利用するためには欠かせないものですが、肌が敏感な人だとヒリヒリしたり、ピリピリしたりといった原因になることもあると言われています。
みかん風呂ではみかんに含まれるビタミンCの効果により、この塩素を除去する効果があるとされています。お湯がピリピリするなと感じたら、みかんを入れてみましょう。
みかん風呂に必要な材料
それでは、実際にみかん風呂を楽しむためにはどのような物が必要なのか、材料について紹介します。
みかんがあればいいのではと思いがちですが、みかん風呂の効果をしっかり得るために正しい材料を把握しておきましょう。
材料1:みかんの皮(5個分)
一般的なみかん風呂で必要な材料は、まずみかんの皮(5個分)です。
5個分というのは目安ですが、あまりにも少なすぎると効果を感じられない可能性があること、多すぎると逆にピリピリしてしまうことがあるのが理由です。
みかん風呂でピリピリするのは、みかんの皮に含まれているリモネンが酸化したためでしょう。一度にたくさんのみかんを風呂に入れてしまうと、刺激でピリピリしたり赤くなってかぶれたりする場合があります。
材料2:ガーゼ&ひも
ガーゼ&ひもは入浴時には必須ではありませんが、みかん風呂を楽しんだ後の清掃が楽になるのでできれば準備しておきましょう。
使い方は簡単で、広げたガーゼにみかんの皮5個分を入れ、ひもで結ぶだけです。こうしておくことで、みかんの皮の細かい汚れがお湯に混じらなくなります。
捨てる時もガーゼを開いて捨てればよいだけです。また捨ててよい布に包んでおけばそのままゴミ箱に捨てられ、お手軽です。
みかん風呂の作り方
ここからは、実際にみかん風呂に入るためのみかん風呂の作り方について紹介します。
みかん風呂は皮をそのままお風呂に入れたり、丸ごと使ってはあまりよくない場合があります。食用のみかんは皮の表面に農薬やワックスが付いていることがあるためです。
しっかりと手順は守ってみかん風呂を楽しみましょう。
作り方1:みかんの皮をきれいに洗う
まず、みかん風呂に使うみかんの皮は水できれいに洗います。流水だけではなく、塩水やお酢入りの水、または重曹を入れた水でしっかり洗いましょう。
これは、みかんの皮についたワックスや農薬を落とすために必要な工程です。せっかくのみかん風呂ですので、皮についたワックスや農薬などはしっかり落としたいですよね。
作り方2:みかんの皮を小さくちぎる
次によく洗ったみかんの皮を小さくちぎって器に並べていきます。この作業は、洗った直後に行っても構いません。
次の工程である乾燥させた後でもちぎれますが、皮が硬くなっていて難しくなります。乾燥させる前にちぎった方が楽なので、この段階で処理しておきましょう。
作り方3:みかんの皮を陰干しして乾燥させる
きれいに洗ってみかんの皮を小さくちぎったら、風通しがよいところに広げて1週間から10日ほどかけてしっかり乾燥させてください。肌のためを思うなら、乾燥させていないみかんの皮をお風呂に入れるのはNGです。
みかんの皮に含まれている成分の1つ、「ソラニン」には紫外線の吸収を高める作用があると言われています。この働きを弱めるためにも乾燥させる作業が重要です。
時間がない場合は電子レンジで時短も可能!天気が悪い時期や湿気の多い時期、1週間も10日も待てないという時には電子レンジを使えば簡単に短時間で乾燥させられます。
キッチンペーパーを敷いたうえに細かくちぎったみかんの皮を並べ、2分ほど500Wの電子レンジにかけます。終わったら、取り出してみかんの皮を裏返してさらに2分ほどレンジにかけ、完全にカラカラになるまで乾燥させてください。皮が焦げないように注意しましょう。
作り方4:みかんの皮をガーゼで包む
乾燥が終わったら、パリッパリに乾いたみかんの皮5つ分をガーゼで包んで、口の部分を紐でしっかり閉じましょう。必ずしもガーゼに包まなくてはいけないということはありません。しかし、後の風呂掃除を考えると、ガーゼと紐を使って包んでおいた方が楽でしょう。
作り方5:みかんの皮をお風呂に入れてよくかき混ぜる
最後は、ガーゼで包んだみかんの皮をお風呂に入れて、よくかき混ぜてください。よりしっかりとみかんの皮の匂いや成分を出したいなら、浴槽に湯をためる時に入れておきましょう。
よくかき混ぜる作業はどちらでも必要ですが、湯をためた後に入れてかき混ぜるよりも香りが出やすくなります。
みかん風呂で肌がピリピリすることがある?
もしみかん風呂に入っていて肌がピリピリしてきたら、湯につかるのはやめてシャワーでしっかり洗い流しておきましょう。
ピリピリするのは、保温効果をもたらすとされている「リモネン」が酸化しやすく、肌に刺激を与えてしまうためです。刺激が強いと感じたら、すぐにあがってシャワーで洗い流してください。
みかん風呂で肌のピリピリを軽減させる対処法3つ
特に冬の時期、肌が敏感な人はみかん風呂を楽しもうと思ってもピリピリしてしまうことがあります。みかんの皮の有効活用としてみかん風呂はよいのですが、肌がピリピリしてしまうようではあまり使えないでしょう。
そこで、どうしたらピリピリすることを防げるのか肌の刺激を下げる方法を紹介します。
対処法1:お湯の温度を40度以下にする
ピリピリさせない対処法、1つ目は風呂のお湯の温度を40度以下のぬるめにして、肌への刺激を弱める方法です。
風呂の快適な温度は人によって違いますが、38度から42度くらいの間と言われています。40度では低く感じてしまう人もいらっしゃるでしょう。しかし、熱いお湯は肌への刺激も強いため、ピリピリした刺激を感じやすくなってしまいます。
対処法2:みかんの皮を揉まない
ついついみかんの香りを楽しもうとして揉んでしまう場合がありますが、ピリピリの刺激を防ぐには揉まない方がよいでしょう。
みかんの皮を揉んで匂いが強くなるということは、それだけリモネンが出てきてしまっているということでもあります。リモネンがたくさん出てきてしまうと、肌がピリピリしやすくなってしまいます。
対処法3:みかんの皮をしっかり乾燥させる
みかんの皮を乾燥させることで、ソラニンの働きを弱めるとともにピリピリしにくくなると言われています。
もしみかん風呂に入ってピリピリするようなら、乾燥が足りていないのかもしれません。いったんみかんを風呂に入れるのをやめ、もう一度しっかり乾燥させてから再度試してみましょう。
みかん風呂でぽっかぽかに温まろう!
みかんの皮は漢方薬で「陳皮(ちんぴ)」とも呼ばれてきました。風呂に入れることで、さまざまな良い効果をもたらしてくれるとも言われています。とはいえ繰り返し説明してきたとおり、気を付けて使わないと肌へ強い刺激を与えることがあります。
今回ご紹介した注意や対処法を参考に、お手軽で効果抜群なみかん風呂を活用してぽっかぽかに温まりましょう。