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家相でやってはいけないとされる6つの間取り

ここで挙げる6つは、方位、家の中心、基準線、建物形状、玄関周りなど、家相で間取りを確認するときの代表的な観点です。一つの家が複数に当てはまる場合もあります。
当てはまっても、家相だけで住めない家とは決まりません。
不幸や病気につながるとも断定できないため、後半では実際の住みやすさの確認点と、変更できる範囲の対処法を紹介します。
① 鬼門・裏鬼門に玄関や水回りがある
家相では、北東を「鬼門」、南西を「裏鬼門」と呼び、玄関やトイレ、浴室、キッチンなどを置くことを避ける考え方があります。
玄関や火・水を使う設備は、配置を重視する場所として扱われます。
一方で、北東や南西に設備があるだけで、湿気や暑さなどの問題が必ず生じるわけではありません。実際の暮らしでは、窓の位置、断熱性能、換気設備、周囲の建物、日射の入り方を確認することが大切です。
鬼門に勝手口がある場合も、方位だけでなく、防犯性や冷気の入りやすさ、通路の使いやすさを確かめましょう。
② 家の中心に階段や水回りがある
家の中心は、家相では「宅心」や「太極」と呼ばれ、家全体の安定に関わる重要な場所とされています。
そのため、中央に階段、トイレ、浴室、キッチンなどがある間取りは、避けるべき家相として挙げられることがあります。
現実の住みやすさでは、設備ごとに確認する内容が異なります。中央階段は、生活音や冷暖房した空気が上下階へ広がりやすい場合があります。
中央のトイレや浴室は外壁に面しにくいため、窓ではなく換気設備に頼る設計もあります。ただし、住宅の断熱・換気性能や扉の配置によって状況は変わります。
③ 正中線・四隅線上に玄関や水回りがある
正中線とは、家の中心を通る東西・南北の線です。四隅線は、北東と南西、北西と南東を結ぶ線を指します。
家相では、これらの線上に玄関の開口部やトイレ、浴室、キッチンの火気などが重なることを避ける考え方があります。
ただし、家の中心や方位をどこから測るかは、建物の形や流派によって判断が分かれます。マンションでは、建物全体を見る方法と住戸だけを見る方法があり、間取り図だけで正確に判断するのが難しい場合もあります。
細かな位置まで重視したいときは、設計前に基準を決めて確認した方が混乱を防げます。
④ 建物に大きな欠けがある
家相でいう「欠け」とは、四角形を基準に見たとき、建物の一部が大きくへこんでいる形を指します。L字型や凹凸の多い住宅などは、欠けのある方位によって異なる意味があると説明されます。
欠けと判断する大きさや位置は、家相の流派によって異なります。また、複雑な形の建物だから耐震性が低い、四角い建物なら安全と一律に判断することもできません。
耐震性は、耐力壁の量と配置、接合部、基礎、施工状態、劣化状況などを含めて確認します。建物の安全性が気になる場合は、家相とは分けて設計者や専門家に相談しましょう。
⑤ 玄関の正面に階段やトイレがある
玄関の正面に階段がある間取りは、家に入った気が上階へ流れやすいとされます。正面にトイレがある場合も、玄関から入る良い気を受け止めにくい家相として避けられることがあります。
暮らしの面では、玄関を開けたときに室内や階段が見えやすく、プライバシーが気になる場合があります。トイレの扉が正面に見える配置では、来客時の視線や音、臭いへの配慮も必要です。
正面にあること自体を問題にするのではなく、玄関からどこまで見えるか、扉を安全に開閉できるかを確認してください。
⑥ 玄関と勝手口・裏口が一直線に並ぶ
玄関から勝手口や裏口までが一直線に並ぶ間取りは、玄関から入った気が家の中にとどまらず、そのまま外へ抜けやすい配置として、家相では避ける考え方があります。
現実の生活では、玄関を開けたときに家の奥まで見えやすくなる点や、窓や扉の開け方によって風が強く通る点を確認します。
風通しがよいこと自体は悪いことではありませんが、扉があおられる、冷暖房した空気が逃げる、外からの視線が通るといった不便があれば対策が必要です。
家相と住みやすさは分けて考える

