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ぶどうの旬の時期は品種で変わる
秋の味覚としても知られるぶどうですが、いつが旬の時期なのか解説します。
美味しい時期は8~10月
ぶどうの品種や産地によって収穫時期に違いがありますが、早いところだと、6月から出荷を開始し、遅いところになると10月ぐらいまで収穫ができるところもあります。
安定して美味しい食べごろの時期は、いろいろな品種が出回る8月から9月末、10月初旬ぐらいです。
人気の品種の旬
人気の品種について、旬の時期を確認しましょう。
【小粒の定番ぶどうである「デラウェア」】
7月下旬から8月中旬が食べごろで、小粒だが強い甘みとほどよい酸味が特徴。ほのかに芳香がある。
【大きな粒として有名な「巨峰」】
8月中旬から9月下旬が食べごろで、大粒だが実がしまっていて多汁。甘味と酸味のとても濃厚な味わいが特徴。
【マスカットの女王である「シャインマスカット」】
8月下旬から9月下旬、季節で言えば夏から秋が食べごろで、皮ごと食べることができる。口の中に香りと甘さが広がるのが特徴。
【アメリカ産まれの品種「ホリデイレッドシードレス」】
11月下旬から12月に出回り、種なしで皮ごと食べられることで人気。日本のぶどうと比べると、しっかりとした歯ざわりとシャキシャキした感じが特徴。
【赤いマスカットとも呼ばれる「甲斐路(かいじ)」】
9月下旬から10月下旬と遅めに旬を迎え、糖度20度を超える甘みが特徴。
《 ポイント 》
- 8月から10月初旬が食べごろ
- 品種によって旬の時期は異なる
旬のぶどうの選び方
店頭で数多く並んでいるぶどうの中から、美味しいぶどうを見分ける方法を紹介します。
粒の色や大きさ
一般的に粒の色が濃いものはポリフェノールが多く、皮にハリがあるものが新鮮と言われています。実が落ちて実の数が少ない房は収穫してから日が経っている可能性があるので、実がぎっしり詰まっていて、実の大きさが全体的に揃っているものを選びましょう。
皮の周りの白い粉
ぶどうの実の表面についている白っぽい粉は「ブルーム」と呼びます。
これは、鮮度を保つ役目と水分の蒸発を防ぎ病気を予防する役目があります。実から分泌されるものですので、ブルームがついているぶどうほど新鮮です。
枝の切り口
忘れずにチェックして欲しいのが、房の上部にある枝です。鮮度はこの枝の色でもわかります。
青みがあったり、緑色した枝は新鮮で、茶色くなってきている場合は鮮度が落ちてきています。また、枝が太いものが実に十分に栄養が送られているので、太い枝のものがおすすめです。
《 ポイント 》
- 色が濃く、皮にハリがあるもの
- ブルームがついている房を選ぶ
- 枝は太く、緑色をしたものを選ぶ
旬のぶどうの保存方法と保存期間
ぶどうの保存方法から保存期間まで解説します。
房のままで保存する
ぶどうはすぐに傷んでしまうので、常温保存する場合は、乾燥しないように新聞紙などで1房ずつ包んで冷暗所に置きましょう。
野菜室に保存できる場合は、房のまま新聞紙に包んで入れておきます。保存期間は3~5日程度です。
実を1粒ずつ保存する方法
粒の大きなぶどうは、1粒ずつばらして保存する方法があります。手間はかかりますが、実の水分を枝にとられないため、房のまま保存するより保存期間が1週間と長いです。
粒をばらすときは、手でばらすと皮が破れたり、穴が開いたりするので、ハサミを使用して枝を2、3mm残して切ります。密閉容器にペーパータオルを敷き、1粒ずつ並べて冷蔵庫に保存しましょう。
冷凍保存もできる
