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冷蔵庫の裏側は汚れている!
一見、綺麗に見える部屋でも冷蔵庫の裏側が汚れているということはよくあります。それはなぜかというと、冷蔵庫の裏側は壁に接しているため見えにくく、冷蔵庫が重くてなかなか掃除がしにくいからでしょう。
今回の記事では、冷蔵庫裏側の掃除の仕方について紹介します。
冷蔵庫の裏側を掃除する必要性
壁に隣接しているせいで汚れが見えづらいのが冷蔵庫の裏側です。意図せず隠れるような形になっていますが、掃除をしないと害虫や火災が発生する原因になることがあります。
汚いところを好むネズミやゴキブリなどの害虫が徘徊すること、それによりネズミが配線をかじったり、害虫の死骸が冷蔵庫のむき出しになっている底部や裏に入り込んで出火の原因にもなりえます。
こうしたトラブルを防止するために、適切な掃除が必要です。
冷蔵庫の裏側を掃除する8つの手順とコツ
ここからは、冷蔵庫の裏側を掃除するために必要な手順とコツについて紹介します。
冷蔵庫はそれ自体が重く、汚れの目隠しとなりほこりがたまりやすいため、掃除するには動かす必要があります。こまめに掃除するのはなかなか難しいですが、なるべく定期的に掃除するようにしましょう。
手順1:掃除に必要な道具を準備する
まずは、冷蔵庫の裏側の掃除に必要な道具として掃除機・ぞうきんなどを準備してください。掃除機は必須ですが、ぞうきんは使い捨てにしたいなら他のもので代用してもかまいません。
たとえば、形を整え長く伸ばしたハンガーにストッキングを巻き付ける方法(※詳細は後述)があります。破れたり、伝線したりしてもう履けないストッキングの再利用になりますし、静電気でゴミが集まりやすく、使い捨てにできます。
手順2:冷蔵庫のストッパーを外す
掃除道具を準備したら、冷蔵庫の前に膝をついて前面下部にあるカバーとストッパーを外しましょう。一見裏側の掃除が難しそうな冷蔵庫ですが、実は非力な方でも清掃できるように設計されています。
前面のカバーを外すと、冷蔵庫のスタンド部分が現れます。機種によっても違いはありますが、この部分の調整脚をゆるめることで冷蔵庫のストッパーを外せます。専用の工具がある場合は、そちらを使ってください。
手順3:冷蔵庫を動かす
ストッパーを外したら、冷蔵庫をゆっくりと両手で前に引っ張り出しましょう。冷蔵庫が倒れないように気をつけながら引き出します。
とくに大型の冷蔵庫の場合、急いで引っ張り出すと倒れ込んでくる場合があります。冷蔵庫内部の下の方に重いものを置く、2人以上で作業するなど工夫してみましょう。
手順4:掃除機で裏側に付いたほこりを吸い取る
まずは乾いたぞうきんやハンガーに取りつけたストッキングなどを使って、冷蔵庫の裏側についたほこりを取り、その後でとりきれなかったものを掃除機で吸い取りましょう。掃除機で吸い込むとほこりがたつため、あらかじめ大きなゴミやほこりはとっておいた方がよいのです。
掃除機は最後に、裏側の掃除の仕上げのつもりで使った方がよいでしょう。裏側や下側にほこりよけのカバーが付いている場合は、取り外してから掃除します。
手順5:冷蔵庫と一緒に後ろの壁も掃除する
冷蔵庫の裏側の壁がむき出しになると、黒ずんでいることがあります。冷蔵庫裏側の掃除と共に、後ろの壁も掃除機や中性洗剤を使って掃除しましょう。
最初は後ろの壁についたほこりを掃除機で吸い取ります。スポンジや歯ブラシを使ってこすれば、汚れが落ちるでしょう。それだけでは落ちない汚れは、中性洗剤を含ませた布で拭くことで綺麗にできます。布を壁に押し当てるようにして汚れをとりましょう。
手順6:後ろにあるコンセントも確認しほこりを取る
冷蔵庫裏側の壁の掃除と共に、配線やコンセントの状況も確認してほこりを取っておきましょう。
