目次
テレビの種類で選ぶ「液晶」と「有機EL」
テレビを選ぶ際にどのような点について確認する必要があるのか、順に説明していきます。
現在、販売されているテレビの多くは大きく分けて、「液晶」と「有機EL」の2つに分類されます。これは、映像を映し出す仕組みの違いです。
「液晶」の表示方式 | 「有機EL」の表示方式 |
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パネルの裏にあるバックライトの光で映像が映し出す | 液晶の素子ひとつひとつが発光して映像を映し出す |
液晶テレビの特徴
メリット
- 有機ELより寿命が長い
- 広く流通しているため価格が安い
デメリット
- 薄さに限界がある
- 早い動きの映像がボケやすい
液晶は、LEDを使用することにより寿命が長く、商品化されてから時間も経過しているため価格が安いことがメリットですが、バックライトが必要な分、厚さを減らすには限界があるのと、早い動きの映像がボケやすいというデメリットがあります。
有機ELの特徴
メリット
- かなりの薄く設計することができる
- 応答速度が速い(スピード感ある映像を楽しめる)
デメリット
- 液晶テレビよりも寿命が短い
- 機種が少ない
- 価格が高い
有機ELはバックライトがない分、かなりの薄く設計することができます。また、応答速度が速いため、スピード感ある映像を楽しめるメリットもあります。デメリットとしては、液晶テレビよりも寿命が短いことや機種が少ない、価格が高いことなどが挙げられます。
映像の解像度で選ぶ フルHD、4K、8K
よく目にする「HD」「フルHD」「4K」「8K」はそれぞれ映像の解像度を示しています。
名称 | 解像度 |
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HD | 約90万画素 |
フルHD | 約200万画素 |
4K | 約800万画素(超高精細映像) |
8K | 約3,300万画素(超高精細映像) |
HDで約90万画素、フルHDで約200万画素で、4KはフルHDの4倍の約800万画素、8Kは、フルHDの16倍の約3,300万画素です。
一般的な映像を見る場合、フルHDでも十分綺麗に見えますが、超高精細映像を見たい場合は、4Kや8K対応の機種を選択しましょう。
4K、8K放送を視聴するには、チューナーが必要です。テレビを購入する際には、4K、8K放送に対応したチューナーが内蔵されているかどうかを確認してください。
内蔵していない場合は、別途チューナーが必要になります。テレビが4Kに対応しているからといって、必ずしもチューナーが内蔵されているとは限りませんのでご注意ください。
その他の搭載されている機能で選ぶ
最近のテレビには倍速機能や3Dテレビ、画面分割(2画面表示)など、さまざまな便利機能が搭載されています。
録画機能
録画機能はほとんどのテレビに搭載されていますが、録画した番組を保存するHDD(ハードディスク)が内蔵されているのか、内蔵ブルーレイ録画が可能なのか、外付けがHDDが必要になるのかを確認しておくとよいでしょう。また、何本を同時に録画できるのかなど、録画できるボリュームもチェックしましょう。
テレビのネットワーク機能
【ネットワーク機能で出来る事(一例)】
- Webサイトを閲覧
- インターネット動画配信サービスの利用
- ネットワーク上にあるAV機器との連携
テレビに搭載されているネットワーク機能には、「無線LAN」「DLNA」「DTCP-IP」などが存在します。
無線LAN対応製品であれば、ケーブルを使わずに自宅のネットワークに接続することができます。DLNA対応製品であれば有線LANを通じ、同じDLNAに対応したレコーダーやパソコンなどとデータをやりとりすることができます。
DTCP-IPとは、家庭内のネットワークに著作権保護技術により保護されたコンテンツを伝送するための技術規格で、不正コピーを防止したり外部への流出を防いでくれるものです。
HDMIの有無
映像や音声信号をデジタル伝送できるHDMI端子は、レコーダーや家庭用ゲーム機の接続に必要な場合が多いので、対応しているか確認するようにしましょう。
