ごぼうを冷凍保存するコツは?ごぼうを使ったおすすめレシピ5選

ごぼう

食物繊維が豊富で冬に美味しいごぼう。しかし、切るのに時間がかかったり、使いきれなかったりしませんか?ごぼうは上手に冷凍すれば調理時の時短にもなり長持ちもします。今回は、ごぼうの正しい冷凍方法や解凍のポイント、レシピをご紹介します。

ごぼうを冷凍保存する方法

冷蔵庫

ここからはごぼうを冷凍保存する方法を紹介します。

冷凍保存するには、生のまま冷凍するやり方と、茹でるなどして下処理をしてから冷凍するやり方があります。それぞれの方法で一長一短ありますので、ごぼうをどのように使うかをよく考えて選ぶようにしましょう。

冷凍する場合はごぼうの表面をキレイに洗った後お好きな切り方や太さにカットします。カットしたごぼうは1分ほど軽く水につけておき、十分に水気を切ってから保存袋に入れて冷凍します。

生のごぼうの場合

生のままごぼうを冷凍する方法は、皮を処理して材料を切るだけというお手軽なやり方です。

時間をかけずに処理できるということが最大のメリットです。ただし、生のまま冷凍したごぼうは、レンジなどで解凍すると食感が失われてしまいます。調理する際は、解凍せずにそのまま使いましょう。

また、ごぼうを大きめに切ったほうが水分が飛びにくく劣化をふせげます。ぶつ切りで冷凍しておいて、調理するときに使うときに好きな大きさに切るとよいでしょう。

炒めて冷凍する場合

炒めて冷凍する場合は泥を洗い流し、ささがきにしましょう。

ささがきにした状態で1分ほど水にさらし、きちんと水気を切った後で、水分を飛ばすために油で炒めます。炒めたごぼうを袋に入れ、しっかりと空気を抜いて冷凍庫に入れましょう。

小さくカットすると冷凍中に水分が抜けて、食感が悪くなったり味が落ちたりしやすいのですが、炒めることで食感が劣化することを防げます。

炒める手間こそかかりますが、解凍調理するときは包丁いらずで結果的に時短になります。

茹でて冷凍する場合

軽く下茹でしてから冷凍しておくと、食感もよく味が染込みやすくなります。少々時間がかかりますが、時間に余裕があれば茹でてから冷凍がおすすめです。

ただし茹ですぎには注意が必要です。ごぼうの風味や栄養分は、水につけることで流れやすくなってしまいます。長時間水にさらさず、軽く茹でた後はできるだけ急速冷凍すると上手に保存できるでしょう。

≪ポイント≫

  • 生のごぼうの場合は皮を処理して切ってから冷凍する
  • 炒める場合はささがきに
  • 下茹でしてから冷凍すると食感が良くなるのでおすすめ

冷凍保存した「ごぼう」の疑問

ゴボウ

ごぼうを冷凍保存した場合解凍はどうするのか、食感や風味は変わってしまうのではないかと不安な方も多いでしょう。

結論からいうと、冷凍しただけでは食感や風味はあまり変わりません。

カットしたり茹でたりすることでの影響のほうが大きいので、しっかりと下準備をした上で冷凍するようにしましょう。ごぼうは冷凍することで1カ月近く保存することが可能なのでうまく活用しましょう。

解凍方法

生のままごぼうを冷凍した場合は、常温での解凍や電子レンジを使っての解凍はおすすめできません。冷凍したごぼうを解凍すると水分が抜けてしまい、食感が悪くなるばかりか栄養成分も流出してしまいます。生の冷凍ごぼうは、解凍せずにそのまま料理に使いましょう。

保存期間

ごぼうを冷凍保存した場合は、保存の目安は3週間から1カ月程度です。

比較的長期間保存できますが、冷凍時の鮮度によって保存期間は前後しますので、目安にかかわらず早めの使用を心がけましょう。

ごぼうは葉物野菜などと比べると、冷蔵でも日持ちのする野菜です。できれば冷蔵保存している間に食べきってしまうに越したことはありませんが、すぐに調理しあいのであれば上手に冷凍保存しておきましょう。

栄養分は変わる?

ごぼうの栄養は、冷凍しただけではそれほど低下することはありません。ただし流水に晒したり茹でたりすると、栄養分が流出してしまうおそれがあります。茹でてか冷凍する場合は手早く処理しましょう。

食感は変わる?

