目次
スミレの花言葉と由来
最初に、スミレの花言葉やその由来を確認していきましょう。
花言葉
スミレ全般に共通の花言葉としては、
- 謙虚
- 誠実
- 小さな幸せ
です。
西洋・英語の花言葉では
- modesty(謙虚)
- faithfulness(誠実)
です。
由来
西洋でスミレが謙虚や誠実の花とされているのは、道端や草かげでひっそりと花を咲かせている控えめで奥ゆかしい花姿が由来と言われています。
スミレの「色別」花言葉
スミレは、色別に個別の花言葉があります。
紫色のスミレ
「貞節」「愛」、西洋・英語の花言葉では「daydreaming(白昼夢)」「You occupy my thoughts(あなたのことで頭がいっぱい)」
青色のスミレ
西洋・英語の花言葉のみになりますが「watchfulness(用心深さ)」「love(愛情)」
白色のスミレ
「あどけない恋」「無邪気な恋」「純潔」、西洋・英語では「candor(素直)」「innocence(純潔)」
黄色のスミレ
「田園の幸福」「つつましい喜び」、西洋・英語では「rural happiness(田園の幸福)」
スミレの花の特徴
スミレの花にはどのような特徴があるのか確認していきましょう。
花名の由来
花名のスミレは、形状が墨入れ(墨壺)に似ていることが由来で、「すみいれ」から「すみれ」と名付けられたと言われています。
スミレ属の学名であるViora(ビオラ)は、ラテン語で紫色を意味し、英語ではVioletと呼ばれています。
誕生花
スミレの誕生花は次の通りです。
- 1月6日(ピンク)
- 1月8日
- 1月9日
- 1月15日(白)
- 2月6日(黄)
- 2月21日
開花の季節
開花時期や出回り時期は3~5月で最盛期は3月です。花持ち期間は一株あたり7日程度です。
国花としている国
ギリシャではニオイスミレを国花としています。国花としている理由には諸説ありますが、神話に由来すると言われています。
【スミレに関する神話その1】
ギリシャ神話の中で、イアという美しい娘に太陽神アポロンが恋をしましたが、イアにはすでに羊飼いの婚約者がいました。
太陽神アポロンと羊飼いに板挟み状態になり、太陽神アポロンの恋を拒んだら復讐されると考えたイアは、貞操の女神アルテミスに頼みスミレの花に変えてもらいました。また、怒りに触れた太陽神アポロンがイアをスミレに変えたとの説もあります。
【スミレに関する神話その2】
もうひとつは、最高神ゼウスが川の神の娘である美しい乙女のイオを見初めてしまい、嫉妬深い妻であるヘラを恐れ、イオが見つからないように子牛の姿に変えてしまいます。
雑草だけを食べるイオを哀れに思い、ゼウスはイオのためにスミレの葉を作りますが、妻のヘラはイオのことを知り、ヘラはイオを星にしてしまいました。
ゼウスはイオを忘れないためにイオの瞳と同じ色の紫の花をスミレの花として付けたという説もあります。
《 ポイント 》
- 形状が墨入れに似ていることが由来
- 神話に由来があり、ギリシャがニオイスミレを国花にしている
同じスミレ科のパンジーやビオラの花言葉
スミレ科には、パンジーやビオラがありますが、パンジーやビオラはどのような花言葉なのか確認していきます。
パンジーの花言葉
パンジー全般の花言葉は「私を思って」「もの思い」です。
「もの思い」という花言葉は、その花姿が思い巡らしている人の顔のように見えることが由来と言われています。色別では、白は「温順」、紫は「思慮深い」、黄は「つつましい幸せ」「田園の喜び」です。
ビオラの花言葉
ビオラ全般の花言葉は「片思いの恋を密かに応援する花」「少女の恋」です。
花言葉の由来は、ビオラが下向きになっていることからきていて、恋に目覚めて花を開きますが恋に悩んでいる思春期のようなうつむき状態、自信のない姿からきていると言われています。
色別では、下記のような違いがあります。
- 黄:「ささやかな幸せ」「田園の喜び」
- 白:「あどけない愛」「純粋」
- 青:「純愛」「誠実な愛」
- 紫:「誠実」「思慮深さ」
- オレンジ:「純粋」「天真爛漫」
- ピンク:「信頼」「少女の恋」
- 赤:「思い出」「思想」
《 ポイント 》
- パンジー全般の花言葉は、「もの思い」「私を思って」
- ビオラ全般の花言葉は、「片思いの恋を密かに応援する花」「少女の恋」
スミレに関するQ&A
スミレについて良くある質問を整理してみました。
A.スミレとビオラ、パンジーの見分け方は花びらの形で判断します。スミレは、ビオラやパンジーとくらべると少しとがった形をしていて、ビオラやパンジーは丸い形になっています。ビオラとパンジーは、一般的に花の大きさで分けられていて、花の大きさが5cm以上のものがパンジー、5cm未満のものがビオラとなります。
A.スミレ科は被子植物門双子葉植物網の科のひとつで、全部で15~20属で800~900種ぐらいあると言われています。その中で代表的なスミレ属でも400~500種あります。
スミレやパンジー、ビオラ以外では、アリアケスミレ、エイザンスミレ、オオバキスミレ、ニオイスミレ(スイートバイオレット)、タチツボスミレなどが挙げられます。
スミレの花の育て方
日が当たるようにする
スミレの花を咲かせるコツについてですが、鉢植えの置き場所は日が当たる場所にしましょう。夏に葉が日焼けしたり黄ばんだりした場合は20~30%ほど遮光をするか、午前中は明るい日陰に移しておきます。
【庭植えの場合の注意点】
鉢植えと同じく日当たりの良いところにし、苗植えは20cmぐらい間隔を空けるようにしましょう。
【鉢植えの場合の注意点】
表土が乾いてきたら十分に水を与えましょう。庭植えの場合はよほど乾燥が続かない限り、水やりは不要です。
肥料は「液体肥料」を与える
肥料については、鉢植えの場合では2000から3000倍に薄めたカリウムとリン酸が多めの液体肥料を用意し、春から秋にかけて月に2~3回程度与えましょう。
庭植えの場合は9~10月にカリウムとリン酸が多めの緩効性の化学肥料を周囲に少しばらまく程度でじゅうぶんです。
病気に注意する
病気は、うどんこ病やそうか病を発症する可能性があります。
【うどんこ病】
初夏に発生し、葉の表面に白い粉をかけたようなカビが発生します。症状がひどくなることはありませんが、定期的にチェックし、見つけたら早めに拭き取りましょう。
【そうか病】
春の終わりごろから夏の初めごろと秋に発生します。茎や葉を中心に白いかさぶたのようなものができるので、雨の多い日は、雨が避けられるよう軒下やベランダで管理しましょう。
《 ポイント 》
- 置く場所は、日当たりのいい場所にする
- 水やりは鉢植えの場合は表土が乾いたらたっぷりあげ、庭植えの場合はほぼ必要なし
- 「うどんこ病」と「そうか病」に注意する
最後に
スミレ全般や色別の花言葉や、スミレ科のパンジーやビオラの花言葉を紹介しました。
意味を知ることにより、道端などで花を見かけたときの見方が今までと変わってくるでしょう。歩いていてスミレを見かけたときには、足を止めて花言葉を思い出しながらスミレを観察してみるのはいかがでしょうか。