目次
帽子の基本的な洗い方
- 手洗いの対象:型崩れする帽子
- 洗濯機の対象:型崩れしない帽子
帽子の洗い方は、帽子のタイプや素材によって異なります。帽子には、キャップ、ニット帽、ハンチング帽、麦わら帽、ベレー帽などさまざまなタイプがありますが、帽子の素材によって洗い方も違います。
綿、麻、ポリエステル、ニットなどは基本的におうち洗いができます。また、帽子の洗い方の基本として、型崩れの心配があるものは手洗いで、型崩れしない帽子の場合は洗濯機で洗うことができます。
帽子の汚れのほとんどは頭皮からでる汗や皮脂です。洗い方が分からずそのまま放置していると、皮脂を栄養にしている雑菌が繁殖し、汗染みや悪臭の原因となります。また、帽子にはヘアケア・スタイリング剤、ファンデーションなどがついていますので、さまざまな汚れを一緒に落す洗い方をご紹介致します。
洗う前にすること3つ
帽子を洗う前にチェックすることは3つあります。
やること①「洗濯表示のチェック」
帽子の洗い方を決める前に、まずは帽子のラベルについている洗濯表示を確認してください。水洗いができない帽子を水洗いしてしまうと、型崩れや色落ちでもう使用できなくなる可能性がありますので必ずチェックしましょう。
水洗いができる帽子には、水を張ったたらいのマークがあり、おうち洗いができます。もし水を張ったたらいに×印がついていたら水洗いができませんので、クリーニング店の方に相談しましょう。
やること②「色落ちのチェック」
帽子やキャップが色落ちしないかチェックしてください。
用意するもの
- おしゃれ着用の中性洗剤(帽子を洗う洗剤)
- 綿棒
テスト方法
- 綿棒に中性洗剤を付けます。
- 帽子の目立たない場所に綿棒について洗剤をこすり付けます。こすり着ける時は、くるくる円を描くようにすると効果的です。
- こすり付けた綿棒に帽子の色が付いていなければOKです。
綿棒に帽子の色が付いていた場合は色落ちする素材ですので、今回ご紹介する帽子の洗い方はやめてください。無理に洗わずクリーニング店などに相談しましょう。
やること③「装飾品をはずす」
帽子やキャップについているシールやワッペンやリボンは、丁寧にはずしてください。つけたまま洗濯しますと装飾品が壊れたり色落ちする可能性がありますので、一旦外して洗ってから付けなおしてください。
帽子を「手洗い」する場合
洗濯機での洗い方が可能な帽子も、できるだけ手洗いをおすすめします。洗濯機の場合は、途中で帽子のよれなどが確認しにくいですが、手洗いは帽子の状態を確認しながらできる洗い方です。力を調整することもできますので素材への負担が少ない洗い方でもあります。
用意するもの
- おしゃれ着用の中性洗剤(エマールなど)
- 洗面器(洗面台のシンクでもOK)
- バスタオル(帽子を包める大きさのもの)
- ザル(帽子をすっぽりかぶせる大きさ)
- 歯ブラシ(なるべき毛が柔らかいもの)
- お湯 30℃~40℃
洗う手順
- ホコリを落す
帽子のホコリやゴミをブラシやタオルでしっかり落します。 - 洗剤を溶かす
洗面器にぬるま湯をはり、おしゃれ着用洗剤を入れて溶かします。 - 押し洗いする
洗面器の中に帽子を入れ、帽子のつばの部分を折り曲げないように気をつけながら優しく押し洗いします。 - 部分洗いする
汚れが目立つ部分や、汗や皮脂が溜まっている部分は、歯ブラシで優しくこすって汚れを落しましょう。スポンジでたたいて洗うのもおすすめです。 - すすぐ
洗面器の洗剤を捨て、新しいぬるま湯で帽子を軽く押しながらすすぎます。お湯が汚れたらまた取り替えて洗剤がなくなるまで2回~3回ほど繰り返しましょう。 - 拭き取る
帽子の内側にタオルを詰め、バスタオルで帽子をすっぽり包んだら、優しく水分を拭き取ります。 - 干す
ザルに帽子をかぶせて、風通しの良い日陰で平干ししましょう。
洗い方のコツ
キャップをすすぐ際、ザルにキャップをかぶせ、シャワーをかけてすすぐのもおすすめです。洗剤が残らないようしっかりシャワーをかけてください。
帽子を「洗濯機」で洗う場合
用意するもの
- 帽子用洗濯ネット(なければ普通の洗濯ネット)
- おしゃれ着用の中性洗剤(エマールなど)
- ザル(帽子をすっぽりかぶせる大きさ)
- 歯ブラシ(なるべき毛が柔らかいもの)
- タオル
洗う手順
- ホコリを落す
帽子のホコリやゴミをブラシやタオルでしっかり落します。 - 前処理
汚れが酷い箇所は前処理します。
前処理方法
①おしゃれ着用洗剤の原液を汚れの部分につけます。
