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お風呂の追い焚き1回でかかるガス代の目安

お風呂を沸かしてから時間が経つと、どうしてもお湯は冷めてしまいます。特に家族の人数が多いと、最後の人まで温かさを保つのは一苦労ですよね。
そんな時に頼りになるのが「追い焚き」ですが、ボタン一つで動くあの機能、1回でいくらくらい使っているのでしょうか。
都市ガスなら1回約10円〜20円が今の相場
一般的な200Lの浴槽で、ぬるくなったお湯を40度から42度くらいまで2度ほど温め直す場合、都市ガスなら1回約10円〜20円が目安です。
「1度上げるのに約3円〜5円」という基準を知っておくと、冬場に4度〜5度と大幅に温度を上げたい時の計算もしやすくなります。
1回分はわずかな金額に見えますが、家族がバラバラに入ってその都度追い焚きを繰り返せば、1ヶ月で1,000円近い出費になることも。
まずはこの「1回の単価」を意識することが節約の第一歩です。
プロパンガスは都市ガスの約1.5〜2倍を想定
プロパンガスをご利用のご家庭は、都市ガスに比べて基本料金や従量単価が高めに設定されていることが多いため、1回の追い焚きで約20円〜40円ほどかかると考えておきましょう。
地域や契約会社によって価格差はありますが、ざっくり「都市ガスの2倍」と見積もっておけば安心です。プロパンの場合、毎日1回追い焚きを増やすだけで月額1,000円以上の差が出ることも珍しくありません。
「追い焚き1回がコンビニのコーヒー1杯分よりは安いけれど、チロルチョコ数個分」という感覚でいるのが現実的です。
夏と冬でこんなに違う!水温によるコストの変動
追い焚き代を大きく左右するのが、実は「季節」による元の水温の差です。
夏場はもともとの水温が高いため、短時間の追い焚きですぐに適温になりますが、冬場は配管を通る水自体が冷え切っています。
さらに浴室自体の温度も低いため、温めているそばから熱が逃げてしまい、夏の2倍以上の時間がかかることも珍しくありません。
冬に「なかなかお湯が温まらない」と感じるのは、給湯器がそれだけフル稼働してガスを消費している証拠です。年間を通して同じコストではないことを覚えておきましょう。
追い焚き・入れ替え・足し湯、どれがお得?

冷めたお湯を復活させる方法は追い焚きだけではありません。全部入れ替えるのと、熱いお湯を足すのとでは、トータルでどれが一番賢い選択なのでしょうか。
節約最優先なら「追い焚き」が圧倒的に安い
家計への優しさで選ぶなら、結論は「追い焚き」の圧勝です。最大の理由は、新しい水を買わずに済む「水道代の節約」にあります。
お湯を張り直す場合、ガス代に加えて200L分の水道代(約40円〜60円)がまるまる上乗せされます。一方で追い焚きは今あるお湯を循環させるだけなので、かかるのはガス代のみ。
トータルコストを比較すると、1回入れ替える費用で追い焚きなら3回以上行える計算になり、月間で見れば数千円単位の大きな節約につながります。
「高温さし湯」が効率的なケースとは?
「お湯が少なくなっているけれど、全部入れ替えるのはもったいない」という時は、高温の新しいお湯を足す「さし湯」が合理的です。
追い焚きは浴槽の穴(循環口)よりお湯が少ないと空焚きに近い状態になり、効率が落ちたり故障の原因になったりします。また、お湯が汚れている時も、新しいお湯を足すことで少しだけ鮮度が戻ります。
「量も温度も足りない」という状況なら、無理に追い焚きを繰り返すよりも、さし湯で一気に温度と水位を稼ぐ方がスマートな判断です。
翌朝の冷めきったお湯は「入れ替え」が正解
節約派が最も迷うのが、一晩経って冷え切った「昨日の残り湯」をどうするか。
実は、これを追い焚きで適温にするには膨大なエネルギーが必要で、コスト的には新しくお湯を張るのと数円から数十円程度しか変わりません。そのわずかな差のために、細菌が増えたお湯を使い回すストレスを抱えるのは本末転倒です。
冬場など温度低下が激しい翌日は、無理に追い焚きをせず、清潔な新しいお湯を張り直す方が、結果的に満足度もコストパフォーマンスも高くなります。
「自動保温」機能がガス代を跳ね上げる?意外な盲点

