目次
お盆にしてはいけないとされる主なこと

お盆には、釣りや虫取り、海や川での遊び、祝い事、針仕事や草刈りなど、昔から避けるとされてきた行動があります。
ただし、それぞれの由来は同じではありません。すべてを同じ種類の禁止事項と考えず、なぜ避けるとされるのかまで確認することが大切です。
釣りや虫取りなど、生き物を捕まえること
お盆に釣りや虫取りなどを控える風習は、仏教で大切にされる「不殺生」の考え方と結びつけて説明されることがあります。不殺生とは、生き物の命をむやみに奪わないという戒めです。
ただし、不殺生はお盆の期間だけに設けられた戒めではありません。お盆だから突然すべての虫取りや釣りが禁止されると考えるより、生き物の命を大切にする考えを普段以上に意識する風習として捉えると分かりやすいでしょう。
家庭や地域で大切にしている習慣があれば、その考え方も確認してみてください。
海や川など自然の水辺で遊ぶこと
お盆には海や川を避けるという言い伝えがあり、地域によっては「あの世に引き込まれる」といった話が伝えられています。
こうした話は民間伝承として受け取り、現実の安全上の理由とは分けて考える必要があります。
実際の海や川では、台風によるうねりや高波、川の増水など、その日の気象や水の状態によって危険度が変わります。
海水浴や川遊びをするかどうかは、お盆の言い伝えだけで決めるのではなく、警報や注意報、現地の管理情報などを確認して判断しましょう。
結婚式などのお祝い事をすること
お盆は法要や墓参り、帰省などの予定が入る家庭もあるため、結婚式などのお祝い事を避けることがあります。一方で、お盆中の結婚式や入籍そのものを一律に禁止する宗教上の決まりとして考える必要はありません。
判断するときは、法要など親族の予定と重ならないか、家族がお盆の慣習をどの程度大切にしているかを確認するのが現実的です。
入籍などを予定している場合も、「お祝いだからダメ」と決めるのではなく、本人たちと家族の予定や考え方を踏まえて決めるとよいでしょう。
針仕事や草刈りをすること
お盆には針仕事や草刈りをしない、という風習が残る地域や家庭があります。これらは全国共通の仏教上の戒めというより、地域の民俗や家庭で受け継がれてきた言い伝えとして捉える方が適しています。
そのため、「針仕事をしてしまった」「知らずに草刈りをした」という場合も、それだけで不吉な出来事につながると考える必要はありません。
家族から初めて風習を聞いたのであれば、次のお盆ではどうしているのかを確認するきっかけにするとよいでしょう。
お盆でも一律に控える必要はないこと

お盆のタブーを調べていると、旅行や仕事、食事など日常生活まで控えるべきなのか迷うことがあります。お盆だからという理由だけで、普段の生活すべてを止める必要はありません。
それぞれ何を気にすればよいかを見ていきましょう。
旅行や外出
お盆に旅行や外出をすること自体を「非常識」と一律に考える必要はありません。気にしたいのは、家族で法要や墓参りなどを予定しているかどうかです。
参加が必要な予定がある場合は、旅行の日程を決める前に家族と話し合っておくと行き違いを防げます。仕事や距離などの事情で帰省できないこと自体も、お盆のタブーではありません。
法要など家族の予定がある場合は、参加できるかどうかを事前に共有しておくとよいでしょう。
仕事や買い物
お盆だからといって、仕事や日常の買い物まで控えなければならないわけではありません。
仕事の都合で休めない場合や生活に必要な買い物がある場合に、それだけで供養を軽んじていると考える必要はないでしょう。
家庭で集まりや法要を予定している場合は、その時間との調整を考えます。特別な予定がなければ、普段どおりに生活して構いません。
寝て過ごした場合についても、それだけでタブーを破ったと捉える必要はありません。
プール
海や川を避けるというお盆の言い伝えを、プールまでそのまま広げる必要はありません。海や川とは環境や安全上の条件が異なるため、「水辺だから同じタブー」と一括りにしないことが大切です。
プールを利用する場合は、お盆だから特別に危険と決めつけるのではなく、施設の利用ルールや安全上の案内に従いましょう。
肉や魚を食べること
お盆には精進料理を用意し、肉や魚を控える習慣があります。これは不殺生の考えと結びついた食文化の一つですが、現在のすべての家庭で肉や魚を食べてはいけないという意味ではありません。
大切なのは、精進料理を取り入れる習慣と、日常の食事を一律に禁止することを分けて考えることです。家庭や寺院に決まった食習慣がある場合はそれに合わせ、特に決まりがなければ普段の食事をしたことだけで不安になる必要はありません。
タブーとされることをしてしまっても過度に不安にならない

お盆の風習を後から知り、「針仕事をしてしまった」「草刈りをした」「旅行へ行った」と気づくこともあります。しかし、昔から避けるとされる行動をしたことだけで、その後に災いや不幸が起きるとはいえません。
すでにしてしまったことを理由に自分を責めたり、悪い出来事が起こるのではないかと過度に心配する必要はありません。
今後どうすればよいかは、避けるとされる理由に合わせて考えます。家庭や地域の風習なら、次のお盆ではどうしているのかを家族に確認するとよいでしょう。
法要など家族の予定に関わることは、必要に応じて今後の予定を共有します。海や川など安全に関わることは、次に出かける際にその日の安全情報を確認することが大切です。
初盆やお供えは家庭・宗派・地域の作法を確認する

お盆の時期や供養の方法は全国で一つに決まっているわけではありません。初盆の準備やお供え、迎え方についても、宗派・地域・家庭によって違いがあります。
初盆は通常のお盆と準備が異なる場合がある
初盆(新盆)では、通常のお盆とは異なる法要や準備を行う地域・宗派があります。一方で、特別な迎え方を必要としない考え方の宗派もあります。
そのため、「初盆だからこれをしてはいけない」と一般的な情報だけで判断するより、菩提寺がある場合は菩提寺へ、家庭に決まった慣習がある場合は家族へ確認するとよいでしょう。
お供えや迎え火・送り火にも違いがある
お供えする花や食べ物、迎え火・送り火の行い方にも違いがあります。宗派や地域によって作法が異なるため、特定の方法を全国共通のルールとして扱わないことが大切です。
迎え火や送り火についても、地域によって行う時期や方法が異なり、宗派によっては一般的な迎え方とは異なる考え方をする場合があります。
集合住宅など火を扱いにくい環境では、無理に火を使うのではなく、家庭や寺院でどのようにしているかを確認しましょう。
迷ったときは「なぜ避けるのか」を確かめる

お盆について「これはやってはいけない」と聞いたときは、行動だけを見るのではなく、その理由を確認してみましょう。
- 仏教や宗派の教え・作法に関係するもの
- 地域や家庭で受け継がれている風習
- 昔から伝わる民間伝承や言い伝え
- 海や川などでの現実的な安全上の注意
- 法要の日程など家族・親族への配慮
由来が分かれば、どこまで気にするべきかも判断しやすくなります。家庭や寺院に具体的な決まりがある場合は確認し、安全に関わることは現在の状況を優先して判断しましょう。
理由の異なるものをすべて同じ「お盆の絶対禁止」と考えないことが大切です。家庭の習慣や実際の状況も確かめ、自分のケースに合わせて判断しましょう。