シャキっとした歯ごたえが魅力のごぼうですが、冷凍保存することで食感は変化するのでしょうか?

ごぼうを生のまま冷凍すると、筋っぽい食感になってしまうことがあります。この食感の変化は、ごぼうの繊維に含まれる水分が凍ってしまうことが原因といわれています。

ごぼう食感まで楽しむためには、茹でたり炒めたりして加熱してから冷凍するとよいでしょう。

鮮度の良い「ごぼう」の選び方

サラダごぼう

泥つきのものは鮮度が見分けにくく、新しいのか古いのかを見分けるのも難易度が高い食材です。

ここからは、鮮度の良いごぼうの選び方を紹介します。

スーパーなどで袋に入っているごぼうも、見分け方さえ分かれば新鮮なものを選ぶことができます。ごぼうは長持ちしやすい食材ですが、少しでも新鮮なものを選ぶと良いでしょう。

土付きのもの

購入してすぐに使うとしても、泥の付いたものを買ってくることをおすすめします。

泥を落としてしまうと、どんどん乾燥が進んでしまいます。乾燥を防ぐには、土の付いたままで保存しておくことがベストです。ごぼうについた土が水分調節をしてくれるので、土がなくなると乾燥が進んでしまうからです。

握ると弾力があるもの

ごぼうを握ったときにぐにゃっとするものではなく、しっかりと弾力があるものを選びましょう。

握ったときに手応えのあるものは芯がしっかりしており、風味や食感をより楽しむことができます。弾力がないものは、内部にスカスカの穴が入ってしまっています。いわゆる、中に「す」が入った状態のため、鮮度は落ちているので注意しましょう。

全体の太さが同じもの

太さが均一なごぼうを選びましょう。ごぼうの多くは先端に向けてだんだん細くなりますが、太さが均一に保たれているものほど豊かに育ったごぼうです。太いごぼうの方が皮もむきやすく量を考えるとお得に感じますが、育ちすぎて「す」が入りやすいといわれています。

根のヒゲが少ないもの

根っこに細かいヒゲががでていないのも、新鮮なごぼうの特徴です。

栄養たっぷりの土で育つと、細かい根っこが生えずに育ちます。古いごぼうには、いくつもの細かい根っこがついています。こうした状態のものは、ごぼう自体にしっかり栄養が行き届かずに育ったケースが多いようです。

食べられない「ごぼう」の見分け方

fresh burdock root or Gobo in sack and on wooden background

ごぼうは日持ちする食材と言われていますが、生鮮食品には変わりません。当然ですが、保管環境次第で腐ることもありえます。

日持ちの度合いは、泥付きごぼうと洗いごぼうでも変わってきます。ここからは、腐ってしまったりぐにゃっとしているなど食べることのできないごぼうの見分け方を紹介します。

干からびている

ごぼうから水分が抜け干からびているものは食べられないサインです。「す」が入ってしまい、中がスカスカになっている可能性が高いです。

柔らかくしなびている

ごぼうがグニャグニャと柔らかくしなびれていると、腐っている兆候です。極端に柔らかくなっているのは、菌が繁殖してしまったためです。こうなってしまったら無理に食べるのは避けましょう。

酸っぱいにおいがする

酸っぱいニオイや変なニオイがし、水分が多くべちゃっとしているものは、腐っている可能性が高いといえます。ごぼうのニオイまで嗅ぐことはあまりないかもしれませんが、気付いたときは注意しましょう。

ぬめりがある

ごぼうにぬめりが発生していたら、高い確率で腐り始めています。表面が濡れていたり、糸を引くようになっていたりする場合は食べない方が無難です。

他にも、ごぼうから水分が漏れ出してカビが発生していることも考えられます。綿状や斑点状の白、青緑色の付着物が見えたら、カビの発生を疑ってみましょう。

独特の香りと歯ごたえが魅力!ごぼうの特徴を知ろう

ごぼう漬け

ごぼうの特徴といえば、独特の香りとなんといってもシャキっとした歯ざわりでしょう。またごぼうは食物繊維を豊富に含むので、とてもヘルシーです。

特にお通じの調子がよくない方は、日常的に取り入れたい食材のひとつといえます。あく抜きなどの下処理が必須で、思ったよりも調理に手間がかかってしまうという難点こそあるものの、色々な料理に活躍する便利な食材です。

そんなごぼうの特徴をおさらいしましょう。

ごぼうの歴史

色合いや風味から日本固有の食材というイメージを持たれてることも多いごぼうですが、そもそもごぼうの原産地は日本なのでしょうか?