冷凍保存する場合は、1粒ずつばらして冷蔵保存するやり方と同じです。
冷凍庫だと1か月ぐらい保存できます。冷凍保存した実は、食べるときにさっと洗い、人肌で皮を温めながら実を押し出すと皮がむきやすくなり、完全に溶ける前のシャーベット状で楽しむこともできます。
《 ポイント 》
- 新聞紙に1房ずつくるみ、乾燥を防ぐ
- 大粒のぶどうは実をばらして保存すると長持ちする
- 野菜室では「3~5日」保存可能(1粒ずつにばらすと「1週間」に伸びる)
- 冷凍の場合は「1か月」保存が可能
旬のぶどうの美味しい食べ方
ぶどうをより美味しく食べる方法を紹介します。
洗うのは食べる直前
ボールに水を入れ、勢いが緩めの流水で洗いようにしましょう。ゴミを取り除く程度で軽く振り洗い、ペーパータオルで水気を取ります。ゴシゴシ洗ってしまうと傷みが早くなるので注意しましょう。
食べる直前に冷水で冷やすのがおすすめ
ぶどうは、あまり冷やしすぎると甘味を感じにくくなるため、食べる直前に冷水で冷やすか、食べる2、3時間前に冷蔵庫の野菜室で冷やしましょう。
簡単な皮むき方法
簡単に皮をむく方法ですが2つの方法があります。ひとつは「湯むき」、もうひとつは「つまようじ」を使う方法です。
【湯むき】
- 鍋にお湯を沸かします。
- 実をつぶさないように注意して枝から外し、15~20秒ほど茹でます。
- やけどしないように穴あきおたまですくい上げる。
- 手早くざるに移して氷水で冷やすと、気持ちよくツルッと皮がむけます。
【つまようじでむく】
- 枝から外したときの皮の穴から、皮に沿うようにつまようじをさします。
- 実をはがすようにつまよううじを1周させるときれいに実を押し出すことができます。
《 ポイント 》
- 流水で軽く振り洗いする程度
- 食べる直前に冷やす
- お湯につけて湯むきをするか、つまようじを使用する
ぶどうに関するQ&A
ぶどうについてよくある質問を整理しました。
A.ぶどう狩りのシーズンは、地域や品種によっても多少異なりますが、7~9月が旬の時期です。早いところは6月から、遅いところは10月くらいまで営業しているところもあります。
A.ぶどう狩りで一番有名なのは、国内で収穫量が1番の山梨県です。収穫量に比例してぶどう狩りの場所も数多くあります。
A.相場は、1000~2500円と幅広く、シャインマスカットなどこだわりの品種は価格が高くなります。
《 ポイント 》
- ぶどう狩りは7月から9月が旬で、山梨が有名
ぶどうの栄養価と効能
ぶどうに含まれる主な栄養成分は、カリウム、ブドウ糖、ポリフェノール、ビタミン、有機酸、ペクチンがあります。各成分の期待できる効果は下記のとおりです。
- カリウム:ナトリウムを排出して血圧を下げる
- ブドウ糖:脳にとって大事な栄養素、体内に吸収され疲労回復効果がある
- ポリフェノール:視力回復や、活性酸素を除去する
- ビタミン:ビタミンC、B群が豊富で、ビタミンCは抗酸化作用、ビタミンB1には糖質の代謝を促進する働きがある
- 有機酸:便秘や大腸がんなどの病気を予防する
- ペクチン:腸内環境を整え、便秘を改善する
《 ポイント 》
- 主な栄養成分はカリウム、ブドウ糖、ポリフェノール、ビタミン、有機酸、ペクチン
最後に
ぶどうの品種ごとの旬の時期から保存方法や美味しく食べる方法まで紹介しました。
ふだん何気なく口にしているぶどうですが、さまざまな栄養や効能があり、改めてぶどうのすごさを確認できます。
今回紹介したぶどうの選び方や美味しく食べる方法を参考に、今まで以上に美味しいぶどうを楽しんでください。