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洗濯したのにまだ汗臭いと感じることはありませんか?
洗濯して干した衣類を着ているのに、午後になると汗の臭いがすることはありませんか?柔軟剤を使っても改善せず、どうすればいいか分からなくなることも多いでしょう。
実は、洗濯後にも汗の臭いが残るのは皮脂汚れや雑菌が衣類に残ってしまっていることが大きな原因です。ただ洗剤を増やすだけでは逆効果になることもあります。臭いを本当に取り除くには、まずなぜ洗濯後に臭いが残るのかを正しく理解することが大切です。
次の章から、その理由を詳しく見ていきます。
洗濯物についた汗の臭いが取れない6つの理由
洗濯物の汗の臭いがなかなか取れないのには、いくつかの明確な理由があります。これらを理解すれば、適切な対策を取ることができます。
1. 汗や皮脂汚れが衣類に残っているから
汗そのものは、実はほとんど臭いません。しかし、人の肌からは皮脂やタンパク質が分泌され、それが衣類に付着すると臭いの元になります。
これらの汚れが繊維の奥に入り込むと、普通の洗濯だけでは落ちにくくなります。特に、洗濯機に衣類を詰め込みすぎたり、水温が低すぎたりすると、皮脂汚れはしっかり落ちません。
また、汚れが残っていると、干している間に雑菌が繁殖してさらに臭いが強くなります。
2. 洗濯後、すぐに干さず放置しているから
洗濯後にすぐ干さずに濡れたまま放置すると、衣類に雑菌が急速に繁殖します。雑菌は湿った環境を好むため、放置時間が長くなるほど臭いが強まります。
特に湿気の多い季節や室内干しの環境では、短時間の放置でも雑菌が爆発的に増え、臭いが取り除きにくくなります。
3. 衣類が完全に乾いていないから
洗濯後の衣類が完全に乾いていない状態、いわゆる生乾きの状態が続くと、臭いの原因菌が衣類に定着してしまいます。表面が乾いていても、繊維の奥が湿っている場合もあるため注意が必要です。
特に部屋干しの場合は、衣類同士が近すぎたり、空気が通らない場所で干したりすると乾燥に時間がかかり、雑菌が繁殖しやすくなります。
4. 洗剤や柔軟剤が多すぎてすすぎきれていないから
臭いを落としたい気持ちから洗剤や柔軟剤を多めに入れてしまうことがありますが、実はこれは逆効果です。洗剤や柔軟剤は多く入れても一度に溶ける量が決まっており、余分な分は衣類に残ります。この残留物が菌のエサとなり、臭いの原因を増やしてしまうこともあるのです。
5. 洗濯槽が汚れているから
衣類を洗う洗濯機自体が汚れている場合もあります。洗濯槽の裏側には洗剤のカス、皮脂汚れ、湿気が溜まりやすく、雑菌やカビが繁殖する温床となっています。
このような環境で洗濯を続けると、洗濯のたびに衣類が汚染され、臭いが付着してしまいます。
6. ポリエステルなど化学繊維の衣類だから
スポーツウェアなどに使われるポリエステルなどの化学繊維は、汗や皮脂汚れを吸着しやすく、臭いを閉じ込める性質があります。
速乾性はありますが、その分皮脂や臭い成分が繊維内部に残りやすいため、通常の洗濯だけでは完全に臭いが取れません。
洗濯物の汗の臭いを取るための正しい方法
洗濯しても汗の臭いが残ってしまう場合、次のような方法でしっかり臭いを取り除くことが可能です。
酸素系漂白剤を使ってつけ置き洗いをする
衣類の奥に入り込んだ皮脂汚れや雑菌をしっかり取り除くには、酸素系漂白剤を使ったつけ置き洗いが最適です。酸素系漂白剤は40~50℃程度のお湯で効果を発揮しやすくなります。
【手順】
- 洗面器やバケツに40~50℃のお湯を準備
- 酸素系漂白剤を適量入れ、よく溶かす
- 衣類を20~30分つけ置き
- その後、通常どおり洗濯機で洗う
※洗濯表示タグで酸素系漂白剤が使えるか必ず確認してください。
洗濯機には衣類を入れすぎない
洗濯物を詰め込みすぎると、洗濯機の中の水流が十分に衣類に届かず、汚れが落ちにくくなります。洗濯槽の容量に対して7~8割程度の衣類量を守りましょう。
水流が衣類のすみずみまで届くようになれば、皮脂汚れも落ちやすく、臭いの原因を減らすことができます。
すすぎは2回以上行う
洗濯機の「すすぎ1回」設定では、洗剤や汚れが完全に落ち切らないことがあります。特に汗臭さや汚れが気になる場合は、すすぎを2回行うようにしましょう。
2回すすぎを行うことで、衣類に残った洗剤や柔軟剤をしっかり取り除くことができ、雑菌の繁殖を抑える効果が期待できます。
洗濯後はすぐに干す
洗濯後は、すぐに衣類を洗濯機から取り出して干すことが重要です。濡れた状態で長時間放置すると、雑菌が急速に繁殖し臭いが発生します。
すぐに干すことで湿気が素早く飛び、菌の繁殖を抑えることができます。
洗濯槽を月1回掃除する
洗濯槽自体が汚れていると、どんなに洗濯を工夫しても臭いが取れません。洗濯槽の掃除は月に1回が目安です。
専用の洗濯槽クリーナーを使い、洗濯槽裏の雑菌やカビ、洗剤のカスなどを取り除くことで、洗濯物が再汚染されることを防げます。
まとめ
洗濯物の汗の臭いを根本から取り除くためには、臭いの原因である雑菌や皮脂汚れを「つけ置き洗い」や「洗濯槽の掃除」で徹底的に取り除くことがポイントです。また、日頃から衣類を湿ったまま放置しない習慣を身につけることも重要です。
実は衣類の繊維は一度臭いを吸着すると臭いが再発しやすくなるため、新しい衣類や汗臭対策機能がある素材を選ぶのも効果的です。清潔で快適な衣類環境を整えて、毎日を爽やかに過ごしましょう。