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タマネギを切ると目にしみる理由
みじん切りやすりつぶすと刺激が強くなる
タマネギは皮をむいたり半分にカットしたくらいでは、涙が出るほど目にしみることはありません。しかし、スライスやみじん切りにカットしたり、すりつぶしたりすると刺激が強くなり、目にしみて涙が出てきます。
涙の原因は「硫化アリル」
目にしみる原因は、タマネギの独特の匂いの元でもある「硫化アリル」とう成分が関係していると言われています。タマネギを包丁などで切ると細胞が壊れ、この硫化アリルが空気中へ放出されるそうです。
そして空気中へ放出された硫化アリルが蒸発し、目や鼻の粘膜が刺激され涙や鼻水が出てきてしまうとのことです。
涙が出ないようにする方法や切り方5選
1.冷蔵庫で冷やしてから切る
切る前に冷蔵庫で30分から1時間程度タマネギを冷やすと、温度が低くなることで涙の原因となる硫化アリルの気化が抑えられるそうです。冷蔵庫に入れる際は、皮をむいてラップで包んでおくと乾燥しません。
また、冷蔵室のほうが野菜室より温度が低いため冷蔵室で冷やすのが良いでしょう。時間がないときは冷凍庫で冷やす方法もあります。ですが、冷やし過ぎは湿気に弱いタマネギには好ましくないため長時間冷やすのはやめましょう。
冷蔵庫から取り出すのは切る直前がおすすめです。また、すりおろしのタマネギの場合は、冷凍してからすりおろすと全く涙が出ない、という効果も期待できるようです。
2.水に浸けてから切る
硫化アリルは水に溶ける性質があるため、水に浸けておくと目にしみる刺激が弱まります。浸ける時間は10分程度にしましょう。あまり長く水に浸けると、タマネギの栄養も溶けだしてしまうのと、タマネギが水っぽくなってしまいます。
3.電子レンジで温める
電子レンジで皮付きのまま加熱してからタマネギを切る方法です。硫化アリルは熱に弱いため、加熱することで無くなる性質があると言われています。
また、この方法は目にしみなくなるだけでなく、タマネギ内の水分の膨張で実がふくらみ、皮と実に隙間ができることでツルンと皮がむけるようになるメリットもあります。
- タマネギの上下を切り落とします。
- 茶色い皮の部分に1カ所タテに切込みを入れます。
- 500Wまたは600Wで約2分加熱します。
- 2で入れた切れ目の部分から皮をめくっていきます。
サラダなど生で使う場合には活用できない方法ですが、加熱調理に使う場合には有効な方法です。もしタマネギの外側の茶色い皮をむいた状態であれば、ラップで包み500Wまたは600Wで30秒ほど加熱してみて下さい。ただ、この裏技は人によっては効果が感じられない方もいるようです。
4.よく切れる包丁を使って切る
切れ味の良い包丁を使うと、タマネギの細胞をできるだけ壊さずに切れるため硫化アリルが出てくるのを抑えることが期待できます。切る前に、包丁をよく研いでおくと効率よく切れて目が痛くなりにくいです。
よく切れる包丁は余計な力もかからないため指を切ってしまう危険性が減ることや、水分や旨みを無駄に逃さないメリットもあります。
ですが、この方法は短時間の作業では有効的ですが、しばらく時間が経つと硫化アリルの量も増えてしまい、涙が出やすくなります。量が少ないときにおすすめの対策です。
5.換気扇や扇風機を付けながら切る
換気扇の下や扇風機を回しながら切ると、空気の流れで硫化アリルが飛ばされ目にしみなくなるという方法です。残念ながらこの方法はあまり効果が期待できないようですが、何もしないで切るよりは良いでしょう。
さいごに
硫化アリルが目にしみる原因は、気体となって空気中に放出されるからです。ですので、たとえ眼鏡をかけたとしても空気と同じように気体となった硫化アリルは眼鏡の内側に簡単に入り込むため眼鏡でガードする方法は期待できません。
ゴーグルや水中メガネなどを利用すれば硫化アリルの侵入を防げるかもしれませんが、ゴーグルなどでは手元が見にくくケガをする心配もありますのであまりおすすめできません。