ごぼうの原産地は、西アジアから地中海沿岸にかけてです。日本への渡来については諸説ありますが、平安時代の書物に「支太支須(きたきす)」というごぼうの古い名称が確認されています。

当時の中国では薬用として使用されており、交易を通じて日本に持ち込まれたと考えられています。

史料に目を向けると、三内丸山遺跡(青森県)や鳥浜遺跡(福井県)、忍路土場遺跡(北海道)といった縄文時代の移籍からごぼうの種子が発見されており、中国以外の伝来ルートもあったのではといわれています。

ごぼうの特徴

ごぼうはキク科の多年草で、成長すると長さが50センチから1メートル前後、茎の高さ位は1メートルほどに達します。

ごぼうを日常的に食べている地域といえば、まっさきに日本が思いつきます。日本で食用されるようになったのは、江戸時代以降といわれています。

他にも台湾で食用されていますが、その他の国ではほとんど食べられていないようです。おせち料理の中にもごぼうはたくさん使われています。

しっかりとした細長い根を地中に張り巡らす見た目から、「細く長く幸せに」という意味が込められています。

ごぼうの産地と旬

ごぼうの産地は青森や茨城・北海道で、全国の生産量の7割近くを占めています。産地を見てもわかるように、美味しいごぼうは寒い地域で生産されています。

ごぼうは一年中出回っていますが、旬は11月~1月にかけてです。6~7月頃に出回るものは新ごぼうと呼ばれており、香りがよく冬に出回る旬のものとはまた違った美味しさを味わうことができます。

ごぼうの味

旬のごぼうは香りや風味が強く、たくさんの旨味成分が含まれています。この成分は皮の部分に多く含まれているので、美味しく食べるためには皮を剥かずに下処理するといいでしょう。

泥つきのごぼうは、タワシで表面をこすり洗いする程度で汚れを取り除くことができます。それでも泥が気になるようであれば、包丁の背で皮をこすり、こそげ落とすようにすればきれいに汚れを落とせます。

ごぼうの栄養・効能

ごぼうといえば、何といっても食物繊維が豊富に含まれていることで有名です。食物繊維は水溶性と不溶性の2種類ありますが、ごぼうにどちらの食物繊維もバランスよく含まれています。

特に水溶性食物繊維のイヌリンは、大腸の動きを活発にし、腸内の善玉菌を増やすことで腸内フローラを改善する効果があるとして注目を集めています。

ほかにも滋養強壮によいといわれているアルギニンや、取りすぎたナトリウムを排出し血圧を下げるカリウムも豊富に含まれています。

食文化の違い?ごぼうの驚きエピソード

ごぼうにまつわる少し物悲しいエピソードを紹介します。

太平洋戦争下の日本では、たくさんの外国人が捕虜となりました。戦時中は深刻な食糧不足となり、当時の国民はもちろん軍人の食料も十分に賄えていない状況です。

特に終戦間際の食糧事情は悲惨で、少しでも栄養のあるものをということで外国人捕虜にごぼうが与えられました。ところがごぼうを食用する文化のない外国人捕虜にとって、ごぼうは食材とは認識されず「単なる木の根」でしかありませんでした。

この行為は「虐待」として認識され、戦後の裁判で有罪とされてしまった事例があります。

ごぼうを使ったおすすめレシピ5選

きんぴらごぼう

冷凍ごぼうは、豚汁などの汁物や煮物、炒めもの、炊き込みご飯に使うのがおすすめです。汁物にすると、煮たときに流れ出てしまった栄養素まで逃さずに摂取できます。

きんぴらごぼう

ごぼうを使った定番料理、きんぴらです。きんぴらはごま油で炒めるため冷凍したごぼうでも食感や風味が損なわれることなく美味しく食べることができます。

材料 (4人分)

  • にんじん…150g
  • ごぼう…60g
  • ごま油…大さじ1
  • 醤油…大さじ2
  • みりん…大さじ1.5
  • 砂糖…大さじ1.5

作り方

ごぼうは泥を落とし皮をきれいにし、ささがきにしてから5分ほど水にさらさしておきます。5分たったら、十分に水気を切りましょう。

中火で熱したフライパンにごま油をしいて、ごぼうに油を行き渡らせたら細切にしたにんじんを加え、3分炒めます。調味料を加えて、汁気が飛ぶまで中火か弱火で炒めたら完成です。

