神棚を置いてはいけない場所8選…やってはいけない行動もまとめて紹介

家の中に神様をお祀りする神棚は神聖な場所です。そのため、間違った場所に置いてしまうと失礼にあたります。この記事では、神棚を置いてはいけない場所とその理由、注意すべき行動まで詳しく説明します。

神棚は家の中に神様をお迎えする場所

神棚

日本では昔から家の中に神棚を置き、神社でいただいたお札を祀る習慣があります。神棚はただのお飾りではなく、家族を見守り、家内安全や健康を願うために神様をお招きする場所です。

だからこそ、神棚を置く場所には注意が必要です。神棚を雑に扱ったり、不適切な場所に置いたりすると、神様への敬意が欠けることになり、かえって運気が下がってしまうかもしれません。神様が気持ちよく家にいてくださるよう、正しい場所に神棚を置くよう心がけましょう。

神棚を置いてはいけない場所は?

神棚を置いてはいけない場所は、神様にとって居心地が悪く、不浄(きれいではない)とされる場所です。「空いているからここに置こう」という軽い気持ちで決めるのではなく、神様への敬意をもって置き場所を選びましょう。

① トイレやお風呂、洗面所など水回りの近く

トイレやお風呂、洗面所などの水回りは汚れやすく、湿気が多いため、神棚には最も適さない場所です。神道では水回りを「穢れ(けがれ)」が集まりやすい場所として避けます。特にトイレは排泄物を流す場所であり、清潔に見えても神様をお祀りする場所としてはふさわしくありません。

また、湿気が多い場所に神棚を置いてしまうと、お札や神棚本体が傷んだり、カビが生えたりすることがあります。神様を敬う気持ちを示すためにも、水回りから離れた場所に神棚を置きましょう。

② 人が頻繁に行き来する玄関や廊下

人が出入りすることが多い玄関や廊下は、家の中で落ち着かない場所です。玄関は家族以外の訪問者も多く出入りしますし、廊下も常に人が行き交います。そのような場所に神棚を置いてしまうと、神様はゆっくりと落ち着いて過ごせません。

神様は、落ち着いた静かな場所を好みます。ただし、まったく人が来ない部屋も、かえって神棚が放置される可能性があるため良くありません。適度に人が集まる場所を選びましょう。

③ 人の目線より低い場所や神棚の上を人が通る場所

神棚は、人が神様を見上げるような位置に設置するのが望ましいです。神様は人間よりも位が高い存在なので、人の目線より低い場所に置くことは大変失礼にあたります。また、神棚の真上を人が頻繁に通ると、神様を踏みつけてしまうことになるため、非常に失礼な行為と考えられます。

家の構造上、どうしても上の階に人が住む場合や、神棚の真上を人が通らなければならない場合は、神棚の天井部分に「雲」や「天」と書いた紙を貼り付けることで、神様への配慮を示すことができます。

④ 光が当たらず暗くて狭い場所

神様は明るく清潔な場所を好むとされています。神道では太陽を神聖なものと考え、太陽の光が入る場所は良いエネルギーがあるとされます。そのため、まったく光が差し込まない暗い場所や、閉ざされて風通しの悪い狭い場所は、神様が不快に感じる場所となってしまいます。

また、暗くて狭い場所にはほこりや汚れがたまりやすくなり、掃除がしにくいという問題もあります。神棚をきれいに保つためにも、明るく風通しの良い場所を選ぶことが重要です。ただし、直射日光が神棚やお札に直接当たると劣化を早めてしまうため、窓際に置く場合は適度な距離を保つよう注意しましょう。

⑤ 揺れやすい場所・不安定な場所

神棚は安定した静かな環境に置くべきで、揺れやすく不安定な場所は避ける必要があります。特にドアや窓の近く、テレビやスピーカーなど音が振動として伝わる場所は、揺れによって神棚が落下したり、お札や神具が崩れたりする恐れがあります。これは単に神棚が壊れるだけでなく、神様に対して大変失礼なことになります。

また、地震が起きた場合の安全面からも、安定感がありしっかりと固定できる場所を選ぶことが大切です。神棚を設置するときには、設置場所が揺れにくく安定しているかを確認しましょう。

⑥ 仏壇の近くや向かい合わせになる場所

家の中に神棚と仏壇の両方を置く場合も多いですが、その配置には注意が必要です。神棚と仏壇を向かい合わせに配置すると、片方を拝む際にもう一方に背中を向ける形になるため失礼にあたります。

また、神棚を仏壇の真上や真下に置くことも避けるべきです。上下に配置すると神様と仏様に優劣がついてしまうように感じられるため、適切な距離を取り、並べて配置することが推奨されます。

⑦ キッチンなど油や臭いが多い場所

キッチンなど料理をする場所は、一見明るく清潔に感じますが、油汚れや調理時の強い臭いが発生しやすいため、神棚の設置にはふさわしくありません。特に臭いが強い食材を頻繁に使う場合、その臭いが神棚に届いてしまうと、神様にとって快適な環境とは言えなくなります。

