目次
ウンベラータの育て方
ウンベラータの置き場所・水やり・肥料を与える頻度など、育て方のポイントをご紹介します。
置き場所
ウンベラータは温度の高い熱帯雨林が原産であり、明るい場所を好む植物です。なので、日当たりの良い場所に置いてあげるとよいでしょう。気温も高い方が生長を促進し、18℃から30℃前後の環境だとぐんぐん生長します。
耐陰性はありますが、暗い場所や日陰ばかりに置いていると、生長が遅くなるので注意してください。また、寒さが苦手で、気温5℃以下になると枯れてしまいます。
水やり
ウンベラータの水やりは、夏季と冬季で与え方が異なります。それぞれの水やりの方法を見ていきましょう。
夏季の水やりの仕方
夏季の水やりは、1週間に一度のペースでOKです。ですが、ウンベラータは夏季が最も成長する時期なので、土が乾いていないか1日1回はチェックしましょう。土表面が乾いていたら、水を与えてください。
冬季の水やりの仕方
冬季の水やりは、1週間または10日に一回のペースで与えてください。気温が低い時期は、土中の温度が温まりやすい昼間に水を与えるとよいでしょう。
肥料
ウンベラータは肥料がなくても育つ植物ですが、肥料を与えることで葉っぱにツヤが生まれ、見た目が綺麗になります。
肥料には「固形肥料」と「液体肥料」の2タイプがあり、どちらを与えてもOK。おすすめは、両方与えることです。固形を元肥、液体を追肥として使います。
肥料を与える時期は、ウンベラータがぐんぐん成長する、春・夏・秋(3月から11月)。12月から2月の間は気温が低く、ウンベラータは休眠期に入るので肥料を与えなくて大丈夫です。
肥料を与えるタイミングですが、春先から2か月に一回のペースで「固形肥料」を与えます。「液体肥料」は成長期である7月から10月下旬の夏場にだけ、2週間に一回のペースで水と一緒に与えましょう。
冬季にかけて、与える量は少しずつ減らしてください。
《 ポイント 》
- ウンベラータは日当たりの良い場所に置こう
- 水やりは季節によってペースを変えよう
- 肥料は春から秋まで与える、冬季に向けて少しづつ量を減らそう
ウンベラータの育て方のポイント
ウンベラータを育てる際は日々のお手入れがかかせません。また、成長にともなって植え替えや剪定を行いましょう。
日々のお手入れ方法
ウンベラータは毎日霧吹きをかけて葉っぱを綺麗に保ちましょう。乾燥すると葉っぱが変色したり枯れてしまいます。
また、ウンベラータは葉っぱが大きくにホコリが溜まりやすい植物です。葉っぱにホコリがたまると、病害虫を招きやすくなりますます葉っぱに悪影響を及ぼします。
小まめに霧吹きし、乾燥や病害虫から保護してください。葉っぱの裏側は見落としやすいので、忘れずにチェックしましょう。
植え替え
ウンベラータは2~3年のペースで植え替えを行いましょう。鉢の底から根っこが飛び出していたら、植え替えのタイミングです。これまでより大きな鉢に植え替えてください。
植え替えは以下の手順で行います。
- あえて水を与えず、土を乾燥させる
- 新しい鉢に土を2㎝ほど隙間が無いようにいれる
- ウンベラータの根っこに付いた古い土を綺麗に落とす
- 黒く変色した根っこはカットする
- ウンベラータを新しい鉢に植え、土を隙間なく加える
- 新しい土にたっぷりと水を与え、固める
- 2週間は肥料を与えず、日陰に置く
剪定
ウンベラータは、定期的に剪定が必要な植物です。ウンベラータは夏季だけで20㎝も伸び、天井に向かってまっすぐと生長します。
剪定しないと、上に生えた葉っぱや枝に日光が当たらず、以下の様な悪影響があります。
- 樹形が変化する
- 病気になりやすくなる
- 栄養が樹木全体に巡りにくくなる
葉っぱや枝が育ちすぎると、栄養分が全体に行きわたるのが困難になり、やがて樹木全体が不健康になります。生命力が弱まり、病気にかかりやすくもなるでしょう。
また、剪定時期は生長時期である夏季に行ってください。生長期は、樹木にダメージを与えても回復する力があります。
休眠期である冬季に剪定を行うと、回復に時間がかかるので避けてください。
《 ポイント 》
- ウンベラータは乾燥とホコリに弱いので、霧吹きで対処する
- 根っこが鉢に収まり切らなくなったら、鉢植えをしよう。2~3年周期で植え替える
- ウンベラータは葉っぱや枝が増えると樹木全体にあらゆる負担が生じる
- 生命力の強い夏季に剪定を行おう
