目次
換気扇から異音がする原因
換気扇から聞こえる異音は故障前のサインです。異音が換気扇からするのは正常な運転が出来ていないということですので何も対処をしないで異音が出ている換気扇の使用を続けてしまうと故障の原因となってしまいます。
故障だけなら交換で済みますが、換気扇の異音の原因によっては破損した換気扇が落下して怪我をしてしまったり、たまったホコリが汚れたモーターから出た火花に引火して火災を起こしてしまう可能性があります。まずは換気扇の異音の主な原因を確認してみましょう。
経年劣化
換気扇の異音の原因が経年劣化の場合もあります。換気扇の寿命は使用している状況や環境によって変化しますがおよそ10年とされています。
プロペラの回転軸のズレが生じていたり、モーターが劣化していたり、取り付けのネジやボルトが緩んでいたりと長い期間使用していた換気扇は少なからず不具合や異音が出てくるものと考えましょう。10年以上使用している場合は交換を検討しましょう。
油汚れやホコリ
換気扇の異音は油汚れが原因でもおきます。モーターやプロペラにホコリがたまったり、油汚れの付着により換気扇が正常な運転ができずに異音を発生させます。
潤滑オイル不足
換気扇のプロペラの回転軸の潤滑オイルが不足していると換気扇が正常な運転ができずに異音を発生させます。
プロペラの破損
換気扇の運転時に高速で回転するプロペラの一部が破損していると正常な運転ができずに換気扇が異音を発生させます。小さな傷の場合でも換気扇は高速回転しているので異音が発生します。
錆
換気扇内に水滴や湿気による錆が発生し正常な運転ができずに異音を発生させます。お風呂にある換気扇で発生しやすい原因です。
換気扇の異音の対処法
換気扇の異音の種類によって症状も変わってきますので、聞きなれない音がしたら耳を澄ませてどんな音がしているのか確認してみましょう。
1.「ブォー」や「ゴォー」の異音
換気扇の内部の油汚れやホコリの付着が原因の異音です。換気扇のプロペラに油汚れやホコリが付着した状態になってしまい、本来均等の重さだった1枚1枚のプロペラの羽の重量バランスが崩れ、異音を発生させています。
調理による油汚れが発生しやすいキッチンの換気扇でこのタイプの異音が発生しやすいです。対処法は換気扇の掃除となります。
2.「キュッキュッキュッ」や「キッキッキッ」の異音
金属音のような高音でこのような音が聞こえたら、換気扇のプロペラを回す軸の潤滑油不足が原因の異音です。換気扇は運転を続けていると徐々に軸の潤滑油も減っていきますし、掃除をしてキレイにしたときに潤滑油も取れてしまうので異音が発生します。
調理時に何度も運転させるキッチンの換気扇でこのタイプの異音が発生しやすいです。対処法は換気扇のプロペラを回す軸部分に潤滑油を塗るです。潤滑油はホームセンターや100円均一ショップで購入することができます。
粘土が低いオイルをつけてしまうと軸に留まらず垂れてしまったり、大量につけすぎてしまうと汚れを悪化させてしまうこともあるので注意しましょう。用途に換気扇が含まれている潤滑油を必ず使用してください。
3.「カラカラカラ」や「カッカッカッ」の異音
換気扇のモーターの軸がズレてしまっていることが原因の異音です。長年の運転によって変形や破損をしていることもが考えられます。この音が聞こえる場合は業者に問い合わせて相談しましょう。
修理や交換が必要になるケースが多いです。モーター部分は精密機器となりますので、自分で修理する事がむずかしく、使用している部品の交換品を見つけることも困難です。
4.「ジーッ」や「ジッジッ」の異音
換気扇の内部やモーターに錆が発生したことが原因の異音です。湿度が高い環境で換気扇内に水滴がある状態で運転させるとモーターの内部に水滴が入り込んでしまい錆の原因になってしまいます。
お風呂の換気扇でこのタイプの異音が発生しやすいです。錆は掃除で除去できませんし、錆が発生している場所をすべて特定するのは困難ですので業者に問い合わせて相談しましょう。修理や交換が必要になるケースが多いです。
換気扇からの異音は掃除で予防
換気扇が寿命の場合の異音を防ぐことは出来ませんが、換気扇の油汚れやホコリが原因の異音は普段のお手入れや定期的な掃除をすることで予防することが出来ます。
週に1度は簡単な掃除をして3ヵ月に1度は念入りに掃除をしましょう。掃除をすることで換気扇の異音を予防するだけではなく、換気効率が上がったり換気扇の寿命を延ばすことが出来ます。
換気扇には「シロッコファン」と「プロペラファン」の2つタイプがあります。今回は「シロッコファン」タイプの換気扇から異音が出たときの掃除方法をご紹介したいと思います。
