はちみつが固まったけど食べても大丈夫?白くなる原因と元に戻す方法を解説

トロトロだったはちみつが白く固まって心配になった経験はありませんか?はちみつが固まる理由や安全性、簡単な戻し方、固まらせない保存方法まで詳しく紹介します。

はちみつが白く固まるのはなぜ?

買った時は透明でトロトロしていたはちみつが、いつの間にか白く固まってしまったという経験はありませんか?はちみつが白く固まる原因は、温度が下がると起きる「結晶化」という現象です。

はちみつの主な成分は「ブドウ糖」と「果糖」です。このうちブドウ糖が特に結晶化しやすく、温度が10~15℃くらいになると固まり始めます。

結晶化が進むと、はちみつの中に小さな粒がたくさんできて、光を反射して白っぽく濁って見えるようになります。また、はちみつに含まれる花粉や小さな気泡が結晶の核となって、さらに結晶化が進むこともあります。

菜の花やレンゲなどの花から採れたはちみつはブドウ糖が多く、結晶化しやすい一方、アカシアはちみつなどは果糖の割合が高いため、結晶化しにくいという特徴があります。

白く固まったはちみつ、食べても大丈夫?

白く固まったはちみつを見ると、「腐ったのかな?」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、はちみつが固まるのはブドウ糖の結晶化という自然現象で、品質には問題ありません。

そのまま食べても安全で、健康にも影響はありません。ただし、1歳未満の乳児には、はちみつ自体を与えてはいけません。これはボツリヌス菌による食中毒のリスクがあるためです。

ただし、はちみつが固まっているだけではなく、白くふわふわした膜が浮いていたり、酸っぱいような臭いがしたり、蓋を開けた時に泡が出てくるような場合は注意が必要です。これははちみつが発酵してしまったり、カビが生えてしまったりしている可能性が高いので、食べずに処分しましょう。

固まった「はちみつ」を元に戻す5つの方法

湯煎された瓶

固まったはちみつは、身近な道具で簡単に元のトロトロした状態に戻すことができます。家庭にある道具を使った簡単な方法を5つ紹介しますので、自分に合った方法を見つけて試してみてください。

① すぐ使いたい時は「電子レンジ」

すぐに使いたい場合は、電子レンジを使う方法が一番便利です。耐熱容器にはちみつを大さじ1~2杯程度入れて、電子レンジで10~15秒ほど加熱します。

まだ固まっている場合は、さらに10秒ずつ様子を見ながら温めましょう。電子レンジを使う時は、温めすぎないように注意してください。はちみつの風味が落ちたり、焦げたりする可能性があります。

② 瓶ごと簡単に溶かす「湯煎」

瓶ごと元に戻したい場合は、湯煎がおすすめです。

鍋に40~55℃くらいのお湯を用意して、はちみつの瓶を蓋を緩めて浸します。瓶を直接鍋底に当てないように、布や皿を鍋底に敷いておくと安心です。

15~30分ほど待つと、はちみつがゆっくりと元の状態に戻ります。温度が高すぎると、はちみつの風味や栄養が落ちてしまうので気をつけましょう。

③ 炊飯器の保温モードを使う方法

湯煎のように手間をかけずに、もっと手軽に溶かしたいなら、炊飯器の保温モードがおすすめです。

まず炊飯器の蓋を開けて、保温モードで約60℃前後になるようにします。その中にはちみつの瓶を入れ、瓶の底が直接炊飯器に当たらないように布巾を敷きます。そのまま30分から1時間ほど置いておくと、ゆっくりと自然な温度ではちみつが元の状態に戻ります。

④ 魔法瓶を使った簡単な戻し方

魔法瓶(水筒)を使う方法も、手軽でおすすめです。まず魔法瓶に約50℃のお湯を注ぎます。その中にはちみつの瓶を蓋を外して入れておくだけで、1~2時間で自然に溶けます。瓶が魔法瓶の口に入るサイズかどうか事前に確認しておきましょう。

火も電気も使わず安全に溶かすことができ、キッチンにずっといる必要もありません。

⑤ 時間がある冬場はホッカイロで溶かす

冬場などで時間があるときに使えるのが、ホッカイロを使った方法です。

はちみつの瓶にホッカイロをタオルなどで巻きつけて置いておくだけで、ゆっくりと温まり、数時間後にはトロトロの状態に戻ります。火も使わず、じっくり時間をかけて安全に戻せる方法です。ただし、急ぎの場合には向いていないので注意してください。

もう固まらせない!上手な保存のコツ

はちみつは結晶化を防ぐことが難しい食品ですが、保存方法を工夫することで結晶化を遅らせることができます。

はちみつは温度変化の少ない18~25℃程度の場所で、直射日光が当たらない場所で保存するのが理想的です。冷蔵庫など低温すぎる場所はかえって結晶化を促進するため、常温の涼しい棚や食器棚の中がおすすめです。また、容器の蓋をしっかり閉め、湿気や異物が入らないようにしましょう。

どうしても結晶化を防ぎたい場合は、実は冷凍保存という方法もあります。冷凍庫(マイナス18℃程度)で保存すれば、結晶化がほぼ止まります。ただし、解凍するときに瓶の中に水滴が入らないように注意し、解凍後は早めに使い切るようにしましょう。

「本物?加糖?」はちみつの見分け方

マヌカハニー

スーパーなどで売られているはちみつには、純粋はちみつのほかに、加糖はちみつと呼ばれるものがあります。加糖はちみつは、はちみつに糖類が加えられたもので、純粋はちみつに比べて結晶化しにくい特徴があります。

見分ける方法は意外と簡単です。商品のラベルを確認すると、純粋なはちみつには「はちみつ」とだけ書かれていますが、糖分を加えているものには「加糖はちみつ」と記載されています。

また、純粋はちみつは冷水に垂らすと細く糸を引いて沈みやすく、加糖はちみつはさらっと水に溶けやすいという違いもあります。ただし、これはあくまでも目安であり、正確な判別には成分表示を確認するのが確実です。

まとめ

はちみつは料理やお菓子作りに使うだけでなく、実は古くから天然の薬としても使われてきました。特に、喉の痛みや咳止め、傷の治癒促進にも役立つと言われています。

また、寝る前にはちみつをお湯に溶かして飲むと安眠効果も期待できます。ただし、糖分が多いため摂りすぎには注意し、1日に大さじ1~2杯程度を目安に上手に生活に取り入れてみてください。

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