海外の水道水が飲めない理由とは?飲める国9カ国と水を口にする前の注意点

海外では水道水をそのまま飲める国が限られます。飲める国9カ国の見方や、水道水が飲めない理由、現地で口に入りやすい水の扱いを解説します。

海外では水道水をそのまま飲める国が限られる

日本では、蛇口から出る水をそのまま飲んだり、料理や歯磨きに使ったりすることが日常的です。

しかし、海外では同じ感覚で水道水を飲めるとは限りません。国や地域によって、水源の状態、浄水設備、消毒管理、配管の古さなどが大きく違うためです。

海外の水道水が飲めないと聞くと、「どの国が危ないのか」と国名だけで判断したくなるかもしれません。ただ、水道水の安全性は国だけでなく、都市部か地方か、宿泊先の建物や配管の状態、断水や災害の有無によっても変わります。

海外で水道水を飲む場合は、現地の情報を確認してから飲むことが大切です。

水道水をそのまま飲める国として挙げられる9カ国

水道水が飲める国を知りたい人にとって、国名の情報は重要です。ただし、資料によって国数が違って見えることがあります。

これは、「国全体で飲める」と見るのか、「一部地域なら飲める」「飲めるが注意が必要」まで含めるのかで数え方が変わるためです。

公的資料では日本を含む9カ国とされている

名古屋市上下水道局の2025年6月時点の整理では、水道水をそのまま飲める国として、以下の9カ国が挙げられています。

  • 日本
  • ニュージーランド
  • オーストリア
  • デンマーク
  • フィンランド
  • アイスランド
  • オランダ
  • ノルウェー
  • スウェーデン

この記事では、この整理をもとに、水道水をそのまま飲める国は日本を含む9カ国として扱います。ただし、これは「公的資料でそのように整理されている国」であり、どの場所でも必ず同じ条件で飲めるという意味ではありません。

注意が必要な国を含めると数は変わる

国土交通省の資料では、水道水をそのまま飲める国と、飲めるものの注意が必要な国を分けて整理しています。

また、自治体や民間の記事では、一部の都市や地域で飲める国を含めて紹介している場合もあります。

そのため、記事によって「10カ国」「11カ国」など数字が違って見えることがあります。数字だけを見るより、どの定義で数えているのかを確認する方が、実際の判断には役立ちます。

飲める国でも地域や建物で水質は変わる

水道水をそのまま飲める国として紹介されていても、地域や建物によって水の状態は変わります。都市部では問題なくても、地方や古い建物では配管や貯水タンクの影響を受けることがあります。

旅行や長期滞在で水道水を飲む場合は、国名だけで判断せず、宿泊先や現地の案内を確認することが大切です。

特に、におい、濁り、変色などがある水は、飲用に向いている国でも避けた方が安心です。

海外の水道水が飲めない主な理由

海外の水道水が飲めない理由は、単に「水が汚いから」とまとめられるものではありません。水源の状態、浄水設備、配管、水不足など、複数の事情が重なっていることがあります。

水源が汚染されている

水道水のもとになる川、湖、地下水などが汚染されていると、飲み水として安全に使うためには高い浄水能力が必要になります。

生活排水や工場排水、農地から流れ込む成分などが水源に混ざる地域では、処理の負担が大きくなります。

水源が汚染されている地域でも、十分な浄水処理が行われていれば飲める場合はあります。ただし、設備や管理が追いついていない地域では、蛇口から出る水をそのまま飲むことに注意が必要です。

浄水や消毒の管理が十分でない

水道水を飲める状態にするには、ろ過や消毒などの処理が安定して行われている必要があります。

設備が古かったり、管理体制が整っていなかったりすると、細菌やウイルスなどを十分に取り除けない可能性があります。

また、断水や災害、工事のあとには、普段は飲める地域でも一時的に水質が不安定になることがあります。現地で「水道水を飲まないでください」と案内されている場合は、短期間の滞在でもその指示に従いましょう。

古い配管や貯水タンクで水質が変わる

浄水場で処理された水が安全でも、蛇口に届くまでの配管や貯水タンクの状態によって水質が変わることがあります。

古い建物や清掃が十分でないタンクでは、においや濁りが出る場合もあります。

これは、国全体の水道水の評価だけでは判断しにくい部分です。宿泊先で水道水を飲んでよいか分からないときは、フロントや現地スタッフに確認し、はっきりしない場合は市販の水を選ぶ方が無難です。

水不足で飲み水の確保が難しい

乾燥地帯や雨量の少ない地域では、水そのものを安定して確保することが難しい場合があります。水源が少ない地域では、貯水、浄水、配水のすべてに負担がかかります。

水不足が続くと、生活用水や農業用水との兼ね合いもあり、飲み水として安全な水を安定して届けることが難しくなります。

安全な水が手に入りにくい背景には、衛生管理だけでなく、自然環境やインフラの問題も関わっています。

現地では飲み水以外からも水が口に入る

海外で水道水に注意するときは、飲み水だけを避ければよいわけではありません。氷、歯磨き、生野菜を洗う水など、意識しないうちに水道水が口に入る場面があります。

氷入りの飲み物

飲み物自体が安全でも、氷に水道水が使われていることがあります。氷は見た目だけでは、どの水で作られたものか判断できません。

水道水が飲めない地域では、氷入りの飲み物を避けるか、氷なしで注文すると安心です。屋台や衛生状態が分かりにくい店では、未開封のペットボトルや缶入り飲料を選ぶ方が判断しやすくなります。

歯磨きやうがいの水

歯磨きやうがいでは、水を少量でも口に含みます。飲み込まないつもりでも、少し体に入ることがあるため、水道水が飲めない地域では注意したい場面です。

滞在先の水道水が飲用に向いているか分からない場合は、歯磨きやうがいにもボトル水を使うと安心です。特に胃腸が弱い人や短期滞在で体調を崩したくない人は、最初からボトル水を使うと迷いにくくなります。

生野菜やカットフルーツを洗う水

生野菜やカットフルーツは、洗うときに使われた水が口に入る可能性があります。清潔に見える料理でも、洗浄に使った水の状態までは分かりません。

水道水に不安がある地域では、加熱された料理を選ぶ方が安心です。生ものを食べる場合は、衛生管理が行き届いた店か、皮をむいて食べられる果物かなどを見て判断しましょう。

シャワー中に口に入る水

シャワーの水は飲み水ではありませんが、顔を洗ったり髪を流したりするときに、口に入ることがあります。

水道水が飲用に向いていない地域では、シャワー中も水を飲み込まないように気をつけましょう。

また、水の硬度が高い地域では、髪のきしみや肌の乾燥を感じることがあります。これは衛生面の危険とは別の話ですが、気になる場合は保湿やヘアケア用品を用意しておくと過ごしやすくなります。

海外では水道水を安易に飲まない

海外の水道水は、国や地域によって事情が大きく異なります。水道水を飲める国として紹介されていても、滞在する都市、建物、配管、体調によって判断は変わります。

大切なのは、必要以上に怖がることではなく、分からないまま口にしないことです。海外で水道水を飲んでよいか迷ったら、安易に飲まず、未開封の市販の水を選ぶようにしましょう。

飲み水だけでなく、氷、歯磨き、生野菜を洗う水まで意識しておくと、現地での体調トラブルを避けやすくなります。

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る