ウンベラータの育て方の注意点
ウンベラータを育てる際の注意点を見ていきましょう。
夏は直射日光に当たらないようにする
ウンベラータは日当たりの良い場所に置くべきだとお伝えしました。ですが、夏季の強い日差しに当て続けていると、葉っぱが焼けるので注意しましょう。
それでも、生長にはやはり日光が必要です。なので、夏季の置き場所にはポイントがあります。日差しの弱い「朝」と「夕方」のみ日光の当たる場所に置き、日差しの強い昼間は日陰に置いてください。
夏の昼間の水やりは避ける
ウンベラータは水がたっぷりと与える必要があります。成長期である夏季は水やりのペースも早いです。
ですが、気温の高い時期は土中に含んだ水がまるでお湯の様に熱くなります。土に染み込んだ水が熱くなると、根っこを傷める恐れがあるので、夏季の水やりは注意が必要です。
夏季の水は、気温の低い朝か夕方に与えてください。
《 ポイント 》
- 熱帯雨林原産でも、夏季の強い日差しに当てると葉っぱが焼けてしまう
- 夏季は、朝と夕方に日光浴させ、昼間は日陰に移動させる
- 気温が高いと土に含んだ水の温度が上がり、根っこにダメージを与える
- 日光と同じように、朝か夕方に水やりを行おう
ウンベラータにつく害虫と予防法
ウンベラータを狙う主な害虫は次の3つです。
ハダニ | 葉っぱが乾燥したら寄ってくる害虫。葉っぱや茎につき、養分を吸収して生長の邪魔をする。 |
アブラムシ | ジメジメした時期や、土が常に湿り風通しの悪い環境にウンベラータを置いていると発生する害虫。アブラムシが付くと、葉を変色させ光合成が行えくなる厄介な「すす病」という病気を媒介する。 |
カイガラムシ | カイガラムシはアブラムシと同様に「すす病」を媒介する害虫。幼虫なら簡単に駆除できるが、成虫は硬い殻をまとうので殺虫剤も効かず、駆除が難しくなる。 |
非常に厄介な害虫ばかりです。しかし、この3つの害虫は、実は「水分」が弱点。普段から小まめに葉の表裏に霧吹きをかければ、これらの害虫が寄り付くこともありません。
《 ポイント 》
- ウンベラータを狙う害虫は、葉っぱが潤っていると寄ってこない
- 小まめに霧吹きをかけ、害虫対策をしよう
ウンベラータに関するQ&A
ウンベラータを購入する際の選び方や、生長の速度に関する疑問にお答えしたいと思います!
A.ウンベラータは1年間で、なんと20㎝から30㎝も伸びます。成長の期間も長く、5~6年成長し続け最大で5mまで伸びるようです。とても室内に置いておくには大きすぎるので、最初から小さなサイズの物を選ぶとよいでしょう。
A.購入の際は、約1mから1m40㎝くらいのサイズだと置き場所も選びやすく、生長を見て楽しめます。生長すると縦にまっすぐ生長するので、小さなうちからユニークに曲がる樹形を選ぶと、剪定次第ではおしゃれな形のまま育てることもできるでしょう。
《 ポイント 》
- ウンベラータは1年に20㎝から30㎝生長し、最大で5mまで伸びる
- 始めは1m弱のサイズを選び、樹形がユニークな物を選ぼう
ウンベラータの葉が落ちる(黄色くなる)理由と対処法
日当たりも良く、水やりもちゃんと行っているのに、なぜかウンベラータの葉が落ちたり、黄色く変色したりすることありませんか?その場合、置き場所に問題があるかもしれません。
たとえばもエアコンの風による乾燥が原因の場合もあります。ウンベラータにエアコンの風が当たり続けていると、根っこから吸い上げる水分よりも早く葉っぱが乾燥してしまい、葉が抜けたり変色を起こすのです。
エアコンが原因で乾燥しすぎた場合、気温が一定に保てる場所へ移動させ、葉っぱに霧吹きをし水分を与えてください。
最後に
ウンベラータは観葉植物の中でも大型の部類で、1年で20㎝以上も伸びる植物です。生長も早いため、光合成にかける時間と水やりをたっぷり与える必要があります。
しかし、夏季の熱い日差しや、土に含んだ水温の上昇はウンベラータの葉や根にダメージを与えるので注意が必要です。丈夫な植物ですが、葉が大きいためホコリや乾燥、害虫に狙われることもあるため小まめに霧吹きをして、管理しましょう。
その場にあるだけで、大きな存在感を放つウンベラータ。愛情をもって育てれば、家の雰囲気を明るく保つ最高のインテリアになります。また、始めからユニークな樹形の個体を選べば、より芸術的な見た目に育つので、購入時の株選びも重要ですよ!