家相は、方位や間取りの吉凶を判断する伝統的な考え方です。一方、住宅の住みやすさや安全性は、採光、換気、断熱、耐震性、生活動線など、建物ごとの条件から確認します。
家相上の見方と住宅性能上の問題を無理に結びつけず、それぞれ別の判断軸として考えましょう。
日当たりや換気は方位だけで決まらない
日当たりは方位だけでなく、窓の位置や大きさ、周囲の建物、庇、季節によって変わります。
西向きの窓から強い日差しが入る家では室温が上がりやすくなりますが、外付けシェードや庇、遮熱性能のある窓などで軽減できる場合があります。
湿気や結露も、北東に水回りがあるという理由だけで発生するものではありません。断熱、換気、室温、室内で発生する水蒸気などが関係します。
方位を気にする前に、換気扇が十分に機能しているか、カビや結露が実際に生じていないかを確認してください。
新築や購入予定の住宅では、省エネ性能ラベルや設計資料があれば、断熱性能、窓の仕様、換気計画も確認しましょう。
基準に適合していることだけで暑さや寒さがなくなるとは限らないため、窓の向きや大きさ、日射を遮る設備もあわせて確認します。
耐震性は建物の形だけでは判断できない
建物の形は構造計画の要素の一つですが、形だけで耐震性は決まりません。L字型や凹凸のある住宅も、設計内容、施工状態、建物の劣化状況などを含めて確認します。
中古住宅では、建物状況調査の実施有無と結果、新築時の図面、点検・修繕・リフォームの履歴も確認材料になります。
資料がない場合や建物の状態が気になる場合は、形だけで判断せず、専門家による調査や耐震診断を検討しましょう。
階段や水回りは動線・生活音・安全性も確認する
階段では、段差の高さ、勾配、手すり、照明、廊下とのつながりが安全性に関わります。
家の中心や玄関正面にあるかだけでなく、夜間でも足元が見えるか、子どもや高齢者が使いやすいかを確認してください。
トイレや浴室、キッチンでは、換気、臭い、音、掃除のしやすさ、寝室やリビングとの距離が重要です。家相上は同じ水回りでも、設備ごとに困りやすい点は異なります。
実際の生活場面を想像して判断しましょう。
家相が気になる場合の対処法

ここで紹介する対処法は、家相上の吉凶を変えると保証するものではありません。
新築・改修前は家相と暮らしやすさの優先順位を整理し、すでに住んでいる場合は、臭い、暗さ、暑さ、視線、動線など、実際に感じている不便を軽減する方法を選びます。
設計段階で間取りの優先順位を決める
新築や大規模なリフォームでは、家相をどこまで取り入れるかを早い段階で決めます。
すべての方位や配置条件を優先すると、日当たり、動線、収納、敷地条件などと両立しにくくなることがあります。
家族が特に気にしている項目を整理し、譲れない条件を数点に絞りましょう。たとえば、鬼門の水回りを避けることを優先するなら、別の場所で家事動線や採光に無理が出ないかも設計者と確認します。
清掃・換気・照明で住環境を整える
鬼門・裏鬼門や家の中心に水回りがある場合でも、こまめな清掃と換気は実行しやすい対策です。
これは間取りそのものを変える方法ではありませんが、臭い、湿気、暗さなど、暮らしの不快感を減らすことにつながります。
窓がないトイレや浴室では換気扇を活用し、フィルターの汚れや排気状態も確認します。玄関や廊下が暗い場合は、照明を見直して足元や段差を見えやすくしましょう。
建具や目隠しで視線と動線を調整する
玄関の正面に階段やトイレが見える場合は、格子状の間仕切りやスクリーン、建具などで視線をやわらげられます。
玄関と勝手口・裏口が一直線に並ぶ家でも、建具やカーテンによって外からの視線を遮る方法があります。
ただし、玄関や階段に物を増やすと、通行や避難の妨げになることがあります。のれんや観葉植物を置く場合も、転倒しにくく、扉の開閉や移動を妨げない場所を選びましょう。
暑さ・寒さ・湿気は設備で軽減する
方位や窓から入る日射が気になる住宅では、室内カーテンだけでなく、庇、すだれ、外付けシェードなど、窓の外側で日射を遮る方法もあります。
寒さや結露が気になる場合は、窓の断熱、暖房、換気、除湿を組み合わせて対策します。
設備や窓の交換には費用がかかるため、まずは室温や湿度、結露が生じる場所と時間帯を確認しましょう。具体的な問題が分かれば、必要以上に大掛かりな工事をせずに対処方法を選べます。
マンションや賃貸は変更できる範囲を見極める
マンションでは、玄関や水回りの位置を移動できないことが多く、建物全体と専有部分のどちらを家相の基準にするかも考え方が分かれます。
正中線や四隅線を含む細かな方位判定へこだわりすぎると、実際に選べる住戸が限られてしまいます。
賃貸住宅も含め、間取りを変更できない場合は、日当たり、換気、騒音、防犯、収納、生活動線を優先して確認しましょう。
家具や植物を置く場合は、管理規約や避難経路にも配慮してください。
家相だけで住まいの良し悪しを決めない

家相は、住まいを考える一つの見方として取り入れられます。
しかし、特定の方位や間取りに当てはまることだけを理由に、現在の家を危険だと決めつけたり、無理な改築をしたりする必要はありません。
すでに住んでいて具体的な安全上・生活上の問題がない場合は、家相だけを理由に急いで改築や引っ越しを決める必要はありません。
家相をどこまで重視するかを家族で整理し、実際の暮らしやすさを優先することも選択肢です。
住まいを選ぶときは、次の条件を優先して確認しましょう。
- 耐震性や防火性に問題がないか
- 日当たり・換気・暑さ・寒さを許容できるか
- 階段や段差を安全に使えるか
- 家事や移動の動線に無理がないか
- 予算や維持管理の負担が大きすぎないか
家相上の配置よりも、実際に生じている安全面や生活上の問題から対処することが大切です。
新築や改修で家族の意見がまとまらない場合は、家相の考え方だけで決めず、設計者や住宅の専門家にも相談し、暮らしやすさとのバランスを取りましょう。