コンセントの周辺にほこりがたまっていると、その部分から放電し発火する「トラッキング現象」の原因になることがあります。冷蔵庫裏側のコンセントは長い間さしっぱなしになることが多いため、この機会にほこりも一緒に取ってしまいましょう。
手順7:ぞうきんで拭く
掃除機で冷蔵庫の裏側の壁やコンセントなども綺麗にした後は、仕上げに濡らしたぞうきんで拭きましょう。裏側の湿気がこもるのを防ぐため、ぞうきんで拭いてから少し時間を置きましょう。
手順8:冷蔵庫を元の位置に戻し固定する
冷蔵庫裏側の掃除が終わったら、ゆっくりと冷蔵庫を押して元の位置に戻し、ストッパーでしっかりと固定してカバーを装着しましょう。
調整脚をしっかりと回して以前のようにガッチリと固定するのがコツです。ここで緩めてしまうと、地震や思わぬ衝撃で冷蔵庫が動いてしまう危険性があります。余計な事故を起こさないためにも、ストッパーはしっかりと固定することが大切です。
冷蔵庫の裏側と一緒に下も掃除
冷蔵庫の裏側を掃除する時は、一緒に冷蔵庫の下側も綺麗にしてしまいましょう。ほこりよけのカバーがついている機種もありますが、そこも汚れているので掃除した方がよいでしょう。
裏側と同じく、冷蔵庫の下側も普段は見えない部分です。冷蔵庫下部にたまった害虫の死骸や糞尿により、スパークして出火が発生する可能性があるためしっかり綺麗にしましょう。
冷蔵庫掃除で活躍するストッキングハンガー
冷蔵庫掃除ではぞうきんや捨ててよい布が活躍しますが、手軽なアイテムとして「ストッキングハンガー」も有用です。
ストッキングは伝線したり破れたりして履けなくなることがあります。しかし履けない状態のストッキングでも、ストッキングハンガーにすればお掃除用品として活躍できます。
まずは作り方から見ていきましょう。
ストッキングハンガーの作り方
ストッキングハンガーは針金のハンガーと、もう履かないストッキングで作ります。針金のハンガーを引っ張って長方形に伸ばし、そこにストッキングをかぶせていくだけです。
余ったストッキングはハンガーに巻き付けましょう。ストッキングは破れやすいので、ハンガーで破れるようなら2枚重ねたり靴下を重ねても構いません。
冷蔵庫の裏側の掃除にも役立つ
ストッキングは静電気があるためほこりが付きやすく、針金のハンガーで長く伸ばして使えるため、手が届きにくい冷蔵庫の裏側の掃除に役立ちます。とくに、冷蔵庫を動かした直後、ほこりや汚れがたまっているのを取り除くのに最適です。
冷蔵庫裏側の壁やコンセントについたほこりも、ストッキングハンガーで比較的簡単にとれるでしょう。掃除に使った後はストッキングを捨てればよいため、後処理にも困りません。
冷蔵庫の裏側を掃除するメリット
冷蔵庫の裏側を掃除するのはなかなか大変ですが、さまざまなメリットがあります。部屋を清潔に保てることや害虫対策の他に、家計にも嬉しい効果が期待できます。
冷蔵庫の裏側を綺麗に掃除することでどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
メリット1:熱放出の効率がアップする
冷蔵庫の裏には「排気口」があるのですが、この部分にほこりや汚れがたまっていると熱を放出しにくくなり冷却効率が悪くなります。
冷蔵庫の裏側、とくに排気口の掃除で熱放出の効率をアップすることは節電に繋がり、家計が楽になるでしょう。冷蔵庫の裏側の穴が空いているように見える部分にしっかり掃除機を当て、ほこりを吸い取って熱放出の効率を上げましょう。
メリット2:コンセントの周辺を点検できる
冷蔵庫の裏側、後ろの壁にはたいていコンセントがあります。冷蔵庫裏側を掃除することで、正面からでは見えにくく放置されがちなコンセントの点検ができることはメリットでしょう。
コンセントにほこりがついたまま放置すると、出火の原因にもなるトラッキング現象を引き起こす可能性があります。コンセント周りの掃除も欠かさず行いましょう。
メリット3:冷蔵庫が長持ちする