今の給湯器には便利な「自動」ボタンがありますが、これが実は一番の「うっかり浪費」の原因かもしれません。
数時間で数十円のロス?知らない間の「刻み追い焚き」
自動保温は、お湯が設定温度から1〜2度下がるたびに、センサーが検知して勝手に温め直してくれる機能です。
非常に便利ですが、誰も浴室にいない間も「理想の温度」を律儀に守り続けてしまうのが難点。例えば、家族がバラバラに入浴し、3時間放置している間に何度も小さな追い焚きが繰り返されると、それだけで1回分以上のガス代が知らないうちに消えてしまいます。
「使っていない時間にお金を払っている」状態は、非常にもったいないロスと言えます。
入る直前に「追い焚きボタン」を押す習慣を
最も確実な節約法は、給湯器の自動ボタンはオフにしておき、次に入る人が「お風呂場に行く直前に追い焚きボタンを押す」ことです。
これなら、誰もいない間にお湯を温め続ける無駄が一切発生しません。
- 自動保温は使わず手動の追い焚きを基本にする
- 入浴の間隔が空くときは必ず保温を切る
- 最後の人が入ったらすぐにお風呂の設定をオフにする
最新の給湯器なら温め直しのスピードも早いため、このシンプルな使い分けだけで、月々のガス代から余計なコストを確実に削ぎ落とせます。
## お風呂の追い焚き代を最小限にする鉄則
追い焚きのコストを減らすために、根性論ではない「物理的」に効く対策をまとめました。
風呂ふたと「アルミ保温シート」の合わせ技
お湯の熱の多くは、水面から湯気となって逃げていきます。ふたを閉めるのは基本ですが、さらなる一手として100均などで買える「アルミ保温シート」を試してみてください。
お湯の表面に直接浮かべることで、ふたとの間に二重の断熱層ができ、まるでお湯を魔法瓶に入れたような状態になります。
これだけで温度低下のスピードが驚くほど緩やかになり、追い焚きに必要な時間やエネルギーをダイレクトに減らしてくれます。
家族で「間を空けずに入浴」が最強の対策
どんな節約術も、そもそも「お湯を冷まさないこと」には敵いません。お湯は沸かした瞬間から放熱が始まるため、家族全員が時間を詰めて入るのが、家計にとっては最大の防御です。
- 沸き上がりの通知が来たらすぐに入る
- 次の人は1時間以内に入る
- 入浴時間がバラバラになる日はお湯を少なめに張る
家族の協力体制を作るだけで、追い焚き代をほぼゼロに近づけることが可能になります。
設定温度を「1度下げる」だけで年間数千円の差に
給湯器の設定温度を「42度」から「41度」にする。たったこれだけの操作で、ガス代は約10%カットできるという試算もあります。
1度下げるだけで年間数千円の節約になるだけでなく、実はお肌にとってもメリットがあります。熱すぎるお湯は肌の油分を奪いすぎて乾燥の原因になりますが、1度下げることで優しく温まることができます。
体への負担も軽くなり、かつ家計も潤うという、まさに一石二鳥の節約術と言えるでしょう。
知っておきたい!追い焚きの衛生面とメンテナンス

最後は、長い目で見たときのコスト管理についてです。汚れは不快なだけでなく、実は財布にもダメージを与えます。
2日目のお湯は「細菌が1,000倍」に増える?
どんなに節約したくても、2日目のお湯を追い焚きして使うのは考えものです。
お湯の細菌数は一晩で数千倍から数万倍に増えると言われており、見た目が透明でも中身は決して綺麗ではありません。特に乳幼児や肌の弱い方がいる場合は、無理な節約が原因で肌トラブルを招くリスクもあります。
節約して浮く「数十円」と「清潔さ」を天秤にかけた時、毎日お湯を入れ替えることは決して贅沢ではなく、健康を守るための必要なコストと言えます。
配管の汚れは「熱効率」を下げてガス代を増やす
追い焚き配管の内部が湯垢や皮脂で汚れてくると、お湯を温める効率がガクンと落ちてしまいます。
汚れが膜のようになって熱を遮るため、同じ温度に上げるのにも通常より長い時間ガスを燃やし続けなければなりません。「最近、追い焚きに時間がかかるようになったな」と感じたら、それは配管内のSOSかもしれません。
1〜2ヶ月に一度、風呂釜洗浄剤を使って内部をリセットすることは、ガス代のロスを防ぐための立派な経済活動なのです。
入浴剤の選び方一つで給湯器の寿命が変わる
入浴剤の中には、硫黄や塩分を含み、追い焚き配管をサビさせたり傷めたりするものがあります。
もし給湯器が故障してしまえば、それまでの節約努力をはるかに超える「数万〜数十万円」の修理・交換費用が一瞬で飛んでいくことになります。
せっかくの節約が台無しにならないよう、入浴剤を使う際は必ずパッケージの裏面を確認し、「追い焚き機対応」や「風呂釜を痛めない」という表記があるものを選ぶ習慣をつけましょう。
賢いお風呂時間は「家計」と「健康」のバランスから

お風呂のコストを考えることは、単なる我慢ではなく「無駄を削って、気持ちよく浸かる」ための知恵です。
追い焚きを主軸にしつつ、自動保温を避けてふたを閉める。そんな小さな習慣の積み重ねが、年間で見ればバカにできない差になります。現代においてエネルギーを賢く使うことは、単なる節約を超えた「持続可能な暮らしのスキル」でもあります。
ガス代を気にしすぎて入浴がストレスになっては本末転倒ですから、まずは今夜から「ふたを閉める」といった簡単なことから、無理なく賢く家計を守っていきましょう。