また、油汚れは掃除がしにくく、神棚が汚れてしまう原因になります。神様を清潔な場所でお迎えするためには、キッチンから十分に離れた場所を選びましょう。

⑧ 寝室や個人用の部屋(プライベートな空間)

神棚は家族みんなでお参りしやすい場所に設置するのが理想です。そのため、寝室や個人用の部屋などのプライベート空間に置いてしまうと、家族全員が日常的にお参りする機会が減ってしまいます。

また、寝室に神棚を置く場合は、寝る際に神棚に足を向ける形になったり、神棚の前で人が寝てしまったりと、神様に対して失礼にあたる状況が生まれやすくなります。特に神道では寝ている姿勢を穢れ(けがれ)のある状態と考えるため、神棚はプライベートな空間以外の家族が集まりやすい場所に置くのが望ましいです。

神棚の前でしてはいけないこと

神棚を設置した後も注意すべき行動があります。神棚は神様をお迎えする特別な場所のため、日常のちょっとした行動が神様に失礼にあたることもあります。特に気を付けるべき行動を詳しく説明します。

神棚に足を向けて寝ること

神棚に足を向けて寝ることは、神様を敬う気持ちがないと捉えられます。神道では寝ている姿勢を穢れ(けがれ)と見なすため、足を向けて寝ることは失礼な行為になります。間取り的に避けられない場合は、神棚を布で目隠しするなどの対策をしましょう。

長い間お参りをしない・掃除を怠ること

神棚は設置したら終わりではありません。神棚を長期間放置して、お参りや掃除を怠ることは、神様に対して敬意がない行動とされます。定期的に神棚を掃除し、毎日感謝を伝えるために手を合わせる習慣を持つことが大切です。

神棚の前で喫煙や飲酒をすること

タバコやお酒は香りが強く、空気を汚すため、神棚の前での喫煙や飲酒は避けるべきです。また、神棚のある部屋での喧嘩や、大声で騒ぐ行為も神様への敬意を欠く行為となります。静かで清浄な空間を保つことを心がけましょう。

神棚の下を頻繁にくぐること

神棚の下を頻繁に通ることは、神様を見下ろしたり踏みつけたりすることにつながります。どうしても下を通る必要がある場合は、神棚の位置を変更するか、「雲」と書いた紙を神棚の上に貼るなどの配慮を行いましょう。

神棚に置いてはいけないもの

神棚には神様をお祀りするためのものだけを置くようにしましょう。神様と関係ないものや不浄なものを置くと、神様に対して失礼になり、運気も下がってしまう恐れがあります。

宝くじやお金関係のもの

神棚は神様に感謝を伝える場であり、宝くじや通帳など、ご利益を願うためのものを置くのは避けるべきです。神棚は感謝と敬意を伝える場所として使いましょう。

臭いが強い食べ物や動物の肉

神道では臭いの強い野菜(ネギ、ニンニクなど)や四つ足の動物の肉(牛、豚など)は穢れがあると考えられています。そのため、神棚にお供えすることは控える必要があります。

仏像や仏具など神道と無関係なもの

仏像や仏具、写真や絵画など神道と関係のないものを神棚に置くのもよくありません。神棚には神社のお札や神道に関係する神具のみを置きましょう。

神棚を置くのに適した場所とは

神棚

神棚を置くのに適した場所は、家族が集まりやすく、明るく清潔で、落ち着いている空間です。リビングや和室が特におすすめです。家族が毎日自然に手を合わせられるように、神棚は目線より高い位置に設置しましょう。

東や南方向に向けるのが理想的ですが、住宅事情で難しい場合もあります。その場合は、方角にこだわらず、明るく清潔で人が集まりやすい場所を優先してください。マンションやアパートなど、上階がある場合は神棚の上に「雲」「空」「天」と書いた紙を貼り、神様への敬意を表しましょう。

最近人気のモダンで小型な神棚

最近では、賃貸住宅や一人暮らしの方にも設置しやすい小型でモダンなデザインの神棚が人気を集めています。棚板が不要で壁掛け型や卓上型など、設置方法も簡単で現代の住まいにフィットします。スペースが限られている方は、こうした選択肢も検討するとよいでしょう。

まとめ

神棚を正しく設置して神様をお迎えすることは、家族の生活に安心感や良い気をもたらします。特別なルールにとらわれすぎるのではなく、神様への敬意と感謝の気持ちを大切にすることが一番のポイントです。

神棚を置く場所や扱い方は家庭それぞれですが、大切なのは神棚と気持ちよく付き合い、毎日自然に手を合わせられる空間を作ることです。神棚を置くことは、暮らしに落ち着きや穏やかさを与えるだけでなく、日常に新たなリズムを生み出すことにもつながります。

この記事のタイトルとURLをコピーする

カテゴリから記事を探す

すべてみる
カテゴリを見る