目次
マッシュルームの切り方4選!
スライス
マッシュルームの切り方は、厚さ3~5mm程度の厚さにスライスすることで、火の通りが良くおいしく仕上がります。
軸が長いと切りにくいため、もぎ取ることでまな板の上で安定しますが、短い場合はそのままでも問題ありません。ただし、押さえつけると軸が潰れてしまうため、軸は上向きにしてカットすると切りやすくなります。
また、マッシュルームの端を切って、切り口を下にすると安定するのでおすすめです。もぎ取った軸も食べられるので、スライスして料理に使いましょう。
マッシュルームは、長く煮込むと香りが飛んでしまいますので、短時間の加熱で済むのはうれしいことです。香りを楽しむことができるので、サラダ、パスタ、ピザなどに幅広く使えます。
ハーフカット
マッシュルームの食感や味を楽しみたいのなら、シチューやハヤシライス、カレー、アヒージョ、マリネなどの料理に最適なハーフカットがおすすめです。
ハーフカットはシンプルで、マッシュルームを半分に切るだけです。マッシュルームの軸を上に向けてまな板の上に置くと包丁を入れやすく、きれいに切ることができます。また、包丁を使わず手で半分に裂くと、マッシュルームの香りを強く出すことができて味も染み込みやすくなります。包丁を洗う手間もはぶけます。
1/4カット
大きめのマッシュルームの場合、ハーフカットより1/4カットがおすすめ。他の具材とのバランスもよくなり、食べやすくなります。
炒めものやアヒージョ、グラタンやリゾットなどがおすすめ料理です。ハーフカットしたマッシュルームをさらに半分にカットすれば1/4カットのできあがりです。一緒に入れる具材のサイズと合わせてカットサイズを使い分けるのがポイントです。
みじん切り
マッシュルームはスライスやハーフカットなどで使うことが多いですが、みじん切りにしたマッシュルームは、鶏肉や魚に詰めたり、旨味をぎゅっと凝縮して隠し味やソース用として煮込んだり、また、細かいペースト状にするときにおすすめです。
マッシュルームの風味とタマネギのうま味を、濃縮して閉じ込めたマッシュルームデュクセルは、いろいろな料理のベースにできますし、スープやパスタの具、チャーハンなどにも重宝します。
みじん切りのマッシュルームは、歯ごたえもあり旨味が凝縮されます。切り方は、軸を取ってからスライスに切った後、横一列に重ね並べ、千切りにします。千切りにしたら、マッシュルームを切りやすい量にまとめて90℃横向きにして、さらに細かく切るとみじん切りの完成です。
《 ポイント 》
- スライスカットは火の通りがよく、サラダ、パスタ、ピザに適している。
- ハーフカットは食感や味を楽しむことができ、シチュー、ハヤシライス、カレー、アヒージョ、マリネなどに適している。
- 1/4カットは大きめのマッシュルームに最適。炒めもの、アヒージョ、グラタン、リゾットがおすすめ。
- みじん切りは旨味が凝縮され、スープ、チャーハン、マッシュルームデュクセルなどに適している。
マッシュルームを切らずに使う
マッシュルームは他のきのこ類と比べて、サイズが小さいため、カットせずにそのまま使うこともできます。おすすめの料理は
- フライ
- フリッター
- ひき肉詰め
- グリル
などがあります。カットしないことでマッシュルームの風味や旨みが一番味わえる食べ方です。包丁でカットする必要はありませんが、軸や汚れを取るなどの下処理は必要です。
ひき肉詰めの場合は手で軸をもぎ取ってから、カサの中に具材を詰めます。フライやフリッター、グリルの場合は、軸を取らずにそのまま料理することでプリプリとした独特な食感を楽しむことができます。
《 ポイント 》
- マッシュルームを切らずに使うことで風味や旨味が一番味わえる。
- マッシュルームをそのまま使う料理は、フライ、フリッター、ひき肉詰め、グリルがおすすめ。
マッシュルームの下処理
マッシュルームは洗わない
マッシュルームはどのような切り方でも、水でジャブジャブ洗うと香りや旨味を逃してしまいますので、洗わずに使いましょう。汚れがついている部分は、固く絞った布巾やキッチンペーパーなどで軽くふき取る程度にすることが、マッシュルームをおいしく食べるコツです。
また、マッシュルームの汚れが気になる場合は、汚れている部分だけ包丁で取り除いたり、薄皮をむいたりしましょう。
石づきを取る
マッシュルームは、黒い土がついている根元の固い部分が石づきです。他のきのこ同様、取り除く必要があります。
マッシュルームを横に寝かせるようにまな板の上に置き、石づきの部分を切り取ります。石づきがない場合でも、軸の先が黒くなっていたら薄く切り取りましょう。
スーパーなどで販売されている生のマッシュルームは、石づきがついていないことも多いので、軸だけの場合は切らずにそのまま使うか、固い場合は軸を細かく切って料理に使うといいかもしれません。軸の切り口が黒い場合は、土などの汚れがついてしまっているので、その部分はカットしましょう。
皮をむく
軽く汚れを落とした後に皮をむくと、より美味しく食べられるのをご存知でしたか?欧米では、マッシュルームの皮をむいて食べるのがスタンダードだそうです。
皮には渋みがあるので、むくことで味がマイルドになり、染み込みやすくなります。スープなどに入れるとより一層美味しくなります。