牛肉とごぼうのしぐれ煮

材料 (2人分)

  • 牛肉(コマ切れ)…200〜300gくらい
  • ごぼう…1本(太め)
  • 料理酒…大さじ2
  • 砂糖…大さじ2
  • 醤油…大さじ2
  • みりん…大さじ2
  • 麺つゆ(かつおだしでもOK)…大さじ2(かつおだしなら小さじ1)
  • 昆布だし…小さじ1
  • 味の素…適量
  • 塩…ひとつまみ
  • 水…100cc程

作り方

下準備として細めのささがきにしたごぼうのアク抜きしておきます。中火で熱したフライパンに油をしき、牛肉・ごぼう・料理酒を入れごぼうがやわらかくなるまで7分ほど炒めます。柔らかくなったら、料理酒以外の調味料を入れ味がなじむまで炒めます。

ごぼうとにんじんのかき揚げ

材料(4人分)

  • ゴボウ…2本
  • 人参…1本
  • 塩…小さじ半分
  • 米粉…大さじ3
  • 小麦粉…大さじ3
  • 片栗粉…大さじ3
  • 水…50cc
  • 揚げ油…適量

作り方

  1. 洗ったゴボウの皮を薄くそぎ、3〜5cm程度の大きさにささがきにします。
  2. ささがきにしたごぼうを水にさらしている間に、マッチ棒よりやや太めになるくらいににんじんをカットします。
  3. 水切りしたゴボウと人参を耐熱皿に入れて、レンジでチンします(600wなら3分程度を目安)。
  4. ボウルに移し、塩小さじ半分、米粉、小麦粉、各大さじ3水50cc入れて混ぜ合わせます。
  5. 次に片栗粉を大さじ3杯入れ、揚げ油を180度に温め大きめのスプーンで材料を入れていきましょう。
  6. 中火で片面を2分〜3分揚げ、両面きつね色になったらできあがりです。

筑前煮

材料(4人分)

  • 鶏もも肉…1枚
  • れんこん…1節(小さめ)
  • にんじん…1/2本
  • こんにゃく…1枚(150g)
  • 干ししいたけ…2枚
  • 絹さや…4枚
  • 水+干ししいたけの戻し汁…300ml
  • めんつゆ(2倍濃縮)…大さじ4
  • しょうゆ…小さじ1/2

作り方

  1. まずは具材の下処理をします。干ししいたけは水で戻す、こんにゃくはスプーン一口大にくり抜き、茹でてアク抜きをします。
  2. にんじんは飾り切り、れんこんは皮をむいたら1cm幅の飾り切りをして酢水に漬けておきます。
  3. 鶏肉は一口大にカットし、表面の白っぽくなるまで茹でた後に水気を切ります。
  4. 鍋に水と干ししいたけの戻し汁、めんつゆを加え、鶏肉とこんにゃく以外を煮ていきましょう。
  5. にんじんとれんこんが少しやわらかくなった頃合いで鶏肉とこんにゃくを入れ、落し蓋をして火が通るまで煮込みます。
  6. 仕上げとしてしょうゆを回しかけて香りづけをしましょう。
  7. 器に盛り付けて、ゆでた絹さやを添えれば完成です。

ごぼうサラダ

材料(3〜4人分)

  • ごぼう…1本
  • にんじん…1/2本
  • 醤油…大さじ1
  • 砂糖…大さじ1
  • みりん…大さじ1
  • マヨネーズ…大さじ1
  • 胡麻(白いりごまorすりごま)…大さじ1/2

作り方

  1. ごぼうは3〜4cmの細切りにして水にさらしておきます。にんじんは、3〜4cmの細切りにしましょう。
  2. 水気をきったごぼうとにんじんを大きめの耐熱容器に入れて、醤油・砂糖・みりんをふりかけラップをふわっとかけたらレンチンしましょう。600wなら5分が加熱時間の目安になります。
  3. レンチンが終わったら水分を捨て、粗熱をとりましょう。
  4. マヨネーズと胡麻を入れて混ぜあわせたらできあがりです。

冷凍保存して「ごぼう」を無駄なく活用しよう!

burdock roots or kobo with green leaf isolated on white background

この記事ではごぼうの特徴や新鮮なごぼうの選び方、保存方法やおすすめのレシピを紹介してきました。

私たちに日本人にとって、日々の食卓にごぼうは欠かせない食材です。この記事を参考に、栄養バランスのとれたごぼうを上手に保存して、美味しく召し上がってみてください。

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