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謝らない人の心理

謝らない理由は一つではありません。大きく見ると、自分に謝る必要があると思っていない場合と、非を感じても謝罪を避ける場合があります。
そのため、「謝らない人はプライドが高い」と一つの性格で決めつけるより、本人が責任をどう捉えているのかを分けて考える方が実態に近いでしょう。
目の前の相手が実際にどう考えているかは外から断定できないため、ここでは謝らないときに考えられる主な心理として紹介します。
自分に非はないと思っている
そもそも本人が「自分は悪くない」と考えていれば、謝る必要も感じにくくなります。
こちらから見れば明らかな失敗や失礼な言動でも、本人の中では正当な行動だったり、問題になるほどのことではないと捉えていたりするケースです。
この場合は、悪いと分かっていながら意地を張って謝らないのとは事情が異なります。謝罪するかどうかには、自分にどの程度の責任があると認識しているかも関係するためです。
「普通なら謝るはずなのに」と感じる場面でも、まず双方で何が問題だったと考えているのかが食い違っている可能性があります。
相手にも非があると思っている
自分にまったく非がないと思っているわけではなくても、「相手にも悪いところがあるのに、自分だけが謝るのは納得できない」と考えることがあります。
たとえば注意されたときに、自分の行動について話すより先に「でも、そっちも○○したよね」と返すケースです。
本人が「責任は双方にある」と捉えていると、自分だけが謝ることを、一方的に自分の非を認めることのように感じる場合があります。
この場合は、「自分はまったく悪くない」と考えているケースとは分けて見る必要があります。自分にも非はあるものの、「自分だけが謝るのは違う」と考えている可能性があるためです。
謝ると自分が不利になると感じる
自分にも非があると感じながら、それでも謝罪を避けるケースもあります。謝罪によって自分の立場や自己評価が下がるように感じると、非を認めることに抵抗が生じる場合があります。
対人トラブルの後に謝罪を明示的に拒否した場合を調べた研究では、謝罪を拒否しなかった場合より自尊感情が高く、力・コントロール感も高まる結果が報告されています。
ただし、これは謝らない人全員が同じ心理だという意味ではありません。
大切なのは、「謝らない=悪いと思っていない」とは限らないことです。非を感じていても、それを言葉にすることへ抵抗を持つ人もいます。
謝らない人の特徴

相手の本心を正確に見抜くことはできなくても、謝らない場面での言動は確認できます。
心理を決めつけるより、実際にどのような反応を繰り返しているかを見る方が、その後の付き合い方を考えやすくなります。
言い訳や反論が先に出る
問題を指摘されたとき、「ごめん」より先に「でも」「だって」「仕方なかった」と説明や反論が続くことがあります。
事情を説明すること自体が悪いわけではありません。実際に誤解がある場合もあります。ただし、相手が困ったことや起きた問題について触れず、自分が悪くない理由の説明だけが続くと、聞く側には「謝る気がない」と映りやすくなります。
「そんなつもりではなかった」「悪気はなかった」という言葉も同様です。意図の説明と、結果として相手を困らせたことへの対応は別の話として考える必要があります。
相手や状況のせいにする
自分の行動を指摘されても、「あなたが先に○○したから」「忙しかったから仕方ない」など、相手や周囲の事情へ責任を移すことがあります。
もちろん、実際に複数の原因が重なっている出来事もあります。問題なのは、事情を説明することではなく、自分がしたことについては一切触れず、責任の話をすべて外へ向けてしまう状態です。
一度の反応だけで性格を決めつける必要はありませんが、同じ問題が起きるたびに言い訳や責任転嫁が繰り返されるかは、今後の付き合い方を考える材料になります。
謝らない人との付き合い方

謝らない相手と接するときは、「どうすれば謝らせられるか」だけを考えると疲れやすくなります。
相手の言葉そのものはコントロールできないため、こちらが伝えることと、その後の相手の行動を分けて考えるのがポイントです。
謝らせることにこだわりすぎない
納得できないことがあれば、「一言くらい謝ってほしい」と思うのは自然です。
ただ、謝罪を引き出すことだけが目的になると、「謝るまで話を終わらせない」といった押し問答になり、肝心の問題が置き去りになることがあります。
謝罪が関係修復のきっかけになることはありますが、「ごめんなさい」という言葉だけで信頼が元どおりになるわけでもありません。
謝罪の有無とあわせて、その後に相手が問題を理解し、行動を変えようとしているかを見る方が、今後の関係を判断しやすくなります。
困ったことと今後してほしいことを伝える
「ちゃんと謝って」と求めるだけでは、何について問題だと感じているのかが伝わらないことがあります。
たとえば、「連絡がなかったことで予定を変更することになって困った。次から遅れるときは連絡してほしい」のように、起きたこと、自分が困ったこと、今後してほしいことを分けて伝える方法があります。
謝罪の言葉を要求するより、問題になった行動と今後の希望を具体的に伝えることで、話し合いの焦点もぶれにくくなります。
謝罪の言葉だけでなく、その後の行動を見る
「ごめん」と言わなくても、自分のミスを認めてやり直したり、同じことが起きないよう対応を変えたりする場合があります。
大切なのは、謝罪の言葉の有無だけでなく、その後に責任を認めて行動を変えているかを見ることです。
- 問題になった事実を認めているか
- 必要な修正や埋め合わせをしているか
- 同じ問題を繰り返さないよう行動を変えているか
- 話し合っても責任転嫁を繰り返していないか
こうした行動を見ると、「謝ってくれない」という一点だけでは分からなかった相手の姿勢も判断しやすくなります。
同じ問題が続くなら距離を置くことも考える
気持ちを伝えても責任転嫁が続く、同じ問題を何度も繰り返す、話し合うたびに強いストレスを感じるという場合は、無理に相手を変えようとし続ける必要はありません。
友人なら会う頻度を減らす、仕事上の相手なら必要な連絡を記録に残して関わる範囲を明確にするなど、関係によって取れる距離は異なります。
家族や職場の人など、簡単には関係を切れない相手なら、完全に関係を切る以外にも負担を減らす方法はあります。
見るべきなのは謝罪の言葉だけでなく、責任を認めるか、行動を直すか、同じ問題を繰り返すかです。相手の心理を完全に理解できなくても、実際の行動をもとに自分にとって無理のない付き合い方を選んでいきましょう。