シロッコファンの換気扇の掃除方法
用意する物
- 油汚れ用洗剤(スプレー式レンジ用洗剤)
- スポンジ
- 布または雑巾
- 歯ブラシ
- 割り箸
- ゴム手袋
- マスク
- 新聞紙
換気扇掃除の前にすること
- 電源を切る
換気扇の電源を切り、異音やファンが完全に止まるまで待ちます。できればブレーカーを切ってください。 - ガスの元栓を閉める
コンロを傷や汚れから守るために、コンロの上に新聞紙を敷きますので誤ってコンロに火がつくことがないようにガスの元栓は必ず閉めてください。 - 新聞紙を敷く
換気扇から油や汚れが垂れた時のためにシンク、調理代、コンロなどの上に新聞紙を敷きましょう。 - ゴム手袋とマスクを着用
油汚れ用洗剤は肌を痛めますので厚手のゴム手袋を付けてください。また、洗剤や換気扇のホコリを吸い込まないようマスクをつけましょう。
シロッコファンのはずし方
- 整流版・フィルターを外す
一番手前にある金属の板「整流版」を外します。外し方は、ネジをゆるめ、整流版を手前にずらしてゆっくり取り外します。 - フィルターを外す
フィルターに留め金がついている場合は、留め金を外します。フィルターを横に少しずらして取外しましょう。 - ベルマウスを外す
ベルマウスとはファンの下を押さえているドーナッツ型(リング型)の部品のことです。ベルマウスに4箇所ねじがついていますのでネジを手で回して外します。 - シロッコファンを取り出す
シロッコファンを固定している中央の大きなネジを手で回してゆるめ、外します。回す方向はネジに「ゆるむ」または「LOOSEN」と書かれているほうに回します。右回りに回すタイプが多いようです。
これでシロッコファンの取り出しは完了です。取り外しのコツとしてネジが回りづらい場合は、油汚れが原因かもしれませんので、スプレータイプのアルカリ性洗剤(マジックリンなど)で油をふき取ってみましょう。
掃除の手順
- 油汚れ用洗剤をスプレーする
整流版、フィルター、ファンなどのパーツをシンクまたはお風呂場に置き、油汚れ用洗剤を全パーツにスプレーします。フィルターにスプレーするときは、まんべんなくたっぷり吹きかけましょう。 - 放置する
洗剤を吹きかけた後、5分放置します。 - ふき取る
汚れが浮いてきますので、布や雑巾などで軽くふき取ります。 - こすり落とす
スポンジや歯ブラシを使って、汚れが落ちていない箇所をブラシでこすりおとします。 - 水洗いする
水道またはシャワーで水をジャージャーかけて洗剤を洗い流します。 - 水分を拭き取る
汚れが落ちましたら乾いた布やぞうきんで水分を拭き取り、風通しがよい場所でよく乾かしましょう。
これでシロッコファンの掃除は完了です。あとは、取外した手順と逆の手順でシロッコファンを換気扇に戻し、換気扇から異音が消えたことを確認しましょう。
酷い汚れを落す裏ワザ
割り箸でこすり落とす
シロッコファンを外した後、シロッコファンに油汚れがぶ厚くこびりついている場合は、割り箸などで汚れを剥がしてください。この時あまり力を入れすぎるとシロッコファンに傷がつきますので注意しましょう。
お湯に浸け置きする
割り箸でこすり落とせなかった頑固な油汚れがある場合は、バケツなどに40℃程度のお湯を張り、洗剤を溶かしてシロッコファンを浸け、30分から1時間程度放置します。汚れが浮き上がりましたら歯ブラシでこすり落としましょう。
換気扇掃除の注意点
換気扇はタイプによって外し方が違います。ご使用の換気扇の取扱証明書やメーカーのホームページに換気扇から異音が出たときの対処方法が書かれている場合がありますのでご確認ください。
換気扇の異音が消えない場合はプロの業者に依頼
換気扇をキレイに掃除しても異音が消えない場合、換気扇そのものに問題がある可能性があります。プロペラの変形や軸のズレ、ネジや部品の劣化などは専門的な知識が無い限り自分での修理は難しいのでやめましょう。また、換気扇の寿命かもしれませんので、まずは専門の修理業者に換気扇の異音の状況を伝えて相談してみましょう。
まとめ
換気扇の異音の種類に「原因」や「対処方法」などをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?換気扇を掃除する際は、高い位置に直接スプレーすると目に入る危険がありますので、濡らして固く絞った雑巾に油汚れ用洗剤をスプレーして汚れを拭き取ってください。換気扇から突然異音が聞こえたら、まずは音の種類を聞き取って原因を確認しましょう。