目次
洗濯機の比較
タイプごとの特徴
洗濯機には「縦型」「ドラム式」「二槽式洗濯機」の3種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
「縦型」の特徴
- 【良い点】洗浄力が強い
- 【悪い点】生地が傷みやすい
縦型のメリットは洗浄が高いことです。洗濯もの同士がこすりあうので、頑固な泥汚れにも対応できます。洗濯槽全体に洗剤やカビ取り剤がいきわたりやすいので、面倒な洗濯槽の清掃も楽に行えるでしょう。
ドラム式に比べて価格が安いため、買い求めやすいのも魅力の一つ。また、形状がスリムなので、場所を選ばず設置することができます。デメリットは、洗浄力に優れる反面で洗濯物の生地が傷みやすい事です。また乾燥機能もドラム式に劣ります。
「ドラム式」の特徴
- 【良い点】少量の水で洗うため水道代が節約できる
- 【悪い点】縦型に比べると洗浄力がやや弱い
ドラム式洗濯機は高値な上に洗浄力も縦型にかないませんが、少量の水でたたき洗いを行うので、繊維の奥の汚れを落とすことができ、水道代の節約にも繋がります。また、乾燥機能が優れており、乾き方にむらがなく仕上りの状態も良いので、オールマイティな性能を求めるならドラム式を選ぶべきでしょう。
「二槽式」の特徴
- 【良い点】粉石鹸がだまになりにくい、汚れモノ(作業着など)の洗濯に最適
- 【悪い点】機種が少ない、脱水時に選択物を移動する手間がある
今ではあまり主流ではなくなりましたが、二層式洗濯機は水のかく拌力が非常に強く、だまになりやすい粉せっけんを綺麗に溶かすことができます。
なので、泥汚れの付いた作業服などを洗いたい人に向いています。汚れもの専用としてコンパクトサイズの二層式も人気のようです。
縦型とドラム式の性能の比較
タイプによる性能の違いや、使用時のコストを比べてみみました。
「洗浄力」で選ぶならどちらのタイプ?
縦型洗濯機はもみ洗い方式を行うため洗浄力に優れています。大量の水を使用し衣類同士をこすり合わせるので、頑固な汚れも落としやすいです。
ドラム式も洗浄力が弱めですが、繊維のデリケートな衣類を洗うのに適しています。
「節水性能」ならどちらのタイプ?
水を節約するなら、少量の水で洗濯物を洗う「ドラム式洗濯機」がおすすめです。
縦型とドラム式を1ヶ月間使ったときの水道代の差は約300円くらいでます。これが1年2年と続けば大きな節水に繋がるでしょう。ただ、洗濯機が自動で使用する水の量を調整する「インバーター」が搭載されていれば、縦型でも高い節水効果を期待できます。
「運転時間」で選ぶならどちらのタイプ?
運転時間は縦型、ドラム式どちらもほとんど変わりませんが、どちらの洗濯機にしても、「洗濯時間を自動で調整する」AIが搭載された洗濯機を選ぶと良いでしょう。
また、最近ではスマートフォンと連動して運転時間を調整する機能が付いた洗濯機もあります。節水や節電の対策にも繋がるのでぜひおすすめです。
「乾燥機能」で選ぶならどちらのタイプ?
優れた乾燥機能を求めるなら、「ヒートポンプ式」の乾燥機を搭載したドラム式洗濯機がおすすめです。
低温の風を全体に浴びせながら衣類を上下させるので「全体をムラなく乾かせる」ことができます。
「静かさ」で選ぶならどちらのタイプ?
賃貸だと洗濯の騒音って結構気になりますよね。一般的に隣の部屋の人に「うるさい」と思われる音量は「45db」だと言われています。
洗濯機を選ぶときは運転時の音量をチェックするといいでしょう。ドラム式洗濯機は、運転時の音量が小さく、排水も静かなのでおすすめです。
縦型とドラム式ではどちらがお金を節約できる?
