絶対に食べてはいけない『みかん』5選…その柔らかさは危険?見分け方を紹介

冬になると箱買いしたみかんをよく目にしますが、しばらく置いておくと柔らかくなったり、ぶよぶよしたり、変な臭いがしたりと、食べても大丈夫なのか迷うことがあります。みかんには消費期限の表示がないため、見た目や触り心地から判断することが大切です。ここでは絶対に食べてはいけないみかんのサインと、まだ食べられる状態との違いを整理します。

みかんの賞味期限の目安

竹ざるの上の美味しそうな温州みかん

みかんの保存期間は、置かれている環境によって大きく変わります。

冬場で涼しい部屋に置かれていれば比較的長く持ちますが、暖房の入った室内や湿気の多い場所ではすぐに傷んでしまいます。

あくまで目安ですが、一般的な保存期間は以下の通りです。

  • 涼しい常温…約1〜2週間
  • 高温の室温(暖房のある部屋など)…数日〜1週間
  • 冷蔵(野菜室)…2週間〜1か月

みかんは呼吸を続ける生鮮食品のため、保存期間が長くなるほど水分が抜けたり、風味が落ちたりします。

日数だけでは判断できないため、見た目・触り心地・においの変化を確認する習慣をつけることが大切です。

絶対に食べてはいけない『みかん』のサイン

2つのみかんと1つのカビの生えたみかん

ここでは、みかんが「もう食べてはいけない状態」になっている決定的なサインを整理します。見た目・触感・におい・味のいずれかに当てはまる場合、安全のために廃棄してください。

1. 表面にカビが生えている

みかんに青や白、緑、灰色などのふわっとしたカビが見える場合、そのみかんは食べられません。

カビは皮の表面だけでなく、内部にまで広がることがあります。特にカビ毒と呼ばれる物質は加熱しても分解されにくく、体に負担をかけるおそれがあります。

また、カビが生えたみかんの近くにあったものにも胞子が付着している可能性があるため、念のため状態をしっかり確認することが重要です。

2. 全体がブヨブヨと柔らかくなっている

指で触れたときに水風船のように全体が柔らかく、押すと大きくへこむ場合は腐敗が進んでいます。この状態は、果肉の細胞が壊れ、内部の水分が外側に移動しているときに起こります。

外見がそこまで変わっていなくても、触感が極端にぶよぶよしているみかんは内部が傷んでいる可能性が高く、安全ではありません。

一部だけ柔らかくなっている場合も、そこから腐敗が始まっていると考えられます。

3. 皮が破れて果汁がにじんでいる

皮に裂け目があり、果汁がにじんでいたり、置いていた場所に湿ったシミができていたりするみかんは危険です。

皮が破れた部分から雑菌が入り込むため、内部の腐敗が急速に進みます。見た目では軽い破れに見えても、果汁が外に出ている時点で腐敗が始まっているサインと考えてください。

箱や袋の底が湿っている場合も注意が必要です。

4. みかんらしくない強いにおいがする

みかんのさわやかな香りとは異なる不快なにおいがする場合は、腐敗が進んでいます。

カビ臭、アルコールのような発酵臭、鼻をつく強い酸っぱいにおいなどは危険なサインです。見た目に多少の変化しかなくても、においに異常がある場合は食べてはいけません。

5. 口に入れたときに味や舌触りがおかしい

うっかり口にしてしまった際に、苦味、異常な酸味、舌のピリピリ感を覚えた場合はすぐに吐き出してください。こうした味の変化は、腐敗した成分や雑菌が増えているサインです。

誤って飲み込んでしまうと体調を崩す可能性があるため、異変を感じたら食べるのを中止することが必要です。

まだ食べられるみかんのサイン

みかんの皮をむいて食べようとしているところ

みかんには、すぐに捨てなくても問題ない軽い劣化のサインもあります。ここでは「傷んでいるように見えるけれど、必ずしも食べられないわけではない状態」を整理します。

絶対に食べてはいけないサインとは別物であることを理解しておくと、無駄に捨ててしまうことを防げます。

皮がしわしわになっている

みかんの水分がゆっくり抜けると、皮がしわしわになり、全体が軽く感じられることがあります。これは乾燥による変化であり、腐敗ではありません。

においに異常がなく、触ったときの感触が極端にぶよぶよしていなければ、そのまま食べられます。ただし、果汁が減る分だけ食感は落ちやすく、味が濃く感じられることもあります。

表面に古い傷や黒い斑点がある

栽培や輸送の途中でついた表面の傷が、かさぶたのように固く残っていることがあります。この場合、果肉には影響がなく、食べても問題ありません。

また、日焼けやこすれによって黒い斑点ができることもありますが、内部の果肉が変色していなければ安全です。

果汁がにじんでいるものや、周辺が柔らかく変形しているものは腐敗の可能性があるため避けてください。

ヘタが茶色く乾いている

収穫から日が経つと、ヘタが茶色く乾燥した状態になることがあります。これは鮮度が落ちているサインではありますが、腐敗につながるものではありません。

ヘタの周辺が湿っている、変なにおいがする、果汁がにじんでいるといった異常がなければ安全に食べられます。

みかんを長持ちさせる保存のコツ

みかんを安全においしく食べるためには、保存環境を整えることが大切です。

冷暗所に置くか、冷蔵庫の野菜室に入れて湿度を保ちながら保存することで、劣化を遅らせることができます。

箱買いした場合は、下の段に重みがかかりやすいため、傷んだものが出ていないかこまめに確認する習慣が役立ちます。

常温で保存するときのポイント

風通しがよく、直射日光が当たらない涼しい場所が適しています。段ボールやかごに並べる際は、みかん同士が密着しすぎないようにし、底に新聞紙を敷くと湿気を吸いやすくなります。

暖房が効いた部屋では劣化が早くなるため置かないようにします。

冷蔵庫で保存するときのポイント

冷蔵庫の野菜室は温度が安定しており、みかんの保存に向いています。

乾燥を防ぐため、1個ずつキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて軽く閉じるとよい状態を保ちやすくなります。

冷気が直接当たると水分が奪われるため、まとめて保存する場合でも袋に入れておくと劣化を抑えられます。

箱買いしたときの注意点

箱に詰められた状態では、下にあるみかんが重みでつぶれ、そこから果汁漏れや腐敗が広がりやすくなります。購入したら一度箱を開け、傷んだものが混ざっていないか確認することが大切です。

カビが生えたみかんが1つでもある場合、周囲のみかんにも胞子が付着している可能性があるため、表面を軽く拭き取ったうえで早めに食べきるようにします。

まとめ

こたつと緑茶とみかん

みかんは外見の変化が緩やかで、傷みのサインを見落としやすい果物です。

特にカビ、ぶよぶよした柔らかさ、果汁漏れ、強いにおい、味の異常は内部の腐敗を示す決定的なサインであり、体調不良につながるため避ける必要があります。

一方で、乾燥によるしわや表面の古い傷のように、見た目が悪くても食べられる状態もあります。大切なのは日数ではなく、保存状態と五感で判断する姿勢です。

食品は時間とともに必ず劣化しますが、みかんの変化を知っておくことで、無駄を減らしながら安全性も守ることができます。

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