②帽子の裏からタオルでとんとんたたいて汚れを浮かします。 - 洗濯ネットに入れる
帽子を裏返し、帽子用洗濯ネット、または普通の洗濯ネットに入れます。 - 洗い方を設定
洗濯機の設定を「ドライコース」「おしゃれ着コース」「手洗いコース」など、やさしく洗うコースに設定します。 - 洗う
通常通り洗濯機を回します。洗濯時間を設定できる場合は、一番短い時間の設定で洗いましょう。 - 脱水する
洗濯機の脱水開始から30秒くらいで止めてください。 - 干す
ザルに帽子をかぶせて、風通しの良い日陰で平干ししましょう。
洗い方のコツ
確実に型崩れを防ぐために、キャップ専用の洗濯ネットを使ってみましょう。キャップ専用の洗濯ネットは100均でも販売されています。
キャップは比較的自宅でケアがしやすい帽子です。頻繁に全体を洗わないでも肌に触れやすい芯の部分だけでも綺麗にしましょう。
まずは濡らして洗濯洗剤を含ませたタオルでポンポン叩くようにして芯の部分の汚れを落とします。その際、手袋をするのを忘れずに。
その後は水で濡らしただけのタオルですすぎ拭きを数回、洗剤が落ちるまで続けます。
あとは形を整えてしっかりと乾燥させます。
型崩れしない干し方
帽子の洗い方で重要なポイントは帽子のサイズに合うザルを使うことです。ザルに帽子をかぶせ、風通しの良い日陰にザルを置き平干しします。
型崩れしない洗い方で帽子をキレイにしても干し方を誤るとよれやシワができてしまいます。ザルのサイズが合わないとシワになりますので、帽子をギュウギュウ無理にかぶせないでください。ザルの代わりに乾いたタオルや新聞紙などを詰め込んで形を整えましょう。
タオルや新聞紙が水分を吸い取って湿ってきましたら交換することで効率よく干すことができます。ザルは100均でも色んなサイズが販売されていますので、洗濯用に1つ購入することをおすすめします。
帽子専用ハンガーを使うのもオススメ
日頃のお手入れ方法
こまめに汚れを取る
帽子をきれいに保つために、帽子着用後はホコリをしっかり落し、汚れがある場合はぬるま湯をつけたタオルで拭き取りましょう。
ブラッシングする
水洗いできないデリケートな生地の場合、毛並みのやわらかいブラシで、生地の毛の流れにそって優しくブラシをかけてホコリを落しましょう。
帽子をしまうときは念入りにメンテナンスする
着用後の帽子は、市販の除菌スプレー(ファブリーズなど)を吹きかけ、ザルにかぶせて日陰干ししてからしまいましょう。
麦わら帽子の場合
水洗いの洗い方ができない麦わら帽子は、濡れたタオルで軽く拭いてください。もし臭いが気になるようでしたら、市販の消臭スプレーを使うか、水に溶かした重曹を吹きかけてください。
帽子は優しく洗う
帽子をゴシゴシ力を入れる洗い方NGです。強く洗った部分がよれると全体的に帽子が型崩れしてしまいますので注意しましょう。
帽子の洗濯表示タグは必ず確認する
帽子の洗濯表示で洗い方を確認し、水洗いできるものでも型崩れが心配な場合はクリーニングに出すことをおすすめします。
まとめ
帽子の洗い方をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?帽子の型崩れを防ぐ一番のコツはザルを利用することです。帽子には汗や皮脂、ヘアケア剤やファンデーションなどさまざま汚れがついています。
汚れや臭いが気になっていても洗い方が分からず後回しにしていると、汚れが生地に染み込んでなかなか取れなくなります。この機会に、汚れが気になる帽子の洗濯表示をチェックして、水洗いできる帽子はさっそく手洗いしてみてください。
見えない汚れと型崩れが大敵なのが帽子。でも正しいやり方を知れば、長い間型崩れせず使うことができます。
全体を洗わないまでもご紹介したようにこまめに汗や皮脂の汚れを取ってあげることは必須です。そういう意味でも汗をかきやすい体質の人は自宅で洗いやすい素材の帽子を買うのも一つの手です。
せっかく買った帽子。長く大切に使いたいものですね。
家事アドバイザー・節約アドバイザーとしてテレビ・講演・コラム連載などで活動。頭を使って賢くスマートに、時間とお金をバランスよく使う暮らし方を提唱。著書に「シンプルライフの節約リスト」(講談社)などがある。
シーズンがある帽子ならばシーズン終わりに、一年中かぶるキャップであれば2~3ヶ月に1度は洗うようにしましょう。
洗濯表示を確認して水洗いできないものであればクリーニングに出し、水洗いOKなものは自宅で丁寧に洗うことで、型崩れせず長く使うことができます。