水道代の差
実際にどれぐらい水道代に差が出るのか、東芝製とシャープ製の洗濯機(洗濯機能のみ)で、月に30回使用した場合を比較してみました。
縦型洗濯機 | ドラム式 | |
東芝 | 936円 | 513円 |
シャープ | 855円 | 531円 |
両メーカーとも、縦型とドラム式では300~400円の差がでる結果に。
ドラム式の水道代は圧倒的に安いことがわかります。
電気代の差
東芝とシャープの、縦型ドラム式洗濯機を月に30回使用した場合の金額を比較してみました。
<洗濯機能のみの洗濯機>
縦型洗濯機 | ドラム式 | |
東芝 | 44円 | 44円 |
シャープ | 70円 | 47円 |
洗濯機能のみの場合、シャープの縦型洗濯機にかかる電気代だけがやや高い結果になりました。ただし、そのほかはほとんど同じような金額で落ち着いています。
機種によって多少は差がでるものの、洗濯機能だけでは電気代に大きな差は出ないようです。
<洗濯と乾燥機能を揃えた洗濯機>
縦型 | ドラム式 | |
東芝 | 1360円 | 474円 |
シャープ | 1240円 | 450円 |
乾燥機能を併用した場合で縦型のとドラム式を比較するとドラム式が約半分の金額と大きく差が開きました。
もし「乾燥機能がある」ことを前提に洗濯機を探しているなら、ドラム式洗濯機を選んだほうが長期的に見ても安くなる可能性があるので、洗濯機本体の値段などと相談しながら検討してみましょう。
洗濯機メーカー4社の特徴
メーカーごとの洗濯機の特徴を見ていきましょう。
日立
日立はデザイン性と「ナイアガラ洗浄」による高い洗浄力を揃えた「ビートウォッシュ」が人気です。ナイアガラ洗浄機能は、大量の水で洗濯物をしっかり洗いつつ脱水を行う機能なので、運転時間も短くすみます。
日立は、洗濯機ごとに「洗濯機能のみ」「乾燥機付き」を選べるバリエーションの豊富さが魅力ですね。
東芝
東芝は、繊維の奥についた汚れまで落とす「ウルトラファインバブル洗浄」、洗剤をシャワー状に出して繊維に洗剤を浸透させる「浸透ザブーン洗浄」など、バリエーション豊富な洗浄方法が選べるのが魅力です。
また、洗濯に使用する水道水に銀イオンをプラスし、洗濯物に付着する雑菌の繁殖を抑制します。室内干しでも生乾きを気にしなくていいので、短い脱水時間でOK。衣類の傷みも少なく済みますね。
パナソニック
パナソニックの洗濯機は循環ポンプを使って頑固な泥や油汚れ落としに強いです。また、センサーを使って節電や節水を行うエコナビ機能が搭載されているので、出費を抑えたい人にはおすすめ。
パナソニックで人気の機種は、洗濯中に水温を自動で調整してくれる「水温調整」が可能なドラム式洗濯機です。洗濯層の下部に設置されたセンサーが、常に水温を調整し、ヒーターの設定温度を保ってくれます。
シャープ
シャープの洗濯機は室内干しに優れた点が二つあります。1つ目は、ほとんどの乾燥機能がムラなく短時間で乾かせる「ヒートポンプ乾燥」を搭載していることです。
もう一点は、空気清浄機能「プラズマクラスター」を搭載しています。カビの発生を抑えてくれるので、洗濯機能のみのモデルで部屋干しする際も安心ですね。
洗濯機を選ぶ際のポイント
洗濯機を選ぶ際のポイントを見ていきましょう。
容量とサイズ
人一人が1日にだす洗濯物の平均量は「約1.5kg」です。なので、1.5kg×人数が1日に洗う洗濯物の量となるので、それに合わせた容量の洗濯機を選ぶべきです。
ですが、シーツなどの大物を頻繁に洗う方や、洗濯ものが増えやすい小さい子供がいる家庭は少し大き目サイズの洗濯機を選ぶと良いでしょう。
また、容量が大きいほど、サイズも大きくなります。ご自宅の防水パンに入らなければ設置できないので、必ず洗濯機と防水パンのサイズを確かめてから購入してください。
騒音対策
洗濯機の音が気になる人や、夜間に洗濯しなくてはならない人は45db以下の静音設計洗濯機を選びましょう。洗濯機にはそれぞれの静音性が表記されているので静音レベルをチェックできます。
また、駆動方式はインバーター式だと必要な電力で運転するので、必要最低限の振動で抑えられるためとても静かです。