マッシュルームの皮はとても薄いので、むくのが大変そうに思えるのですが、コツさえつかめばスルスルと簡単にできるようになりますよ。
皮のむき方の手順
- 石づきや土で変色した軸の部分をカットします。
- マッシュルームを裏返し、皮と実の境目部分に包丁をさしこみましょう。
- マッシュルームを包丁で支えながら、優しく皮を上に引っ張ります。
- マッシュルームを回転させながら、包丁を動かして皮をむいていきます。
- マッシュルームの頭頂部に残った皮を、包丁で薄く切り取ったら完成です。
《 ポイント 》
- マッシュルームは香りや旨味が逃げてしまうため水洗いしない。
- マッシュルームの石づきは取り除く。石づきが無い場合も汚れている部分は薄く切り取る。
- マッシュルームの皮をむくと味がマイルドで染み込みやすくなり、スープなどにおすすめ。
マッシュルームの保存方法
洗わず冷蔵庫で保存する
冷蔵庫で保存する方法と保存期間マッシュルームの適温は2~5℃なので、冷蔵庫の野菜室で保存することをおすすめします。
表面が柔らかいので水分がつくと傷みやすいため、水洗いせずにそのまま冷蔵しますが、まずは、湿気に弱いマッシュルームを、ペーパータオルに包んでから、保存袋に入れて空気が触れないように密閉します。
さらに長持ちさせるには、時々ペーパータオルを取り換えることで、2週間程度の保存が可能ですが、できるだけ早く使い切るよう心がけましょう。
冷凍保存もおすすめ
冷凍庫で保存する場合も、水で洗うと傷みやすくなってしまいますので、冷蔵保存にする時と同じように、水洗いせずにそのままの状態で冷凍保存しましょう。保存期間の目安は2~3週間程度です。
使いやすいサイズにカットしてから、ジッパー付きフリーザーパックに入れて空気をしっかり抜いてからできる限り早めに冷凍庫に保存しましょう。
カットしてから保存する場合はレモン汁を絡ませておくことで、カットした断面の変色を防ぐことができるので、試してみてください。冷凍したマッシュルームを使用する際は、解凍せずにそのまま煮込み料理やアヒージョ、スープなどが適しています。
《 ポイント 》
- 冷蔵保存、冷凍保存ともに水洗いしない。
- 冷蔵保存の目安は1~2週間程度。
- 冷凍保存の目安は2~3週間程度。
- レモン汁でカットした断面の変色を防ぐことができる。
- 冷凍保存の場合は解凍せずにそのまま煮込み料理などに使うと良い。
マッシュルームに関するQ&A
A.スーパーで売られている殆どが、あっさりと上品な味わいのホワイトマッシュルームです。シャキシャキした食感で、調理せずに生のままでも十分美味しく食べられるので、サラダやアヒージョなどに向いています。
一方、茶色のカサを持ったブラウンマッシュルームは香りが強くて味が濃いのが特徴です。生食も可能ですが、クセがあるので、サラダには向きません。どちらかというと、マッシュルームの風味を活かせる、カレーやシチューのような煮込み料理の方が美味しく食べられます。
A.カサの裏のひだが黒くなっていることがありますが、それは傷んでいるからと思ってしまいますよね。実はこのひだの黒ずみは、傷んでいるサインではないのです。マッシュルームが成熟したサインなので、ぶよぶよした感触や、すえた臭いがしない限りは安心して食べてみてください。
A.乾燥している、ぶよぶよしている、軸が茶色く変色している、ぬめりがある、酸っぱい臭いがするなどを、腐っている目安にしてください。
A.カリウムや食物繊維を多く含み、美容や健康に効果が期待できる食材です。タンパク質、ビタミンB2、ナイアシン、各種アミノ酸の含有量も他のキノコより多く、特にグルタミン酸が豊富で、これが食材の旨味となるのです。
《 ポイント 》
- あっさりと上品な味わいのホワイトマッシュルームは生でも食べられる。
- 香りが強くて味が濃いブラウンマッシュルームは煮込み料理に向いている。
- カサの裏のひだが黒いのは傷んでいるサインではない。
- 乾燥、ぶよぶよ感、軸が茶色に変色、ぬめり、酸っぱい臭いが腐っている目安。
マッシュルームの選び方
マッシュルームは鮮度が落ちやすく、傷みも出やすいので新鮮なものを選ぶ必要があります。
新鮮なマッシュルームを見分けるポイント
- カサが開いていない
- 身が固く引き締まっている
- 全体にハリと弾力がある
- 軸が太い
- 表面がすべすべしている
その一方で、カサが開いた時がもっとも香りがよく食べごろになります。香りを強く感じられる切り方としてはスライスがおすすめです。
きのこ類は、身体に有害な物質が含まれているものが多く、ほとんどが生食できないのですが、きのこの中で唯一、生のまま食べることができるのがマッシュルームなのです。
最後に
最近はスーパーでも気軽に生のマッシュルームを買えるようになり、口にする機会が多くなりましたが、どのような切り方が正しいのか、皮をむく必要はあるのかなど、おわかりいただけましたでしょうか?
マッシュルームは切り方と保存方法、調理のコツさえつかめば、あらゆる料理に取り入れられる優れた食材です。
栄養バランスもよく、香りと食感の両方のおいしさを、一度に味わうことができるマッシュルームを、日常の家庭料理に役立ててくださいね。