ARC対応製品の場合は、HDMIケーブルだけでテレビとAVアンプを接続できます。MHL対応製品は、スマートフォンなどのモバイル機器向けに開発された高速映像伝送用インターフェースで、MicroUSBでの接続が可能です。
一人暮らしや一戸建てリビングに最適の画面サイズとは
テレビのサイズは、小さいものから大きいものまで数多く展開されていますが、サイズの選び方は、ただ大きいサイズを選べばいいというわけではありません。
実は、テレビと座る場所の距離によって最適なサイズが決まります。
テレビのサイズと最適な視聴距離
- 【フルHD】画面の高さ×約3倍の距離
- 【4K】画面の高さ×約1.5倍
視聴距離の目安ですが、フルHDの場合は画面の高さ×約3倍の距離、4Kの場合は、画面の高さ×約1.5倍が理想とされています。
一人暮らしの場合などは、視聴距離がある程度固定されていると予測できますが、一戸建てのリビングの場合は、テレビの前のソファから視聴する場合以外にも、ダイニングテーブルやキッチンから視聴することも想定されるので、いろいろな視聴距離を想定してサイズを選ぶようにしましょう。
部屋の広さからサイズを考える場合
- 【~6畳】29インチ以下
- 【6畳~12畳】2インチ~49インチ以下
- 【12畳~】50インチ以上
テレビを設置する部屋の広さからテレビのサイズを考える場合、6畳までの子供部屋や寝室については、29インチ以下を目安にしましょう。
6畳~12畳のワンルームやリビングについては、32インチ~49インチ以下とし、視聴距離が長めにとれそうな場合は、大きめのサイズを選択しましょう。
12畳を超えるリビングの場合は、50インチ以上の大画面で検討することをおすすめします。
ただ、大型テレビの場合は大きさや重さも増えてきますので、設置場所・設置方法についても合わせて確認しておきましょう。
主なメーカーのテレビの特徴
ここでは、テレビを販売する主なメーカーの特徴をご紹介します。
映像と音にこだわりリアルさを追求「ソニー」
ソニーの主要ブランドは「BRAVIA(ブラビア)」。映像のほか、音にもこだわることにより、独自のアコースティック技術で映像と音が一体となる新たな視聴体験を実現。画面そのものから音が出ることにより、より現実に近い映像を楽しめます。
自然な高画質化処理で美麗な映像が楽しめる「東芝」
東芝の主要ブランド「REGZA(レグザ)」は、AI超解像技術でノイズの少ない精細な高画質化処理や動きの量に応じてフレーム制御を行うことにより、自然な高画質化処理を実現しています。
また、美肌リアライザーのさらなる進化により、くすみがちな陰影部分の肌までも艶やかに再現します。
臨場感たっぷりでゲームプレイにおすすめ「シャープ」
液晶を作り続けたシャープの主要ブランドは「AQUOS(アクオス)」です。独自の画像処理エンジンにより、解像度や映像レベルを判断して、最適な高精細処理を行います。
それにより、臨場感豊かな映像を実現。また、動きの速い映像に強い倍速液晶技術や残像感を抑える480スピード、120スピードを搭載しているので、スピード感のあるゲームにも最適です。
美しい映像が持ち味でスポーツ観戦におすすめ「パナソニック」
パナソニックの主要ブランド「VIERA(ビエラ)」。色を忠実に再現する独自の技術により、明るく色鮮やかに、淡い色や輝く光、陰影の中の微妙な色合いまでもリアルに再現。
精度の高い倍速表示が可能で、激しく動くスポーツのプレーもチラつきを抑え、滑らかな動きを再現します。
ブルーレイレコーダーなど内蔵機能が豊富「三菱」
三菱といえば使いやすさの追求です。主要ブランド「REAL(リアル)」は、1台で、見る、録る、残すが可能。1台にすべてが内蔵されているので、配線もスッキリ、リモコン1つで簡単に使いこなせるのが嬉しいポイントです。
また声ハッキリプラス機能により、高齢者でテレビの音などが聞き取りづらい方向けに、ボリュームを上げなくてもテレビの声が聞き取りやすくなる機能も搭載しています。
まとめ
テレビの選び方やメーカー別特徴を解説しましたがいかがでしたでしょうか。いろいろなテレビを見ながら、どれを購入するか考えてしまうと、それぞれ機能のよさに悩んでしまい、なかなかひとつに絞ることができませんよね。
そこで、テレビを購入する目的や視聴する部屋の広さ、そして予算をあらかじめ確認しておくことが重要です。今回の記事を参考にしていただき、ぜひ自分にあったテレビを選んでください。