洗浄性
洗浄性で選ぶなら、「仕事着」が多いのか、「普段着」や「子どもの服」が多いのか洗浄方式で選ぶとよいでしょう。
泥汚れや汗じみなど、頑固な汚れが付いた仕事着などを頻繁に洗う人はもみ洗い方式を行う縦型洗濯機がおすすめです。
繊維がデリケートなおしゃれ着や子ども用の服を頻繁に洗う人はドラム式がおすすめです。
洗濯槽の汚れ
長い間洗濯機を使用していると、洗濯層にカビや汚れがついてしまいます。洗濯槽の汚れを放置したまま洗濯すると嫌なにおいが洗濯物に移ってしまいますが、洗濯槽の洗浄は時間ちょっと面倒ですよね。
そこで、槽洗浄をオートでしてくれる自動掃除機能が便利です。洗濯後の槽に残った汚れやゴミ、洗剤のかすを掃除してくれます。
乾燥機能
洗濯機に乾燥機能を取り入れるなら、ヒートポンプ式がおすすめです。ヒートポンプ式搭載型は高値ですが、仕上がりが良く、更に電気代も安く省エネになるので長期的に見てメリットが大きいです。
一方、ヒーター式搭載型は安価ですが、衣類の繊維を傷めやすく電気代も高いのであまりおすすめしません。
光熱費
水道代や光熱費を考えるなら、節水機能が高く消費電力の低い洗濯機を選びましょう。
洗濯機を購入する前に商品ごとの表記をチェックしてください。更に水道代を安く抑えたいのであれば、水の量を調整するインバーターが搭載している商品がおすすめです。
洗濯機のおすすめ4選!
おすすめの洗濯機を4機ご紹介します!
パナソニック「NA-FA120V1」
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B07C12R9Y9/
洗浄力の強い縦型洗濯機ですが、デリケートなおしゃれ着も洗いやすいのが魅力です。パナソニックならではの「泡洗浄」が搭載されているので、よく泡立てた洗剤が繊維の奥まで染み込み汚れをしっかり落としてくれます。
日立 ドラム式洗濯乾燥機 ビッグドラム
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B07JLJN53C/
11kgの大容量ドラム式洗濯機です。この洗濯機の売りは「AIお洗濯」。AIが自動で、汚れや使用する洗剤によって洗濯時間や水の量を自動で調整してくれる優れものです。また、洗浄方式も豊富で、一つの洗濯機で「もみ洗い」「たたき洗い」「押し洗い」の3つが選べます。
東芝 ドラム式洗濯乾燥機「ZABOON」
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B07HCDPWWB/
静音性・洗浄性に優れたドラム式洗濯機です。洗濯時の音は32db以下ととても静かです。乾燥時でも42db以下なので騒音だと感じるラインを下回っています。
また、5段階の水温調整ができるインバーターが付いており洗浄力は高く、すすぎ後の洗剤を一切残りません。多機能面に優れた洗濯機です。
シャープES-PW10D-T
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B07X3CXF57/
落ちにくいワイシャツの襟に着いた汚れや、ソースのシミなどを綺麗に洗浄してくれる「超音波ウォッシャー」を搭載した縦型洗濯機です。部分的な汚れをピンポイントで落としてくれます。
洗濯物をあらかじめ予洗いすれば、たった10分で洗う短縮コースでも十分に汚れが落とせる優れ物。洗濯にあまり時間をかけたくないという人にはおすすめです。
最後に
安価で、大量の洗い物の汚れを落とせるのは「縦型式洗濯機」です。
しかし、洗浄力の強さはそれだけ衣類へのダメージに繋がり、使用する水や電力も大きく洗浄時の騒音も気になります。「仕事着を洗うために使いたい」という人にはおすすめです。
ドラム式は高値ですが、少ない水量で優しく洗う洗浄方式なので、おしゃれ着や普段着の洗浄に向いています。省エネ効果が高く、洗濯物を取り出しやすいのでどちらかというとファミリーにおすすめです。
この記事を参考に、ご自宅の洗濯物やライフスタイルに合わせた洗濯機を探してみましょう!