冷蔵庫裏側を掃除することで熱排出率を高めて負担を減らし、掃除の際に水漏れのチェックをすれば不調にも気付きやすくなり、結果的に冷蔵庫が長持ちするでしょう。
こまめに掃除をしていれば、冷蔵庫の裏側や下側に異常が出ていれば分かりやすくなり、素早い対処が可能となります。冷蔵庫は高い家電なので、長持ちさせることで家計にも優しくなるでしょう。
メリット4:害虫対策ができる
冷蔵庫の裏側には熱を逃がすための排気口があり、冬でも温かい部分です。寒さを苦手とするゴキブリや、ほこりや汚れを好むダニなどの温床になりやすいのですが、しっかり定期的に掃除をすることで害虫対策ができます。
夜になるとゴキブリがでるというお宅は、冷蔵庫の裏側は掃除しているでしょうか。一度、冷蔵庫のストッパーを外して裏側を掃除することをおすすめします。
メリット5:カビの発生を防げる
冷蔵庫の裏側はカビが発生することもあるため、定期的な掃除をすることでカビの発生を防げるでしょう。
冷蔵庫があることにより結露が発生したり、冷蔵庫の周辺は湿気がたまりやすい環境になりやすいのです。カビが発生しないように時々でよいので冷蔵庫裏側の掃除をしたり、壁から10cm以上離しておくことが効果的でしょう。
冷蔵庫の裏側は壁につけて設置できる?
昔は、冷蔵庫の裏側をピッタリと壁につけて設置するとあまり良くないと言われていました。しかし、今はどうなのでしょうか。
冷蔵庫を壁に対してどう設置すればよいのか、壁にくっつけて設置することは可能なのか、解説します。
冷蔵庫のタイプによって違う
冷蔵庫の裏側を壁につけて置けるかどうかは、冷蔵庫が新しいタイプか古いタイプかによって違います。
昔はたしかに、壁につけて置かない方がよいとされていました。これは、「放熱板」と呼ばれる熱を放射するための板が裏側についていたためです。
しかし、最近の冷蔵庫は放熱板を裏側につけていないタイプが増えてきたため、必ずしも裏を壁につけて置いてはいけない、という訳ではなくなったのです。
放熱板の位置
現在主流となっている冷蔵庫の放熱板の位置は、裏側ではなく側面から上部へと変わりました。
とくに最新の冷蔵庫はたいてい上側が放熱板の位置になっていますので、冷蔵庫の裏側を壁につけて置いても大きな問題はないと考えられます。
新しいタイプの冷蔵庫で気をつけなければいけないこと
新しいタイプの冷蔵庫は、放熱板がたいてい上部についています。そこでこのタイプの冷蔵庫を設置する際にはどのようなことに気をつければよいのか、見ていきましょう。
かつての古い冷蔵庫ほどではありませんが、新しいタイプの冷蔵庫も設置する際には注意が必要です。裏側を掃除することも大切ですが、適当に使ってしまうと冷却効率が落ちてしまうことがあります。
冷蔵庫の前面や横に物を貼り付けない
最新の冷蔵庫は上部に放熱板があるタイプが増えていますが、前や横からは放熱しないというわけではありません。
冷蔵庫に貼り付けるマグネットなどもありますが、これらを貼ることで冷却効率が悪化してしまいます。冷蔵庫に何かを貼る人は多いですが、節電という面ではあまり得策とは言えません。
冷蔵庫の上に物を置かない
現在主流の放熱板の位置は、上部だと紹介しました。そのため、冷蔵庫の上に物を置くと放熱効果を弱め、節電効果を台無しにして電気代が増えてしまいます。冷蔵庫の上にスペースがあって物を置きたくなるという気持ちは、よくわかります。
しかし冷蔵庫上部のスペースは、冷蔵庫の熱を放熱するためのスペースなのだということを覚えておいてください。
冷蔵庫の裏側は手を抜かずに掃除しよう!
現在では冷蔵庫を壁にぴったりつけて置くことが増え、それに伴って冷蔵庫の裏側をあまり気にしていない人が増えています。
しかし、冷蔵庫の裏側の掃除をしないでおくと害虫がでたり火災の原因になったり、電気代がかさむ原因になる場合がありますので、しっかり定期的に掃除するようにしましょう。