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エアコンの暖房は電気代が高くなりがち…原因は?

エアコンは家電の中でも特に電気代が上がりやすい要因です。また、冷房よりも暖房のほうが電気代が上がりやすいと言われていますが、その理由をご存知ですか。
エアコンの電気代を左右する要因は様々ありますが、1つは室温と設定温度の差にあります。室温を設定温度まで上げ下げするタイミングが最も電力を消費するため、室温と設定温度に大きな開きがあればあるほど、消費電力量が増え、電気代が上がってしまうのです。
冷房と暖房で比較すると、夏場は室温35度、設定温度が27〜28度だと仮定して、室温と設定温度の差は約7〜8度です。一方、冬場は室温が5〜8度まで下がり、暖房の設定温度を20〜22度に設定しているご家庭が多いため、その差は約15〜18度まで開く日も少なくありません。
このように、室温と設定温度の差が開きやすいので、エアコンの暖房は電気代が高くなりがちなのです。
エアコンの暖房を1度上げたら電気代はどれくらい増える?

では、エアコンの暖房を1度上げた場合、どのくらい電気代が増えてしまうのでしょうか。
設定温度1度で約10%の電力を消費する
一般的に、エアコンの設定温度は1度上げ下げすることで約10%電力を消耗・節約すると言われています。
したがって、エアコンの暖房を1度上げるたびに消費電力量が約10%も上がることになるので、その分、電気代も増えてしまいます。消費電力量10%は、1時間に換算すると大した額になりませんが、1ヶ月に換算すると大きな差が生まれるでしょう。
1度上げると1時間あたり約0.5円〜3円ほど電気代が増える
エアコンの暖房を1度上げると、具体的にどのくらい電気代が増えるのか気になりますよね。これは、機種によって異なるので、一概に「何円上がる」とは断言できません。
しかし、一般的に使われている6畳用エアコンやファミリータイプのエアコンで計算すると、6畳用エアコンは1時間あたり約0.5円、ファミリー用エアコンは1時間あたり2〜3円ほど電気代が上がる計算になります。
1時間で見ると大した額ではないように思えますが、一般家庭で平均したエアコンの暖房使用時間が8時間だと仮定すると、1日あたり6畳用エアコンは4円、ファミリー用エアコンは約16〜24円です。1ヶ月に換算すると、6畳用エアコンは約120円、ファミリー用エアコンは約480円〜720円となります。
寒い日が続くので、家族が在宅している場合は24時間つけっぱなしにしているというご家庭もあり、さらにご自宅では複数台のエアコンを稼働させているご家庭も多いでしょう。すると、台数分、時間分の電気代がかかるため、数千円単位で電気代が上がってしまいます。
推奨されている適切な設定温度やエアコン設定

皆さんは普段、エアコン暖房の設定温度を何度に設定していますか。ここでは、推奨されている適切な温度や設定を紹介します。
環境省は暖房の設定温度20度を推奨している
環境省は、室温20度を推奨しているため、暖房の設定温度は20〜22度が目安になります。あまり設定温度を上げすぎると、電気代が高くなり過ぎてしまいますし、空気も乾燥して免疫力低下にも繋がるので注意が必要です。
暖房の設定温度が20度では寒さを感じるという方は、服装や寒さ対策グッズ、部屋を暖める知恵を取り入れるなど、設定温度を変更するのではなく、服装や環境整備で調整しましょう。
暖房を効率的に使うためのエアコン設定とは
暖房をより効率的に使うためには、エアコンの設定も重要です。
- 自動運転モードにして設定温度まで効率的に室温を上げる
- 風向きを下に設定する
室内をエアコンの暖房で効率よく暖めるためには、以上の2点を設定してください。自動運転モードは、設定した温度に室温が到達するまでは、一気に温風を室内に流し込んでくれるので、効率的に室内を暖めることが可能です。
節電効果も!部屋を暖める生活術

エアコンの設定以外にも、寒い冬に室内を暖める生活術はたくさんあります。
- サーキュレーターを併用して空気を循環させる
- 加湿器などで湿度を上げて体感温度を上げる
- 大きい窓には断熱シートを貼る
- 窓の隙間を隙間シールなどを活用して塞ぐ
- 日中はカーテンを開けて太陽光を部屋に取り入れる
- 夜はシャッターを閉めたり厚手のカーテンを閉めて外気を遮断する
- 床にはラグやカーペットを敷いて足元の底冷えを予防
ぜひ上記の寒さ対策につながる生活術を取り入れて、よりエアコンの暖房を効率的に活用しましょう。エアコンを効率的に稼働させることで、電気代の節約にもつながります。
エアコン暖房の設定温度は20〜22度がおすすめ!
エアコン暖房の設定温度は、20〜22度が推奨されています。「この設定温度では寒さを感じる」という方は、エアコンの設定を変えてみたり、部屋の環境を見直してみたりして、より効率的に室内を暖めましょう。









