目次
キャベツの旬の時期
収穫は3シーズン
キャベツは産地によって種類が変わるため、1年を通していつでも旬のキャベツを楽しむことができます。
春に収穫される「春キャベツ」から始まって、夏の高原で収穫される「夏キャベツ」、露地栽培で冬に収穫される「冬キャベツ」に続きます。それぞれに特徴があり価格も手ごろなため、とても使い勝手のよい食材です。
春キャベツの特徴
春キャベツは冬でも暖かい地域である千葉県の銚子や神奈川県の三浦、西のエリアだと九州が産地です。水気が多いため柔らかくサラダなどの生食に向いています。
全体的に丸い球形をしていて、内部はきみどり色をしているのが特徴です。葉の巻きがゆるく、ふんわりしているものが春キャベツです。
冬キャベツの特徴
冬キャベツは全体のカタチが楕円形で、内部は白く、葉1枚1枚がしっかりと密になっています。そのため加熱にも強く煮崩れがしにくいのが特徴です。葉に隙間がない、かたく巻かれている、ずっしりと重みのあるのを選ぶのがおすすめです。
美味しいのキャベツの見分け方
葉は緑が濃いもの
キャベツの外葉は厚みがあり鮮やかな緑色をしているものがおすすめです。そして、みずみずしくつやのあるものを選びましょう。
外葉が白いと、葉がいたんでいたり虫にかまれて何枚かむいたものと思われます。冬場は霜にあたると紫色に変色することもありますが、これは傷んでいるわけではなく、味に影響はありません。
芯の切り口はきれいなもの
キャベツは芯の部分から傷みはじめるため、芯が白くみずみずしいものを選びましょう。芯の切り口が黒ずんでいたり変色していないかチェックします。
また、切り口の大きさにも注目してください。直径が500円玉くらいものがちょうどよいと言われています。
大きいと育ちすぎているため水分が抜け、葉がかたくなっていることがあります。また味に苦味も出てくるとも言われていますので、色と大きさをよく見てみましょう。
カットしたキャベツは芯の高さに注目
芯の成長が進むにつれ葉が固くなり苦味も出てくるため、カットされているキャベツは芯の高さをチェックします。だいたい芯の高さが、キャベツ全体の2/3程度がよいとされています。
カットしてから時間が経過したものは、断面が盛り上がってくるのでその点も見逃さないようチェックします。
また葉には隙間の無いものがおすすめですが、春キャベツは巻がゆるくふんわりしていますので、全体の高さも高くなりがちです。その分、春キャベツの芯の長さは2/3という目安ではなく、できるだけ芯が高くないものを選ぶとよいでしょう。
キャベツの保存方法と保存期間
丸ごと保存する場合
- キャベツの芯を切抜き、水で濡らしたキッチンペーパーを丸めて軸の部分に詰めます。
- キャベツが呼吸できるように密閉せずに、保存袋に入れます。
- 芯の部分が下になるよう冷蔵庫の野菜室で保存します。
軸の部分に詰めたキッチンペーパーは定期的に交換をしましょう。
キャベツは常温でも保存できますが、冷蔵庫の野菜室が最も適しています。芯をくり抜くことでキャベツの成長が止まり、葉の栄養が奪われることが防げます。
カットキャベツの場合
- 芯の部分を切り落とし、濡れたキッチンペーパーで全体を包みます。
- 保存袋に入れて、口は軽く閉めた状態にしておきます。
- 切り口の部分を下にして野菜室で保存します。
カットしたキャベツは切り口から傷みやすくなります。そのため、芯の部分を処理してから保存すると長持ちしやすくなります。正しく保存していても、切り口部分は酸化して黒ずんできますので、使う時は変色した部分を切り落として使うとよいでしょう。
千切りやざく切りの場合
- 千切りしたキャベツをパリッとさせるために水にさらします。
- 水気をしっかりと切り、フリーザーパックへ入れて空気を抜きます。
- 金属製のトレーがあれば乗せて、急速冷凍します。
千切りやざく切りしたキャベツは空気に触れる断面が多いため、変色しやすく風味も落ちやすいです。シャキシャキ感もなくなるため、基本は冷蔵保存がおすすめです。スープの具材や炒め物などの加熱調理に使うのがよいでしょう。
長持ちさせるコツ
- キャベツは芯が無いほうが2培も長持ちすると言われています。
- 保存したキャベツはカットして使わず、葉を1枚1枚はがして使う方が長持ちします。
- 春キャベツは柔らかいため、冬キャベツに比べると傷みやすいため、芯の処理をして丸ごと冷蔵保存がおすすめです。
保存期間
キャベツの状態 | 保存方法 | 保存期間 |
丸ごと | 常温 | 1~2週間(冬のみ) |
丸ごと | 冷蔵 | 2週間~1ヶ月 |
カット | 冷蔵 | 3~5日を目安に食べきる |
千切り(ざく切り) | 冷蔵 | 2日程度 |
千切り(ざく切り) | 冷凍 | 2週間~1カ月 |
キャベツの美味しい食べ方
生のまま
特に春キャベツは葉が柔らかいため、生のまま食べるのに向いています。千切りでなくても、コールスローやサラダとしてそのまま美味しく食べられます。
炒め物
キャベツは卵と炒めるなど炒め物にも定番素材です。みじん切りで使えばシャキシャキ感も楽しめます。春キャベツは水分が多いため、シャキシャキとした歯触りに仕上げたい場合は短時間でさっとからめるとよいでしょう。
煮込み料理やスープ
和洋中問わず煮込み料理やスープにも幅広く使えます。煮込み料理では人気のロールキャベツやポトフがあります。もつ鍋などの鍋料理との相性もよいですね。味噌汁の具材としても人気です。
ピクルスや漬物
ピクルスなどの酢漬けや浅漬けなど、歯ごたえを感じられる食べ方にも向いています。
簡単!キャベツピクルスの作り方
材料
- 水:100CC
- 酢:200CC
- 砂糖:50g
- ローリエ:1枚
- キャベツ:5枚
- 塩:少々
作り方
- キャベツを適当にちぎって耐熱容器で2分ほどレンジで加熱します。
- キャベツ以外の材料を密閉容器でよく混ぜます。
- 加熱したキャベツを熱いまま2の液に入れて、2~3日置いたら完成です。
キャベツの栄養素
キャベツには薬でも知られている「キャベジン」と呼ばれるビタミンUが含まれています。
胃の粘膜の修復に作用すると言われていて、胃腸の弱い人や脂っぽいものを食べる時に一緒に摂りたい栄養素です。肌荒れや疲労回復に効果があると言われ、風の予防にも役立つビタミンCも豊富です。
そして野菜の中でもトップクラスの含有量はビタミンKです。ビタミンKは血液を凝固させる働きのある成分を作る栄養素と言われ、骨を丈夫にする効果が期待できます。このビタミンKに加え、骨や歯を作る栄養素でも知られているカルシウムも含まれています。
キャベツはケガをしやすい成長期の子供には必要不可欠な栄養素が多く含まれていると言ってもよいでしょう。カルシウムは外側の葉や芯の近くに多く含まれているそうです。
最後に
今回ご紹介したキャベツは一般的な緑色のキャベツですが、赤紫色の赤キャベツまたは紫キャベツと呼ばれているキャベツも人気です。赤紫色は、アントシアニンという天然色素が色の基となっていて、ポリフェノールの一種です。
一般的なキャベツよりも体内の活性酸素の発生を抑える効果が期待でき、彩りのアクセントにもなります。赤キャベツも一般的なキャベツと同じように、旬の季節はありますが産地を変え通年出回っています。